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平成30年(2018年)6月1日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成30年6月1日)

知事記者会見
2018年6月1日(金曜)
14時00分~14時43分

知事冒頭発言

1 東京都における待機児童数の速報値について

【知事】それでは、始めさせていただきます。
今日は、私の方から5本のご報告がございます。
その前に、今日は、「かりゆしの日」でございまして、沖縄担当大臣の時にクールビズの代表例ということで、かりゆしを奨励させていただき、勝手ながら、「かりゆしの日」と定めさせていただいた私でございます。ということで、ちょっとかりゆしを着てまいりました。
まずは、都内の待機児童数の速報値についてお知らせをいたしておきます。今年の4月1日現在、都内の待機児童数が、昨年に比べまして全体で3,100名減少いたしました。これを内訳で見ますと、区部で約4割、市町村部においても約3割減少いたしまして、待機児童数の総数は、5,500名を下回る見込みとなりました。
待機児童対策は、私にとりましても、知事に就任して真っ先に取り組んだ案件でございます。予算も力も注いできたところでございますけれども、一昨年9月には緊急対策を組んで、そして、区市町村と連携をしながらさまざまな政策、施策を進めてきたところでございます。それぞれ区市町村においての長の方々も、大変ご努力をされてきたということでございます。こうした取組が、今回の待機児童数の減少につながったと考えております。今後、2019年度末までの待機児童解消ということを目標にしておりますけれども、区市町村と連携をさらに密にいたしながら、保育サービスの整備をさらに加速させていきたいと考えております。
今年4月に施行されました改正子ども・子育て支援法でございますけれども、都道府県が待機児童解消を促進するために、区市町村と協議会を設置できる仕組みが創設をされております。現在、都といたしまして発足に向けて協議を進めておりまして、できるだけ早期にこれを開催したいと思っております。これによって、現場である区市町村との連携を、さらに一層進めていくということでございます。
今日お示しをいたしました数値でありますけれども、現在の速報値でありまして、そして、さらにこの精査をして数字を出しますけれども、7月には保育サービス利用の児童数などと併せまして、改めて公表させていただきますが、今日は速報値ということでお伝えさせていただきました。
それぞれの地域に相応しい取組をしてくださっているのと、それから、ご承知のように、都立公園の一部に保育施設をつくるなどの動き、これまでも取組がありましたけれども、やはり種をまいて、芽が出て、花が開くというのは、いろいろ時間もかかるわけではございますけれども、まさしくその花が開きつつあるなということを実感するところでございます。
ちなみに、各市町村が認可保育所をはじめとする保育サービスの拡大を進めてきていることがこの大幅な減少に、待機児童の減少につながったものですけれども、平成29年度、都内でできました認可保育所でありますけども、約250か所の増加となっています。前の年が216か所で上回っているということであります。考えてもみていただければと思うんですが、例えば「パン屋さんを開きます」と言ってチェーン店を創ろうとすると、結構時間かかります。それぞれが、それぞれのニーズに応じて、きちんと標準に合ったものを創っていって、子供たちを集めてと、そして、もちろん重要な保育士さんを集めてという、こういう一連の作業をずっとやっていって、1年間に250か所というのは、私は、かなりそれぞれが努力してくださって、今、社会の方向に「待機児童対策やろうよね」という大きな流れができ上がってきているのかなと思っております。人口動態全体で見ればどうかとか、いろいろございますけれども、やはり子供を産み育てやすく、そして、女性の方々も働きやすく、お父さんも働きやすくということを、是非実現してまいりたいと考えております。
詳細は、福祉保健局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:225KB)

