小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年12月20日)
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知事記者会見
2024年12月20日(金曜)
14時00分~14時25分
【字幕版】は
知事冒頭発言
【知事】今日は4点ほどお知らせすることがございます。その冒頭でございますけど、その前にですね、申し上げたく思います。読売新聞グループ本社代表取締役、そして主筆の渡辺恒雄さん、昨日19日、ご逝去されました。政治、経済、そしてスポーツなど、ありとあらゆる面において大きな影響力、影響を与えた方でいらっしゃいます。私自身もこれまでも、最初日本テレビで仕事をしていたということもございまして、長年にわたりご指導いただいてまいりました。これまでに残された足跡の大きさ、改めて感じているところでございます。ここに謹んで哀悼の意を表するとともに、ご冥福、心からお祈り申し上げたいと思います。ありがとうございます。
そして、こちらです。綺麗なお花、飾らせていただきました。こちらは瑞穂町から届いたシクラメンでございます。クリスマスになりますとね、このシクラメン、街を、またそれぞれのおうち、とても明るく飾ってくれるところでございます。瑞穂町ですけれども、毎年このように白、ピンク、赤など色とりどりの花が咲き揃うわけでありまして、地元の農家の方が丹精を込めて育て上げたシクラメンでございます。これは町が認定する「東京みずほブランド」にも選ばれているところでございます。ぜひこの美しいお花、皆さんにもお楽しみいただければと思います。
1 能登半島への被災地支援
【知事】それでは最初のお知らせでございます。まず、能登半島への被災地の支援について、2点お知らせをしたいと思います。まずはじめに、輪島市に対しまして、児童、子供が描いた、生徒さんが描いた絵画を贈呈をするということでございます。7月に輪島を訪れました。そしてその際、輪島市長に被災地をご案内いただいたわけでございますが、阪神・淡路の大震災の経験から、同じ建物が、仮設住宅ってずらっと並ぶのですね。そうすると、自分が入ったおうちがどこにあるのか分からなくなるというようなことがございまして。そこで同じ建物が並ぶ仮設住宅に、異なった絵を飾って、それを目印にしていただくというもので、この点を市長さんに提案させていただいたところ、ご賛同いただき、このたび、文京区立金富小学校の児童の皆さんが思いを込めて、被災地への思いを込めて、描いてくれた作品です。計93枚、素敵な作品が完成しまして、この作品の贈呈式を来週の23日(月曜日)ですけれども、都庁で行う運びとなったわけでございます。それから同じ被災地に関連してですけれども、二つ目です。子供の遊びの機会の創出について、能登においては、震災の後、小中学校の体育館が避難所になったわけですし、また、校庭や公園が仮設住宅になっていると。つまり子供たちの遊び場がですね、激減しているという現状です。そこで企業や団体と連携しまして、パラスポーツの体験やデジタル遊びのイベントを開催をするということで、子供の心の負担を軽減していくというお手伝いをしたいと思います。具体的には、来月1月26日(日曜日)、ボッチャ大会。そしてパラリンピックの金メダリストの鈴木孝幸さんのトークショーを行う予定としております。月が変わって、2月9日(日曜日)には、ドローンの自動飛行やVR機器など、デジタルの遊びに触れるイベントを開催をいたします。こうやって様々な遊びを通じまして、子供たちの笑顔があふれていくということになれば大変嬉しく思うところでございますし、また、これらの取組が復興を加速させ、防災意識の向上や輪島市との交流を深めることにつながること、心から願っております。また都といたしましても、子供の視点を踏まえました防災力の向上につなげていければと思います。総務局と子供政策連携室の担当となっております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:193KB)
(「輪島市での子供の「遊び」の機会を創出」は、こちらをご覧ください。)
2 海の森公園のグランドオープン
【知事】それから2点目でございますが、海の森公園についてのお知らせでございます。東京港のごみ埋立地を美しい森に蘇らせるために、平成19年からずっとこの資源循環、そして都民協働、共に働くということ、協力して働くですね。これをコンセプトにして、海の森公園の整備を進めてまいったところでございます。この公園、いよいよ来年の3月28日(金曜日)にグランドオープンを迎えます。多くの小学生の皆さんをはじめ、都民、そして企業、NPOの皆さん参加していただいて、どんぐりから育てた約24万本の苗木を、植樹を重ねてきたということです。この苗木がボランティアの皆さんの手で大切に育てられて、今は美しい森を構成しているということでございます。豊かな自然と広大な広場を有します公園です。環境学習、そしてまた音楽フェス、キャンプなど、様々な体験ができる貴重な場所となっております。また、オープンに向けましては、公募で集まりました1,666作品。その中からマスコットキャラクターを決定をいたしました。ご覧いただいている(スライド)のが、名前は「うみのもりすけ」って、そのまんまやんかという感じですけれども、「うみのもりすけ」でございます。イベント、そしてSNSで活躍して、公園と一緒に皆さんに愛されるキャラクターにしていきたいと思います。港湾局の担当でございます。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:466KB)
