小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年5月17日)
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知事記者会見
2024年5月17日(金曜)
14時00分~14時28分
【字幕版】は YouTube東京都チャンネル(外部サイトへリンク) からご覧いただけます。
知事冒頭発言
1 能登半島地震に対する義援金
【知事】それでは本日はですね、4点について東京都の方からお伝えをいたします。まず能登半島地震。今年1月1日(月曜日)から、もう本当に厳しい状況続いておりますけれども、能登半島地震に対しての義援金について、まず申し上げます。都は、1月5日(金曜日)から4月30日(火曜日)まで、能登半島地震の被災者の支援ということで、義援金を受け付けてまいりました。この間、1億8千万円を超える額をお寄せいただきまして、多くの皆様方からのご協力に深く感謝を申し上げたいと存じます。いただきましたこの義援金につきましては、被害を受けた新潟県、富山県、石川県、福井県、それぞれ送付をさせていただきます。担当、福祉局で進めております。これが1点目です。
2 東京での暮らし方や子育て施策について
【知事】次に、東京での暮らし方や子育て施策についてのお知らせでございます。都におきましては、希望する人が安心して子供を産み育てることができる、そんな社会の実現に向けまして、シームレス、切れ目のない様々な施策を展開をいたしております。出会いから結婚、妊娠・出産、そして子供の健やかな成長に至るまで、ライフステージを通じました支援をスピード感を持って実践をしておりまして、その中で今日は関連する取組2点、紹介をさせていただきたいと思います。まず1点目です。結婚、そして子育てなどを含めました、充実した人生を送っていただくと。そのためには、若いうちから将来を見据えたライフデザインを描いていくということが大切であります。そこで多くの方々に、将来の姿をネットで気軽に楽しんでもらえるように「東京ライフデザインシミュレーター」という、こういうアプリ(スライド)ですね、これを提供を始めさせていただきます。具体的に申し上げますと、就職、結婚、妊娠・出産、色々なライフイベントがあるわけですけれども、そのライフイベントを、その中でいくつか選択をしていただきますと、AIが将来の自分のストーリーを作成するという中身になっております。意外と若い時なんて、「なんて」と言ったらあれですけど、年金について一生懸命考えることってほぼないですよね。それから大学生活を送る、まあでも、最近はリアルですかね、皆さん。就職はどっち方向に行くのがいいのか、高校生ぐらいからも考えるのかな。色々と若いうちに考えることはあっても、それは客観的に見てどういう支援策があるのかとかですね、そういったこともですね、このアプリから紹介もさせていただく仕組みになっております。ですから、結婚とか子育ての前にこうした支援策を知っておきたい方も多いと思いますので、都といたしましても色々な形で応援しておりますので、ぜひお試しいただいて、自分の考えていることに、こういうサポートがあるのだよと。もちろん、サポート関係なく自力で頑張るぞという方ももちろんおられますが、一応ご参考にしていただければということで、お試しいただきたいと思います。次に育業であります。都はこれまでも、育児というのは、休業、育児休業とつくとサボっているというような感じがすることからですね、いやいやそうじゃなくて、「大切な仕事だよね」というマインドセット、マインドチェンジを進めていこうということから、育業を社会全体で応援する取組の一つといたしまして、育業応援プロジェクトを展開しています。昨年度、東京都では「隗より始めよ」ですけれども、男性の育業取得率が過去最高の38.9%となりまして、着実に伸びているところでございます。東京都においてということです。今年も都と連携しまして、育業の理念、広く浸透させるための企画を設けました。それは5月22日(水曜日)から幅広く事業者に対して募集をするものでございます。昨年度については、総合スーパーによる育業エピソード投稿キャンペーン、また、児童書などの出版社によります子育てエピソードの絵本化などを行いました。多くの事業者の方々のご応募をお待ちしたいと思います。こうした様々な都の施策がございますのでね、ぜひ活用していただきたいとこう考えております。生活文化スポーツ局、子供政策連携室が担当しております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:486KB)
3 「高齢者いきいき住宅」先導事業
