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平成29年(2017年)12月22日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成29年12月22日)

知事記者会見
2017年12月22日(金曜)
14時00分~14時35分

知事冒頭発言

1 ダイバーシティの実現に向けた二つの賞の受賞者の決定について

【知事】皆さん、こんにちは。今日は今年の最後の定例記者会見となりました。
私の方から、今日は4本まとめてご報告がございます。そこから始めさせていただきます。
まず、「ダイバーシティ」というのは、私の三つのシティの一つの項目になるわけですが、東京におけます「ダイバーシティ」の実現に向けて、民間の優れた取組を表彰する二つの賞について、今年度分の受賞者を決定いたしました。お知らせをさせていただきます。
まず、一つ目でありますけれども、「東京都女性活躍推進大賞」というものでございまして、この賞は、女性の活躍推進に向けて、先進的な取組を進めている企業であるとか団体、それから個人を表彰するものであります。そして、その取組を広く発信することによって、モデルケースとして社会全体の気運の醸成を図るということを狙いとしているものでございます。
今年度の大賞受賞団体でありますけれども、女性リーダーの育成に取り組んだり、ワーキングママの支援など、総合的に取り組んでおられます「三井住友海上火災保険 株式会社」、そのほか、「社会福祉法人 竹清会」さん、それから「東京女子医科大学」、さらに「プラチナ美容塾」と、この4分野、4団体の皆様方とさせていただきます。
加えまして、個人部門では、多摩地域で地元のネットワークづくりに活躍されておられる、市川順子さんという方がいらっしゃいます。この方が受賞されることとなりました。
それから、優秀賞を5団体・1名の方、女性があまりおられない業界として、建設業界の中でも意欲的に取り組んでおられる1団体に対しまして、特別賞を贈呈させていただきます。これが1点目。
それから、2点目でありますけれども、これはタイトルが「東京都共助社会づくりを進めるための社会貢献大賞」というネーミングになっておりますけれども、この賞は、ボランティア活動に、継続的に、また先進的に取り組んでいる企業であるとか団体などを表彰するものでございまして、こちらの方もモデルケースとして気運の盛り上げの一助になっていただければと期待をするところであります。
そして、今年度の大賞を受賞する団体でございますけど、幅広いボランティア活動に多くの社員の皆さんが参加しておられます、「住友生命保険 相互会社」、そして「日本アイ・ビー・エム 株式会社」、それから「東京都立六本木高等学校」、「八王子市立愛宕小学校 学校運営協議会」、それから「傾聴ボランティアグループ『ダンボの会』」というのがあります。そして、さらには「スープの会」、「リバーサイド舟渡」といったような、3分野7団体に賞を差し上げることといたしました。
それから、今回、地域に根差した活動を継続的に行っておられる5団体には、特別賞を贈呈することといたしております。共に、来年の1月18日(木曜日)に都庁にて贈呈式を行うことといたしておりまして、私の方から表彰をさせていただきます。その際は、「東京動画」というポータルサイトが東京都にございますが、そちらからライブ配信を行うということでございます。
これからも、受賞者の取組を広く紹介することで、モデルケースで、「あ、なるほど。こういうふうにやれば女性が輝く、活躍するんだ」という実際の例をご覧いただくことによって、いろいろな企業でそれが広がっていくと、いろいろな組織でそれが根付いていくということを期待するところでございます。
以上、女性活躍推進大賞などについてのお知らせでございました。詳細は、生活文化局にお聞きください。

(「平成29年度 東京都女性活躍推進大賞を決定」は、こちらをご覧ください。)
(「共助社会づくりを進めるための社会貢献大賞を決定」は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:68KB)

