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平成28年(2016年)8月12日更新

小池知事「知事の部屋」 / 記者会見(平成28年8月12日)

知事記者会見
2016年8月12日(金曜)
14時00分~14時44分

知事冒頭発言

1 都政改革本部の設置等について

【知事】皆様、こんにちは。オリンピックの方も大変、メダルラッシュが続いております。今日も、水泳女子で金メダルが出ました。大変うれしく思います。
一方、高校野球の方は、残念ながら、東京勢が第一戦で敗退ということで、これは残念でございますけれども、また頑張ってほしいと思います。
今日の定例記者会見は2回目でありますが、大変盛りだくさんで、4点、私の方から、まず、ご報告をさせていただきたいと思います。また、この後、時間が詰まっているという関係で、私の方からも、できるだけ簡潔にご報告をさせていただこうと思っております。
まず1点目でありますけれども、都政改革本部の設置。かねてよりご報告させていただいていた件でありますが、この案を固めまして、事務方に指示をしたところでございます。ご承知のように、私は東京大改革を都民の皆様方にお約束をしております。そして、その中でも、都政の透明化ということを第一に掲げたところでございます。
例えば、前知事の海外出張、この記者クラブでも散々取り上げておられましたけれども、また、公私混同問題など、さらにはオリンピック・パラリンピックなど、都政は多くの課題に直面しているわけでございますけれども、以前から申し上げているように、いつ、誰が、どこで、何を決めたのか、こういったことを見える化、情報公開をすることによって、都政への信頼回復のベースができるものだと、このように感じております。
扱う課題でありますけれども、都政に関わる全ての課題と申し上げておきます。例えば、都民の皆様方の税金が正しく有効に使われているのか。いわゆる利権、そして不正によって、不当に高い経費負担を都民の皆様方に強いてはいないか。これらのことを徹底的にチェックした上で、改善をしてまいりたいと思います。
それで、これはもう皆さんご存じだと思いますけれども、舛添知事が、今年4月のニューヨーク、それから、ワシントンDCに出張されて、そのことも高過ぎるといった形で課題になったものでございますけれども、これまで真っ黒な資料で、時には、のり弁のようにほぼ真っ黒ということ。これも、皆様方が請求なさっても、何も分からないという状況でありましたけれども、これは情報公開を進めるということでございます。もちろん情報公開、特に国の場合などは、安全保障などの課題がございますけれども、できるだけ、この情報公開を、この都政においては進める。このことによって、見える化を徹底してまいりたいと思っております。
今後、都民ファーストの観点で仕事を私は進めていくわけでございますけれども、透明化、見える化は不可欠な課題でありまして、そして、都政全体に、また、あらゆる課題に、この見える化を広げていきたいと考えております。
そこで、改革本部でありますけれども、私を本部長といたしまして、全庁横断型の都政改革本部を設置いたします。一定の課題に関しての実態調査と評価を行う。そして、その課題を整理して、改善策の立案につなげていく。各部局については、この本部会議で示された方向性に従って、政策や制度等を改正し、改善を実行していくようにしてまいります。
本部におけます実態調査、評価において、都民ファーストの視点、客観的な第三者の視点を反映させるために、外部委員、これはいろいろな種類があります。特別顧問とか特別参与、顧問などあり、そこもまた整理をしてまいりますけれども、まず第一弾といたしまして、次のような方々を顧問としてお願いすることといたしました。上山信一さん、加毛修さん、小島敏郎さん、坂根義範さん、須田徹さんということで、それぞれ専門分野が異なっておりますが、改革本部で、また、そのほかの案件等でも、専門の知識、ご経験を教授していただくことになろうかと思います。
ちなみに、小島敏郎さんは青山学院大学の教授でありますが、元環境省の地球環境審議官で、私の下で長年働き、水俣問題等、公害等に、これまでも長年取り組んでこられた方であり、まだ顧問の予定者ではありますけれども、この後の築地問題のヒアリングについてもご同席をいただこうと、このように考えております。
そして、扱います課題でございますけれども、まずは、情報公開のあり方について。2番目に、オリンピック・パラリンピック等の計画、予算、準備体制など、これらを課題として取り組んでまいります。そしてまた、この両方そうなのですけれども、都が出資している法人についても、実態の調査、評価を対象にしてまいります。
この全庁横断型の都政改革本部の方式、そして、都政の透明化を全庁的に根づかせた上で、安心・安全の「セーフ シティ」、全ての都民が活躍できる「ダイバーシティ」、それから、将来の成長戦略の「スマート シティ」、この推進につなげていく。その土台として改革本部という位置付けをご理解いただきたいと思います。これが、まず1点目のご報告であります。

