- 報道発表資料
都市整備局
八王子市(高尾地区)における自動運転バスの事故について
令和7年8月29日(金曜日)に八王子市で発生した、自動運転バスの実証走行中の事故については、受託者からの報告に対し、有識者の知見をいただき検証を行ってまいりました。この度、技術面における事故の原因と主な改善の方向性がまとまりましたので、以下の通りお知らせします。
1.事故の概要
発生日時
令和7年8月29日(金曜日)午前11時31分頃
発生場所
国道20号(八王子市高尾町)
事故状況
レベル2(運転手搭乗型)による自動運転バスが走行中に左へ急旋回して街路樹に衝突、乗客3名が軽傷を負い、車両の左フロントガラスを損傷
実証実験概要
委託件名
令和7年度自動運転サービスの導入推進に向けた走行環境整備に関する調査業務委託
受託者
日本工営株式会社
2.技術面における事故原因
古い位置情報の誤使用
自動運転システムの制御機能において、本来使用すべきではない古い目標位置情報を誤って読み込む設計上の不備が直接的な原因である。これにより、車両が古い目標位置に戻る動作として急ハンドルし、街路樹に衝突する事故が発生。
システムによる急なハンドルの動き
今回の衝突事故時は低速走行(20キロメートル/時程度)で、急ハンドルを実行できる仕組みになっていた。
衝突回避機能の未作動
制御機能から独立した衝突回避機能がなかった。
3.技術面における主な改善の方向性
古い位置情報の誤使用への対応
- 車両制御機能の情報に時刻を付け管理することで、データの常時照合が可能となり誤使用を防止
システムによる急なハンドルの動きを制御
- システムが車両へ指示する急ハンドルの動作の角度や回転速度に上限を設ける等の仕組みを導入
独立した衝突回避機能の追加
- 既存の制御機能にタイヤ向きを考慮する等の改良を加えるとともに、新たに独立した衝突回避システムを導入
4.今後の対応
事故原因に関する具体的な再発防止策については、有識者に知見をいただきながら検討を進め、年内を目途に別途お知らせします。
※別紙:詳細(PDF:671KB)
記事ID:000-001-20251110-044189