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令和5年(2023年)1月4日更新

職員に対する新年あいさつ

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令和5年 知事の新年あいさつ

はじめに

明けましておめでとうございます。
年末は久しぶりに帰省をされたり、また、ご家族と過ごされた方も多いかと存じます。しっかりと英気を養うことができたでしょうか。いかがでしょうか。
一方で、都民生活の基盤を支え、安全・安心を守る最前線におられる、つまり福祉・医療、警察、消防、交通、上下水道などの現場では、お正月も関係なく、職務に従事された方が数多くおられます。大変ご苦労様でございました。
また、今この時も、感染防止対策にご協力いただいている都民や事業者の皆様、現場で尽力されている医療従事者の皆様、そして、各所で奮闘されている職員の皆さん、おられます。心から感謝を申し上げます。
さて、安全・安心は、紛れもなく都民生活の礎であります。折しも、今年は関東大震災の発災から100年の節目を迎えます。昨年末に策定いたしました「TOKYO強靭化プロジェクト」を推進力といたしまして、この機に、都民の生命と財産を守るという最も大切な使命を改めて胸に刻んで、都政の舵取りを行ってまいります。まずは冒頭で、新たな一年に臨む私の決意を皆さんと共有していきたいと存じます。
年末年始、両手いっぱいに買い物袋を抱えた姿、また、初詣に向かう人々の長蛇の列、こういった姿を見ますと、賑わいに溢れた東京の風景が戻りつつあるなあということを感じます。この明るい兆しを、力強い成長のうねりに変え、持続可能な東京の未来を確かなものにしてまいりしょう。

「挑戦者」の気概を持って取り組む

そのためにも、前例に囚われることなく未来志向で都政を前に進める「チャレンジ精神」が何よりも大切です。育業をはじめとした様々な働き方の推進や、あらゆる違いを超えて互いに認め合う共生社会の実現。こうした目指すべき社会の構築に果敢に臨まなければなりません。都政のDXも是非とも爆速で進めてまいりましょう。今こそ、職員一人ひとりが「挑戦者」の気概を持って職務に取り組んでいただきたいと、このように思っています。

広い視野を持ち政策を磨く

また、グローバルな視点で政策を磨くという、そのことも忘れないでください。ウクライナ侵攻に端を発する世界的なエネルギー供給不安や、また、各地での記録的な干ばつ・風水害など、本当にこの一年で、持続可能性に対する国際社会の意識もかつてないほど高まっております。脱炭素化、そして経済成長との両立を図っていくGX、各国が激しく凌ぎを削るこの分野において、都も取組を加速しなければなりません。
海外におきましては、再エネ中心のグリーンシフトを大幅に進める資源大国もあれば、スタートアップの可能性に目をつけて、いち早く支援の仕組みを構築している国や都市もございます。こうした大きな潮流を読み取って、そして50年先、100年先も見据えて何が都民のためになるのか、それを考え、政策を練り上げることが肝要であります。新築住宅への太陽光パネルの設置等を促進する全国で初めての制度の創設やグリーン水素の利用拡大に向けた取組などは、その象徴とも言えます。
世界各地の知見、そして経済を貪欲に吸収すれば、都市課題の解決に向けて、より多くの政策の選択肢を持つことが可能になるはずであります。職員の皆さんが海外に出向いたり、また、見聞を広めるという取組も拡大しています。是非、こうした機会を活用しながら、たくさんの刺激を受け、そして広い視野を持って、政策に磨きをかけていただきたいものです。

少子化脱却に都が率先して動く

さて、国内に目を向けてみますと、私たちは今、静かなる脅威に晒されています。それは、少子化です。
私が知事に就任当時、2016年ですが、真っ先に取り組んだのが待機児童対策です。これを皮切りに、子供や子育て家庭が抱える様々な困難に寄り添った政策を進めて参りました。そして、今年度からは子供政策連携室を新設をしまして、「チルドレンファースト」の社会の実現に向けて更なる取組を進めています。
しかしながら、先月、国が公表した速報値におきましては、日本の出生数は、初めて年間で80万人を切る見通しと、このように言われています。これは社会の存立基盤を揺るがす、まさに衝撃的な事態であります。
人口問題は、国づくりの根幹そのものです。本来は、少子化対策とは、国家百年の計に位置付けて、そして国策として戦略的に取り組むべき課題のはずであります。年末に発表された国の来年度予算案では、直ちに少子化から脱却して反転攻勢に出るぞ、という勢いにはなっていません。
現状は、もはや一刻の猶予も許されない。だからこそ、都が先駆けて具体的な対策を充実させていかなければなりません。
既に予算編成は、知事査定に入る最終コーナーに差し掛かっていますが、この問題を先送りにすることは、今を生きる私たちの責任を放棄するのも同然だと考えています。「望む人誰もが子供を産み育てることができる」「子供が生まれてから成長するまで継続的に寄り添って支えていく」、こうした考え方に立って、来年度予算において、対策を強力かつ迅速に推し進めていく必要があります。
課題は様々です。不安定な雇用、仕事と育児の両立、未婚化、高い住宅費、不妊治療など、少子化の要因は多岐にわたっております。具体的には、0~18歳の子供に対しまして、月5千円程度を念頭に育ちを切れ目なくサポートする給付を行うなど、大胆な取組も考える。新しく自分の局で出来ることはないだろうか。ここにいる皆さん全員が、我が事としてこの問題と向き合うよう強く求めるところであります。

共感が都政の前進を支える

常々申し上げておりますように、都政を進める上で重要なのは、都民の皆様の共感を得ることです。東京全体が一つにならなければ、政策の真価を発揮できず、具体の成果へと結びつけることも叶いません。都民・事業者との協働を広げるため、そのためにも、都庁が率先して行動する、そして、丁寧に説明を尽くしてください。こうした積み重ねこそが、オール東京で、日本、そして世界を牽引する、その大きな力に発展するものと信じております。

おわりに

少子化による人口減少も然り、そして今、私たちを襲う二重三重の困難は、かつての活力を失った日本に「日本よ、目を醒ませ」と言っているかのように思えてなりません。「失われた30年」。世界での存在感が薄れた我が国の現状に、率直に危機感を募らせています。
一方で、東京には、技術力や知の集積など、そして豊かな自然環境など、新しい成長の芽を産み出すたくさんのポテンシャルが眠っています。「Sustainable High City-Tech.Tokyo」。すなわち、「SusHi Tech Tokyo」これを旗印といたしまして、東京が誇る数々の魅力を世界に売り込んでいきます。そして、「東京で仕事をしたい」「東京で夢を叶えたい」と、才能ある人材が集まる都市、世界を惹きつける国際都市にしていきたいと思います。東京大改革。東京が変われば、日本も変わる。2023年は、まさに反転攻勢の「のろし」を上げる重要な一年であります。職員の皆さんと共に、挑戦し続ける東京の姿を披露し、そして世界をあっと言わせてまいりましょう。
今年の干支は言うまでもありません「卯(うさぎ)」です。大地を跳びはねる兎の如く、困難な時代の荒波を跳び越える飛躍の一年となりますよう、皆さんの活躍に期待をいたしております。

以上で、私の新年の挨拶を終わりましょう。一年頑張ってまいりましょう。

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