2 築地市場の豊洲移転について

【知事】二つ目でありますけれども、ご承知のように、この会見終了後でありますけれども、直ちに築地市場の豊洲移転に関します当事者の皆様方からヒアリングを行わせていただきます。関係者の合意形成に長年ご苦労された方々もおられますし、また、私が先の都知事選のさなかに築地市場を訪れました際に、数々の要望書、具体的な要望もいただきました。そういった方々からご意見を伺うということといたしております。
ちなみに、知事が直接、この問題で築地の関係者、豊洲の移転に関わる方々から直接ヒアリングをするのは初めてのことであります。しっかりと、率直なご意見を伺わせていただくということになりますが、是非皆様方にも、冒頭の頭撮りの取材ということで、今日はご理解をいただき、それはできるだけ関係者の方々から、できるだけ本音の話を私もじっくり伺わせていただこうと考えておりますので、ご協力のほど、よろしくお願いを申し上げます。
なお、築地と豊洲に関しましては、リオの出発前に、慌ただしいのですけれども、現地視察、休場の日でもあるのですけれども、実際にどのような立て付けになっているのかも含めて、私が見てまいりたいと考えております。

3 節水の呼びかけについて

【知事】それから、3番目が、水不足が大変懸念されている中で、都民の皆様方にご協力いただかなければならない。この水不足でありますけれども、まず、この冬は記録的に雪が少なかった。なおかつ、平年よりも雪解けが早かった。それから、5月の雨でございますが、平年の半分しか降らなかった。結果として、今、水不足状態にある。東京の貴重な水がめであります利根川水系、この上流の貯水量は、平年を大きく下回っております。6月16日の時点から、既に10%の取水制限が実施されているところであります。
それから、現在も貯水量は平年の約7割という少ない状態になっておりまして、今後の雨の量によっては、平成8年も大変厳しい状況になったわけでございますけれども、この点についてご協力を求めなければなりません。
現在の貯水量は約2億トン。それが約1.5億トンにまで少なくなってしまったときには、現在の10%をさらに強めて、20%ということにさせていただきます。
そして、現在、都民の皆様方に節水ポスターであるとかデジタルサイネージ、ホームページなどで皆様方に1日10リットルの節水をお願いしているところでございまして、これも、一人ひとりの水の出し方なんてあまり関係ないと思われるかもしれませんが、オール東京になりますと、大変な量になりますので、お一人おひとりのご協力をお願いしたいということでございます。
ということで、私から直接のメッセージという動画を作ったところでございます。
(ビデオメッセージを放映)
ちなみに、10リットルというのは、「東京水」は500ミリリットルですから、20本分ということになります。歯磨きを持ったり、シャワーを持ったりしていると、テレビ通販みたいになっているかもしれませんけれども。でも、こうやってお一人おひとりにメッセージが届くように、これからもいろいろな工夫をしてまいりたいと思います。
例えば、タンク型のトイレのところには、2リッターのペットボトルを少し入れておく。あまり多過ぎると計算が狂ってしまうので、かえって水の流れが悪くなって、別の問題を引き起こしますけれど。今いろいろな工夫がありますので、まず皆さんに意識していただくということが重要かと思っておりますので、こういう形で始めたわけでございます。まずは「隗より始めよ」で、記者の皆様からもよろしくお願いをいたします。
(動画は、こちらをご覧ください。)