2 「東京都ICT戦略」の策定について

【知事】2点目、「東京都ICT戦略」がまとまりましたので、それについてのお知らせでございます。ご承知のように、ICTというのは、まさしく日進月歩で今発展をしているところでございますけれども、メガシティ東京において、このICTを、「縦横無尽に」と言いましょうか、フルに活用していくということは、都民ファーストの政治、行政、どちらにとってもプラスに発展するのではないだろうか、このような考え方をベースに持っております。
そこで、このICTを情報公開・政策へと活用していくために、都におきまして、今年の1月に坂村健、前東京大学の教授でいらっしゃいますけれども、「ICT先進都市・東京のあり方懇談会」を設置したところでございまして、この懇談会から5月に「提言」を受けております。その「提言」をベースにして、これからの5年間、都の施策において、どのようにしてICTを利活用するか、その方向性を示すものとして、「東京都ICT戦略」を策定をしたものでございます。
この戦略に基づいて2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会時も、東京がICTのショーケースとなり得るような事業を複数展開いたします。そして、それが、大会が終わった後でもレガシーとなって、東京のICT化の基本、基盤になるということを目指しているわけであります。
基本的な考え方でございますが、四つの柱からなっております。一つ目が、都市機能や都民サービス向上のためにICTを活用すること。それから、二つ目が、データを活用するということ。三つ目が、ICTを活用して官民連携で行政課題を解決する仕組みの構築。4番目が、民間のICTの活用を後押しをする、都庁が単独でではなくて、むしろICTを活用している民間企業、民間の動きをバックアップしていくことによって、生産性の向上であるとか、新しい価値の創造、そして東京、なかんずく日本の成長につなげていくということが四つの柱になっております。
これによって、私が目指しているところの三つのシティ、この構築をさらに意味あるものにしていく。つまり、「スマート シティ」、「ダイバーシティ」、そして「セーフ シティ」と、この三つのシティをつくっていくというものでございます。
「セーフ シティ」におきましては、例えば、震災時に水道が漏水をするというようなことをSNSで都民の皆さんから情報を集めることによって、その情報を水道局が共有して、迅速な復旧作業につなげていくなどというのが一つの例でございます。それから、「ダイバーシティ」においては、例えば、保育の現場において、パソコンとかタブレットなどで保護者と連絡がすぐ取れるようにするということなど、誰にも優しい、そして誰もが活躍する東京が実現できる、このように考えております。
それから、三つ目の「スマート シティ」の例でありますけれども、例えば、街角の「デジタルサイネージ」などを、このICTの活用で、リアルタイムでさまざまな情報を流す、そして東京を訪れるインバウンド、外国の皆さんが、例えば、母国語でサイネージから情報を取れるようにするとか、まさしくこの分野というのは、日進月歩で動いておりますので、こういったことなども、この数年間の間にかなり進歩するものだと考えております。
また、サイネージとそれぞれの方々の母国語によるスマホとの連携などによって、いざといったときの緊急情報などをリアルタイムで一斉に配信できるようにするなど、本当にこれからICTをどう活用していくかということについては、ありとあらゆる場面で重要な網、社会インフラになるのではないかと考えております。
「こうなれば良いな」という理想的な部分もありますけれども、いつの間にか、昔は夢だったことがあっという間に実現する時代でございますので、上手く民間の方々でアプリなどをつくってらっしゃる方も多々いらっしゃいます。そして、都庁が有しているデータというのは莫大なものがございます。これを、ただPDFで貼り付けるのではなくて、APIというデータそのものが生で出る方法などを提供することによって、それを民間の方で活かして、そしてアプリをつくって、アプリ競争があって、より使い勝手の良いものが残るというようなことによって、日本のICT技術であるとかアプリが、より充実したものになるのではないかと考えます。
例えば、都庁が持っているデータで一番皆さんに知られているのは、「アメッシュ」という、雨がどれぐらい、どこの地域、過去5分間、1時間、3時間前(正しくは、過去5分間、1時間、2時間前)にどれぐらい降ったかというのは、あれはすごいデータになるわけです。それによって、どういうふうに雨雲が変化しているかなど、これによって、また民間企業がいろいろなアプリを考えられるわけでございまして、これと同時に、例えば、交通情報であるとか、こういった東京の営団であるとか都バスであるとか、東京都が有しているデータをどう上手く活用していくのかということは、技術の日進月歩と、それから都民の皆さんのニーズであったり、そういったことが上手く相まっていけば、大変な財産になろうかと考えてるところでございます。
ということで、まず「ICT戦略」、年内にまとめることができました。ICTでも先進都市を目指していき、それが「スマート シティ」にもつながると考えているところでございます。詳細は、総務局にお聞きください。

