- 報道発表資料
港湾施設への設置事例として、国内最大規模 東京国際クルーズターミナルにおいて、次世代型ソーラーセルの実装検証を開始
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東京都では、電力のHTT「(H)へらす・(T)つくる・(T)ためる」をキーワードに、脱炭素社会の実現とエネルギーの安定確保に向けた取組を推進しています。このたび、「薄く、軽く、曲がる」という特徴を持った日本生まれの太陽電池である「次世代型ソーラーセル」(下記「次世代ソーラーセルについて」参照)の実用化に向け、東京国際クルーズターミナル(江東区・青海)に「次世代型ソーラーセル」を設置し実装検証を開始しますので、お知らせします。
本事業は、港湾施設への設置事例として、国内最大規模のものとなります。
設置場所は、国内外の利用者を出迎えている「TOKYO」サインが設置されている柱で、一般の方が次世代型ソーラーセルを間近で見ることが出来ます。また、発電した電気を使用して「TOKYO」サインを点灯する取組を実施していくことで、次世代型ソーラーセルの有用性を「見える化」し、広く発信します。
なお、本事業の開始にあたり、東京都(環境局・港湾局)と事業者である積水化学工業株式会社とは協定を締結しています。
1 概要
(1)設置場所
東京国際クルーズターミナル 4階デッキ
東京国際クルーズターミナルと設置場所
(2)実装検証内容
次世代型ソーラーセルの耐風圧や塩害に対する耐久性等
2 特徴
- 港湾施設への次世代型ソーラーセルの設置事例として、国内最大規模
- 湾曲した次世代型ソーラーセルを一般の方が間近に見ることが可能
- 発電した電気を蓄電池に充電し、「TOKYO」サインの点灯に使用
設置した次世代型ソーラーセルと「TOKYO」サイン
3 設置事業者
積水化学工業株式会社
当該社は、大容量の発電を目的とする次世代型ソーラーセルの研究・開発を進めています。
4 事業期間
令和7年3月28日まで(予定)
次世代型ソーラーセルについて
ペロブスカイトと呼ばれる結晶構造を用いた次世代型太陽電池です。
シリコン系太陽電池に比べ、以下の特徴を有し、シリコン系太陽電池に対して高い競争力が期待されています。
- 「薄く軽くフレキシブル」【注1】である為、設置対象の場所の範囲が広がる
- 製造技術開発によって大量生産、製造コストの低下の可能性が有る【注2】
- 日本発の技術であるほか、主原料のヨウ素は、世界産出量の約30%が日本国内産である
【注1】1ミリメートル程度、約1.5キログラム/平方メートル(協定締結事業者の場合)
【注2】協定締結事業者ではロール・トゥ・ロールの製造プロセスを構築してその実現を目指している