(「海の森公園グランドオープン 3月28日(金)」は、こちらをご覧ください。)
3 米粉パンの消費拡大に向けた取組
【知事】それからこれ、久しぶりにお伝えするのですが、米粉パンの話。米粉パンをですね、消費拡大していこうという取組についてのお知らせでございます。都ではこれまでも「日本、やっぱり米の国」というキャッチフレーズでですね、国産の米粉を使いましたパンの魅力を伝えるTOKYO JAPAN、パンね、ジャパン。分かりますか、「TOKYO JAPAN キャンペーン」展開をしてまいりまして、今も約130の店舗がこの米粉パンを販売して、作って販売していただいています。この取組、もう一度更に知っていただこうということで、今日から2月末まで、対象とするお店で米粉パンを購入して、ご応募いただいた方の中から抽選で500名に、多摩地域のお土産セットをプレゼントしようというものでございます。それからもう1点、来年の2月には八重洲にYANMARビル、新しくなっていますね。YANMARビルにマルシェがございます。そこで20店舗の人気商品が楽しめます、「米粉パン&米粉スイーツフェア」を開催をいたします。米粉パンなどの消費を促進することで、また、東京都協力しているのが新潟県なのですが、新潟県の米粉、また果物を使ったアイスクリームなど、ぜひこの際召し上がっていただきたい。このように思います。どうぞ、米粉パン、ジャパンであります。担当は産業労働局となっております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:176KB)
(「米粉パンの普及に向けたプレゼント月間を開始」は、こちらをご覧ください。)
(「米粉パン&米粉スイーツフェアを開催」は、こちらをご覧ください。)
4 都公式LINEスタンプ配布キャンペーン
【知事】それから、これが最後ですね。東京都のLINE公式アカウント、これをもっとご活用いただこうということで、その新しい取組でございます。可愛いガチャピン・ムックのLINEスタンプが出来上がりました。都においては、災害情報やイベントのお知らせなどをお届けするLINEアカウントを運営しておりますけれども、ぜひ多くの方々に登録していただけるよう、今日から無料でこのスタンプを配布しようというものでございます。お正月向けの、「今年もよろしくお願いします」スタンプもございます。ぜひアカウント、東京都を友だち追加していただきたいということで、政策企画局が進めているものでございます。以上、お伝えをいたしました。それじゃ、お戻しします。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:125KB)
(「公式LINEスタンプ ガチャピン・ムック無料配布」は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】どうもありがとうございました。幹事社の読売新聞越村です。幹事社から2問よろしくお願いいたします。1問目です。年収「103万円の壁」の見直しについてお聞かせください。本日、来年度の与党税制大綱が決定され、来年分の所得から所得税の非課税額が年収103万円から123万円に引き上げられる見通しになりました。知事は「103万円の壁」の見直しの議論に関しては、これまで質問では「国の動きを注視する」ということを繰り返しお答えになっていたと思いますけれども、今回、ここで一つの結論を見たということになりますので、この123万円に引き上げられることに対する知事の受け止めと評価をよろしくお願いいたします。
【知事】まあちょっと「壁」が強調されすぎた部分もなきにしもあらずだなというふうに思いますが、いわゆる「103万円の壁」への対応としての基礎控除等、123万円の引き上げなどが盛り込まれ、まだファイナルじゃないと、時間的にも。だと思いますので、引き続き動向は注視をしていきたいと考えております。あとあれですね、皆さん、何と言うのでしょうかね。お金、日本人のお金に対してはもう少し詳しく知っておいた方がいいのかもしれませんね。可処分所得がどうなのかということもそうですしね。お給料から自動的に引き下ろしをされているということも手伝ってですね、意外とあまりチェックがされてないかなと。