- 報道発表資料
景品表示法に基づく措置命令 Instagram上の広告から遷移したウェブサイト等で育毛剤に係る不当表示を行っていた通信販売事業者
東京都は、Instagram上の広告から遷移したウェブサイト等において、育毛剤(医薬部外品)に関し、景品表示法第5条第1号(優良誤認)又は同条第3号(ステルスマーケティング【注】告示)に該当する不当表示を行っていた通信販売事業者に対して、同法第7条第1項に基づき措置命令を行いました。
【注】広告であるにもかかわらず、広告であることを隠すことがいわゆる「ステルスマーケティング」です。景品表示法第5条第3号の規定に基づき、令和5年3月28日付で不当表示として告示指定されました(同年10月1日施行)。
1 事業者の概要
※同名又は類似名の事業者と間違えないようご注意ください
事業者名
プルチャーム株式会社
法人番号
5011001094876
代表者
代表取締役 田島一貴
設立
平成25年5月2日
所在地
東京都目黒区青葉台二丁目3番1号
2 不当な広告(表示)の概要
(1)優良誤認表示(効果性能)
プルチャーム株式会社は、「イクモアナノグロウリッチ」と称する育毛剤(以下「本件商品」)を一般消費者に販売するに当たり、「\国が育毛効果を認可/」という文言から始まるウェブサイト(以下「ウェブサイト1)」)及び「アンケート回答で85%OFF」という文言から始まるウェブサイト(以下「ウェブサイト2)」)において、あたかも、本件商品を使用することで本件商品に含まれる成分の作用により、誰でも容易に、外見上視認できるまでに薄毛の状態が改善されるほどの発毛効果を得られるかのように示す表示(別表1~2)を行っていました。
景品表示法の規定に基づき、表示の裏付けとなる合理的根拠を示す資料の提出を求めたところ、同社は資料を提出しましたが、表示の裏付けとなる合理的な根拠とは認められないものでした。
(2)優良誤認表示(ノーベル賞受賞級)
同社は、ウェブサイト1)において、あたかも、本件商品が、現在においてノーベル賞を受賞する程の画期的な効果を有しているかのように示す表示(別表3)を行っていましたが、実際には、20世紀においてビタミンの研究者がビタミンの研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した事実を以て、ビタミンが含まれる本件商品についてもノーベル賞を受賞する程の画期的な効果を有していると同社が称しているにすぎないものであり、本件商品が、現在においてノーベル賞を受賞する程の画期的な効果を有しているという事実はありませんでした。
(3)優良誤認表示(比較画像)
同社は、ウェブサイト2)において、使用前後の頭髪の状況を示す画像を掲載することにより、あたかも、本件商品を使用した人物達が、容易に、外見上視認できるまでに、薄毛の状態が改善されるほどの発毛効果を得られたかのように示す表示(別表4)を行っていましたが、実際には、同社から委託を受けた広告制作・運用会社等が、取得したモデル画像に対して、頭髪が薄い人の画像を合成する等の加工を行い作成したものであり、実際に本件商品を使用した効果を示すものではありませんでした。
(4)優良誤認表示(SNS投稿)
同社は、ウェブサイト2)において、あたかも、SNS上のアカウントを有する人物が、本件商品を使用した体験談及び自身の使用前後の画像について、SNS上に投稿したかのように示す表示(別表5)を行っていましたが、実際には、同社から委託を受けた広告制作・運用会社が作成したものであり、実在する人物による投稿ではありませんでした。
(5)優良誤認表示(完売表示)
同社は、自社販売ウェブサイトにおいて、あたかも、本件商品が大好評を博している結果、令和6年10月から12月の期間にかけては在庫が無くなり、令和7年1月16日時点も在庫が僅少であるため、早期に注文しなければ在庫が無くなる可能性があるかのように示す表示(別表6)を行っていましたが、実際には、本件商品の在庫は当該期間及び当該時点において相当数存在しており、在庫が無くなった又は早期に在庫が無くなる可能性が高いという事実はありませんでした。
(6)ステルスマーケティング告示(ウェブサイト全体)
