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平成31年(2019年)3月1日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成31年3月1日)

知事記者会見
2019年3月1日(金曜)
14時00分~14時37分

知事冒頭発言

1 「都庁おもいでピアノ」について

【知事】では、よろしくお願いいたします。
それでは、私から4本、とても素敵なニュース、かわいい御報告などもございます。
まず、「都庁おもいでピアノ」を皆さん、覚えていらっしゃいますでしょうか。これについてのお知らせであります。
都民の皆様方から、お使いになったグランドピアノを寄付してくださいということでお願いいたしましたら、8台、手を挙げてくださいました。そして、調整であるとか、調律、装飾など準備いたしまして、その準備がこの度完了いたしました。庁舎内にそれを設置いたします。
グランドピアノを皆様方から募集いたしましたのが、昨年6月でありますけれど、今申し上げましたように、8台の応募がございました。どのピアノも、持ち主の方々の思い出が詰まった素晴らしいピアノばかりでしたが、その中から1台を選びまして、この度庁舎で飾ることといたしました。御応募いただきました皆様には、心から感謝申し上げたいと存じます。
このピアノは、もちろん弾くこともできますし、見るだけでも楽しんでもらうように、装飾を施させていただきました。その装飾を監修していただいたのが、世界的に著名な前衛芸術家で、名誉都民の草間彌生さんです。草間さんにおかれては、この「おもいでピアノ」の趣旨に御賛同いただきまして、制作活動で大変御多忙な方でありますけれども、御協力いただいたところでございます。草間さんに心から感謝申し上げたく思います。
どのようなピアノになったかは、実物を御覧になっていただきたい。「見てのお楽しみ」とさせていただきます。
今、第一本庁舎南塔の45階の南展望室ですけれども、4月8日(月曜日)からリニューアルされまして、その場に設置いたします。現在、改修中の南展望室に置かせていただくということであります。
展望室は大変人気で、年間約200万人の方が訪れられます。ちなみに、東京タワーで250万人ということですから、この都庁の展望室というのは、実は大変ユニークベニューというか、観光サイトにもなっている。そこにこのピアノを置かせていただきます。草間彌生さんといえば、例えば、瀬戸内海の直島というところに、カボチャの作品が置いてあることで、世界中の方が来られるところでありますけれども、都庁の展望室にも、草間さんの作品といいましょうか、監修していただいたピアノが置かれるということで、是非、御期待いただきたいと存じます。
「おもいでピアノ」でありますけれども、4月3日(水曜日)に午前11時からお披露目会をするということでありまして、2014年東京音楽コンクール ピアノ部門で第1位、それから聴衆賞を受賞された梅田智也さんによる記念演奏を予定いたしているということで、このお披露目会に御参加を希望される方々50組 100名様を募集いたします。今日からになっておりますので、その募集については、財務局ホームページで掲載いたしております。是非、どしどし御応募いただきたいと思います。
詳細は、財務局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:198KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 東京2020大会500日前カウントダウン期間の取組について

【知事】2020大会500日前ということでありますが、3月12日(火曜日)になります。3月12日(火曜日)から、いろいろなイベントを開催気運の醸成に向けた取組として行ってまいります。東京2020オリンピック開催の500日前を記念いたしまして、車内展示を施しました特別デザインの、ピンクとブルーのデザインの、「キャラバンバス」と呼んでいますけれども、「500 days号」と命名してあります。これを製作いたしております。この日に、バスの出発式を有明のパナソニックセンター東京で実施いたします。その後、最初の訪問地である都立町田の丘学園での交流イベント、それから都内だけでなくて、福島や宮城、岩手の3県を巡りまして、交流イベントを開催するなど、大会気運を盛り上げていきたいと考えています。
それから、3月21日(木曜日)から24日(日曜日)、週末になりますが、東京ビッグサイトと、先ほどの有明のパナソニックセンター東京で、東京2020大会、そして東京の魅力を伝えるプロジェクションマッピング「Tokyo Vision 500days to Go! Night」を実施いたします。大会への応援メッセージが壁面に、プロジェクションマッピングですから映し出されるということで、これは参加型コンテンツにもなりますので、そこにおいでくださった方々のお顔が映るとか、いろいろな工夫がされているようになっております。是非、こちらも多くの皆さんに御来場いただきたいと思います。
まだあります。3月30日(土曜日)には、大会の500日前と、フラッグツアーが日本全国を一巡したということで、記念イベント「フラッグツアーファイナルイベント」を催します。場所は、東京駅丸の内中央広場でございます。オリンピック・パラリンピックフラッグ凱旋セレモニーには私も出席いたしますし、東京に戻ってきたフラッグを受け取るという役目でございます。
当日の御出演といいましょうか、御参加として、スペシャルアンバサダーのTOKIO、それからレスリングのオリンピアン、吉田沙保里さんをはじめとするアスリートの皆さんによるトークショーであるとか、競技体験なども予定いたしております。
私は、そちらも参加いたしまして、例の22種目の最後の種目がパラテコンドーなのですけれども、そこでパラテコンドーを体験する。判子がもらえて、それで22全てを完走というか、体験することになります。
そして、500日前を記念するイベントですけれども、4月にかけてずっと続きますので、是非、多くの方々に御参加いただきたい。東京2020大会に向けたワクワク感を皆さんとともに高めていきたいと考えております。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:350KB)
(「『500 Days to Go!東京2020キャラバン』概要決定」は、こちらをご覧ください。)
(「Tokyo Vision 500 Days to Go! Nightの概要」は、こちらをご覧ください。)
(「「Tokyo 2020 500 Days to Go!」出演者等決定」は、こちらをご覧ください。)