(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:108KB)

3 「公共施設等のライトアップ基本方針」(仮称)の素案について

【知事】三つ目ですが、「公共施設等のライトアップ基本方針」、こちらも素案ができました。そして、お知らせをさせていただきます。
「公共施設等のライトアップ基本方針(素案)」でありますが、この東京の魅力をさらに高めるためには、東京の夜の景観に磨きをかけるということも必要であります。
そこで、文化施設や橋などの都の施設をはじめ、国や、区が持っていたり、市が持っていたりする施設なども対象にいたしまして、「公共施設等のライトアップ基本方針(素案)」を、これは初めてのことですが、作成をいたしました。
この基本方針でありますが、目標は、まず短期とすれば、東京2020大会までに何がこのライトアップでできるか。それから、東京を代表するエリアで夜間景観の向上に取り組むというのも、これも短期のうちにできることであります。
逆に、中長期の目標とすれば、2040年までにエリアを充実したり拡大をして、東京の個性ある夜景を増やしていくというのも進めていくことができます。
それを実行する上の基本的な考え方として、コンセプトとして、一つ目には、光の環境の整備を進めるというのがあります。例えば、照明設備を新たに設置をしたり更新する際に、「光害」、光の害です。光害であるとか、それから省エネに配慮した照明の整備ということが重要であります。
この光害というのは、本来必要のない光が、例えば、住宅の窓に照らされて、居住者の安眠を妨げたり、それから、歩行者にとってまぶしいといったような光が生じることなどを指すわけであります。最近、都内ではあまり見かけませんけれども、蛍とか、昆虫とか植物の光合成などの生態にも影響を与える、この光害でありますので、これらについて極力改善を図っていくという必要がございます。
二つ目ですけれども、施設の特性を生かしたライトアップによる演出を進めていくということで、人々から見られる光の計画的な創出を行っていくと。何かややこしい話かもしれませんが、光で演出を行う施設は、例えば、構造的にもしっかりしているとか、観光的にも希少性があるといったような、歴史的・文化的に有名な施設などを選ぶわけですけれども、そこを重点的にライトアップをしていくというものでございます。
先日も、明治記念館の絵画館の前のところをちょっと試してみました。やはり、真っ暗なところも、ああやって光を当てることだけで、週末などは、大変な人の出となったわけであります。改めて、名所ということが確認できたのではないかなと思います。
それで、魅力的な夜間景観が実現するコンセプトとして、これまで「点」だったところを「線」に結んでいく。そこから、今度は「面」に広げていくというコンセプトであります。これによって、効果的なライトアップで東京の街をより、文字どおり光り輝かせるように持っていくという方針でございます。
もちろん、効果的に推進していくために、重点エリアを設定をすることも重要でございます。東京の重点エリアですけれども、「隅田川・臨海部」エリア、「東京駅・皇居周辺」エリア、先日も行幸通りなど、本当に素晴らしい玄関口となりました。「赤坂迎賓館周辺」エリア、これをまたライトアップすることによって、非常に付加価値が高まるというものでございます。この3か所を選定いたします。
それから、この考え方については、皆さんからもご意見を頂戴したいということから、来年の1月12日(金曜日)まで、今日からですけれども、パブリックコメントを実施いたしますので、都民の皆さんのご意見を頂戴できればと思います。
真っ暗闇よりは世界に誇れる施設、観光の地。普段皆さんに馴染みのあるところも、ちょっと光を当てて見ることによって、これまで以上に価値を感じていただけるのではないか。もちろん、そのライトアップのためには、いかにして効率的に進めるか、省エネなどの工夫などもしていきたいと考えております。詳細は、政策企画局にお聞きください。

