パリ・ローマ出張の概要・成果

更新日

令和8年2月、小池知事が、フランス共和国パリ市及びイタリア共和国ローマ市を訪問しました。

1 出張概要

期間

令和8年2月3日(火曜日)~2月6日(金曜日) ※日程表はこちら

出張人数

5名

総経費(概算)

精査中

※今後、精算が完了した時点で掲載する。

2 主な出張成果

パリ市

  • 2026年1月に就任した経済協力開発機構(OECD)チャンピオン・メイヤーズの新議長として初めて、OECD本部で開催された同ネットワークの執行幹部の会議に出席。今後のネットワーク運営や活動方針等について、議長として積極的に議論を行うとともに、国際社会において都市の声を高め、共通する都市課題の解決を牽引していく姿勢を示した。
  • パリ市がセーヌ川の水質改善のために設置したオステルリッツ貯留施設を視察。パリ2024大会のレガシーとして、市民が安全に泳げる河川への再生と水辺空間の賑わいの創出に向けた取組について確認。都が進める都内河川の水質改善や、水辺を活かした魅力あるまちづくりに関する取組の参考となった。
  • 「SusHi Tech Tokyo 2026」に向けたPRイベントに出席。現地の投資家や企業をはじめとするスタートアップ・エコシステム関係者に対し、東京都のスタートアップ関連施策を幅広く発信するとともに、今後も世界にイノベーションを広げていくための一層の連携を呼びかけた。
  • 福祉施設内に設置されたアトリエを訪問し、就労支援のもとで行われている障がいのある方による芸術創作活動の現場を視察。在籍するアーティストや活動を支える施設スタッフとの交流を通じ、作品の制作・販売や企業等と連携した取組を含め、芸術文化を通じた職業的自立の状況を確認。包摂的な社会のあり方を考える上で、意義深い機会となった。

ローマ市

  • 友好都市提携30周年の記念すべき節目に、ローマ市長と会談を実施。観光、文化、スポーツ、スタートアップなど多様な分野において、今後一層の協力を推進していくことを相互に確認。また、気候危機や災害対応といった共通課題について、多都市間での連携を強化する重要性を共有。さらに会談の成果として、両首長は共同コミュニケに署名した。
  • ローマ市が推進する先進的なスマートシティ施策について、関係者へのヒアリング等を行った。AIやデジタル技術を活用し、観光客の利便性向上や市民生活の質の向上を図り、都市の魅力向上につなげる取組は、都のスマートシティ施策を推進する上でも有益な示唆となった。

3 出張先での主な行動

フランス共和国パリ市

2月4日(水曜日)

OECDチャンピオン・メイヤーズの執行幹部の会議出席
  • 2026年1月にOECDチャンピオン・メイヤーズの新議長に就任後、初めてOECD本部で開催された同ネットワークの執行幹部の会議に出席した。会議には、新副議長に就任したステファノ・ロ・ルッソ・トリノ市長や、安藤OECD日本政府代表部大使、ルカ・サバトゥッチOECDイタリア政府代表部大使も出席し、ファブリツィア・ラペコレラ事務次長、ラミア・カマル・シャウイ起業・中小企業・地域・都市局長をはじめとするOECD幹部と、今後のネットワーク運営や活動方針等について意見交換を行った。
  • 会議の中で、知事は、保護主義や地政学リスク、物価上昇、気候危機などが深刻化する中、都市の首長が市民の暮らしを守る役割は、これまで以上に重要性を増していると指摘。その上で、チャンピオン・メイヤーズは、OECDの分析力を生かし、都市の声を世界に発信するための重要なプラットフォームであると述べ、共通する都市課題の解決に向け、連携を深めながら、より良い未来を共に築いていきたいとの抱負を述べた。また、国際社会において都市の存在感と発信力を一層高め、都市が直面する課題への対応を主導していく意欲と決意を明らかにした。
  • 会議終了後、OECDチャンピオン・メイヤーズ新議長として、参加首長に向けた挨拶のビデオ収録を行い、就任に当たっての所信を表明した。

