小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年10月4日)

更新日

知事記者会見
2024年10月4日(金曜)
15時30分~15時58分

【字幕版】は 東京動画ロゴ 「東京動画」をご覧ください。

知事冒頭発言

【知事】それでは本日の記者会見を始めさせていただきます。先ほどですけれども、第三回の定例会、閉会をいたしました。9月18日(水曜日)から17日間でございました。この定例会では全国で初めてとなります、カスハラの条例案。そして総額377億円の補正予算案など、計、合わせまして90件議決をいたしました。このほか、人事案件で9件、副知事、そして教育長の人事案もご承認いただきました。女性活躍の推進、グローバル人材の育成などなど、都政が直面します課題の解決に向けて、新たな体制で取組を推進をしてまいります。また、本日はちょうどこちら議会中ではございましたけれども、国会の方では石破総理が、新総理が所信表明演説をされたということでございます。わが国の成長、また危機管理のあり方について述べられたと聞いております。今般の補正予算に含まれておりますのが給食費の負担軽減なのですけれども、本来、これなどは国にご対応いただきたい部分でございます。こうした点も含めまして、今後の日本の持続的な成長に向けて、国と様々な連携を深めていきたいとこのように考えております。この定例会におきましての審議、そして議論生かしまして、都政を前に進めていきたいとこのように考えております。

1 都立大学「グローバル教養講座」特別編

【知事】今日はですね、大都市問題の解決に資する先進的な取組を進めている東京都立大学、この取組、ちょっとご紹介させてください。例えば様々な経験を積まれた50代以上の方の学びと交流の場として、2019年にプレミアムカレッジを開講したのですね。受験もしていただいて、定員の3倍を超えるご応募いただくのです。今はですね、80歳を超える方もそこで学んでおられて、新たな学びの場として定着をしているところでございます。また、国際色豊かなキャンパスに向けまして、秋入学を導入いたしました。先日の10月1日(火曜日)に第1号の学生さんが2人入学をされました。お二人ともが海外からの留学生というふうに聞いております。今後ともこうした都立大学の取組をですね、都として積極的に支援をしていく考えでございます。そしてこの今申し上げた都立大学ですけれども、できるだけその国際社会で活躍できる人材の育成を推進していこうと、その一環として、世界で活躍される様々な分野の第一人者、研究者を招いてグローバル教養講座を開講をいたしております。その特別編であります。台湾の元デジタル発展相のオードリー・タンさん、台湾でもお目にかかりました。先日も東京にいらしてお目にかかっておりますけれども、もう本当に素晴らしいデジタルの、コロナの時のマスクをデジタル化でどこで買えるかとかですね、手に入れられるかとか、もうあっという間に作られたのですよね、あのネットワークね。そしてこのオードリー・タンさんを来月の14日(木曜日)に南大沢、都立大学の南大沢のキャンパスにお迎えをします。今回せっかくですから、都立大の学生さんだけでなく、一般の方もご参加いただけるようにしたいと思います。テーマは「デジタル・イノベーションの未来予想図」ということで、これからのデジタル社会で求められる素養は何なのかとか、タンさんのこれまで重ねておられるグローバルな視点、知見に直にですね、触れられるような、そんな貴重な内容となることを進めております。そうですね、今年の2月に台湾に行った際に直接ご本人にもお目にかかりました。それまではコロナで、オンラインでね、やり取りも結構していたのですけれども、もうとても背の高い方、オンラインだったらね、分からないのですけれども、180cmぐらい優にあるような方で、何よりもとても人当たりも良くてね、素晴らしい方です。ぜひこの都民の生活、より良く快適なものとしていく、そのためのDXの可能性について、これからも色々学ばせていただきたいと思っております。受付であります、今日からです。ぜひご応募いただきたいと思います。総務局で担当しております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:173KB)

