- 報道発表資料
令和7年度公金管理実績(年間及び第4四半期)について
公金の管理は、地方自治法等に基づき、最も確実かつ有利な方法で行うこととされています。
会計管理局では、安全性・流動性を確保の上、「東京都公金管理ポリシー」に基づき、金融環境の変化に応じた柔軟かつ効率的な公金運用を行っています。
この度、令和7年度の年間及び第4四半期(1月1日から3月31日まで)の公金管理実績を取りまとめましたので、お知らせします。
また、今回、公金管理の状況を分かりやすくお伝えするため、平均残高や利回り、運用収入などの主要データをグラフ等で可視化した「公金管理実績ダッシュボード」を公開します。
令和7年度公金管理実績のポイント
利回り・運用収入が前年度比4倍超、運用収入は実績公表開始以降、最高額
1)公金全体の利回り・運用収入が4倍超
令和7年度の公金全体の利回りは、債券運用の割合を増やすとともに、定期性預金の引合いを積極的に行うなど、効率性を重視した運用に取り組んだ結果、前年度(令和6年度)の0.115%から0.379ポイント上昇し、0.494%となりました。また、公金全体の運用収入も前年度の4倍超となりました。
2)公金全体の運用収入が最高(300億円)
公金全体の運用収入は、前年度より226億2,699万円増加し、300億961万円となりました。これは、公金管理実績の公表開始(平成14年度)以降、最高額となります。
3)歳計現金等の利回り・運用収入が最高
歳計現金等については、資金管理をきめ細かに行うことで、運用可能資金を生み出し、定期性預金を積極的に活用した結果、利回りが上昇し0.347%となりました。また、運用収入は56億8,181万円となり、利回り・運用収入ともに公表開始以降、最高となりました。
令和7年度公金管理実績(年間及び第4四半期)
1 全体
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 令和7年度 (A) |
令和6年度 (B) |
対前年度比 (A-B) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均残高 | 5兆8,595億円 | 6兆3,340億円 | 5兆9,291億円 | 6兆1,976億円 | 6兆800億円 | 6兆4,198億円 | -3,398億円 |
| 利回り | 0.338% | 0.465% | 0.546% | 0.621% | 0.494% | 0.115% | 0.379ポイント |
| 運用収入 | 49億3,190万円 | 74億2,849万円 | 81億6,120万円 | 94億8,803万円 | 300億961万円 | 73億8,262万円 | 226億2,699万円 |
- 平均残高は減少したものの、年間の利回りは上昇したため、運用収入は前年度の約74億円から約300億円に増加し、公金管理実績の公表開始(平成14年度)以降、最高額となりました。
2 内訳
(1)歳計現金等
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 令和7年度 (A) |
令和6年度 (B) |
対前年度比 (A-B) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均残高 | 1兆2,423億円 | 1兆8,340億円 | 1兆5,578億円 | 1兆9,090億円 | 1兆6,354億円 | 1兆7,681億円 | -1,327億円 |
| 利回り | 0.237% | 0.306% | 0.349% | 0.460% | 0.347% | 0.088% | 0.259ポイント |
| 運用収入 | 7億3,379万円 | 14億1,289万円 | 13億6,938万円 | 21億6,575万円 | 56億8,181万円 | 15億6,463万円 | 41億1,718万円 |
- 年間を通じた大口支出の増加等により、平均残高は前年度より減少しました。
一方、定期性預金の金利上昇等を捉えた積極的な運用を行った結果、利回りは前年度比で約4倍に上昇し、利回り・運用収入ともに公表開始以降、最高となりました。
(2)基金
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 令和7年度 (A) |
令和6年度 (B) |
対前年度比 (A-B) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均残高 | 3兆9,172億円 | 3兆8,287億円 | 3兆7,358億円 | 3兆6,857億円 | 3兆7,921億円 | 3兆8,541億円 | -620億円 |
| 利回り | 0.361% | 0.538% | 0.628% | 0.698% | 0.553% | 0.128% | 0.425ポイント |
| 運用収入 | 35億2,204万円 | 51億9,038万円 | 59億1,451万円 | 63億4,657万円 | 209億7,350万円 | 49億4,407万円 | 160億2,943万円 |
- 社会資本等整備基金等の取崩により平均残高は前年度より減少しましたが、金利上昇等を捉えた積極的な運用を行った結果、利回りは前年度比で4倍超に上昇しました。
(3)準公営企業会計資金
| 第1四半期 | 第2四半期 | 第3四半期 | 第4四半期 | 令和7年度 (A) |
令和6年度 (B) |
対前年度比 (A-B) |
|