4 特別秘書について

【知事】それから、最後でありますけれども、私には、もう1人、特別秘書の枠がございます。もう既に報道があったとおりでございますが、宮地美陽子さんを指名いたしました。元読売新聞の記者で、メディアの皆様方の同僚ということで、いろいろこれから知事室とメディアの皆様方、記者クラブの皆様方の接点ともなるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
なお、初めての知事の特別秘書が女性ということになります。待機児童対策など、様々な政策的課題に当たってもらおうという、このような考え方でございます。
以上4点、ばたばたとお伝えしましたけれども、私の方からのご報告とさせていただきます。

質疑応答

【記者】幹事社、産経新聞の伊藤です。まずは幹事社から質問をさせてください。
先ほど説明のあった都政改革本部なのですが、外部識者の方は第一弾という言い方をされておられましたけれども、最終的には何人ぐらいの想定なのかということと、また、設置の時期、初会合の時期というのがいつぐらいを想定されているのか。それと、あともう1点、都の出資法人も対象にするという発言がありました。これについては当然、オリンピック・パラリンピックに関して言えば、大会組織委員会なども対象に入ってくるのでしょうか、というのを確認させてください。お願いします。

【知事】まずは皆様方に顧問という形で、今回の5名の方々がそうでありますが、顧問に任命をさせていただくということであります。
全体の人数については、これからも課題に応じて、専門の分野において、参考になる方々という形で、別に何名という限定はされておりませんので、その時々に判断をいたすことといたします。
それから、時期でありますけれども、今日は第一弾で発表させていただきました。改革本部そのものの実働ということになりますと、今、これからこの5名の方を中心に、役所の方のヒアリングなども含めて、また連携を含めて、実質9月初旬からの実働ということになろうかと思いますが、その準備のためには、すぐにでも活動していただこう、このように考えております。
それから、対象でありますけれども、これについてはご指摘のように、組織委員会は、これも東京都の外郭団体であることには変わりはございませんので、その対象になるということであります。よって、都政に関わる全てが対象ということになろうかと思います。

【記者】インターネットメディアIWJの城石と申します。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。2日ほど前、8月10日に都庁において、「築地市場・有志の会」、「守ろう!築地市場パレード実行委員会」という二つの市民グループが、政策企画局総務部知事秘書担当課長の大野さんに要請書を渡しました。そちらはお受け取りになりましたでしょうか。

【知事】受け取りました。というか、後でご報告を受けました。

【記者】まだ物はご覧になっていないということで。

【知事】まだ。報告を受けました。

【記者】本日のヒアリングにはそちらの二つのグループの方々にも声がけはされたということでしょうか。

【知事】私が築地に参りました際に、既に以前から受け取っております要望書、この発出先からのヒアリングをさせていただくということで。今回のヒアリングには入っておりません。

【記者】そちらの要請書の中には、大気中のベンゼン汚染のことが書かれていたかと思うのですけれども、こちらについて追加の調査などされる予定はございますか。

【知事】それも今日のヒアリングを受けて、どのような方法にするか、総合的に判断してまいりたいと思います。

【記者】フリーの記者の永尾と申します。関連して、築地の豊洲移転の問題なのですけれども、知事の基本的なご認識を確認させていただきたいのですが、11月7日に開場が迫っておりますが、延期するかどうかの判断の基準なのですけれども、時期が迫っているからとか、もう既にお金を使ってしまったからとか、いろいろな基準があるかと思うのですが、やはり一番大切なのは、食の安全と市場で働く方々の安全ではないかと思うのですが、それでいいのかどうかということと、もしそうであるとするならば、これまでやはり一番、この土壌汚染の問題とか、今もありましたけれども、室内でベンゼンが検出されたということに関して警鐘を鳴らして、厳しくこの問題を見ている日本環境学会の専門家の方のお話を聞くおつもりはないかということを伺いたいと思います。

【知事】これからまさしくヒアリングを行うわけでございます。そしてまた、先ほどの、顧問の予定で、小島さん、今の青山学院大学の教授、この方も幅広く意見を既に聴取していただいていることでありますので、総合的な判断をこれからさせていただこうと、このように考えております。

【記者】根本的な基準はやはり食の安全、人の安全でよろしいですか。

【知事】都民の皆様方がやはり安心して新しい市場からの、そこからdistributeされる(供給される)食、これを安心して召し上がっていただくため、このところを判断基準とさせていただきたい。
それと同時に、そこで実際に働かれる方々の環境がどうなのか、まさしく総合的に判断をさせていただきたいと考えております。