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オステルリッツ貯留施設の視察
  • パリ市では、パリ2024オリンピック・パラリンピック競技大会のレガシーとして、トライアスロン競技等が実施されたセーヌ川の水質改善に継続的に取り組んでおり、その中核施設であるオステルリッツ貯留施設を視察。ピエール・ラバダン パリ副市長(スポーツ、オリンピック・パラリンピック競技大会、セーヌ川担当)から説明を受け、市民が安全に泳ぐことのできる河川への再生や、水辺空間の賑わい創出に向けた取組内容を確認した。都が進める都内河川の水質改善や、魅力ある水辺の形成に関する取組について、有益な示唆を得ることができた。

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スタートアップイベント「La convention SusHi Tech Tokyo 2026」出席
  • 世界最大級のスタートアップ・キャンパス「STATION F」において開催された、SusHi Tech Tokyo 2026に向けたPRイベント「La convention《SusHi Tech Tokyo 2026》」に出席。本イベントでは、在仏の投資家・企業関係者等、現地スタートアップ・エコシステム関係者を前に、SusHi Tech Tokyo、Tokyo Innovation Baseなど、東京都のスタートアップ施策を紹介するとともに、本年4月開催予定のSusHi Tech Tokyo 2026への参加を呼び掛けた。
  • また、STATION FやVivaTechをはじめとする現地関係機関とのネットワーキングを実施。出席した鈴木駐フランス日本国大使と共に、東京とパリ、日本とフランス間の今後の連携強化を訴えるなど、イノベーション分野における両都市間・両国間の関係深化に資する有意義な機会となった。

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障がい者アートの創作現場の視察
  • 福祉施設「ESAT Camille Hermange」内に設置されたアトリエ「Atelier de Création A92」を訪問し、就労支援のもとで障がいのある方々が取り組む芸術創作の現場を視察。在籍するアーティスト及びその活動を支える施設スタッフとの意見交換や交流を行い、創作活動の内容や、障がいのある方が安心して制作に取り組める環境づくりについて説明を受けた。
  • 視察に当たっては、同アトリエとパートナーシップ契約を結び、障がいのあるアーティストと協働して作品を「製品・体験・空間」へと展開する日本発スタートアップ企業 株式会社ヘラルボニー の現地法人(拠点:STATION F)の同行を受け、作品の制作・販売や、企業等と連携した取組を通じた職業的自立の状況についても確認。
  • 芸術が持つ可能性と、障がいの有無にかかわらず多様な人々が参画できる包摂的な社会のあり方を考える上で、極めて意義深い機会となった。

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イタリア共和国ローマ市

2月5日(木曜日)

スマートシティ施策に関する実地体験及びヒアリング
  • ローマ市は、2025年にスペイン・バルセロナで開催された、世界最大級のスマートシティ・都市イノベーション分野の国際展示会・会議である「Smart City Expo World Congress」において、「Smart City of 2025(最優秀スマートシティ)」に選出されるなど、先進的なスマートシティ施策を展開している。
  • 同市のスマートシティ施策を象徴する取組の一つであり、市民や観光客・来訪者が日常生活やローマ滞在中に必要とする情報を一元的かつリアルタイムで提供する AIバーチャルアシスタント「Julia」について、ローマ市担当者の案内・説明のもと、観光客が多く訪れる歴史地区のコロッセオにおいて実際の利用環境下での実装状況と有効性を確認した。
  • その後、市庁舎において、同市が推進する先進的なスマートシティ施策についてヒアリングを行い、AIやデジタル技術を活用した行政運営・公共サービスにおける具体的な取組内容と運用の基本的な考え方について理解を深めるとともに、都のデジタル施策・観光施策の推進に資する有益な知見を得ることができた。

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ローマ市長との会談 及び 共同コミュニケ署名
  • 1996年の友好都市提携から30周年、また、日伊外交関係樹立160周年を迎えた節目となる年に、都知事として30年ぶりにローマ市を訪問し、ロベルト・グアルティエーリ市長と会談を行った。
  • 会談では、都市のレジリエンス向上、気候変動対策、観光・文化・スポーツ交流、スタートアップを活用したイノベーション、国際都市ネットワークにおける協働など、多岐にわたる分野において意見交換を実施。両都市の抱える共通課題の解決に向けて、今後も都市間で連携を進めていく方針で一致した。
  • 会談後、両首長は、合意した内容をまとめた共同コミュニケに署名。30周年を新たなスタートと位置付け、共通する課題の解決及び住民の利益の向上に向けて一層連携して取り組んでいくことを確認した。

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