2 都政における女性の活躍促進について

【知事】それに関連するような話ですけれども、二つ目が、女性の活躍促進についてのご報告でございます。月が替わりまして、先月ですが、5月23日(水曜日)に政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が施行されたところであります。国家の意思決定の場に、より多くの女性が参画するということは、私は、わが国の、また、社会の質の向上のために不可欠でありますし、この法律ができたことは大変素晴らしい。ただし、これがゴールではなくてスタートだと、前回もちょっとお答えしたかと思います。
とりわけ、都というのは、国よりもさらに生活者に近いところにあるわけでございまして、そこの意思決定の場に女性を多く有するということは、まさしく都民のニーズに応えやすい環境をつくることになるかと思います。
現在、都議会におけます女性議員の人数は36名。そして、比率につきましては28.6%。全国平均が10.1%でございますので、大きく上回っているということが明々白々で、都道府県で断トツ1位ということでございます。
それから、都庁の方に目を転じますと、執行部において、都庁における行政系の女性管理職の割合というのは、現在19.6%。内閣府が行った調査でも、国、そして他の道府県はもちろん、民間企業と比較いたしましてもトップクラスの数字になっているのではないかと思います。私自身、初の女性知事ということでございますけれども、特に女性管理職の積極的な登用も進めてまいりました。また、これだけ女性管理職の資格といいましょうか、経験も積んできた方がたくさんいらっしゃると、前も申し上げましたように、特に、女性の数を増やすために、「げたを履かせて」ということはない。むしろ、それをすると潰してしまうというケースは、他の例でもいっぱいありますから。それで、ですから、「ハイヒールは履いても、げたは履いてないよ」と言って、「頑張れ」と、いつも女性の皆さんを励ましているところであります。
そして、22年ぶりの女性副知事であるとか、この4月の人事異動で4名から9名へと女性の局長級の職員も増えてきております。肩肘張らず、しっかり都民のための仕事を着実にしていただくということが、確実に都におきましての女性の活躍は、しっかりと基盤を固め、さらには厚みと深みを増してくるのではないかと思います。
もう一つ、ちょっと例を挙げておきますが、というか、これは逆に都の課題でありますけれども、都の審議会は、なんと都道府県の中で最下位という、逆に不名誉なデータになっております。昨年度におきましては28.5%で、国の割合と比べましても低く、残念ながら全国の道府県の中で最下位となっておりますが、これからも女性の審議会の委員の方をどんどん、参加していただけるような、そういう方向を目指していきたいと思います。発想の転換をすれば、女性の審議会のメンバーを増やすというのは、これからも伸びる余地があると考えますので、どんどん優秀な女性の方々の声を審議会で反映させていくようにしたいと思います。
それから、都庁の中だけではございませんで、社会全体に女性が活躍できる場を広げるということが、都政の重要な課題であると私は考えますので、雇用政策を、施策を通じて、民間企業へも働きかける、そして、男女平等参画施策を推進して、あらゆる分野で女性の活躍に資する政策を展開してまいりたいと考えております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:200KB)

3 「働く人のチャイルドプランサポート事業」の開始について

【知事】次でございますが、これもちょっと女性に関係するところでありますが、不妊治療について。不妊治療をしながら仕事を続けていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。不妊治療と仕事が両立できる社会をつくるために、「働く人のチャイルドプランサポート事業」を開始いたしますので、そのお知らせでございます。
この事業は、昨年度、新しい予算編成の手法として、都民の皆さんからアイデアを募り、ご提案をいただきました。それを精査して、また、投票もしていただいたりして、その結果として予算が付いたという一つの例でございます。
具体的には、不妊治療をしながらでも仕事が続けられるように、都から企業に働きかけをするという提案でございまして、企業における職場環境の整備を後押しするものであります。治療中の方の就業の継続を確保するということと、少子化対策にも貢献する、二つのメリットがあると考えます。
これは、聞いてびっくりするのですけれども、不妊治療の状況で見ますと、ご夫婦の5.5組に1組が検査、または治療を経験しておられるということであります。また、治療をしている方の9割は、「通院回数が多い」とか、「精神面での負担が大きい」など、仕事と両立が困難と感じておられる方が多い。さらに、治療に取り組む方の多くは、休暇制度の整備を望んでおられるということがわかっております。一方、企業におきましては、治療と仕事の両立に向けて、休暇などの制度を設けて支援を行っているというのは、1割に過ぎません。そしてまた、7割は全く支援を行っていないということでございます。