【知事】続きまして、高齢者の住まいに関する取組についてのお知らせであります。これは、一人暮らしの高齢世帯が急速に増加しているという、そのような調査もあります。分析もあります。元気で自立した高齢者が安心して快適に暮らせる住宅の普及に向けまして、民間の事業者が行う先導的な、とても先を読んだ形の取組について、募集を今日から開始をするというものであります。採択した取組に対しましては、住戸や、またコミュニティスペースなどを整備する費用を補助をいたします。募集する住宅のポイントですけれども、IoTを活用した見守り設備、そしてコミュニティスペース、おしゃべりが皆できるとかですね、そしてまた健康づくりのサービスが充実していることなどとなっております。この先導的な取組を通じまして、様々なノウハウを生かして、都独自の新たな認定制度を作り上げていく。そして、高齢者がいきいきと暮らせる住宅の充実を図っていくというものであります。また、記者の皆さんも、あれ墨田区(の住宅)だったと思いますけれども、(東京)こどもすくすく住宅という、子育てにですね、適した住宅を提供してくれるところには都がサポートしまして、それを確実に進めていく。例えば子供がですね、電気のスイッチなど低いところにあった方がいいとかですね、ベビーバギーを収納する、玄関先じゃなくてちょっと凹んだところを作ったりしてベビーバギーを置けるようにするとか、それからベランダから転落しないように、色々なベランダに置く物などがですね、できるだけ住宅に近い方にすることによって、子供が室外機に登って落っこちたりするようなことはないような、そういうことで、こちら(手元のリーフレット)が子供用で東京こどもすくすく住宅に対しての都のサポート。今お話したのは、言ってみれば「すくすく」に対して「いきいき」ということで、今度は高齢者用に、車椅子で段差がないとかですね、そういった色々な高齢者に対しての必要な要件を整えているところに対しまして、サポートをするということでございます。高齢者、いきいきと暮らせる住宅の充実を図るというお知らせであります。
(詳細は、住宅政策本部へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:131KB)
4 東京de収穫体験フェスティバル
【知事】それから最後でありますけれども、収穫体験イベントについてのお知らせでございます。来月の22日(土曜日)ですが、東京産の農産物に親子で触れながら楽しめるイベント「東京de収穫体験フェスティバル」、初めての開催となります。これは新宿駅の西口広場でトークショーを行いましたり、練馬区内でのジャガイモの収穫体験などを実施をするというものでございます。食育ということにもつながりますので、トークショーにおいては、食育に詳しくて、そして体操ですね、のお兄さんとして知られる小林よしひささん、よく色々と都の政策にもご助言いただいています。この方と、それから前にご紹介しました、東京の農業をPRするリーダーさんで、「ミズとうきょう農業」で頑張っておられる梅村桂さん。このお2人をお招きしてのイベントとなります。子供向けにはですね、プランターでカブを収穫する、その体験などを行っていただくというものでございます。最近の子供はにんじんの絵が描けないと。要は上に葉っぱがあることを知らないとかですね、じゃがいもを掘り起こすなんてやったことはないという子供たちはもう非常に多いわけですよね。そういう意味で農業、食育を考えるには、直接、その子供たちが収穫にですね、ふれあい、また体験していただくということ、こういうイベントになっております。本日から申込開始をしますので、ぜひ多くの方々、ご参加をいただきたいという、そういうお知らせでございます。以上、今日は4点お伝えをいたしました。
(詳細は、産業労働局へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:292KB)
質疑応答
【記者】(日経新聞・池田記者)ありがとうございました。それでは幹事社、日経新聞です。幹事社から1問です。来週で都知事選の告示まで1か月となります。まだ任期の途中ですが、知事の2期目を振り返ってですね、手応えとやり残したことがあれば教えてください。
