小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和7年1月24日)
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知事記者会見
2025年1月24日(金曜)
14時00分~14時31分
【字幕版】は
知事冒頭発言
【知事】今日はですね、冒頭、まずとても嬉しいお知らせがございます。イチロー選手、野球殿堂入りということなのですが、日本時間22日にアメリカの野球殿堂入りが発表されて、イチロー氏が殿堂入りを果たされたと。とても嬉しく思っております。日本人の選手として初のアメリカでの殿堂入りであります。心からお祝い申し上げたいと思います。イチローさんはメジャーリーグにおいてシーズン262安打、ルーキーイヤーから10年連続でゴールドグラブ賞の受賞と。本当に今もですね、まだ破る人が出ていない大記録を打ち立てられています。そして先週、阪神・淡路の大震災から30年の経過をお知らせしたところですけれども、イチローさんは神戸がベースでありますので、こうした活躍に希望をイチローさんからもらった人も多いと思うのですよね。イチローさんには敬意を表しまして、今後ますますの活躍を期待したいと思います。私との共通項をあえて申し上げますと、新神戸駅で売っているすき焼き弁当が大好物ということでございます。
1 子供や子育て家庭向けの相談事業 ”ギュッとチャット”
【知事】はい。それでは今日のテーマ、3本お伝えしてまいります。子供、そして子育て家庭向けのですね、相談事業をいよいよ始めるというお知らせです。東京都では子供、子育てのご家庭が抱える不安、悩みに寄り添う取組を、リアルとバーチャル双方の視点から進めております。バーチャルの取組といたしましては、今回、チャットで気軽に相談できる新たなサービスで「ギュッとチャット」。ギュッと、チャットをするということで、今日この後、15時、(午後)3時から開始をいたします。このチャットでは心理士、そして保育士など、様々な相談相手から自分に合った相手を選ぶことができます。そして、スマホやパソコンなどから匿名で参加、相談ができるという、このようなシステムになっております。今回、相談の機能を先行リリースいたしまして、将来的にはAIを活用したり、また多言語での対応など、サービスの充実を図っていく考えでございます。「ギュッとチャット」に親しみを持っていただけますようにですね、マスコットキャラクター「ギュッぴぃ」、このギュッぴぃを制作をいたしました。ギュッぴぃちゃんを用いましたPR動画、今日からYouTubeの方で配信をいたします。子供向けの動画になっております。どうぞご覧ください。
(動画放映)
【知事】はい。ということでキャラクターはですね、ギュッぴぃくん、ギュッぴぃちゃん、ギュッぴぃちゃん。はい、ということでよろしくお願いします。毎日午後の3時から22時まで、無料でできることとなっております。どこに相談したらいいか分からない不安や、悩みはギュッとチャットに相談いただきたいと思います。子育てでね、自分で一人で抱えてしまって、そして鬱になるというケースもあります。相談する、家族で相談しても、「それは誰の責任だ」とかなんか言って、夫婦喧嘩が始まったりすると目も当てられません。ぜひその時はですね、ギュッとチャットにご相談いただければと思います。これが最初お知らせでございます。
(詳細は、子供政策連携室へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:468KB)
(「“ギュッとチャット”先行稼働開始」は、こちらをご覧ください。)
2 デフリンピックについて
【知事】それから、デフリンピックについてのお知らせでございます。いよいよ今年の11月に迫ってまいりました。東京でデフリンピック開催されます。これまで都といたしまして、区市町村、そして関係団体と連携しまして、気運を高める取組、行ってまいりました。一昨年の11月なのですが、多くの皆様方にも取材していただきましたが、原宿で実施をいたしたのですが、デジタル技術を活用して、誰もがつながる「みるカフェ」というカフェを作って、そして多くの方からご好評いただいたのですね。この「みるカフェ」ですけれども、来月の6日(木曜日)ですが、14日(金曜日)まで、昭和女子大の中にですね、「CAFE3」というお店があります。そこで改めて開店をして、皆さんにこのデフリンピックでのハイテクですね、その威力を知っていただければというふうに思います。今回、カフェの企画、そして運営のために国際手話の普及に取り組む大学生の皆さんと筑波技術大学、今回のデザインをですね、していただいた大学ですけれども、筑波技術大学など、きこえない学生が主体となりまして、実行委員会を作っていただいて、そしてその店内で手話をモチーフにしたクッキーを飾った限定ドリンクなどを提供するというものでございます。また、注文などの会話の際に、透明のディスプレイなどのデジタル技術を活用して、学生と交流ができるという。ここはハイテクの部分です。ぜひ未来を担う学生さんが作る「みるカフェ」お越しいただいて、インクルーシブな空間を体験していただければと、このように思います。