同社は、ウェブサイト2)の表示内容について、広告代理店及び広告制作・運用会社にその決定を委ねていたことから、当該ウェブサイトの表示は同社の表示であると認められるにも関わらず、当該ウェブサイトの表示が同社の表示であること(例:「広告」「PR」等)を全く記載していませんでした。
(7)ステルスマーケティング告示(毛髪診断士)
同社は、自社販売ウェブサイトにおいて、毛髪診断士の意見を表示していましたが、当該人物は毛髪診断士資格を有した自社の従業員であるにも関わらず、そのことを明らかにしていませんでした(別表7)。
同社は、ウェブサイト1)・2)について、広告代理店や広告制作・運用会社に広告内容の決定を委ねていましたが、そのような場合であっても、原則として景品表示法上の責任は広告主にあります。
3 命令の概要
- (1)事業者が行った表示は景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること
- (2)今後、同様の表示を行わないこと
- (3)再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること
消費者の皆様へ
- 商品等を使用や摂取等するだけで、発毛効果や痩身効果等といった特定の効果が容易に得られるかのような広告表示がありますが、合理的な根拠なく記載されていることがあります。表示内容をうのみにせず、よく確認した上で、商品やサービスを選択しましょう。
【東京動画】「○○するだけ」の表示には気を付けましょう。 - 「ノーベル賞」「東大研究」「NHK特集」「完売の可能性がある」等の文言は、消費者に対する訴求力が高く、広告表示で頻繁に使用されます。しかし、客観的な根拠なく記載されていることがあるため、このような文言を見た場合は、購入等を冷静に判断しましょう。
- 契約に悩んだら、一人で抱え込まずに、消費者ホットライン「188(いやや!)」にお電話ください(最寄りの消費生活相談窓口へ繋がります)。
- 不当な表示を見つけたら、東京都の「悪質事業者通報サイト」へ情報提供をお願いします。皆様の情報提供が事業者の指導・処分につながります。
事業者の皆様へ
- 商品や役務の表示全体から受ける認識と実際のもの等との間に差が生じないように留意して、広告表示を作成してください。
【参考】消費者庁:不当景品類及び不当表示防止法第7条第2項の運用指針(PDF:176KB)(外部サイトにリンク) - ステルスマーケティング告示
事業者自身のウェブサイトにおける表示であっても、表示内容によってはステルスマーケティング告示に該当する場合があります。(以下、消費者庁「「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」(PDF:336KB)(外部サイトにリンク)の運用基準」9ページより抜粋)- 2(2)オ(ア)
ただし、事業者自身のウェブサイトであっても、ウェブサイトを構成する特定のページにおいて当該事業者の表示ではないと一般消費者に誤認されるおそれがあるような場合(例えば、媒体上で、専門家や一般消費者等の第三者の客観的な意見として表示をしているように見えるものの、実際には、事業者が当該第三者に依頼・指示をして特定の内容の表示をさせた場合や、そもそも事業者が作成し、第三者に何らの依頼すらしていない場合)には、第三者の表示は、当該事業者の表示であることを明瞭に表示しなければならない。
- 2(2)オ(ア)
※消費者庁「ステルスマーケティングに関するQ&A」(外部サイトにリンク)を併せて参照してください。
東京デジタルCATSの取組について
東京都では、SNS等に表示される不当なインターネット上の広告への対応力を強化し、社会全体で厳しい目を向けるため、令和5年7月より「東京デジタルCATS」として調査に係る専門的知見を有する助言員チームを導入するとともに、インターネット上に表示される不当な広告への注意喚起を促すため、事業者・都民への継続的な情報発信を行っています。
今後も引き続き、「不当表示は許さない」という強い姿勢のもと、不当なインターネット上の広告への対応力強化に取り組んでまいります。
※表示例・参考資料(PDF:853KB)
※別表(PDF:4,076KB)
本件は、「2050東京戦略」を推進する取組です。
戦略11 デジタル東京戦略
詳しくは東京くらしWEBをご覧ください。