3 Tokyo Tokyo FESTIVAL プロモーションイベント第2弾の開催について

【知事】大会500日前の記念フラッグツアーファイナルイベントにあわせまして、Tokyo Tokyo FESTIVALプロモーションイベント、こちら文化イベントでございます。そのお知らせであります。
3月30日(土曜日)に、東京駅前の、郵便局のあるKITTEというところがありますが、1階アトリウムで、先日発表いたしましたTokyo Tokyo FESTIVALのコンセプトコピー「文化でつながる。未来とつながる。」をテーマに、イベントを開催いたします。ここでは、フランス出身のアーティストでJRさん、東京駅前だからではないのですが、JRさんが呼び掛ける参加型の「INSIDE OUT PROJECT」というのを実施いたします。これは、世界中のさまざまな場所で、現地の方々のポートレートを撮影して、巨大なポスターとして貼ることで、さまざまな境遇の人々の心をつなぐアートプロジェクトだということであります。
イベント当日、会場でポートレートの撮影・印刷を行いまして、会場を参加者のポートレートで彩る予定になっております。
ゲストアーティストとして、先日もパラスポーツで御一緒だったLittle Glee Monsterさんの皆さんをお招きいたします。彼女たちの歌、素敵ですよね。歌声が人々をつないで、一体感に包まれることになろうかと思っております。是非、プロモーションイベントに御参加いただいて、このコンセプトコピーが謳う「つながる」ということを体感していただきたいと思います。
先ほどお知らせいたしました大会500日前記念フラッグツアーファイナルイベントと大変近い場所にありますので、是非、双方のイベントに御参加いただきたいと存じます。生活文化局が担当しております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:178KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 福祉人材確保のためのPR動画の作成について

【知事】次に、キティちゃんであります。「TOKYO福祉のお仕事アンバサダー」としてキティちゃんを任命したわけですけれども、福祉の仕事の魅力をPRする動画ができました。

(動画を上映)

15秒バージョンと90秒バージョンがあるのですが、今、短い方を御覧いただきました。福祉の人材を確保するというのが主な目的であります。有効求人倍率など、職業別に見ましても、やはり福祉の人材というのは本当に足りないということであります。東京動画とかユーチューブ広告に掲載いたします90秒版というのもありますので、御覧いただきたいと思います。
キティちゃんが、福祉の仕事をする人の話を聞いて、その魅力であるとかやりがいを知るという、かわいくて楽しいものにでき上がっているかと存じます。今日から東京動画で御覧いただけますし、それから福祉人材と福祉職場についての情報発信サイト、「ふくむすび」と呼んでいますけれども、こちらで配信いたします。それから、新宿駅東口にありますデジタルサイネージでも放映いたします。それから、今後、ユーチューブであるとか、新宿駅西口などでも放映の予定ということでございまして、多くの方に御覧いただいて、キティちゃんと一緒に福祉の仕事の魅力を知っていただき、福祉の仕事について考えるきっかけにしていただければ。その後、福祉の仕事に就いていただければ大変嬉しいことになるかと思います。
詳細は、福祉保健局にお聞きください。
以上、私の方からお伝えいたしました。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:460KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)
(動画(15秒バージョン)は、こちらをご覧ください。)
(動画(90秒バージョン)は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】3月幹事社の日刊工業新聞の大塚です。質問は2問あります。
まず1問目は、「都庁おもいでピアノ」についてですけれども、45階に置いた理由と、今後、ピアノがどのように活用されていけばよいと期待されていますか。教えてください。

