庁議

平成28（2016）年8月2日（火曜）、都庁第一本庁舎において庁議が開催され、冒頭、知事は幹部職員に対する挨拶を行いました。

皆さん、こんにちは。本日をもちまして、第20代の東京都知事に就任をいたしました、小池百合子でございます。改めて、皆さんよろしくお願いいたします。
 その上で、これから都政を私が担っていく上で、都庁の幹部である皆様方に、いくつか私の考え方もお伝えしておこうと思います。
先ほども、訓示の時に皆様方おられたかと思いますけれども、私、今回の選挙の間に、三つの首都・東京、「シティ」をつくっていくということをお話させていただきました。安心・安全な「セーフ シティ」。それから女性も、男性も、子供も、大人も、お年寄りも、そして障害者も、誰もが輝ける「ダイバーシティ」。そして三つ目がですね、成長戦略に繋がっていく「スマート シティ」。特に環境、金融、経済。こういったことで、三つの「シティ」をつくりたいということを、ずっと訴えをしてまいりました。
そして、その大前提として、都政の大改革を進めていく「東京大改革」ということも訴えてまいったところでございます。
これらは、私の選挙を踏まえましての公約、約束でございますので、どうぞ皆様方、各所におけるご協力をよろしくお願いしたい。是非、実現に向けてご協力をお願いしたいと、このように考えております。
そうした中で、特に、都政の透明性を高めて、都民の理解を深めるということ。そのために情報公開もしっかりしていきたいと思っております。そのことによって、山積する課題を解決するための推進力になろうかと思います。
情報公開というと、皆さん逆にですね、大変だなと思われるかもしれませんけれども、しかしながら、もはやコンプライアンスとかガバナンスとか、カタカナばかりが並んで恐縮ですけれども、この時代においてですね、やはり透明性を確保するというのは企業であれ、組織であれ、そしてまた行政であれ、同じことが言える訳でございまして、是非そういった意味でも、都民ファーストでお願いしたいと思います。
そして職員一人ひとりが、何が都民のためになるかを考えていただき、実践する。そのことによって都民のための都政を実現する。これこそが「東京大改革」に繋がると思っております。
また、往々にして組織は縦割りになりがちでございます。そして、前例踏襲というのもありがちな話。それから、時代遅れの長時間労働ということ、これも都庁における常識になっているかもしれませんけども、是非これまでの常識はこれからの非常識に繋がるというようなマインドで、まさしくこれが改革なんですけれども、是非新たな発想を持って課題解決に、そして自らをまず改革をしていただきたいと思います。是非、できない理由を考えるよりは、どうすればできるのかを皆様方が率先して行っていただきたい。
それから、先程の長時間労働もそうでありますけれども、これは私は「ワーク・ライフ・バランス」ではなく、「ライフ・ワーク・バランス」と、ワークとライフをさかさまにして、やはりまず人生だよね、生活だよね、そして仕事ですよねということで、時には徹夜をなさる方もいらっしゃるかもしれませんけれども、働き方そのものから変えていく。それを、都庁を先行モデルにしていきたいと思っておりますので、ここで何が言いたいかというとですね、上司が帰らないとみんな帰れないという事実、このことを皆様方には特に強くお願いをしておきたいと思っております。
例のクールビズにしても、上が変わらないと下の人たちも変われなかったという事実もございますので、同じことなんですね。ということで、是非、上司であるそれぞれ幹部の皆様方にはそのことをお考えいただき、その後飲みに行ってもいいし、その後皆様自身さらにスキルアップをするための色んなお勉強をなさってもいいし、スポーツもいいし、そうやって是非部下の方々にも、局長ちょっと変わったねというような、そんな率先した形で働き方改革をよろしくお願い申し上げたいと思います。
新たな発想を、行政のプロである皆さんの能力と経験を基にして具体化していきたいと思いますし、そうしてできた政策は必ず都民の実感を得られると、このように思っております。
また、訓示の際に申し上げましたが、若手の皆様方からどんどんアイデアを募ろうと思っております。と同時に、責任を担っておられる幹部の皆様方からも、実はこうなんです、という本音の話を直接私のほうにもお伝えいただければと思っております。
この「東京大改革」を進めるためには、まず都庁から変わっていかなければならない。そして都庁が変わるためには、一人ひとりが変わっていかなければならない。是非このことを、私とともにお進めいただきたいと思っております。
そしてまた、都議会、国とも真摯な議論を重ねて、都民のための政策を前に進めていきたいと思っております。
どうぞ皆さん、一緒に都民のための新しい都政づくり、よろしくお願い申し上げます。以上でございます。