(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:213KB)

4 「リユースカップ」導入の実証実験について

【知事】それから、もう一つありますけれども、「リユースカップ」の導入の実証実験を行います。大規模なスポーツイベントを行いますと、その場でビールが売れたりジュースが売れたりするわけですけれど、その度に紙コップを使いますと廃棄物になってしまうので、もったいないというのと、このように、「リユースカップ」を使うことによって、「ごみ」を減らすのと記念品が残る、持ち帰っていただくということで、その後おうちで使っていただけてもいいということで、「リユースカップ」を使って、どれぐらいが持ち帰られるものなのかという実証実験をしますというお知らせなんです。
明後日、12月24日(日曜日)に、味の素スタジアムでラグビーの試合が行われますけれども、サントリー対東芝ということで、そのものずばり、サントリー対東芝の「リユースカップ」というのをつくっております。
これが、飲み物をお買いになるときには、「デポジット」として、通常料金にプラス300円いただきます。そして、カップを売店に返却すると、その300円は戻ってくる。それから、おうちに持って帰りたい人は300円で購入されたということになりますけど、どれぐらいの歩留まりになるのかチェックをしますというのが、12月24日の東芝対サントリーのラグビーの試合のときに行わせていただくということであります。
この実証実験をすることによって、それこそ、ラグビーワールドカップであったり、それから今後の東京大会など、さまざまな組織、IOC委員会との連携が必要でありますけれども、それらのことも考えながら、東京都として何ができるかということのベース、それこそデータを取っていきたいということでございます。詳細は、環境局にお聞きください。
ということで、私の方から、今年最後、4点についてのお知らせをさせていただきました。幹事の方に戻させていただきます。

(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:285KB)

質疑応答

【記者】12月幹事社の時事通信の吉本です。幹事社から2問、質問させていただきます。
一つが、2020年東京五輪・パラリンピックのバージョン2予算が先ほど正式に発表されました。それで、5月の大枠合意のときに比べて350億円減少して、総額で1兆3,500億円ということになっているんですけれども、IOCからは1,000億円程度の削減を求める声も上がっていたと思うんですが、今回のV2予算の受け止めと、あと今後の削減に向けた取組について、お考えをお聞かせください。

【知事】今日、V2予算の発表の際にも、東京都の方からも担当者、陪席をさせていただきました。仰るように、今年5月に大枠の合意が行われて、その枠組みをベースにして、それから、組織委員会の経費の見積もりであるとか、都といたしましても組織委員会と調整させていただき、その結果として、今日の発表につながったものでございます。
基本的には、仮設などのハード系の業務を中心に精査をしたということで、現時点で精査すべきものはきっちりとチェックをしたと。それから、費用対効果の高いV2予算がその結果としてでき上がったものと考えております。コーツ委員長から、ちなみに、これについては評価をいただいていると聞いております。
その上で、「では、まだ10億ドルまでいかないではないか」ということかもしれませんけれども、これからの作業は何かというと、ハード面の、例えば、仮設の数を減らしていくといったような部分のその次として、お金、経費としてかかるところが、輸送であったり、セキュリティであったり、大会のオペレーションそのものといったことになります。一言で言えば「ソフト系の業務」ということになろうかと思いますが、これから計画が、一つ一つの会場、一つ一つのイベントに対しての進捗状況に応じて、「コストはいくらなんだ」、「そこはどれぐらい下げられるのか」といったような段階に、今後、入っていくものと理解をいたしております。
これからもコストの縮減に向けて、経費の精査であるとか精緻化を図って、共同実施事業管理委員会というのがございます。そこで議論、確認をしながら、今日はV2、バージョン2でありますけれども、その後、バージョン3、バージョン4というふうに重ねていくということであります。ハードからソフトへと、今後、この対象が移ってくるものだと理解をいたしております。

