- 報道発表資料
次世代型ソーラーセルを用いた建材一体型太陽光発電の実装検証の開始 既存ビルへのフィルム型の次世代型ソーラーセルを用いた内窓設置で創エネの技術開発を推進
港湾局は、「臨海副都心カーボンニュートラル戦略」に基づき、地域をあげて先駆的な脱炭素化に取り組んでいます。
このたび、港湾局、東芝エネルギーシステムズ(株)、YKK AP(株)、(株)関電工及び(株)東京テレポートセンターは協定を締結し、本年8月5日より、臨海副都心青海地区のテレコムセンタービルにおいて、次世代型ソーラーセル【注1】を活用した建材一体型太陽光発電内窓の実装検証(以下「本検証」という。)【注2】を開始することといたしました。
【注1】次世代型ソーラーセルについて
ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた太陽電池です。
シリコン系太陽電池に比べ、以下の特徴を有し、シリコン系太陽電池に対して高い競争力が期待されています。
- 1)「薄く軽くフレキシブル」である為、設置対象の場所の範囲が広がる
- 2)製造技術開発によって大量生産、製造コストの低下の可能性が有る
- 3)日本発の技術であるほか、主原料のヨウ素は、世界産出量の約30%が日本国内産である
【注2】次世代型ソーラーセルを活用した建材一体型太陽光発電内窓を用いた本検証は、環境局による開発事業者向け支援事業による助成を受けています。
本検証では、既存ビルでの実装を見据え、次世代型ソーラーセルの内窓設置における発電性能や熱線反射ガラス【注3】越しでの実用性等を検証します。
本検証を通じて、次世代型ソーラーセルの実用化に向けた技術開発を推進し、脱炭素社会の実現とエネルギーの安定確保に取り組んでいきます。
【注3】太陽光を反射して熱の透過を抑え、冷房負荷を軽減する省エネ効果のある窓ガラス
1 実施内容
テレコムセンタービルにフィルム型モジュールの次世代型ソーラーセルを活用した建材一体型太陽光発電内窓を設置し、創エネ効果等を検証
内窓設置のイメージ図
次世代型ソーラーセル(フィルム型)計10枚を設置
(大きさ:約110センチメートル×約30センチメートル、約90センチメートル×約30センチメートル)
主な役割
港湾局
企画・調整、本事業の発信等
東芝エネルギーシステムズ(株)
次世代型ソーラーセルの提供、発電継続性検証、分析・評価等
YKK AP(株)
全体設備構成検討、発電内窓の開発、据付、性能の分析・評価等
(株)関電工
電気システムの実証、分析・評価等
(株)東京テレポートセンター
既存ビルへの次世代型ソーラーセル導入に向けた技術的支援
2 実施場所
東京都江東区青海二丁目
臨海副都心青海地区(テレコムセンタービル室内)
3 検証期間
令和7年8月5日から令和8年1月20日まで(予定)
本件は、「2050東京戦略」を推進する取組です。
戦略20 ゼロエミッション「再生可能エネルギーの基幹エネルギー化」