【記者】環境学会から話を聞くというおつもりはないですか。

【知事】それも総合的に判断させていただきます。関係者といえば、もう本当に幅広くなりますけれども、まず、市場に直接に関係する方々、2者から、2者というか、今日は代表した形で、また、これまでも、都庁とすれば、幅広く皆様方からヒアリングをさせていただいている結果として、今の作業等々があるわけでございますので、果てしなく、このヒアリングを果たしたいところではございますけれども、一方で、日にちも迫っているという具体的なこともございます。
よって、総合的に判断させていただきたいと思っております。

【記者】東京新聞の山口と申します。よろしくお願いします。非核都市宣言について伺います。選挙期間中の民放番組で、鳥越候補から質問がありました、小池さんに対して、知事に対して。小池知事のアンサーとしては。

【知事】当時は候補者ね。

【記者】失礼しました。候補者のアンサーとしては、「私は非核都市宣言に賛成いたしません、明確にそれを申し上げます」と述べています。改めて、知事になられた今、非核都市宣言をするのか、しないのか、そのお考えがあれば教えてください。あわせて、その答えにもよるのですが、非核都市宣言をすべきと考えた場合、しない方がいいと考えた場合でも、なぜそのように考えるのか、お考え、理由についてもあわせてお願いいたします。

【知事】東京都として、非核都市宣言を行うという考えは現在もございません。理由は、まず、これは、国の安全保障にかかわる問題でありまして、既に国は、国連などの場において、どのようにして核廃棄を行うかということで、国家として、政府として、既に活動を行っているところでございます。
よって、国家の安全保障に直接かかわるところではない、それぞれの自治体でもって、既に行っておられるところはありますけれども、これから東京都として、その中に入るという考えは、今現在、また将来も私の知事時代ということで言うならば、ございません。
そしてまた、その意思というか、意図は、それはよく承知をいたしておりますが、私も防衛大臣を経験し、また、昨今の国際情勢などを見ておりますと、また、国際的には、国家の安全保障たるものは、まことに冷徹なところがございまして、一方が非核でいくと言っても、なかなか、それは相手があることで、相手があるからこそ、国連の場において、それを国家として交渉をするということに集中していただきたいと、このように思っております。
もとより、核を有するということは、我が国にとって、それを有することのマイナスが大きいということを考えれば、本来、核を保有ということは、私はここをいつも言うのですけれど、「選択はあるけれども、それを選ばないというのは国家の意思だ」と思っています。

【記者】ありがとうございました。

【記者】週刊文春の和田と言います。ずっと会計責任者を務められて、今、同居されているとされています水田さんについて伺いますが、いとこというふうによく言われているのですが、実際のところ、いとこなのでしょうか。

【知事】はい。母方のいとこです。

【記者】分かりました。あと、宮地さん、特別秘書になられた。ちょっと突然降って湧いたような印象があるのですけど、もう少し経緯を詳しくいただければと思うのです。

【知事】かねてより存じ上げていたということが1点と、それから、メディアでのご経験、お父様もメディア関係者でいらっしゃいます。そういったことから、様々な接点があり、そしてまた、その真摯な取組をこれからも期待をするということで、彼女に声をかけさせていただきました。

【記者】家族ぐるみの付き合いだと聞いているのですが。

【知事】はい、そのようなことで結構でございます。

【記者】ありがとうございました。

【記者】日本経済新聞の亀と申します。築地に関してですが、先ほど、日にちも迫ると知事はおっしゃっていましたけれども、農林水産省への開設申請ですとか、あと、路線バスの延長なども今考えていますので、国土交通省とかに、そういう申請。

【知事】築地ですね。

【記者】ええ、築地に関して。

【知事】築地、はい。

【記者】豊洲市場ですけれども。そうなると、もう8月の下旬ですとか、9月の上旬には、少なくても何らかの判断を下すという必要があると思うのですが、そこの判断のタイムリミットはどのようにお考えでしょうか。

