- 報道発表資料
日本航空事件(令和3年不第38号・令和4年不第66号事件)命令書交付について
当委員会は、1月15日、標記の不当労働行為救済申立事件について、命令書を交付しましたのでお知らせします。命令書の概要は、以下のとおりです(詳細は別紙(PDF:261KB))。
1 当事者
申立人
JAL被解雇者労働組合(東京都千代田区)
被申立人
日本航空株式会社(東京都品川区)
2 争点
- (1)組合は、争点2に係る団体交渉について、労働組合法(以下「労組法」という。)第7条第2号の「使用者が雇用する労働者の代表者」に当たるか否か(争点1)。
- (2)争点1が「当たる」と判断された場合
- ア 令和3年4月5日、13日及び22日の組合からの団体交渉申入れ(以下「本件団体交渉申入れ」という。)に対する会社の対応は、正当な理由のない団体交渉の拒否に当たるか否か(争点2(1))。
- イ 会社が、4年1月12日に開催が予定されていた団体交渉について、開催の延期を通知したこと及び延期に係る会社の対応は、正当な理由のない団体交渉の拒否に当たるか否か(争点2(2))。
- ウ 4年4月19日に開催された第4回団体交渉及び5月30日に開催された第5回団体交渉における会社の対応は、不誠実な団体交渉に当たるか否か(争点2(3))。
- (3)会社は、整理解雇問題に係る会社解決案の提示に当たり、申立外の二つの労働組合(以下「申立外2労組」という。)と組合との間で異なる取扱いを行ったか。異なる取扱いを行ったといえる場合、そのことは組合運営に対する支配介入に当たるか否か(争点3)。
3 命令の概要<一部救済>
(1)争点1について
組合は、争点2に係る団体交渉について、労組法第7条第2号の「使用者が雇用する労働者の代表者」に当たる。
(2)争点2について
ア 争点2(1)について
令和3年4月5日、13日及び22日の本件団体交渉申入れに対する会社の対応は、正当な理由のない団体交渉の拒否に当たらない。
イ 争点2(2)について
会社が、4年1月12日に開催が予定されていた団体交渉について、開催の延期を通知したこと及び延期に係る会社の対応は、正当な理由のない団体交渉の拒否に当たらない。
ウ 争点2(3)について
4年5月30日の第5回団体交渉において、組合が、平成23年7月に会社が公表した安全報告書の人員数と、22年6月の更生計画案に関する説明会の資料に示された人員数を踏まえて、22年12月31日の整理解雇後の23年3月31日時点では、会社グループにおいて人員を削減しすぎていたのではないかとして、会社グループにおける運航乗務員及び客室乗務員の人員数に関する会社の認識について説明を求めたことに対する会社の対応は、不誠実な団体交渉に当たるが、組合からの解決金要求及び原職復帰要求についての第4回及び第5回団体交渉における会社の対応は、不誠実な団体交渉に当たらない。
(3)争点3について
会社が、整理解雇問題に係る会社解決案の提示に当たり、申立外2労組と組合との間で、4年6月23日の解決提案の提示において差別的な取扱いを行ったということはできず、その後の交渉の進展に差が生じたのは、会社の提案に対する各労働組合の対応の差によるものであるから、会社の対応は、組合運営に対する支配介入に当たらない。
参考
命令に不服がある場合、当事者は次のいずれかの手続をとることができる。
- 中央労働委員会に再審査申立て(申立人及び被申立人15日以内)
- 東京地方裁判所に取消訴訟を提起(被申立人30日以内、申立人6か月以内)