そこで、企業の人事担当者などを対象にして、不妊治療の基礎的な知識であるとか、仕事と両立していく上で、労務管理上のポイントなど、必要なノウハウを提供する実践的な研修を実施いたします。そして、治療に利用できる休暇制度の整備を行った企業に対しては、奨励金を支給いたします。ということで、会社の理解を深めるというところから、不妊治療に取り組んでおられる方々をバックアップしようというものであります。
実際に不妊の治療を受けている方々というのは、かなりプレッシャーがあるということは、私もよく存じております。まず、タイミングの話であるとか、それから、体調など、そしてまた、不妊治療そのものは大変高額であったりするということで、いくつかの課題を抱えながら、それでも子供が欲しいと望むご夫婦が多いのも、当然のことながら事実かと思います。
そして、この事業を開始するに当たりましては、不妊治療の現状と両立支援の必要性を、まず都民の皆様方にお知らせをするということと、また、不妊治療と仕事の両立ができる社会の実現に向けて、気運を高めるためのセミナーを、今月6月30日(土曜日)ですが、都民ホールで開催することといたします。是非、不妊に悩んでおられる方々、それから、企業がどう取り組めば良いのですかという方々、多くの方にご参加をいただいて、治療と仕事を両立できる仕組み、働き方を一緒に考えていただきたいと存じます。
まさしく都民の提案による予算が、これで生きるということは、やりがいのある施策になると思っております。
詳細は、産業労働局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:287KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 「東京150年」を記念して復刻するカッパバッジのデザイン決定について

【知事】次に、カッパバッジという、何度かお伝えはしているのですが、デザインを決めました。「東京150年」になります。江戸から東京へ変わって、「東京150年」ということで、イベントを用意しております。それを記念して、復刻版のカッパバッジのデザインが決定いたしましたので、お知らせいたします。
カッパバッジをご存じの方、これはもう年代が明確に出てしまう。
カッパバッジというのは、昭和30年代から平成の始めぐらいまで、毎年10月1日を都民の日として、そのお祝いに毎年発行されていたというものなのだそうであります。このカッパバッジを付けていると、動物園などの都の施設であるとか、都電が無料になりますよということで、バッジさえつけていれば、都のさまざまな施設が楽しめるというものでございます。
今回、この東京150年事業の一つとしまして、これを復刻することといたしました。見覚えある方は、「タモリ倶楽部」のファンだと思いますけれども、「空耳アワー」をやっていらっしゃいますけれども、東京生まれで東京育ちのイラストレーター、お馴染みの安齋肇さんに、新作として、描き下ろしでお願いいたしました。
どういうものかというと、背中に銀杏のマントを背負いまして、ジャンプした3色のカッパを用意いたしまして、安齋さんによりますと、突き出した手で50のサイン、飛躍(ジャンプ)をして、50で、150(ヒヤクゴジュウ)ということだそうであります。
この新作デザインのバッジと、それから、昔のカッパバッジもまさしく復刻します。それが、かわいいので、見たら、「あ、何か見たことある」という人もいらっしゃるのではないでしょうか。これは、昭和52年の第22回大東京祭りの際にデザインされた、小島功さんという方ですね。黄桜とかのデザインの方だと思います。こちらの復刻バッジを、併せまして7月の上旬から発売いたします。どこで売っているかとか、価格、それから、どこに行って、都立施設が無料になるのですかというのは、今ちょっと練っていますので、またお知らせを別途させていただきたいと思います。
「なぜカッパなのか」とかの質問は、どうぞなさらないでください。よろしくお願いいたします。
詳細は、政策企画局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:306KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

