- 報道発表資料
都知事杯を含む10の賞の受賞者が決定! 都知事杯オープンデータ・ハッカソン2025「Final Stage」を開催しました
東京都は、行政が保有するデータを積極的に公開し、シビックテックや民間企業等が新たなサービスを創出することで、都民のQOL向上に繋げていく取組の一環として、「都知事杯オープンデータ・ハッカソン2025」を開催しています。
5回目となる今年度は、1,327名が応募し、参加者によるプレゼンテーションを基に「First Stage(一次審査)」を実施し、132件の提案から、優秀な作品24件を決定しました。
この24件について、10月26日にTokyo Innovation Baseにて開催した「Final Stage(最終プレゼンテーション及び審査委員による審査)」により、最優秀賞である「都知事杯」、視聴者の投票から選ばれる「オーディエンス賞」など10の賞を決定し、表彰を行いました。
会場には登壇者とそのチームメンバー、審査委員等の約100名が集まり、各チームのプレゼンテーションが実施されました。各プレゼンテーション後には、技術的な工夫や今後のサービスの展開について深堀りするなど、Final Stageならではの提案者と審査委員との白熱したやり取りが行われました。
全プレゼンテーション実施後の講評では審査委員から、「参加者それぞれがアイデアを盛り込んで、新しい視点で取り組んでいた」「今回の提案が実装され、世に出して使われていけば、社会が変わると思う」「困っていることを助ける活動にテクノロジーを使っていくには、行政が品質の高いデータの整備を行う必要がある」といったコメントがありました。
今後の東京都のオープンデータの取組がさらに進み、都民のQOL向上につながっていくことが期待できるイベントとなりました。
Final Stage審査結果
都知事杯(最優秀賞)
チーム名
Aliss
プロジェクト名
「YORUMICHI」
オープンデータを活用し“安全な夜道”を導き出すサービスの提案
概要
夜間光データや犯罪情報を統合し、夜間でも安全なルートを提案するWebサービス。治安や明るさ、人通りなどを総合評価し、安心して歩ける道を可視化
審査委員コメント
「夜の道は怖い」という漠然とした不安を、様々なデータに基づき可視化する取組が素晴らしい。
オーディエンス賞(一般視聴者賞)
※視聴者の投票により選出
チーム名
データファーストの会Z
プロジェクト名
Urban Resource Link 迷惑から調和へ、都市に新しい循環を
概要
工事やイベントによる騒音問題を「価値」に転換し、住民・事業者・行政をつなぐ循環を創出。都市の負のループを解消
部門賞
| 賞 | チーム名 | プロジェクト名 | 概要 |
|---|---|---|---|
| サービス開発部門賞 | CareHub | CareHub | 障がい福祉サービスの情報断絶解消に向けて、リアルタイムで施設の空き状況を可視化。支援計画書を自動生成することで施設の利用開始を迅速化 |
| ビジュアライズ部門賞 | Tree Debuggers(つりー でばっがーず) | マツ枯れ・ナラ枯れ 情報登録・可視化システムの構築 | リアルタイムでマツ枯れ・ナラ枯れの情報を登録・共有。ヒートマップやメッシュマップで感染拡大状況を可視化し、迅速な対策を実現 |
| アイデア提案部門賞 | IceBreaker | ナラティブ・ポリシー・アドバイザー | 物語生成における深い考察を可能にするペルソナ生成ツール。対象者の真の課題を理解し、効果的な対策検討を支援 |
審査委員特別賞
| 賞 | チーム名 | プロジェクト名 | 概要 |
|---|---|---|---|
| 行政課題解決賞 | 千代田区福祉交通「風ぐるま」乗換案内 | 千代田区福祉交通「風ぐるま」利用者の課題を解決するウェブアプリケーション | 複雑な時刻表を簡単に検索できる乗換案内と、施設情報のオープンデータ化を実現。誰もが使いやすい福祉交通の運用を支援 |
| ビジネス賞 | よちよちよっちー | よちヨチ(献立表から窒息事故を“よち”する) | 献立表を撮影するだけで、乳児の窒息リスクを自動で可視化。調理前に危険食材を把握し、献立提供方法の改善を支援 |
| 技術賞 | CESM(せすむ) | 北風と太陽サイクリング | 交通・事故データを利用し、自転車利用時に危険な車道・歩道区間を可視化。ユーザーの走行スタイルに応じた安全なルート選択を支援 |
| サービスデザイン賞 | 8×9≠24(はっくとぅえんてぃーふぉー) | リアル災害サバイバルゲーム『渋谷歪譚』 | 渋谷を舞台に災害時の帰宅困難者体験を疑似体験できるゲーム。避難行動をリアルに体感し、備えの重要性を学ぶ新しい防災教育ツール |
| 学生賞 (※今年度新設) |
Team Nexus | チャリNavi | オープンデータを活用して、道路の安全性を地図上で直感的に可視化することで、自転車ユーザーの安全な車道走行を補助 |
Final Stage開催概要
都知事杯オープンデータ・ハッカソンや、Final Stage開催概要については、令和7年10月3日付報道発表資料及び特設ホームページをご覧ください。
審査委員
- 副知事 宮坂学(審査委員長)
- 一般財団法人GovTech東京 業務執行理事 兼 CTO 井原正博氏
- 株式会社くふうカンパニー CSO 閑歳孝子氏
- 株式会社Eukarya 代表取締役CEO 田村賢哉氏
- 株式会社HEART CATCH 代表取締役/プロデューサー 西村真里子氏
- デジタルサービス局長 高野克己
今後の予定
サービス開発部門のうち、社会実装を目指すFinal Stage進出チームに対し、年度末まで、技術的なアドバイスや勉強会など、サービスの実装に向けた支援を実施します。
また、プログラムの成果発表の場として、令和8年3月14日(土曜日)にDemo Day(成果発表会)を開催し、開発したサービス等を紹介する予定です。
本件は、「2050東京戦略」を推進する取組です。
戦略11 デジタル「都民のQOLに貢献するスマートシティの実現」