【記者】ありがとうございます。
もう一つが、今日が年内最後の定例会見ということで、いろいろな場面で既に質問を受けられているんだと思うんですが、改めて、今年1年を振り返られて、いろいろ波瀾万丈だったと思うんですけれども、ご感想をお伺いできればと思います。

【知事】そうですね。人生は常に波瀾万丈でございますが、特に、今年は凝縮していたように思います。7月には都議選がございました。そして、秋には総選挙がございました。それぞれ、深くコミットをしたということでございますが、一方で、厳しい結果でもあった。それを踏まえて、改めて来年は、じっくりと腰を据えて都政に励んでいきたいと思っております。
そしてまた、世界が本当に激動を続けている中において、東京都が、そしてひいては、日本が取り残されないように、スピード感を持って、これからもしっかりと取り組んでいくべき課題、そしてまた、将来に向かっての種まきをしっかりと行っていきたいと考えております。

【記者】ありがとうございました。
幹事からは以上です。各社、よろしくお願いします。

【記者】TBSの永田です。受動喫煙の「加熱式たばこ」の件でお伺いします。厚労省は、影響評価が確立してないという理由で、「加熱式たばこ」の規制を検討しています。東京都は、パブコメの反対意見から、現段階での規制は難しいというお立場だと思うんですけれども、一方で、議員提案条例の「子どもを受動喫煙から守る条例」では、既に努力義務に含まれています。こういった現状で、「加熱式たばこ」の健康への影響や規制の是非について、知事のお考えをお伺いします。

【知事】一言で言うと、「加熱式たばこ」もたばこでございますので、まずそれが基本的な認識を持っていなければならない。これがまず、1点であります。よって、規制の対象であることには間違いない。
一方で、受動喫煙に、「加熱式たばこ」による受動喫煙に対しての健康影響への知見というのは、まだ十分ではないということでございます。都では、来年の第1回定例会の条例の提出に向けて、今、検討を重ねているところでございますし、また、パブコメも頂戴をしているところでございます。今後とも、いろいろな意見も拝聴することになろうかと思いますけれども、いずれにいたしましても、「加熱式たばこ」について、罰則つきということになりますと、今、申し上げたような、「科学的に知見が、まだまだ十分ではない」ということで、ハードルがあろうかと思います。国の方も、さまざまな、今、検討をされているということを承知をいたしております。ポイントは、条例をつくりました、法律をつくりました、しかしながら、実効性はありませんでしたということでは意味がございませんので、東京都として、実効性のある受動喫煙防止対策を講じていくために、検討をさらに重ねていきたいと考えております。

【記者】MXテレビの白井です。今年を振り返っての質問を、ちょっともう一度、お願いしたいんですけども、まず、今日、来年度の税制改正大綱が閣議決定したということで、これまで知事はさまざまな方に要望を提出されたりですとか、努力をされてきたかと思いますけど、まずその受け止めと、あと、豊洲市場の開場日が一昨日決まりましたけども、この1年、さまざまな市場を取り巻くことがありましたけども、1年間を振り返って、お願いします。