(詳細は、生活文化スポーツ局へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:206KB)
(「音声等言語を見える化「みるカフェ」再び開店」は、こちらをご覧ください。)
3 デジタルツインの活用
【知事】それからデジタルツイン。何度もご紹介してきたのですけれども、デジタルツインを復興に活用させるということでございます。東京都では、スマホやパソコンで簡単に確認できる「東京都デジタルツイン3Dビューア」で、能登半島地震の発災の直後から斜面がいかに崩れて、崩落したか、いかに亀裂が入ったかなど、箇所の分布など、被害状況を公開をしてまいりました。このたびは、発災後の能登半島の点群データを新たに3Dビューアに掲載をいたします。これによって既に公開いたしております、発災前と合わせまして、海岸がいかに隆起したか、また市街地がどのように変わったかなど、被災後の能登半島の変化をより詳細に比較できるようにしたものでございます。石川県の方では、この都の3Dビューアを、これからの防災・減災対策、また防災教育などに活用していくとのことでございます。都におきましても、デジタルの力、活用しまして、得られた知見を都の防災対策に生かしていきたいと考えております。これもハイテクですね。はい、ということで、1件2件3件ご紹介をさせていただきました。それではお返しいたします。
(詳細は、デジタルサービス局へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:273KB)
(「能登半島地震「発災後3次元点群データ」公開」は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】(TBS・佐藤記者)ありがとうございます。それでは幹事社のTBSから、一つお伺いいたします。知事は21日に石破首相と面会され、デジタル技術の積極的な活用や女性活躍の推進などについて要望されました。改めて今回の面会の内容と、今後国とどのように具体的に連携されるのか教えてください。
【知事】毎年、新年において、ちょうどこの知事査定が終わった頃ですけれども、毎年官邸の方に伺いまして、またそれぞれ政党の皆様方のところ、公明党、今日は国民民主党にまいりまして、都の政策について、考え方、そしてまた予算のあり方などについてお伝えをし、これから国と連携するところも多々必要となってまいりますので、それについての話をさせていただきました。例えば災害対策の強化、それから子育てですね、子育てがしやすい、産み育てやすい社会づくり、それから国との連携が特にDXは一気通貫というか、つなげていく必要がありますので、都の方では、このDXを活用することによって色々な手続が簡単になる。その分、自分の時間が増やせますよと。可処分時間ですね。これについて進めてまいる、よって国とのデジタルの連携進めていきたいということなど、要望なども出させていただきました。今大きく世の中変わってきています。アメリカで新大統領、いよいよ就任をされました。そしてまた世界情勢などもですね、ガザで停戦をまずは迎えているということも大きな変化の一つでございます。デジタルはますます、特に生成AIなどのスピード、変化のスピードも極めて速いものがあるというふうに感じております。だからこそ国と連携しながら、都の施策をですね、加速させていきたいというふうに考えております。ともにいいアイデア出し合いながら課題解決のスピード加速していきたい、このようなことを、話をさせていただきました。
【記者】ありがとうございます。それでは幹事社からは以上になりますので、質問のある方、挙手された上で知事の指名を受けた上で、社名を名乗って質問をお願いいたします。どうぞ。
【知事】はい、日刊工さん。
【記者】ありがとうございます。日刊工業新聞社の小西です。本日開催されたグリーン水素トライアル取引供給記念セレモニーに知事もご出席されていたかと思います。グリーン水素の供給側である山梨県の知事ですとか、企業の方も出席されていました。水素、またグリーン水素の普及に向けて、都としてどういった取組を今後されていくのか、改めてお話をお聞きしたいです。お願いいたします。