2 アニメ東京ステーション1周年記念イベント

【知事】ガラッと変わりまして、次が1周年を迎えます、アニメ東京ステーションについてのお知らせであります。池袋にアニメ東京ステーション、昨年の10月に作りました。日本のアニメの魅力を発信する拠点ということで、大変人気があります。オープン以来、国内外から10万人を超える方々にご来場いただいております。このたび1周年、ちょうど1周年ということでございますので、2つイベントを開催をしたいというお知らせであります。1つ目が世界の190を超える国や地域で放送されている、もう大人気、ポケットモンスター、ポケモンの特別企画展、行います。10月26日(土曜日)からです。この企画展では、ポケモンの名シーンの原画の展示を行ったり、それからフォトスポットを作ります。主人公の会話シーンが楽しめるような体験コーナーなどを設けていくというのが一つ目。二つ目が、10月31日(木曜日)に行います。声優のですね、冨永みーなさん。サザエさんのカツオくんの声で有名です。それから中尾隆聖さん、こちらはばいきんまんの、もう一人の片割れ、何というの、それとかドラゴンボールの声優さんでもあって大変有名な方です。このお二方にお越しいただいて、アニメ東京ステーション1年間を振り返っていただいて、日本のアニメの魅力に迫るトークショーなどを行っていただきます。今日から観覧者の募集を開始いたしますので、こちらの方もぜひお申込みをいただきたいと思います。産業労働局で担当しております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:476KB)

3 livedoor URBAN SPORTS PARK開業

【知事】それからアーバンスポーツ施設がいよいよ全面開業するということでお知らせでございます。東京2020大会でスケボー、それから自転車競技のBMXの会場として、数々の名場面を生んだのが有明のアーバンスポーツパークであります。新たに「livedoor URBAN SPORTS PARK」といたしまして、10月12日(土曜日)に全面開業というお知らせであります。大会、2020大会のレガシーを活用したスポーツ施設であることに加えて、新たにランニングスタジアムやロープを使ったロープアスレチック、そしてカフェもフードモールもお食事なども楽しめるということで、総合的なアーバンスポーツの聖地になることを期待しています。全面開業を期待(記念)しまして、12日(土曜日)から14日(月曜日・祝日)の3日間でスケートボード、それから3×3などのアーバンスポーツの大会を行います。また体験会なども行います。このようなイベントを行いますので、初心者の方から未来のメダリストを目指す方まで、ぜひとも多くの方々に愛される施設になればと思いますので、ぜひご来場いただければとこのように思います。ということで以上、今日も何点か私の方からお伝えをいたしました。1、2、3点ですね。はい。どうぞ。
(詳細は、生活文化スポーツ局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:151KB)

質疑応答

【記者】(毎日新聞・山下記者)ありがとうございます。そうしましたら、幹事社から1点お伺いいたします。1日に石破茂氏が新しい総理大臣に選出され、石破内閣が発足しました。改めて新政権の受け止めと石破首相の印象について教えてください。また石破首相は自民党総裁選の時に東京一極集中の解消を課題として位置付けていましたが、東京都としては今後、国とどのような議論をされていく予定か教えてください。

【知事】石破さんは本当に5回目の正直という形で、今回総裁に、そして総理に就任されたわけでございます。私も議員になって、日本新党から新進党に移って、小選挙区制度になったということもあり、石破さんとはそこからご一緒です。ちなみにその新進党では、野田佳彦さんも一緒でしたし、高市早苗さんも一緒でしたし、茂木さんはじめ、皆そこにいました。改革しようという流れでありました。石破さんのその改革への思いをですね、一つずつ総理、総裁としてですね、着実に仕上げていかれる、進めていかれることを期待をいたしております。石破さんも、その就任されてからの様々なご挨拶やお話の中で、東京対地方の構図ではなくて、東京を更に発展させますよと。地方も更に発展させる。東京も大いなる地方ですから、共に発展させていこうということを明確にしておられるというふうに思います。またお互いにですね、繁栄するということから共存共栄。例えば有楽町のTIB(Tokyo Innovation Base)などはですね、各地のスタートアップの方々がTIBで場を持たれまして、そしてインベスターとつながるというような、まさに結節点の役割を東京のTIBが果たしていると、行っているということでございます。そういったことから、東京一極集中って、ずっと言っていますからね。何十年と言っていますね。そうではなくて、ある意味、今はゲームチェンジをしていく必要があるのじゃないかなと私は思ってます。ゲームチェンジって何かというと、これまでやってきた形ではなくてですね、AIですね。デジタルですね。徹底して国がデジタル化していくというのは、私はもうまさにゲームチェンジになると思いますね。どう取り組むかですけれども。はい、ということで。