5 東京都交響楽団とともに始める新たな音楽祭について

【知事】それから最後、いよいよ東京2020大会の気運醸成ということで、今日はパラアスリートのパラアリーナという大変立派な、また、そして、気配りの利いたパラスポーツ用の練習場ができましたので、行ってまいりましたけれども、これから気運醸成もしていかなければならない。その一つに、1964年の1回目の大会のときのレガシーとは、よく「新幹線だ」、「首都高だ」と言いますけれども、実は「東京都交響楽団」、「都響」ですけれども、これも1964年のソフトなレガシーとして残ったということであります。
そして、そのために音楽祭を行うことといたします。この音楽祭ですが、国際的に活躍する東京都交響楽団の質の高い音楽を中心にしまして、ただ音楽を聴くということだけではなくて、誰もが参加して楽しめることをコンセプトとしております。歌って、聴いて、踊るということから、「Sing and Listen and Dance」の頭文字をとりまして、ベタな日本語読みですけれども、「TOKYO MET SaLaD MUSIC FESTIVAL」ということです。通称「サラダ音楽祭」と名付けることといたします。かわいいポスターもつくることといたします。
フレッシュで多彩なメニューが揃っておりまして、心の活力を呼び起こす、まさにフレッシュな「サラダ」のようなイベントにしたいと思います。
また、「MET」というのは、「TOKYO METROPOLITAN SYMPHONY ORCHESTRA」ということで、この「MET」を使っているわけであります。
それで「MET」という中には、meetじゃないけれども、「出会い」という意味も含んでいるということであります。
それから、「サラダ音楽祭」ですが、池袋の東京芸術劇場をメイン会場といたしまして、豊島区さんにも協力していただいて、周辺の公園や商業施設も含めまして、池袋エリアを舞台に展開してまいります。

そして、このメインコンサートでありますけれども、ソリストとオーケストラによるクラシックの名曲や、大変壮大で迫力のあります声楽曲の「カルミナ・ブラーナ」を、大野和士音楽監督の指揮で、東京都交響楽団が演奏してくださることとなります。
また、赤ちゃんも入場できるというコンサートでは、オーケストラによります「ドラクエ」、「ドラゴンクエスト」など、幅広い世代に人気のある曲の演奏であるとか、大人も子供も一緒になって歌って踊れるコーナーもあるということであります。コンサートでは、近藤良平さん率います人気ダンスカンパニーのコンドルズなどとのコラボレーションで、普段とはちょっと違ったオーケストラ音楽の楽しみ方もお届けするということであります。
チケットは、6月8日(金曜日)からの販売を予定いたしております。
そのほかにも、楽器とかダンスを皆さんに体験していただくワークショップや、街なかでのミニコンサートなど、誰もが気軽に音楽に親しんでいただくことができますように、さまざまなプログラムを準備いたしておりまして、実は当日、私もメインコンサートの冒頭で指揮者として皆さんと参加する予定になっておりまして、これからちゃんと、外すことのないように練習したいと思います。皆さんと一緒に音楽祭を楽しみたいと思っておりまして、是非、皆さんも参加していただきたいと思います。
詳しくは、それぞれ順次、公式ホームページでお知らせをしていきますので、そちらの方もご参照いただきたいと思います。詳細は、生活文化局にお聞きください。
すみません、長くなりましたが、私の方からのご報告でございました。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:199KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】6月幹事社の朝日新聞の井上です。ありがとうございました。
それでは、幹事社から何点か質問させていただきたいと思います。
まず、先ほど発表のありました待機児童数の減少についてなんですけども、3,100人減ったとはいえ、まだ5,500人弱の待機児童がいるということですので、今後、これらをさらに減らしてゼロにしていくために、やはり何が大きな課題となっていって、そこに対して都としてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いできますでしょうか。

【知事】種をまいて、そして水をまいて、そして花が開き始めたということでございます。この施策は、やはり猫の目のように、また次は止めますとか、そういったことでは、やはりみんな人生は一応、予定はつくりたいものでありますけれども、それをちゃんと、施策を引き続き行うということだと思います。それから場所の確保、人の確保、いくつか要件がございますけれども、そのために必要な予算の確保ということについても、引き続き行っていきたいと考えております。
それにつけても、ふるさと納税というのを、急な話であれですけれども、それぞれの市区町村で、ふるさと納税で随分その分、お金が流れてしまっているという話もあります。是非そんなこともひっくるめて、東京としての子育てのあり方とか、お金の使い方、全体としての、日本全体としての子育てのあり方など、まだまだ課題は大きく、かつ細部にわたると思っております。