ほか、まあ国によって違うのでしょうけれども、そういったことにはとてもチェック厳しく、それが生活の一部になっているという、そういう国も結構あるのじゃないかなと思います。いずれにしろ、そういうことについて皆さんが敏感になってきたのかなというふうに思います。それから、ちなみに東京都は様々DXを行って、最近から保活のDXサービスさせていただいて。これをできるだけ、まず東京都全体、それがうまく横展開で国に使われればいいなと思うのですけれど、実はその東京都がお手伝い、お手伝いというかしているのは、皆さんのお金のこともさることながら、時間の節約。時間をですね、サポートすることになっているのではないかなというふうに思います。なのでこの今、都で進めているのは、時間の手取りを増やすということにほかならないのではないかなというふうに思います。いずれにしましても、都民の皆さんがスムーズに安心して暮らせる東京づくりということを念頭に、これからも進めていきたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。2問目です。米軍横田基地からPFOS含む水が流出した可能性があることについて、本日午前に東京都は防衛省、周辺自治体などと横田基地内に入り、アメリカ側から説明を受けたと思います。この説明内容と、都の今後の具体的な対応を教えてください。よろしくお願いいたします。
【知事】今日説明を受けたということでございます。発生場所とされる消火訓練エリアの周辺などを視察するということと、アメリカ側からの説明を受けたということでございます。詳細については、日米両国政府でまずその手続を経て、今後お知らせしていくということになると聞いております。
【記者】どうもありがとうございました。幹事社からは以上です。質問のある社は、知事の指名を受けた上で社名、氏名を名乗ってから質問してください。よろしくお願いいたします。
【知事】はい、佐久間さん。
【記者】NHKの佐久間です。よろしくお願いいたします。高校無償化についてお伺いします。昨日、自公と維新の実務者はですね、高校無償化のための初会合を行いました。都では、いち早く取り組んでいるところだと思いますけれども、この動きをどう捉えるか教えてください。
【知事】そうですね。今、国において様々議論がなされているということは承知しております。国にはですね、高校無償化に限らず、効果的な政策を可及的速やかに実行していただきたいということでございます。そして子育て、また特に子育てですね、について言うならば、その前段となる、東京都でやっているように、出会いからですね、そして結婚から出産、そして教育と。これ一連のものでありますので、やはりそういったライフステージに応じて、シームレスな形でのサポートがあるかないかというのは、結局、都民や国民の人生における様々な判断に影響を及ぼすということになりますので、そういった観点も含めて、今後どうあるべきなのかということ、国策としてもしっかりと取り組んでもらいたいと思います。私の議員としての経験で言えば、やはり役所ごとのですね、対応ということで、細切れ感があるのですね。結局それって、やはり一人の人生を考えるにおいては、その細切れになるとなかなか判断につながらないというのは率直なところだと思います。そこをずっと「都民ファースト」という言葉でくくっておりますけれども、そういった思いがですね、国民、都民に伝わることが、その政策の有効性を高めていくのだというふうに思っております。いずれにしましても、実効性の高い取組を推進していかねばならないと。それは国においても都においてもということです。
【記者】すみません、もう1問お願いします。警察庁がですね、悪質なホスト営業に対する風営法改正の必要性を指摘しました。昨今、色恋営業などで借金をする女性がいて、社会問題になっておりますけれども、ホストクラブが多い東京だと思いますけれども、この点、どのようにお考えというか、教えてください。
【知事】私よくこの「色恋営業」という、新しいような古いような言葉の定義もよく分からないのですけれども、前から悪質ホストクラブについてはですね、これまでも都も、また新宿、非常に多いのは歌舞伎町だったりするので、新宿区など、関係の機関とも連携しながら注意喚起を行ってきたところでございます。特にこれから、もう既に始まっているかもしれませんけれども、年末ということで色々な機会、忘年会とかですね、非常に賑やか、街はまた賑やかになっておりますけれども、来週23日(月曜日)から歌舞伎町タワービジョンを使いまして、動画で放映をいたしまして、こういう悪質ホストクラブに関しての注意など、改めて呼びかけていきたいということで準備をしているところでございます。「色恋営業」ってどういう定義なのですか、そもそも。
【記者】これ、定義は多分、定義はないと思いますけれども。
【知事】急にこういう言葉が出てきて。非常に関心持っているのですけれど。
【記者】僕も詳しくはちょっと、すみません。
【知事】そうですか。詳しい人はいませんか。いないですか、分かりました。はい、じゃあ東京新聞さん。
