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令和5年(2023年)2月16日更新

令和4年度 入選作品 組み写真部門

最優秀

江戸川区「広報えどがわ」8月15日号(第2010号)4・5ページ

審査員コメント

  • 静かですが、訴求力の強い紙面になったと思います。戦争の記憶をどう引き継いで行くのか、それを促していくのかというのは行政にとっても大事な仕事です。こうして語り部の方に寄り添った記事の中で、写真のもたらす印象は大きなものがあります。これはそれに成功していると思います。その理由は、もとの写真がしっかりしていて、撮影者と被写体の信頼関係が想像できます。レイアウトもゆとりをもっているので、内容に集中できます。総じてレベルの高い仕事です。(鳥原)
  • 語る姿と語らぬ姿――。きっとご担当者は、実際に語り部の“沈黙”を過去に目にしたからこそ、この見事な表現方法に至ったのでしょう。たった2枚の組写真ですが、記事から語り部の半生を知った時、メイン写真の内包する意味・背景に圧倒されます。露出・アングルも的確です。2点共にほぼノートリミングで掲載できているのは、イメージ通りの成果ゆえと捉えました。飾らない文章も印象的です。写真と文字情報で伝える媒体だからこそ可能な、秀逸な紙面作りに感動を覚えました。(箭内)

掲載紙面

広報えどがわ:紙面

一席

荒川区「あらかわ区報」5月1日号(第1752号)1ページ

審査員コメント

  • 花の薫りでむせ返るような紙面になりました。正直に言えば撮影条件の設定があまり良くない。例えば帽子の影で顔が暗くなっていたりするということです。いわゆる輝度の差は後で補正するより、撮影現場で工夫する方が結果も良いのです。ただし、このレイアウトのモンタージュはそれを上手く救っているように思いました。人物の配置、花々の強調、そしてフォントのデザイン。結果的にとても楽しい表紙になった点を高く評価したいと思います。(鳥原)
  • 皆さんがバラの花に包まれているかのような、巧みなコラージュが絶妙な効果を発揮しています。緻密なデザインの成果が表れており、まるで紙面からバラの香りが漂ってくるようです。ピンクのフレーム、上品な透かし文字のリードも良いですね。都電があることで荒川区らしさも表現されています。メイン写真の、絞りF18のパンフォーカスが効いており、綺麗なバラを手前から奥まで写し込みたい、市の賑わいを伝えたいという、撮影者の熱意を写真から感じました。(箭内)

掲載紙面

あらかわ区報:紙面

二席

板橋区「広報いたばし」4月2日号特集版(第2523号)1ページ

審査員コメント

  • 積み重ねてきた職人さんの技術と姿勢が表現された2点の写真ですね、撮影した方もまた良き職人だと思いました。こうした撮影では被写体の顔にピントを当てるか、それとも仕事をしている手に当てるかで表現性が大きく変わります。ここは表紙なので、顔にして正解だと思いました。またシンプルなレイアウトに自配されたコピーも、フォントの効果的な選択によってより生きています。全体的に渋い魅力が醸し出された良い紙面です。(鳥原)
  • 区が誇る伝統工芸と、その職人にフォーカスした特集であることを明快に表現した表紙です。真摯に仕事に向き合う現場の空気感・緊張感が紙面から伝わってくるようです。プリントは簡易印刷なのであまり参考になりませんが、紙面を拝見しますに、目に合わせたピント、浅い被写界深度、そして若干アンダーの露出が職人の佇まいを際立たせており、撮影者の意図を充分に感じました。日本の伝統色を用いたリードと、麻の葉文様の装飾も効果的です。(箭内)

掲載紙面

広報いたばし:紙面

2席

足立区「あだち広報」4月25日号(第1878号)1ページ

審査員コメント

  • それぞれの写真は力強く、幾何学的な新しい駅と周囲の印象を強調しています。レイアウトも工夫され、できるだけ見やすいものにしようと取り組まれているのが分かります。全体的にバランスは良いわけですが、それでも写真の枚数が多いため、個々の情報を読もうとすると、すっと入ってきません。4枚程度にまで減らしても良かったと思います。(鳥原)
  • 「開かずの踏切」高架化の特集号。多角的な写真と「ついに実現」の大見出しが区の悲願を表しています。新駅の特徴が分かり易く紹介されており、電車と高架のメイン写真撮影のために、場所の確保も工夫されたことでしょう。Before, After も効果的です。本来、大々的に祝うべき事業ですが、発端が悲劇であった為に、デザインや文字等に気を配った構成かとお察しします。細かな配慮、明快な情報伝達。広報紙として優れた表紙だと感じます。(箭内)

掲載紙面

あだち広報:紙面

奨励賞

練馬区「ねりま区報」11月11日号(第1989号)1ページ

審査員コメント

  • 農業が盛んな練馬の特徴を強くアピールする表紙になっていると思いました。生産者の方の表情がしっかり見えているのが、ポイントです。またゴチャゴチャとした感じになりそうな被写体(植物)ですが、うまく画面整理されているのも評価できます。使用している写真の枚数、並び、そしてコピーの位置などレイアウトもちょうどいい感じで、総じてバランスよく仕上がっています。(鳥原)
  • 自慢の農作物が満載の表紙です。丹精込めて作った農家さんの顔がイイ味を出していますね。緑の文字色や中面への案内、小さなイラストからもテーマへの配慮が感じられます。撮影技術面では、静物に高速Sスピードは不要ですので、相応の露出を心掛けたい所です。また、色鮮やかなシクラメンは掲載時にもう少しトリミングで寄ってもよい気がしました。人物写真は露出と表現意図に安定感があり、農家さんの表情をマスク無しで見せてくれたのも好印象です。(箭内)

掲載紙面

ねりま区報:紙面

奨励賞

八王子市「広報はちおうじ」8月15日号(第1501号)2・3ページ

審査員コメント

  • 個々の写真が、しっかり意図をもって撮られています。つまりどこにピントをあて、露出の基準をどこでとるのかも明確なので、とても見やすい。また、それをレイアウトが活かしています。マンガのコマ割りに似た構成で、子どもから大人まで分かり易い。写真から人物を切り抜くという処理も芸が細かく、評価できます。テキスト、キャプションの量と配置も適切ですね。全体に、写真の力を引き出すことに成功していると思います。(鳥原)
  • 「桑都」八王子ならではの企画。「カイコ・シルク体験」の様子を豊富な写真で多角的に表現しており、丁寧な文章と相まって、絹織りの工程を分かりやすく伝えています。子どもたちの真剣かつ楽し気な表情も印象的で、写真に臨場感がありますね。全体的に明るく写すことへの配慮も感じられ、その効果が紙面に表れています。臨機応変なマスク無し撮影にも好感を持ちました。ひとつ、入念な審査のためにも撮影データ詳細を拝見したいところでした。(箭内)

掲載紙面

広報はちおうじ:紙面

問い合わせ先
政策企画局戦略広報部広報広聴課
電話 03-5388-3087

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