【知事】グリーン水素は製造段階でCO2を出さない。そしてまたこれから次世代のですね、エネルギー源としてですね、とても注目され、また国際競争も激しくなるところでございます。都としてこれから、エネルギーの大消費地でもあります、そしてまたお隣の山梨県、これまでも長崎知事とはこのグリーン水素について、やりとりを行ってまいりました。今回の山梨の山火事でもですね、東京消防庁が消火などサポートをして、非常に連携をとっているところでございます。供給側と、そしてまた需要側と、値段を決めていかないとずっと、何と言うのでしょうか、計画ばかり立てているわけにはいきません。ということでまず供給側をこれで決め、そしてまた値段をつけていくというための取引所の場を、今後市場の価格、需要と供給で決めていくと。そのギャップについては、都の方でしっかりサポートしていこうという考えでございます。グリーン水素を進めるに当たって、これで一歩改めて進んだかと思いますし、臨海の地域でパイプラインなどを使ってですね、この水素の運搬なども今後行ってくるし、また山梨県については、既に(東京)ビッグサイトの方でのグリーン水素の活用ということも行っています。着実に、そして一歩一歩ですけれども、しかしながらもっと加速をさせていくための、今日は鐘を鳴らしてきたといったところでございます。
【記者】ありがとうございます。
【知事】東京新聞さん。
【記者】東京新聞の奥野です。2点伺います。1点目なんですが、都議会自民党の政治資金パーティー収入の収支報告書への不記載問題をめぐって、昨日関与した議員の名前や金額が発表されましたけれども、1点目、それを受けての知事の所感を教えてください。また都政運営について、今後も引き続き自民党と歩調を合わせていくのでしょうか。お願いします。
【知事】まず、今回の自民党、都議会の課題でありますけれども、まず自民党として、また都議会自民党として、都民、国民の納得を得られるようにご説明が必要なのではないだろうかなと、このように思います。それから都議会を前に進めていくのにおいて、その方向性を同じくするところと、確実な前進を遂げていくことが必要かと思います。いずれにしましても、今回の自民党の皆様方にとっては、それぞれ選挙区をお持ちでありますし、今回公認を外されるという方々もおられる。やはりその説明ということが求められておられるというふうに思います。
【記者】ありがとうございます。2点目なんですけども、トランプ大統領の就任関連で伺います。トランプ大統領はDEIと呼ばれるその多様性、公平性、包摂性推進の取組をやめて、民間企業にもそれを働きかけるなど、いわゆる多様性の施策が後退するという懸念が今広がっています。一方、東京都は小池知事が就任された時からダイバーシティを柱の一つに掲げていらっしゃいますけれども、このトランプ大統領のこうした姿勢についての、まず知事の受け止めと、あとその東京都のダイバーシティを重視するその方針とか方向性に影響があるのか、知事のお考えをお願いします。
【知事】まず、トランプ大統領がご就任されました。これからアメリカの政策、非常にダイナミックに変わっていく部分もあれば、しっかりとこれまでどおりの、またある分野ではより加速されるところもあるのではないか。色々注視していきたいというふうに思っております。それから多様性ということをアメリカと日本とで比べるというのはなかなか難しくて。私は日本、我が国はですね、色々な分野での多様性は全くアメリカとは比較するのも難しい位置にあると思います。そして多様性があってこそ、これから日本は色々な刺激を、お互いにインスパイアしながらですね、進めていく必要があるということで、東京都とすれば、これまでのようにしっかりと多様性を進めていき、そしてまたそれが新しいエネルギーを生んでくるという形で都政を進めていきたいというふうに思っています。
【記者】ありがとうございます。
【知事】はい、朝日さん。
【記者】朝日新聞の伊藤です。タレントの中居正広さんによる女性トラブルで、フジテレビ幹部社員の関与があったと報じられた問題を受けて、政府が各府省庁に対してフジテレビが関係する広報啓発事業の有無を照会したということが報じられています。都として何か、この問題に関して、広報啓発事業、フジテレビと関連するものがあったかどうか確認しているか教えてください。
【知事】各テレビ局やメディアの皆さんと組んだ事業というのは多々ございます。一方で、例えばコマーシャル一つとってみましても、フジテレビで東京都のコマーシャル、現在放映をいたしておりません。またフジテレビにおかれては、これも先ほどの自民党の都議会、同じ答えになりますけれども、やはり皆さんの理解を得られるような、そういうしっかりとした説明が求められているのではないかと思っております。
【記者】ありがとうございます。イベントなども大きな、例えばお台場でのトリエンナーレですとか、色々発表されていますけども、そのあたり対応、何か考えるということが今の時点でありますでしょうか。
【知事】フジテレビさんのほうで今色々とご対応を検討されているのではないかと思います。委員会を作られるということも聞いております。いずれにしましても、今後、皆さんの理解を得られるように、フジテレビとして対応されるということが一番重要ではないかと、このように思っております。
【記者】ありがとうございます。
【知事】はい。