【記者】続いて、豊洲市場の千客万来施設についてなんですけれども、昨日、関係局長会議も開かれて、万葉倶楽部さんからの回答も改めて示されていたわけなんですけれども、まずその前日の30日(水曜日)に知事が高橋会長とお会いされて、知事自ら謝罪されたというお話だったんですけれども、もともと5月1日(火曜日)の時点で、知事は陳謝されてこられていて、都としても丁寧な説明をしてこられたと仰っていたんですけれども、このタイミングで改めて知事が直接お会いして謝罪された、そのご理由というのはやはりどこにあったんでしょうか。

【知事】基本的に、千客万来施設というのは豊洲の市場に賑わいをということで、長年にわたって練られてきた計画であります。1回目もうまくいかなかったということから、2回目の公募で決まったのが、今回の万葉倶楽部さんでありました。そして、かつ、開場がもう10月に迫っているという中で、あの一画も、是非生かしていかなければならないという思い、それから万葉倶楽部さん、先方も、書面での回答というのもいただいておるのですが、それはかなり厳しい回答ではございました。しかし、その一方で、先方の要望に対して、こちらも行政としてできる範囲、どこまでで、そして、それに対して真摯にお答えもしてきたということで、ずっと事務方同士の積み上げということもあって、しかしながら時間が経ってしまうことで、結論が出ないというまま放置するわけにもまいりません。
ということから、ずっと当方の事務方と先方のご担当の方との丁寧なやりとりがあった上で、そして結局、最後は、カリスマ経営者と呼ばれている会長さんがおられるわけですから、そこは担当者同士の話からもう一歩超えて、私と会長と腹を割って話すということを、1回目は混乱を来して申しわけないということでお詫びをしましたが、なかなか受け取ってもらっていなかったようであります。今回、担当の方が前向きに進めていきたいという、書面とは違う内容の話をされまして、ここは1回、もう一度、会長さんとお目にかかって、私と腹を割ったお話をする価値もあると考えまして、そして、その機会を設けたということであります。
この点については、これまで何かと豊洲市場のその後のさまざまな対応に追われていたことから、万葉さんについての気配りなどが足りなかったという点について謝罪させていただいて、それをしっかり先方、受け止められたということから、大きく変わったと、大きく動いたということだと思います。
また、非常に今、信頼関係に基づいて、むしろどうやって豊洲ブランドを共につくっていけるのか。そしてまた、2020年まで、いずれにしましても、あの地域が空地になってしまってはもったいないわけですから、そこを盛り上げることを都の方で行いまして、それによって、豊洲の新しいブランドづくりと、賑わいづくりをやっていくと。実際に、万葉倶楽部さんの温浴施設などの当初の、落札時の当初のプランについては、オリンピック・パラリンピックが終了した後の本格的な着工にするということで、あの豊洲の一画を、両方が有効に活かしていくというところに落ち着いたということであります。
これからどのような形で、そして、どこが担当してなど詳細は、昨日も関係局長会議を開きましたけれども、これからスピード感を持って進めていきたいと考えております。

【記者】今、最後にご説明ありましたが、着工するまでの賑わい創出という部分ですけれども、これから検討ということではありましたけれども、今の時点で知事がイメージするものとしては、例えば飲食店か、商業施設なのか、何らか別のものなのか、大体どのくらいの時期からどのくらいの時期にかけて、どのようなものをつくるのが望ましいかなという、知事のお考えとして少しお伺いできますでしょうか。

【知事】まさしく、それは今から、今もさまざまな考え方を持ち寄りながら進めているところであります。10月11日の開場ということでございます。江東区さんのご理解も得るようにしつつ、この開場時、そしてまた、その後、2020年の実際にオリンピック・パラリンピックの時期にあそこで何がどう活かせるのか。これら、コストの面などにも気を配りながら、一番良い方法を考えていきたいと思います。