【知事】まだ振り返るには毎日が忙しい状況でございますけれども、知事に就任してから本当に都政の重要課題の解決に全力で取り組んできた。土日なかったですよね。特にコロナがありましたし、今もアメリカから戻ってきて、まだちゃんと休んだ日々はございません。それほど都には、都政には様々な課題がありますし、スピード感を持って仕上げていかなければならないという責任感の中で進めているところであります。今申し上げた新型コロナ対策でありますけれども、あの時は東京iCDC、いち早く立ち上げをいたしました。そして専門家から大変的確なご助言もいただきながら、東京の叡智をそこに結集をしまして、結果的には死亡者数はOECDの中でも極めて低い水準に抑え込むことができたと。またコロナ禍におきましても、東京2020大会、これを実践、実行し成功させることができたと、このように振り返っております。それから分かりやすいところで言うと、待機児童はほぼゼロであります。8年前は8,500人近くが今、色々マッチングの事情などもありまして、2百数十名というところでございます。それからDXは、ここのところ特に加速度的に進めて、GovTech(東京)がですね、専門家の方々にご参加いただいて、また国とも連携しながら、このDXをむしろ東京が全体を引っ張っていくという形を今作り上げている途中でございます。それから今日もSusHi Tech Tokyo関連のシティ・リーダーズプログラムを行ったところでございますけれども、やはり世界各地がですね、洪水から、その逆の干ばつ、そしてまた様々な水の不足で、水の干ばつですね、様々な、それぞれの都市において、災害対策で非常にもう危機感を皆が共有するような状況になっているということでありますが、東京も強靭化をですね、火山の爆発などもですね、最悪の事態も念頭に入れまして、その対策など進めているところであります。今回もその国際会議の中でも、やはり地下調節池、非常に大規模なものですけれども、結果として、これによって東京の洪水を、また川の氾濫を防いでいるということは、世界からも大変注目をされております。そうやって、東京の都市の強靭化、こちらも着実に進めてきたところでございます。都市課題の解決というのは、本当に都市は生き物でありますので、それに対してですね、世界をリードする都市東京としての実績をこれからも重ねていく必要がある。振り返ってみますと、それの礎をしっかりと作ってこれたのではないかなというふうに思っております。そしてあと、そうですね、我が国の構造的な課題も先鋭化しておりますので、スピード感を持って行動をしていくと。都知事として都民のために全身全霊で職務に邁進してきたという思いでございます。
【記者】ありがとうございます。関連してもう1問、先ほどそのお答えの中で課題もまだまだ都政の中にあるということですけれども、その解決に向けてですね、3期目について、ご自身でどう担っていきたいとか、そういったお考えはあるでしょうか。
【知事】先ほども申し上げましたように、SusHi Tech Tokyoという、2年目にしましてはですね、もうアジア最大規模に育ってきているスタートアップのイベント、そして、参加してくれた国というか、都市の数もですね、昨年よりも増えてきたなど、色々とこれまでの仕込みもあって、大変伸びて、また職員の皆さんもですね、全て英語の会議でございますので、その色々なその段取りを整えたり、先方と連携するなど、困難ながらも、一つ一つ達成感も得てやってきているというふうに思います。今、私、現職でございますので、しっかりと毎日のこと、また色々な種まきということにしっかりと集中してやっていきたいというふうに思っております。
【記者】ありがとうございます。幹事者から以上です。それでは、質問のある社は、知事の指名を受けてから社名と名前を名乗ってから質問してください。よろしくお願いします。
【記者】NHKの中村です。幹事社の質問に関連して確認なんですけど、今のお答えは3期目を目指すということを表明されたと理解してよろしいでしょうか。
【知事】いや、今、現職として目下の課題にしっかりと取り組んでいるということで、それ以上でも以下でもありません。
【記者】ありがとうございます。
【記者】東京新聞の渡邊です。すみません、重ねてになってしまうんですけれども、まだ目下の課題にしっかりと取り組むということなんですけれども、表明の時期についてはいかがお考えでしょうか。出馬するしないということに関してなんですけれども。
【知事】それも毎日の課題に対して取り組んでいる中で考えていくべきことだというふうに思います。朝日さん。
【記者】朝日新聞の土舘です。関連して、昨日ですね、広島の安芸高田市長、石丸市長が都知事選に立候補すると。そこで東京での一極集中を変えていくというようなことで立候補することを述べました。これについては一極集中を変えるっていうことについて、知事はどう考えられているのかと、広島の石丸市長、SNS等で人気だそうですけれども、その方の立候補についてはどう見ていらっしゃるか。
【知事】既に立候補したいという方は十数名いると伺っております。色々な方がお手を挙げられるのだろうなというふうに思いますし、また一極集中ということについて、どういうご意見を持っておられるのか、私、よく存じ上げません。いずれにしましても、多くの都知事選へのチャレンジャーがおられるのだという認識でございます。