【記者】新宿新聞の喜田と申します。2点お伺いします。1点は、阪神・淡路大震災から30年経ったという時点で、もう一度、首都直下型地震における帰宅困難者対策についてお聞きします。現在、帰宅困難者の対応として、一時滞在施設が47万人分が用意されていると報告受けています。一方、対象の帰宅困難者としては453万人。そしてその内訳は、66万人がいわゆる在勤者・在学者を除く訪問者、インバウンドによる訪日客、そして残り387万人が在勤者や在学者となっております。47万人の一時滞在施設の対象になる、その帰宅困難者というのは、今、東京都で考えられているのは453万人でなくて、そのうち在勤者・在学者は帰宅抑制によって、街に溢れてこないという前提で考えられているようなんですけども、そうすると66万人が対象になってしまうわけですが、そういうふうに小池さん、小池都知事も認識されているのかどうか、そこを1点お伺いしたいです。2点目は、この3月27日(木曜日)に高輪ゲートウェイのまちびらきが行われます。渋谷、新宿、それから高輪、品川と今、東京の中では国際競争力の都市間競争を見越して、激しい都市の再開発競争が行われていると考えられていますけれども、この再開発競争で東京都として歓迎しておられるのか、それとも再開発競争の中で問題点があると考えて対策を打たなければいけないという点があるのか、そこの点についてお伺いしたいと思います。
【知事】二つご質問、最初が首都直下地震などによる帰宅困難者の対応をどうするのかという話だったかと思います。今、帰宅困難者については、全員が一斉に帰宅をするということをむしろ抑制していただく。時間帯や被害によって異なりますけれども、今すぐに避難をするという、そういう行動でむしろ混乱が起きるというケースも勘案しながら、一斉帰宅抑制の徹底をしていくということから、都民、事業者向けに動画も作成、放映するなど、様々な周知活動を行っていっております。また、そもそも耐震化についても、約9割ですね、多くの方が利用する学校や百貨店、デパート、事務所など、建築物については約9割は耐震化をされております。そういったことから、耐震化の向上を更に進めていく、そのための相談体制を整備、診断・改修、そして普及啓発という、これらのことを総合的に進めていくことが必要だと考えております。二つ目の競争という話がございますが、競争しているというか、それぞれ、それこそ耐震化なども含めてですね、対応をされ、そしてまた利便性を追求されておられると。様々な工夫をされて、そういう工夫という点での競争はされる、歓迎すべきことだというふうに思います。また、そこで色々なハイテク技術や、また交通の至便性などについても工夫が行われるものだと期待をしているところでございます。
【記者】先ほどの帰宅抑制をしていることによって、どのくらいの人数が帰宅困難者の中から、要するに除かれて、一時滞在施設を用意する対象になるのかというの、お考えありますか。
【知事】それぞれ今担当の部署で、様々なケースを考えながら対応しているところでございます。
【記者】特に具体的な人数の、想定人数の想定はされていない。
【知事】されていないのではなくて、しているという、常にそれを更新をしているというふうに考えております。
【記者】どのくらいの人数を想定しているのですか。
【知事】今、お答えしたとおりです。
【記者】人数は答えていないと思います。
【知事】お答えしたとおりでございます。はい、ありがとうございました。どうぞ、共同さん。
【記者】すみません。共同通信の江森です。よろしくお願いします。最初の知事のご発言の中で、本日国民民主党の玉木代表とですかね、面会されたことに関して言及があったかと思います。都政についてのご説明ということでしたけれども、今年都議選ですとか、参院選とか選挙が控えていらっしゃいますけれども、その面会の中ではそういった選挙については話題には上ったんでしょうか。
【知事】国民民主党さんは今もう大変、手取りを増やすということで、国民の、何と言うのでしょうかね、共感を得ておられると思います。今回、都の政策では、DXを進めることによって、それにかかる時間を短縮する。それによって可処分時間を増やしていくということで、「『手取り』を一緒にさせていただきました」と一言お断りをさせていただいて、でもその点は両方重なるところがあるのかなと思っております。「手取り時間」を増やすという考え方でございます。それからダボスからお帰りになったばかりだというので、玉木さんがね。私ももう当初からダボスで色々受賞したり、色々人脈がございますので、そういったことでダボスについて色々とお話もさせていただいたということです。これから夏に向かって、色々な連携も図りながら、都政、そして国政で、より国民にとって、また都民にとって良い方向が作れればと、このようなことを期待しております。
【記者】ありがとうございました。
【知事】ありがとうございました。
※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。
(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)