【記者】さらに、幹事社からもう1点だけ。万葉倶楽部さん、これまで経費として10億円かかってきているということを仰っていて、その補償を求めてこられてきていたわけなんですけれども、都として、万葉倶楽部さんに何らかの補填をどのようにしていくお考えがあるかというのをちょっとお伺いできますでしょうか。

【知事】先方がいろいろ数字を上げておられるのだとは思いますけれども、しかしながら、できる範囲を持って、誠意を持ってこれまでも対応してまいりました。今後、事業者とは事業スケジュールなど詳細を協議していく必要がございますので、これら10億円云々が設計費なのか何なのか、これについては、また詰めながら、また実際に建築を、今後、されるということになりますと、そのお金というのは意味が変わってくるかと思っております。また、それぞれきちんと、信頼関係に基づきながら、今後もさまざまな詳細について詰めていきたいと思っております。

【記者】ありがとうございます。
それでは、各社さん、お願いします。質問される方は、挙手の上、社名と氏名を名乗ってから質問してください。それでは、よろしくお願いします。

【記者】NHKの豊田です。幹事社さんからも質問ありましたけれども、千客万来施設の関係で関連してお尋ねします。これまで取材させていただていたところ、やはり万葉倶楽部に対する都の支援というのは、非公表の部分も含めて非常に手厚くて、これでなかなか前に進まないというのは、やはり、先方の会長様との感情的なものがすごく大きいんじゃないかという気が個人的にしていたんですけれども、先ほどお話にあったように知事が謝られたということで、これまで基本方針を撤回すべきというふうに強く求めていたりしたのが、どっか行っちゃったのかなというような感じもしたんですけれども、知事が謝るということが、今回、一番大きかったというような受け止めをされているのかということと、あとは政治家が謝るということの重みみたいなものについての知事の考え方も、合わせてお聞かせいただきたいと思います。

【知事】謝るというか、私は正直、豊洲、さまざまな課題がございましたよね。そちらの方がかなり比重を占めておりましたので、その万葉の部分についての気配りは足りなかったというのは、正直、そう思いますから、そのままお伝えをしたということであります。いずれにしても、コミュニケーションができたということなのではないでしょうか。謝る、謝らないということもさることながら、私はコミュニケーションが最終的にしっかりとできたと。それも、ずっと担当者が詰めておられるところがありましたので、そこはやはり、担当者で詰めてもらうことを私も重視をしてまいりましたし、でも一方で時間も過ぎていく、そしてオリパラもこれからいろいろな気運醸成をする、何よりも豊洲市場がこれから10月11日に向けて、皆さんが、築地からドーッと移動されるという歴史的なこれからの流れになることを期待しているわけですけれども、そこにやはり良い流れをつくっておきたいという気持ちもありましたし、また、先方の会長さんもその点については心配りをされたと思っております。

【記者】ありがとうございました。

【記者】TBSの高島です。引き続き、万葉倶楽部、千客万来施設についてお伺いさせてください。豊洲のスムーズな移転というのは、都政において大きな柱を占めるかと思うんですけど、その中でも集客施設というのは江東区の受入条件でもあり、どうやって決着するかというのは大きな関心が集まっていたんですけれども、コミュニケーションを図るということが、結局、先方が、ちょっとこれでは採算性が、問題があるのではないかといって、ほぼ1年間にわたっていろいろあったんですけれども、これまでコミュニケーションを、結局、歩を一緒に進めるまでにこれだけ時間がかかってしまったということについては、何か原因は今、考えていらっしゃるでしょうか。最終的にトップ会談までやって、2回目のトップ会談でぎりぎり着地したというような印象を持ったんですけれども、そこの時間のかかったことについて、分析をお願いします。

【知事】「分析」と言うまでもないのですけれども、これまでずっと積み上げてきたからこそ、最後のこの2回のトップ会談というのは、おこがましいのですけれども、2人が会うことによって、そこで実ったということではないかと思っております。必要な時間であったと考えております。