【知事】まさしく、そのタイムリミットは、11月7日という規定の路線で言うならば、迫っているというのは事実であります。既に移転の業者との契約も進み、そしてまた、それぞれ移転を予定されておられる方々の段取りも進んでいるということかと思います。
そういったことも含めて、今日は、これまで合意形成に努力をされてこられた方々からお話も伺い、と同時に、まだ慎重な態度を保有しておられる方々からは、どういったことで、この課題を改善できるのか、難しいのか、その辺を一度お聞きするという。これまで、直接、知事自体が関わってこなかったということは、とても残念ではありますけれども、しかしながら、この課題について、私自身が直接お伺いすることによって、短時間だと言われるかもしれませんけれども、しかし、是非、直接お話を伺わせていただいて、それを総合的に判断するということでございます。
一方で、日本の場合は、「もうこういう流れなのだから、仕方がないね」という案件は山ほどあります。仕方がないというのは、私はあまり理由にはならないと思うことも、案件によってございますので、それらのことを考えますと、ここで、まさしく多くの関係者、特に当事者の方からお話を伺うということは、まさしく意味のあることだと思っております。
全てのスケジュールについては存じ上げております。8月、9月と重要な節目があることも重々承知しております。

【記者】フリーの記者の斉藤と言います。知事は、来週、都市計画道路の第四次事業化計画について、都市整備局から説明を受けると聞いておりますが、第四次事業化計画で整備する路線について、個別の説明を受けたい路線というのはありますか。

【知事】今、それぞれの局から、課題を一つずつ伺っているところでございまして、今、ご指摘のありました都市計画道路の整備について、一つひとつはまだ受けておりません。しかしながら、これから受けることになろうかと思います。

【記者】それで、知事は、今回の都知事選の際に、候補者として、小金井市内の都道計画に関して、市民団体からアンケートを受けて、それについて回答をしておられます。その中で、「前知事が決めたからといって、都道計画に関してそのまま踏襲するというような硬直的な考えは一切持っておりません」というふうに回答して、さらに、小金井市内の2路線に関して、「この優先整備路線に位置付けることが不適切だと判断される場合には、必要に応じ、見直しを進めていきたい」というふうにお答えになっておられます。この内容に、今も変わりはございませんでしょうか。

【知事】アンケートにお答えした記憶はございます。そしてまた、当時は様々なアンケートを頂戴したわけでございますけれども、それぞれ、私にとりまして、全く新しい課題、東京都知事を目指すがゆえに、様々なご指摘、アンケートなどに答えさせていただくときには、前からやっているからいいということではなくて、やはり、築地もそうなのですけれども、一旦立ち止まって、これは本当にいいのかどうかということを判断すると、総合的にお答えさせていただいております。
ただ、一方で都市計画道路というのは、全体の、交通、それから物流の機能ということを向上させないといけないとか、あと、例えば私が言っております無電柱化のように、緊急物資を運ぶ道路を確保しなければいけないとか、やはり道路の確保というのは日常生活、そしてまた経済活動などに資するからこそ進めていくというケースが多い。一方で、どうやって環境を守っていくかという別の重要なテーマがあると思います。この路線については、更に事務方から詳しく聞き、どのようにして自然が守られるのかどうかも含めて、更に聞いてまいりたいところでございますけれども、一つひとつご意見などにも丁寧に対応することによって、自然を守り、かつ、それぞれ日々の交通が守られる。いろいろな方法があると思うのです、道路の在り方においても。いわゆる、例えば動物などが、これは空港、沖縄の空港なり、石垣島の空港などもそうだったのですけれども、固有の動物がいたりして、それを滑走路で切ってしまうと生態系がおかしくなるというようなことで、30年以上、いろいろと議論したことがあるのです。ですから、どのようにして、例えば植物などを守っていくかなどについても、知見もございますし、そしてまた、すばらしい環境を守ると同時に経済も守り、そして渋滞などを防ぐことによって大気汚染も防止できるわけですから。
そういった意味で、今のご指摘の話とアンケートについてはフォローもさせていただき、一つひとつ丁寧に対応させていただきたいと思っております。

【記者】このアンケートの中で、就任したら実際に巡視しという一文がございます。小金井に限らず、見ておきたいというような路線がありましたら、いつまでに大体見ておきたいという。