【記者】ありがとうございます。それでは各社さんお願いします。

【知事】読売さん。

【記者】読売新聞の水戸部です。本日の本議会でカスハラ防止条例が採決されたんですけれども、改めて来年からの施行以降のご期待と、あと今後具体的なこう、指針を作られていくかと思うんですけれども、どういったものにしていきたいかお願いします。

【知事】今回の三定の重要なご議論の一つが、カスハラ防止条例についての審議でありました。可決しましたが、去年の10月から検討会議を設けまして、そこで行政法、労働法の専門家や、また経済労働団体、それから消費者関係の皆様方から、もうずっと幅広くご意見を伺ってまいりました。現行法ではなかなか対応が難しいと、また職場の外からの加害行為を含めまして、働く人に対するハラスメント、全てにダメよと、禁止の網をかけるというものでございます。色々官民の違いがあったり、雇用形態も異なっているわけですけれども、あらゆる場面に適用する点、また消費者などの権利への配慮も求めている、更には会社から加害者を出さないことを求めているといったような点がいくつかの大きな特徴かと思います。働く人と顧客など相互に尊重し合うというのが理念でございます。働く人も顧客になったり、顧客の人も働く人になったりと、お互いに尊重し合うということが大きな理念となっているわけであります。快適な消費生活や事業の継続に寄与する、独自の規範として有効に機能するということを考えております。これから現場でですね、適切に運用されるように、ガイドラインですね、ここにしっかりと整備をする項目、その中身を詰めていくということになってまいります。

【記者】ありがとうございます。

【知事】東京新聞さん。

【記者】東京新聞の奥野です。石破内閣の、政治分野の女性登用について伺います。石破内閣は女性閣僚が2人。あと、副大臣、政務官も2人で。全体で女性はわずか4人となっています。知事はかねてからその意思決定の場に多様な視点が反映されることの重要性を指摘されてますけれども、改めてその政治分野、特に意思決定の場に女性参画、女性が登用されることの必要性とか、そのためにですね、トップがすべきことについてお考えをお願いします。

【知事】石破内閣がスタートをしたということでございます。三原じゅん子さんは私の婚活議員連盟(婚活・街コン推進議員連盟)の後継者で、女性参画や子供、子育て。彼女自身、非常に健康にですね、こう課題があって、なかなか子育てということにはならなかったけれども、その分女性のために仕事したいと言って、ずっとこれまで非常に熱心に取り組んでおられたお一人です。もう一人、あべ俊子さんも非常に国際的で、教育にも熱心ということで適材適所だというふうに思っております。東京、先ほど人事案を定例会の方でお認めいただきましたけれども、5年ぶりになりますかね、猪熊さんの後で今度は松本環境局長を副知事に選任をさせていただき、お認めいただいたというところでございます。やはり意思決定の場に、この女性の観点、そしてまた女性であろうが、男性であろうが、仕事はしっかりと進めていくという点で、松本さんに期待をするところも大きいわけでございます。あと都においては、女性局長がハードな部署にもずいぶんたくさん就いています。その港湾局長松川さんをはじめとしてですね、これまでも女性がその分野に関係なく、そのそれぞれの職員としての力で局長職を務めてもらって、今何人ですかね、7人かな(特別職、条例局長及び行政委員会事務局長等の人数)、全部合わせるとね、局長級ですね。それがやはり色々と女性の活躍をよりスムーズにしていく一つの道だというふうに思っております。これからも新政権において、色々な場で女性議員の皆さんが活躍されることを期待しております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】MXさん。