【知事】国の税制大綱、そしてまた予算編成等々、進んでいることは承知をいたしております。今回、それぞれ国の関係の方々に都としての立場、都としての役割など、お訴えをしてまいりました。また、東京にとって、これから2020年の大会や、それから2025年の加速度的に進む人口動態の変化などについても、それぞれお訴えをする良い機会にもなったかと思います。
それと、改めて思うのですけれども、いかに不交付団体が、この47都道府県及び市町村から減っているかということを、改めて痛感したこともございました。これからも、やはり東京は、日本経済の牽引役という大きな役割も担っているわけでございまして、しっかりとこれからも経済や、そして観光などでも主要な役目を担っていくように、これからの都の方の予算編成がございますので、そこにしっかりと、こちらの方も実効性ある予算編成を重ねることにしていきたいと思っております。
二つ目が、豊洲市場への移転についてでありますが、年内に今回、皆様方のご協力、ご理解を得て、来年の10月11日にいよいよ開場することが決定をいたしました。これまでいろいろ紆余曲折もございましたけれども、逆に、あのまま開場したときの混乱を考えますと、食品を扱うところでございますから、これだけ確実なチェックということが、ご理解を得て進めることができたというのは、一つの市場としての価値を、結果として高めることにつながるのではないか。まだ追加対策工事が行われている最中であり、しばらく続きますので、それも見守っていきたいと思いますけれども、皆さんが新しい中核的な市場としての豊洲市場を、これから賑わいのある場所にしていきたいと感じているところであります。

【記者】日本テレビの久野村です。恒例の質問で恐縮なんですが、年末年始のご予定ですとか、やることがあればお願いします。

【知事】大変この1年間、昨年の知事選からと言っても良いかもしれません。永田町の議員会館を出て、それからその後、池袋の事務所を出て、そしてこれまでの二十数年間のさまざまな資料が、家に段ボールで山のように積もっておりまして、中には自分が書いた原稿が雑誌に載ったりしたものもありますし、それから、写真も山のようにございます。最近はデジタルで撮るので、そちらの方は別にしても、とても古い写真まで出てまいりまして、それを考えると、年末年始はそれだけで手がいっぱいということであります。
ただ、ちょうど良い機会でありますので、むしろ骨休めもしながら、そうやってこれまでの資料の整理等々に励んでいきたいと思っております。すみません、あまり面白くないお答えだったかもしれませんが、はい。

【記者】週刊文春の齋藤です。また今年を振り返る質問で恐縮なんですが、この1年で一番悔しかった瞬間と、一番嬉しかった瞬間、教えていただけますでしょうか。
あと、来年の、都政に励むとのことだったんですけれども、来年の具体的な目標などありましたら、お教えください。

【知事】そうですね。嬉しかった瞬間も悔しかった瞬間もいろいろありましたけれども、どれも全て良い経験になったと考えております。来年の抱負ということについて言うならば、やはり、2020年の大会をさらに目前にし、豊洲市場の開設の日も決まりということで、しっかりと一歩一歩足固めをしながら都政に邁進すると、この1点に尽きると考えております。

【記者】TBSテレビ「あさチャン!」の藤猪です。特定外来生物「キョン」対策に関してなんですが、良いでしょうか。

【知事】はい、どうぞ。

【記者】来年から「キョンとるず」、始動するということで、駆除、進んでいくと思うんですが、今後、「キョン」の活用方法など検討されてますか。まあ、原産国台湾などでは、狩り、食用にしていたり、装飾、角や骨を装飾品にしていたりしたんですが、そのような原産国を参考にされる予定などありますでしょうか。

【知事】では、「キョン」の質問にお答えすることで、今年の締め括りとしたいと思いますけれども、島は本当に自然に恵まれているところであります。「キョン」はご承知のように、台風の時に柵から出てしまって、そこから自然繁殖が猛烈に起こって、今、島民の数よりも多いというのが現状であります。よって、そこで「キョン」を皆で捕まえましょうという捕獲作業が行われているというご質問だったわけですけれど、なかなか「キョン」そのものというのは、鹿のかなり小さいのということで、「捌いたりするのに、大変手間取る」ということを聞いております。よって、それにかかる費用とか、そういったことを考えると、なかなか対応策というのが、例えば、ジビエとか、それにしてマーケットに流すというようなところにまでいくのは、なかなか難しいのではないか。また、特に大島ですけれども、大島の方でいろいろ、その方法なども考えていただければということだと思います。はい。
ありがとうございました。どうぞ皆さん、良いお年をお迎えください。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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