【知事】もうできるだけ、あちこち行きたいところもございます。テイクノートしておきたいと思います。

【記者】NHKの小嶋です。都政改革本部について、ちょっと何点か確認なのですけれども、この5人の方々の課題として二つありますけれども、当初、チームを作るとおっしゃっていましたが、この5人の方はこの2点を総括的にされるという理解でいいのかということと、あと、オリンピック・パラリンピックについては9月の議会までに中間的な報告をとおっしゃっていましたけれども、そこのスケジュール感は変わらないのかという点、お願いします。

【知事】ありがとうございます。今日、発表させていただいた5人の方々については、改革本部の本部員という形で活動していただくことと同時に、両方、微妙に重なるところも多いのです。つまり、情報公開とオリンピック・パラリンピック関連ということで。ですから、「はい、この方はここだけ」という担当をあまりにも固く決めてしまいますと、それの機能がむしろそがれてしまいます。まさしく全庁横断的にと言っているのに、本部内であまりはっきりと担当を決めてしまうというのはいかがかなと。あまり多人数にはいたしませんけれども、しかしながら、そういったより機能する本部にしていきたいと思っております。また、都庁からもそれぞれの関係する局長等には入っていただくことになろうかと思います。いずれにしましても、今日、外部の皆様、第一陣の方を発表させていただきましたので、早速、作業に入っていただき、そして、ご質問がございましたオリンピック・パラリンピックも、これも大変急ぐものでございますので、できるだけ早く、9月には中間報告をという、そのようなめどで進めたいと思っております。

【記者】テレビ朝日「モーニングショー」の岡安です。よろしくお願いいたします。先日、昨年度の都議会の政務活動費の収支報告書が報告されましたけれども、中には黒塗りにされている領収書ですとか、自宅の一部を支部の事務所として家賃が支払われているなどのケースがありますけれども、今後、知事は政務活動費について改めていく考えはあるのか、あるとしましたら具体的に既に案はあるのか教えてください。

【知事】先ほどご紹介いたしましたように、行政の側の情報公開で、黒から白へということ、これを例として出させていただきました。利権云々の話は改革本部の方で扱わせていただきますけれども、議会におけるお金の使い道については、第一義的には議会の方でお決めになることではないだろうかと思っております。都政側というか行政側でこのような情報公開をしていくということは、すなわち全体的な影響に及んでいくのではないかと思っております。

【記者】知事としては、改善していくべき点というのはどんなところにあると思いますか。

【知事】それは、議会の皆様方が議員で、都民に選ばれているということであるならば、そういうご判断もあるかというか、そういうご判断にならざるを得ないのではないかと、こう思っております。

【記者】フリーの横田一ですけれども、築地市場移転に関して、市場関係者から話を聞くときに、頭撮りだけというのは見える化、透明化からすると反するのではないかというのが1点と、今後は、ヒアリング、意見交換会等はオープンな場で進めるのかどうか。都政改革本部の情報公開のテーマにもなると思うので、何でこんな使い勝手が悪い豊洲市場を、しかも予算が膨らんだのかというのは都民の関心事でもあると思いますので、オープンな場で議論するお考えはあるのでしょうか。

【知事】今日は、先方との関係もこれあり、立て付けはそうさせていただきました。要は、どうやって結果を出すのか、また、ご要望については、それにどう改善を目指していくのかということで、結果をご覧いただければ、おのずと分かってくることだと思っております。見える化、100%ということも必要かと思いますけれども、まずそれによって、よりよい効果を出すためということであるならばケース・バイ・ケースであると、このように考えております。

【記者】結論を出すまでの過程のプロセスは、全て透明化、見える化するべきだと思うのですが、小泉政権時代の道路公団民営化委員会のように、全部、審議過程、プロセスをオープンにして、関係者を呼んで議論を戦わせると、こういうイメージでよろしいんでしょうか。

【知事】今後、そういったことも含めて、改革本部の方でもルール作り、ご議論をいただいて、その結果を待ちたいと思っております。

【記者】インターネットニュースメディア「THE PAGE」の具志堅と申します。先ほどの質疑応答の中で、築地市場の件で、「仕方がないは理由にならない」とおっしゃっておりました。これについてなのですけれども、総合的に判断するという中には、例えば築地市場の移転を延期すると、そういう結論もあり得ると理解してよろしいのでしょうか。

