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令和6年(2024年)1月4日更新

職員に対する新年あいさつ

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令和6年 知事の新年あいさつ

はじめに

皆さん、令和6年、新しい年の幕開けでございます。
初春のお祝いから始めたいところなのですが、新年早々、能登半島での震度7の地震・津波が発生しました。そして翌日には羽田空港で海上保安庁機と民間機が接触事故を起こすという大惨事と続きました。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りをし、また被災されました皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。羽田空港の事故では、400名近い乗客乗員全員がアッという間に機体から避難できたことは奇跡ともいえると思います。危機的状況にあっても、整然とした行動をとることができるというのは、日本ならではでないかと、このように思った次第です。
また、海上保安庁の皆さんは被災地へ救援物資を運ぶ、その任務を粛々と行っておられた。わが国を守る崇高な任務についておられた皆さんに謹んで感謝と哀悼の意を捧げます。
能登半島地震の被災地支援のため、早速、警視庁、そして東京消防庁の部隊が石川に、水道局の給水車が富山へと向かいました。また、液体ミルクや紙おむつなど、子育て中の方の不便にも応えてあげたいと思います。既に人的物的支援を行う、そのような準備を整えておりまして、速やかに副知事をトップとする能登半島地震支援対応調整会議を立ち上げます。知恵を絞って被災地に安心を届けてまいりましょう。
振り返りますと、1200日にわたるコロナ禍という災害で都民の命と健康を守り抜いたのも、組織の垣根を越えて、都庁一丸となって闘った職員の皆さんであります。
そして、年末年始にわたって、福祉・医療、警察、消防、交通、上下水道など、安全・安心を守り、都民生活の基盤を支えるべく自らの使命に黙々と邁進されました皆さんもおられます。
都民を代表し、感謝を申し上げたいと思います。

都政モニター2023

最新の都政モニターにおきましては、東京都が取り組むべき分野といたしまして1に「防災」、2に「こども」、3が「治安」、4が「高齢者」、これらの項目が挙がりました。1と3の「防災」と「治安」、これを合わせますと、いかに都民の皆さんが安全・安心を強く望んでいるかがわかります。
昨今のトー横問題やいわゆる「闇バイト強盗」など、SNSを駆使して、若き青少年を犯罪や危険に晒す問題。また、高齢者を騙す詐欺事件は、手を変え品を変えいまだおさまっていません。
自然災害も多発しています。毎年想定を超える豪雨、台風の激甚化、頻発化は「不都合な真実」どころか「厳しい現実」であります。いつ起こるともしれない首都直下地震、富士山をはじめ火山活動への対策、コロナ等の感染症も災害の一つであります。人災としては北朝鮮による弾道ミサイルの脅威も高まっております。
いつ何が起こっても対応ができる。そのための備えとして、TOKYO強靱化プロジェクトの推進、オールハザード型BCPへの進化、シェルターの確保など、着実に進めてまいります。足元の暮らしを脅かす物価高騰にも対応し、都民や事業者をしっかりと支えてまいります。グリーンインフラはじめ、緑との調和が一層重視されるまちづくり、これも都民の命と健康、そして財産を守る重要な策であります。効果的に進めてまいりましょう。

ゲームチェンジを起こそう

生成AI、ChatGPTなど世界的に注目されて以来1年が経っています。しかし、革新的な技術はさらに加速度的に普及が進むことでありましょう。一方で、その利便性だけでなく、社会に新たな課題も突き付けている。
いよいよGovTech東京もスタートいたしました。子育てに関する情報がプッシュ型で届く「こどもDX」をはじめ、東京DXが本格的に始まってまいります。デジタルの力を大いに活かして、都民本位のサービスが実感できるよう、そのように創り上げてまいりましょう。
少子化への危機感から昨年矢継ぎ早に打ち出しました数々の政策に関してですが、大変大きな反響をいただきました。今月から支給が始まります018サポートに加えまして、来年度からは、私立高校等の授業料の実質無償化、また学校給食費の負担軽減に大胆に踏み出してまいります。
さらに、「人」が輝く東京の実現に向けましては、高齢者がいきいきと活躍し、安心して暮らせる、そのような環境づくりが重要であります。そのためには、シニア世代が培ってきた様々な能力・経験を活かすことができますよう、企業と元気な高齢者とを結びつける新たな仕組みを創出していかなければなりません。
また、高齢者介護に携わる人たちが希望を持って働き続けることができる、そんな環境整備も重要であります。先般、国は介護報酬を引き上げまして、今年から月6000円の賃上げをしようということをしていますけれども、住宅費など生活コストが高い東京です。この東京におきましては、支援をより手厚くしていく必要がございます。そこで、新たに、月1万円から2万円程度を念頭にしまして、介護職に対する支援を行うなど、東京の実情に応じた積極的な施策を考えてまいりたい。
女性や子育て家庭、子供や高齢者、障がいを持つ方、誰もが自己実現や幸せを追求できる、そのような社会づくりを急がねばなりません。多様化するニーズに的確に応え、そして都民の皆様に「東京は変わったね」「暮らしやすくなったね」という実感を持っていただくこと、そのためにはゲームを変える。変えるのは私たちであります。一人ひとりが輝く東京の実現に向けまして、都庁の総力をあげて取り組んでまいりましょう。