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 平均残高 | 7,000億円 | 6,713億円 | 6,355億円 | 6,030億円 | 6,526億円 | 7,976億円 | -1,450億円 |
| 利回り | 0.387% | 0.488% | 0.548% | 0.656% | 0.514% | 0.110% | 0.404ポイント |
| 運用収入 | 6億7,607万円 | 8億2,521万円 | 8億7,732万円 | 9億7,571万円 | 33億5,431万円 | 8億7,392万円 | 24億8,039万円 |
- 企業債の償還等により平均残高は前年度より減少しましたが、金利上昇等を捉えた積極的な運用を行った結果、利回りは前年度比で4倍超に上昇しました。
※計数については、表示単位未満を四捨五入し端数調整をしていないため、「1全体」と「2内訳」の(1)~(3)の合計とは一致しない場合があります。
ダッシュボードの公開
会計管理局では、今回の公表に合わせ、公金管理の状況を分かりやすくお伝えするため、平均残高や利回り、運用収入などの主要データをグラフ等で可視化した「公金管理実績ダッシュボード」を公開します。公金管理についてのダッシュボードは、全国の道府県に先駆けた取組です。
公金管理に係る運用実績(平均残高・利回り・運用収入)を年度ごとの一覧とは別に、複数年度の推移をグラフ等でご覧いただけます。
※詳細は下記ホームページ等をご覧ください。
令和8年度の取組
国内外の金融環境の変化や先行きの不確実性が高い状況にある中、令和8年度公金管理計画に基づき、外部有識者の知見を踏まえつつ、一括運用や複合ラダー型ポートフォリオ等の新たな取組を取り入れ、安全性及び流動性を確保した上で、より効率的な公金の保管・運用を実施していく。
参考
- 令和8年度公金管理計画(令和8年3月30日公表)※抜粋
令和8年度公金管理計画の策定について
令和8年度公金管理計画のポイント
1 経済・金利動向を踏まえた計画の方向性
- 当面の間は、国内金利が徐々に上昇していく状況が続くものと想定
- 中東情勢等、国内外における経済のリスク要因が金融市場等に与える影響を注視
⇒金利の動きを的確に捉えるとともに、リスク対応を行いながら、安全性と流動性を確保しつつ、積極運用を更に進め、一層の運用収入拡大に向けた取組を実施
2 令和8年度における具体的な取組
歳計現金等
- 1)1週間単位から、迅速に定期性預金を組成
- 2)大口定期預金を積極的に活用し、引合いによる分散化・効率化を促進
基金
- 1)債券割合をさらに高め、特に中期債(3年~5年)を増やす
- 2)特定目的基金において一括運用【注1】を導入
- 3)短~長期の債券・預金を組み合わせた複合ラダー型ポートフォリオ【注2】を構築
【注1】 一括運用
複数の基金の資金を一体として捉え、まとめて預金や債券等で運用する手法。全体として支払準備金を用意するため、取崩に対応する資金を最小限に抑えることが可能となり、資金の最適化を図ることができる。これにより運用に回せる資金が増加し、運用期間の長期化や流動性の向上、大口資金での運用が可能となるほか、事務の効率化にも繋がり、運用の効率性向上が期待できる。
【注2】 複合ラダー型ポートフォリオ
償還年限が異なる複数の運用商品を組み合わせる複合型運用と、償還する金額が毎年度ほぼ同程度となるように定期的に債券を購入するラダー型運用を組み合わせたポートフォリオ。年限の異なる複数の運用を多層的に重ね合わせることで、年限による金利変動リスクを軽減して安定した運用が可能となるとともに、定期的に償還を迎えることで流動性も確保できる。
- 基金の金融商品別ポートフォリオ
単位:億円
| 預金 | 債券 | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 合計 | 短期 | 中期【注3】 | 長期 | |||||||
| 平均 残高 |
割合 | 平均 残高 |
割合 | 平均 残高 |
割合 | 平均 残高 |
割合 | 平均 残高 |
割合 | |
| 令和7年度実績見込み | 24,600 | 65% | 13,300 | 35% | 3,700 | 10% | 3,700 | 10% | 5,900 | 15% |
| 令和8年度想定 | 20,000 | 57% | 14,800 | 43% | 4,000 | 12% | 5,100 | 15% | 5,700 | 16% |
【注3】中期債の残高は7年度実績見込み比約1.5倍(5,100億円)を想定
- 短期 2年以下
- 中期 2年超~5年以下
- 長期 5年超~10年以下
※計画の詳細はホームページをご覧ください。
令和8年度 取組の方向性
令和6年度以前はマイナス金利政策等の影響による効率性の低下があり、不確実性に備えた運用を行ってきましたが、令和7年度には金利上昇を捉えた効率性を重視した積極運用に踏み出しました。令和8年度は、積極運用を更に進め、一層の運用収入の拡大に向けた取組を実施していきます。
1 歳計現金等
- 1週間単位から定期性預金を組成し、1ヶ月以上の預金は引合いにより分散化・効率化を促進
- 令和8年度 年間平均残高見込み 約1兆7,000億円
2 基金
- 特定目的基金において一括運用を導入し、ポートフォリオについては短~長期の債券・預金を組み合わせた「複合ラダー型ポートフォリオ」を構築
- これらにより中期債の残高は、令和7年度実績見込み比1.5倍となる5,100億円を想定
- 令和8年度 年間平均残高見込み 約3兆4,800億円
3 準公営企業会計資金
- 運用可能資金は、定期性預金を基本としつつ、債券も取り入れ運用
- 令和8年度 年間平均残高見込み 約5,000億円