【知事】まさしく、今日、ヒアリングをさせていただき、また、これまでに様々なところからも話を伺っておりますので、まさしく総合的に判断をさせていただくということでございます。

【記者】ありがとうございました。

【記者】朝日新聞の吉浜と申します。都政改革本部のことでお伺いできればと思います。今日、発表なさった5人の顧問予定者の方々、それぞれご経歴なども、いろいろ分野も異なる方々なのですけれども、どのような理由で、どなたが選んだのか、あと、何を期待されるのかというのを、5人の方それぞれで教えていただけましたらと思います。

【知事】情報公開、そしてまた自治体の改革など、こういったことに知見のある方、そして一つ、例えば弁護士はもちろん法律上の問題、公認会計士の方はお金の観点からということで、それぞれ私なり、私に連なる、今回の選挙戦も通じまして、東京大改革を共に進めていこうという同じ志の方々からいろいろとご推薦を賜って、まずは今日の時点ではこの5人の方を発表させていただいたところであります。
いろいろな、やはり経験を積んでおられる方ということがまずベースになっておりますし、方向性を同じくする、つまり改革をしようという、やはり志が同じでないと、この足並みがそろいません。また、スピード感にも支障が出てくるかと思います。とはいえ、一方で全く違う意見の方々にも話を伺いながら進めていきたいと思っております。まずは今日は第一陣とご理解いただければと思います。

【記者】今の話でスピード感や改革の志などというところが知事のお考えと合っているということで、知事自身が選ばれたということですか。

【知事】私もそうでありますし、ほかの方々からのご推薦を賜って選ばせていただいております。

【記者】新宿新聞の喜田と申します。大地震のときの帰宅困難者問題について伺いたいと思います。帰宅困難者が一時避難施設に、現在の場合は大変な数があふれてしまう、これを解決するためには、避難施設をたくさん作らなければならないと思うのです。
そこで一つ考え方があるのですが、新宿の場合は、新宿超高層ビルが三十数棟あるわけです。そして、ここの1階ロビー階については、まさかの大地震のときには一時避難施設として開放すると、こういうことを考えていくことによって、避難施設が確保できるのではないかと思うのですが、これをやることについてはどうお考えになりますでしょうか。

【知事】ご質問ありがとうございます。帰宅困難者の問題というのはまことに重要な課題でございます。それぞれターミナル駅には本当に人があふれ返るという状況が想像されるわけでございます。そのときは、まず第一に、「とにかく家に帰らなきゃ」という、そこの意識を少し変えていただくというのがまず第一。第二には、それでも帰れなくなったという方々が、一晩でも過ごす、その空間を確保しておくということ、それに対して必要な食料、毛布等をいかに効率的に確保していくのかという課題、それに対しての費用、予算ということかと思います。
今、各区、市等でそれぞれ、特にターミナル駅を抱えているところではもう既に真剣にご検討もいただいているかと思いますが、そことしっかり連携をしながら、その土地の事情もそれぞれ違ってまいりますので、使える空間はどこなのか、パブリックなのかプライベートなのか、プライベートでもご協力していただけるところはどこか、こういったことを一つひとつ精査していきたいと、このように考えております。
すみません、もうちょっと次が迫っておりますので、ラストクエスチョンでいいですか。

【記者】今のことなのですが、前の舛添都知事のときもそうだったのですけれども、国会で、免責問題、これが解決しないと、一つのビルを自由に使わせる、開放するということはできないのだということを言っておりました。つまり国会の方で、民法を改正して免責問題というものを解決しないと、実際にビルオーナーの方々に「オープンにしなさい、開放しなさい」と言っても、なかなか「うん」と言ってもらえない、こういう問題があるように聞いております。このあたりの、国会との対応についての情報が見えるように小池さんの方でやっていただければと思っております。

【知事】貴重なご意見ありがとうございました。
すみません、この後、築地の皆様方とのヒアリングが入っておりますので。また次回、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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