【記者】もう1点だけ。別件で、本日、衆院、東京15区補選で選挙妨害、公選法違反容疑でつばさの党代表と幹事長、もう一人運動員、逮捕をされたということでして、今回こういった事案の背景には、過激な動画とか発信、ネット選挙における過激さが増してきたというところが背景にあると思います。そういうネット選挙っていうものが解禁されてから十年近く経ちますが、こういった現状、知事はどう見てらっしゃるのか、お考えあればお聞かせください。
【知事】今のご質問、公選法についての見直し云々ということだと受け止めました。実際に公選法の改正ということについては、施行からも70年以上が経ち、その間、インターネットの利用解禁などの改正があったわけですが、今回のような事態はそもそも想定していないと思います。例えば街頭演説一つにとりましても、そこはある種の紳士協定で何時から何時まではうちがやりますから、その後はこちら次の方どうぞみたいな。そういうのがある種日本のこの社会の中においては、そういうやりとりを重ねて、それぞれで有権者に対して政策、主張を伝えるということで、これまでやってきたのだろうと思います。そういう中で、そういう紳士協定というのがそもそもない形で、だから性善説ではなく、なんでもありという状況で、今日の逮捕に至ったのだと。多くの方が今回の一連の行動についても、都民の皆さんについても憤り感じておられる方は多いと思うのですよね。で、候補者自身も身の危険を感じながらやる選挙って、他の国でそういうのを聞きますけれども、日本でそうなのかい、というのはありえない事態だというふうに思います。選挙が終わった後もですね、聞くに耐えないような内容を大声で繰り返して過激な街宣活動、我が自宅にも何度か来て、それをまた報道機関の皆様方、報道されるというような事態になっていたわけですね。それによってまた増幅されますと、ページビューというか、アクセス数が稼げると言って、うちの前でも2万アクセスいったと言って、叫んでおられるのが自らのYouTubeに映っていたところであります。問題はですね、あと、これをまた模倣していくような人たちが出てくるという懸念も、残るところではあります。しかし、この今回、警視庁の判断によるものでありますけれども、これについてやはり民主主義の基本である選挙で、このような形で物事を起こっていいのですかと、候補者が怯えている、そして有権者に話すのではなくて、他の候補者を貶めるというようなことが続くと、政治に対しての、無関心どころか、嫌悪感を更に、更にと言ったら今もあるということを言っているようなものですけれども、それを深めてしまうのではないかと、そっちを大変心配をしております。テレビ朝日さん、どうぞ。
【記者】テレビ朝日から、2点、島田です、2点伺います。まず、都知事選関連で先日、自民党がですね、独自候補の擁立を見送り、小池都知事への連携も視野にしているという報道がありました。これについてご所感をまず伺えますでしょうか。
【知事】それは自民党の方で、色々とお考えになっていることかと思います。それについて何か伺っているというわけではありません。
【記者】2点目、本日のSusHi Tech シティ・リーダーズプログラムの記者会見についてなんですが、先ほど職員の方々も着実に進められている、経験されているというお話もありました。今日の会見、拝見していると、ちょっとごたごたもあったのかな、というふうに感じました。例えば、お話しされる人の順番であったりとかが違っていたりとか、そういったところについて、二年後のこの会議について、そういったところ、改善点ありますでしょうか。
【知事】順番が違ったっていうのはどういうことなんですか。
【記者】例えば、アーメダバード市の市長がいらっしゃらなかったりとかですね。最初知らなかった。
【知事】それ、残念ながらちょっと遅れて来られた、ということだけです。
【記者】あと一番最初にお話しされた方がハンドマイク、中央の壇上に乗られずにですね。ハンドマイクでお話し…
【知事】私が(アーメダバード市長を)ちゃんと誘導させていただきました。
【記者】では2年後の会議に。
【知事】でも国際会議は、非常に様々な国際会議を経験する中で、非常に整然とできているのではないかと思っております。
【記者】2年後の会議に向けて、更に意気込み伺えますでしょうか。
【知事】こうやってずっと種を蒔いてきて、そして、やはり首都東京としての国際性を生かしながら、今回島の方々ですね、南太平洋の島などの方をお招きをしたりということで、戦略的に行っていくのが、日本としても東京としてもいいんじゃないかということで、今日はこのいいモデルを示すことができたのではないかなと思っています。よろしいですか。はい、ありがとうございました。
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(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)