ここから本文です。

令和6年(2024年)2月19日更新

令和5年度 入選作品 広報紙部門

最優秀

千代田区「広報千代田」9月5日号(第1599号)

表紙の写真1

審査員コメント

  • 実は小職の職場は千代田区。住民ではないものの、何かと区政に関わる情報その他にどうしても接触することになる。ランドセルを背負った子どもたちに、放課後のしばしの遊び時間の終わりを知らせる広報チャイムがなり、三々五々帰宅する小学生と思しき生徒をしばしば見かけた。そうした事情が本作品の評価に影響することがないように十分抑制したつもりである。
    千代田区がしばしば人口に膾炙されるのは、昼間人口と夜間人口の大きなギャップ、働く人は多いが、それに比して同区で暮らす人、生活する人口は少ない。こうした本区の特性はいろいろな意味で広報紙に影響を与える。
    千代田区は、広報紙の特集テーマのアイデアを年一回、全庁で募集したと聞く。恒例の行事かは知らないが、非常に有意義な試みであると言えよう。全庁全体に広報の意義や意味を具体的に知らしめる絶好の機会となる。応募作はそうした背景や、認知症対策職員からの切実な、熱い要望や「認知基本法」成立といったことが背景となって、応募作が企画・制作されたという。評価の問題だが、くどいと感じる人もいたかもしれないが、頼りになる隣近所の知人・友人に語りかける視点と文体が成功した。
    「認知症本人ミーティング」は千代田区以外の市民も多く参加されているようで、区内の「仲良し公園」で撮影された写真の訴求力は非常に大きかったのではないか。思わず微苦笑がもれた。
    他方で、広報色を薄めようとする試み、外国の人へのアプローチを意識したCHIYODAの筆記体ロゴなどのヴィジュアル使用もあって洗練された紙面に仕上がった。(大井)
  • 特集のテーマは、年を重ねるなかで誰にでも起こりうる認知症。紙面には、認知症のご本人と家族、その方たちを支えるサポーターのみなさんの声が、表情豊かな写真とともに掲載されています。認知症を正しく理解することの大切さ、そして、認知症になっても自分らしく生きていけることが伝わってきます。多くの読者にとって、認知症への理解を深め、さまざまなサポートがあることを知る機会になったと思います。(金井)

掲載紙面

広報千代田:紙面

一席

練馬区「ねりま区報」3月1日号(第2000号)

表紙の写真2

審査員コメント

  • 練馬区は小学校低学年をすごした、親しみを感じる場所、かといってそうしたことはもちろん評価に影響しない。応募作は創刊2000号にちなんだ作品という。メディア学では記念日ジャーナリズムと称される類型に分類され、研究も盛んな領域である。十分な時間をとって準備された作品と思われ、読み応えがある作品となった。応募作の採用した「抜き取り式」は、読まれ(読み)方、使われ(使い)方をどのように正確に把握し、きめ細かな対応が求められる。捉えるかが基本であって、少しでもずれがあると想定される効果が得られないことになる、そうした視点から評価すると、ハンドバッグに抜き取った広報紙を詰め込み通勤途中の車内で読んでいる姿がイメージできそうだ。区報がどのような過程を経て、区民に届くかを描き出すのは、手の内をあかすような気分になるかかもしれない。あるいはまた人気の高い演劇の舞台裏を覗くような気持にさせるかもしれない。区報をポスティングする人、区政の音声版を録音している人、区報作成の裏側の見せ方がとても上手で、やや遠い存在だったかもしれない広報紙への親近感が増すことになったのではないだろうか。
    他の業務を兼務することなく、専従の職員だけで広報紙制作をこなすのは、非常に恵まれた制作環境であろう。実際は理想通りにはならない。十分な準備時間、たとえば数回にわたる企画会議、発行プランの作成、業者との綿密な打ち合わせ、といった作業に要する時間が十分にとれない、他の広範な兼務に日々追われ、時間が細切れになって、中々業務に集中できない、という事情を抱える例も想像に難くない。しかし、全体を俯瞰してみると、読み応えのある作品が多く、楽しく審査を行うことができた。広報パーソンの皆さんに感謝と敬意を表したい。(大井)
  • 特集は“伝わる広報”を目指す「ねりま区報ができるまで」。地域の方が区の情報を入手するために最もよく利用している広報紙が、どのように制作されているのか。そのウラ側を伝える創刊2000号にふさわしい内容になっています。編集会議から読者の手元に届けられるまでの2カ月間に多くの方がかかわっていることが伝わります。今まで何となく読んでいた広報紙に対する印象が変わった読者も少なくないと思います。(金井)