使命感を持って都市力を磨き抜く

さて、「21世紀は都市の時代」と言われております。課題が先鋭的に現れるのも、その解決を先導するのも都市だということであります。気候危機やエネルギー問題など人類共通の課題を解決し、次なる成長の突破口を開こうとする世界各都市の勢いと熱量は極めて大きいものがあります。グローバルな現代社会におきまして、厳しい競争に勝ち抜く力なくして、都民を守り、より良い暮らしを実現することは難しい。メジャーリーグで活躍するあの大谷翔平選手はこんなことを言っています。「憧れるのはやめましょう。」と。むしろ国際社会の手本になるという意気込みと、大都市としての使命感を持って、都市力をさらに磨き抜いていきたい。
例えば、ペロブスカイトなど先端技術を駆使をいたしまして、東京を丸ごと「発電する未来都市」にしていく。また、日本初となる水素取引所を設立いたしまして、世界に先駆けて水素社会を実現していく。
また、この春には「SusHi Tech Tokyo 2024」の開催も控えています。全庁一丸となって強みを輝かせ、唯一無二の東京の個性を世界に売り込んでいくチャンスであります。
来年には、世界陸上、そしてデフリンピックも控えています。100年先をも見据えて、ゆとりや潤い、安全・安心、そして共生社会を実現できる都市づくりを不断に進めてまいりましょう。
そして、「東京でなければ」、また「東京だからこそ」と、世界から集まるヒト・モノ・カネ・情報を梃子にしまして、変革を一層加速させていきたいと思います。東京大改革の手を緩めることなく、さらなる高みを目指していく。種を蒔き、芽を吹かせ、花を開かせていく。世界から「憧れられる東京」へと磨きをかけるのは私たちであります。

常に挑戦する姿勢を忘れない

最後は、職務に臨む姿勢について申し上げます。都政につきましては、かつてないほどのスピード感が求められています。3年間に及びましたコロナ禍を経て都庁も変わってきました。従来の枠組みを越えるような政策が次々と生まれております。それぞれの持ち場で懸命に汗をかく職員一人ひとりの努力を、本当に心強く思っております。
東京、そして日本の未来は、今が正念場です。皆さんの一層の奮起を期待をいたしております。そのためにも、メリハリが重要であります。休む時は休む。仕事の緊張感から離れて、それぞれの感性を研ぎ澄ましてください。そして、ここにお集まりの皆さんは各職場のリーダーでいらっしゃいます。職員の力を引き出すオープン&フラットな職場づくりの徹底を改めてお願い申し上げます。1年前には思いもしなかった新たな技術やサービスが生まれる変化の激しい時代であります。常に一段高い視座を持って、失敗を恐れず挑戦をしていく、そのような姿勢を求めてまいります。挑戦することこそが唯一、明るい未来を約束する、このことを忘れないでいただきたいと思います。

おわりに

結びにあたりまして、今年の干支であります「辰」は唯一、人間の想像力が生み出した生き物でございます。温故創新という言葉もあります。先人たちの英知に学び、クリエイティブな発想で、共にワクワクするような未来を創り上げてまいりましょう。

以上で、私の新年の挨拶を終わります。
東京をさらなる高みへ。頑張ってまいりましょう。よろしくお願いします。

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