【記者】(TOKYO MX・白井記者)すいません、TOKYO MXテレビです。先ほどのカスハラ防止条例について質問なんですが、ガイドラインの整備というお話がありましたが、これまで実効性の課題でしたり、これからどうさせていくかという課題がある中で、ガイドラインの内容として、ここはどういったことが重要になっていくのかということと、4月から施行だと思うんですけども、このガイドラインはいつ頃までに作成する予定なのか、そちらお願いします。

【知事】今日条例が可決したばかりであります。そしてその実質的な中身になるのがガイドラインになるわけでございますが、もう既に条例で施行する期日が令和7年の4月1日(火曜日)ということでありますので、色々周知の期間なども必要であります。それらのことを考えながら、内容のある、分かりやすいガイドラインを作っていきたいというふうに思っております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】日テレさん。

【記者】日本テレビ内藤です。カスハラの件でお伺いしたいんですけれども、ガイドラインの作成公表、年内にということなんですが、やはりどこからがカスハラか定義が難しかったり、具体的な行為を示すのが難しい、十分な議論がもっと必要なんじゃないかという声も聞かれたんですけれども、今後どういったことに留意して進めていきたいか、お考えお願いします。

【知事】先ほど申し上げましたように、理念として働く人と顧客など、相互に尊重し合うというこの理念を基にして、快適な消費生活、そして事業の継続、カスハラで心を病んでですね、そして従業員がもう辞めますというような状況になった例もしばしばあるわけで、こういったことも考えますと、どのようなプレッシャーがあって、それはどのようにして軽減ができるのか、抑止ができるのか。その有効に機能する方法をですね、このガイドラインに盛り込めればと思っております。いずれにしましても、ずっと検討会議は設けてきました。条例を作る、今回の条例案を作るだけでなく、その中身のガイドラインも想定をしながら、専門家、行政法、労働法、また経済団体、労働団体、そして消費者関係の皆さんからお話も幅広くご意見いただいておりますので、それらを合わせまして、有効に機能するガイドラインにしていきたいとこのように思います。

【記者】ありがとうございます。

【知事】よろしいですか。

【記者】(読売新聞・水戸部記者)すみません、また読売です。本日副知事と教育長の人事も同意ですかね、されたと思うんですけれども、お二方を選んだ狙いと、どういったところに期待するのかをお願いします。

【知事】先ほども少し申し上げましたけれども、松本環境局長ですけれども、女性参画のより幅の広い形での取組を進めてもらうとともに、誰もがいつまでも輝ける持続可能な都市にするために、都政全体としての取組が不可欠と考えて、まさに都民が第一という観点から、全庁的な視点で女性活躍推進の旗振り役である松本局長にお願いをしたいという点でございます。それから坂本局長はもうとにかく仕事師として知られています。政策企画局長、これまで政策企画、そして産労ですね、産業労働局。まぁ仕事が早いこと。そしてポイントきっちり掴んでいただく。私はこの教育長として坂本さんに期待をするところは、これまで産業労働とかそういった観点からね、取り組んでいただきました。結局、人なのですよね。そしてまたその人、人材を育てるにおいての教育。そしてスピーキングテストなども、これまでも取り組んできたところでございます。やはりIMDの調べで、ランキングで見ましてもですね、語学力の低さというのが、全体の経済全体のですね、ランキングをガクッと引き下げ、下から数えて2番目ぐらいのところなのです。スキルの一つではありますけれども、こういった英語力を伸ばしていくということは、人の育成、人材の育成、それも世界に通じる人材の育成にもつながっていくことだと思います。また一方で、先生方、教育の現場での様々な課題もありますので、そういった点に取り組んでほしいなというふうに思っております。期待しています。よろしいですか。ありがとうございました。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)

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