【記者】産経新聞の大泉です。ちょっと話題を変えて、受動喫煙対策についてお聞きしたいと思います。先だって、都議会サイドに、6月議会へ提出する議案の説明をされたかと思うんですが、その中で受動喫煙防止条例に関しては、先ごろお示しになった骨子案、ほぼそのままお出しになるというような意向を伝えたと聞いております。それで、昨日、知事は医師会の方に行かれて、受動喫煙対策の重要性というのを訴えられたわけですが、その一方で、本日、たばこ業界からですかね、要望なんかもあったと聞いております。こうした中で、どのように条例を仕上げていくかという6月議会に向けた、意気込みじゃないですけども、そういった部分をお聞かせ願いたいのと、まだ示されているのが骨子案のみで、条例の案文自体まだだと思うんですが、条例の案文という、具体化されることでさらにいろんな議論が出てくると思われるんですが、その条例の案文については、いつ頃お示しになる予定でしょうか。

【知事】まず、繰り返しで恐縮ですが、「たばこのないオリンピック」というのはWHOとIOCが共同で推進するということで合意してきているものでありまして、長年のこれは課題だと思います。そしてまた、東京都は開催都市でございますので、それに相応しい受動喫煙の防止対策を進めるというのは、これは大きな課題、もう長年、これをずっとやってこられたということであります。
そして、4月20日(金曜日)に骨子案を公表させていただきました。そして、いろいろな業界の方々が、ご意見をお寄せいただいて、賛否両論それぞれいただいているわけですけれども、しかしながら、皆さん共通するのは、受動喫煙防止の取組の重要性は、これは、この点では認識は一致しているのだろうと思います。そして、非喫煙者が既に国民の8割もおられるという、言ってみればサイレントマジョリティの方が多数おられるということについても、そっと耳を傾ける必要もあろうかと思っております。
来週5日(火曜日)に条例案を都議会の方にお示しする予定といたしておりまして、今回の条例の目的というのが、もうご存じのように屋内での受動喫煙による健康影響を未然に防止をすること、そして誰もが快適に生活できる街を実現することということで、かねて申し上げているように、「人」に着目をいたしました都独自の新しいルールの構築ということになっております。
タイミング的には、今、申し上げたようなスケジュール感で、そしてまた、今、申し上げた基本線は変えることなく、と同時に区市町村、そして関係団体との連携や協力などの重要性も鑑みながら、この受動喫煙の防止対策を都として進めていきたいと考えております。
今、国会の方も、受動喫煙の防止対策はこの国会で上げましょうという動きだとは聞いております。どのタイミングになるのかは、詳細はわかりませんけれども、是非、国、そしてまた都としての条例がしっかりとでき上がることによって、別の意味でのオリンピック・パラリンピックの大会準備ということも出揃うのかなということを期待いたしております。

【記者】MXテレビの白井です。ちょっとまた千客万来施設の話題に戻るのですけども、今日、豊洲の地元の方にお話を伺ってきまして、町会長さん。そしたら、着工までの期間、賑わいの創出ということで、先ほど知事も豊洲ブランドの構築にというところでしたけども、その賑わいを創出するために、単発的なイベントではなくて、継続的なもので賑わいを創出してほしいというような声があったりですとか、あと2020年後に着工ということですけれども、それを必ずやってくれるのだろうかと、そういったような心配の声がかなり聞かれたということがありました。この2点について受け止めをお願いします。

【知事】それにつきましては、いかにして豊洲の街区、千客万来用の土地でございますけれども、ここにいかにして賑やかな場を創るのか、これからしっかり工夫もしていきたい。それも時間との関係もございますけれども、できるだけきちんと、にわかづくりと、最初の部分はそういうところもあるかもしれませんけれども、ちょっとそこは、今の工法なども研究しながら、かつ、コストの方も考えながらやりたいと思っております。
あと、市場関係者の方々も、駐車場なども欲しいとか、いろいろご要望がございます。そういったことも踏まえて、最もこの間、活かせる方法ということを考えていきたいと思っております。
では、終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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