掲載紙面

ねりま区報:紙面

二席

杉並区「広報すぎなみ」4月15日号(第2351号)

表紙の写真3

審査員コメント

  • 広報紙を「施策・事業」と「ゆかりの人物」に月二回に分けているそうだ。応募作の「人物号」に中・高校生にあてるだけでなく参加させる試みはユニークで面白い。舞台となる「ゆう杉並」は彼らが主体となって施設利用のルールの見直しなど、「居心地のいい場所」づくりを目指す。手作り感が魅力的だ。(大井)
  • 特集のテーマは地域で活動する「ゆう杉並中高校生運営委員会」。“ゆう杉並”という施設を中高校生にとっていかに魅力的かつ居心地の良いものにするかを一生懸命考えていることが伝わります。地域に主体的にかかわる経験は貴重なものになると思います。地域に学校や学年に関係なく運営に参加できることを知った読者のなかには、興味関心を抱いた中高生もいたことでしょう。(金井)

掲載紙面

広報すぎなみ:紙面

二席

足立区「あだち広報」12月10日号(第1917号)

表紙の写真4

審査員コメント

  • 本区の教育界重鎮の「すごいですよ」の一言から発展した企画が紙面化されたのが本作品とのこと。いくらでも切り口があるのが「教育」、それだけに視点の確かさが問われる。題材選びの価値基準の確かさが感じられる作品だ。(大井)
  • 特集は多くの区民が関心を寄せる「あだちの教育」。社会が大きく変化していくなかで“いまの地域教育”を伝える内容です。自分の子ども時代と比較しながら記事を読んだ読者も少なくないと思います。また、給食編も興味深い内容です。ただ、給食メニューの昭和27年ごろの給食との比較は少々さかのぼりすぎのような印象も受けます。給食の歴史や子どもたちの体格や体力の比較などもあると面白いと思います。(金井)

掲載紙面

あだち広報:紙面

奨励賞

葛飾区「広報かつしか」7月5日号(第1915号)

表紙の写真5

審査員コメント

  • 季節を感じさせる作品、本格的な夏期の到来にちなみ、区内の「水遊びのできる公園」がテーマ、写真が水の躍動感や楽し気な様子を活写していて、見ているだけでも涼しくなる。それだけでなく、公園が身近にあり、すぐにでも出かけてみたくなるような文章が効果的だ。(大井)
  • 特集のテーマは「水遊びのできる公園」。水と遊べる公園一覧・マップは暑い夏にはとても役立つ情報です。写真を見るとかなり大きな公園もあり、夏には多くの子どもたちが利用したと思います。紙面の6~7面は子育て世代、8~9面はシニア世代を対象にした情報が掲載されています。いずれの面も読み手を意識した丁寧な編集です。(金井)

掲載紙面

広報かつしか:紙面

奨励賞

品川区「広報しながわ」11月1日号(第2307号)

表紙の写真6

審査員コメント

  • 「フレイル」は流行語になった感がある。「介護予防による地域づくり推進員」に焦点化することで、みんなで活動することの重要さがクローズアップされた。目を引く配置とデザインの「囲み記事」は魅力的かつ効果的だ。(大井)
  • 特集のテーマは、介護予防の自主活動の場である「通いの場」。表紙のイラストは読者の目をひきます。通いの場に参加しているみなさんの率直な意見は、高齢者のみならず、そのご家族たちも関心をもったことだと思います。紙面から、“何かいいことをやっているみたい”、“何か楽しそう”という雰囲気が感じられます。2・3面のみなさんの表情をとらえた写真も印象的です。(金井)

掲載紙面

広報しながわ:紙面

問い合わせ先
政策企画局戦略広報部企画調整課
電話 03-5388-3070

ページの先頭へ戻る

東京都庁〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1交通案内 電話:03-5321-1111(代表)法人番号:8000020130001

Copyright (C) 2000~ Tokyo Metropolitan Government. All Rights Reserved.