【記者】すみません。東京新聞の奥野です。2点伺います。まずPFAS関連で伺います。知事は防衛大臣、環境大臣も過去に務めていらっしゃいますけれども、今回この東京都などの要請から1か月での国の対応、立入りということについてまず受け止めお願いします。また今回、その米側が基地の外へ流出を認めた件について、立入りや説明がなされたわけですけれども、このPFAS、PFOS等の流出をめぐっては、2010年から2023年に少なくとも8回発生しているものの、それについては米側、米側は基地の外への流出は認めていないということで、これらについても今後その調査とか説明を改めて求めていくお考えはありますでしょうか。
【知事】まず、東京都ではPFOS及びPFOA等ということで、PFASになりますと、非常に幅が広くなります。ということで、PFOS、PFOA等という形でお知らせをしているところでございます。今日説明を受けたということでございます。その内容については手続を経てからのお知らせになるかと思います。そしてまた、これについては、結果の公表等、受けてのことだとこのように聞いております。
【記者】知事あの、大臣務められたご経験から、今回、国はこうかなり頑張ったというような印象をお持ちだったりするんでしょうか。
【知事】これは国と都、そして周辺の地方自治体の方から、自治体の方からの要請が連携がとれて行われたということを示していると、このように思います。
【記者】ありがとうございます。2点目なんですけれども、もう1点、玉川上水と交差する都道の建設計画について伺います。国の史跡にもなっている玉川上水と、こう交差する都道の建設計画がある東京都小平市の住民の方々が、昨日、生物多様性を測る調査と、小池知事の現地視察を求める3万4千筆余りの署名を東京都の方に提出しました。知事はまずこの署名要望を把握されていますでしょうか。また、現地視察に行かれるご予定はありますでしょうか。
【知事】まず、この現地の状況について、担当部署から適宜報告を受けているところでございます。現地視察については必要に応じて判断するとともに、この地域よく存じ上げております。玉川上水について。
【記者】まだ、行かれるご予定ということはない。
【知事】公的に行くということで、日程が決まっているわけではございません。
【記者】ありがとうございます。
【知事】はい。
【記者】TOKYO MXテレビの牧田と申します。都議選について2点質問があります。まず1点目、今年は小池知事の少子化対策や国民民主党の壁の見直しなど政策が注目される年になったと思いますが、来年夏の都議選でどのような政策論争が行われることを知事が期待されるかお聞きしたいです。またそのあと2点目が、小池知事が前回の衆院選では公明党さんに応援駆けつける様子も見られました。都議選でどの党を応援するお考えなのか、応援の方針を教えていただきたいです。
【知事】それぞれ率直なご質問だと思いますけれども。来年、都民の審判を受けるという大切な選挙になるということ、それぞれの関係会派、党の方々お考えのことだと思います。
以上です。
【記者】政策論争についても、どのようなことを特に期待するところなどあったりしますでしょうか。
【知事】今申し上げたとおりです。
【記者】ありがとうございます。
【知事】もう一方手上げてた。はい、時事通信さん。
【記者】すみません。時事通信の佐々木です。ふるさと納税についてお伺いしたいんですが。
【知事】はい?
【記者】ふるさと納税について。昨日、Amazonがふるさと納税の仲介事業への参入、正式に発表したと思うんですけども、Amazonが入ってくることによって、これから寄付額がまた増えていくっちゅうことも想定されるかなと思うんですが。この動きについて、知事どんな受け止めをされているか教えてください。
【知事】以前から申し上げていますように、このふるさと納税という制度そのものが、受益と負担という地方税の原則を歪めるものでございます。また、実際に返礼品競争が起きたり、それから途中から色々な裁判も行われたり、そのたびに制度が変わったりということは、一つ一つが寄付本来の趣旨とかけ離れているということを示し、また官製通販であるということを語っているのではないかと思います。Amazonという大手の事業者が参入するということで、また都民のために使われるべき税が更なる流出を重ねて、事態は一層深刻になるということでございます。引き続き、都内区市町村とも連携しながら、国に対して制度の抜本的な見直しを(要望)しますが、なんか即日(正しくは、翌日)配達ということを売りにされるということは、いかに官製通販かということなのじゃないのでしょうか、ということを改めて申し上げたいと思います。
【記者】ありがとうございます。
【知事】はい、それではこれで終わります。ありがとうございました。
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(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)