【知事】とても素敵なピアノになろうかと思います。世界で唯一無二になるかと思います。草間さんの監修ということで、もう芸術品になってしまうかもしれませんけれども、むしろ、皆さんに弾いていただいて、そして楽しんでいただくということを考えております。
また、時にはコンサートを開くなどして、この東京都庁がユニークベニューとして、多くの皆さんに親しまれる、音楽を通じた交流の場になればと考えております。是非、楽しみにしていただきたいと存じます。

【記者】わかりました。ありがとうございます。
もう一つは東京都議会の件なんですけれども、3月4日(月曜日)に経済・港湾委員会で知事が一問一答に臨まれるということです。2017年6月20日に知事が都議会選挙直前に示された基本方針、「築地は守る、豊洲は活かす」から始まった、この築地再開発の件なんですけれども、どのように説明をされる予定なのでしょうか。教えてください。

【知事】まず、時系列にも明確にお答えもしていきたいと思っております。
今ご指摘の、一昨年6月に発表した基本方針でありますけれども、築地ブランドを支えてきた食文化などを生かすという意味で、市場機能を含めて申し上げてきたことであります。
また、一昨年の6月といいますと、豊洲市場の安全対策がまだ講じられていない時点でございます。その後、豊洲市場の追加対策が行われ、そして昨年10月には移転が完了したということでございます。
今、御存じのように豊洲市場というのは、移転された後、非常に事業者の皆様方が、日々、運営に努力されて、概ね順調に、また円滑にいっているかと思いますし、また、中核の卸売市場としての機能をしっかりと定着しようというところかと思います。こうしたところから、都が築地に再び卸売市場を整備することはないということを申し上げたわけであります。ですから、時系列がございますので、そういったことで築地の市場機能ということについてはないということを申し上げました。
一方で、築地については、重要な要素の食文化というのは今もあるわけで、民間の知恵を活用した再開発の中で生かしていくことを考えていきたいと思っております。それらのことについて、お答えしていきたいと考えております。

【記者】ありがとうございました。幹事社からは以上です。質問のある方は挙手の上、知事に当てられたら、社名、氏名を名乗って質問してください。

【記者】MXテレビの白井です。2点伺いたいんですけれども、まず1点は、昨日行われた米朝会談、今回は合意に至らなかったということですけども、こちらについて、知事が御覧になっていて、御所感伺いたいのと、あと、間もなく、目黒区の虐待、船戸結愛ちゃんの事件発覚から1年ということで、この1年で、東京都としては、今回の議会に条例案を提出している。また、国の方でもいろいろな動きがある中で、この1年間の、まさに事件をきっかけとした広がりといいますか、動きを知事としてどう御覧になっているのかと、あと、しつけというところで、虐待根絶に向けた知事のお気持ちを、改めてお願いします。

【知事】まず、最初のご質問、米朝会談の結果についての私の感想でございますが、中途半端な合意に至らなくて、それはそれで良い判断になったのではないか、判断というか結果になったのではないかと思います。また、拉致問題についても取り上げられたということで、引き続き、この問題は日本にとりましても重要でありますけれども、ただ、核に関する合意が中途半端なまま進んでしまうということがなく、それはそれで、一つの段階。良かったのではないかと。これからも拉致問題については、しっかりとした対応を、政府の方にもお願いしていきたいと思っております。
東京でも拉致被害者の方々がおられますので、その点については、引き続きの政府の努力を期待いたしております。
それから、結愛ちゃんが亡くなられて、ちょうど明日で1年ということになろうかと思います。まず、結愛ちゃんの御冥福を、改めてお祈りしたいと存じます。
あの事件以来、都といたしましては、児童福祉司、それから児童心理司などの増員、そして新たに策定いたしました指針に基づいて、子供の安全確認の徹底、それから警察との連携強化であるとか、さらにはLINEを使って相談するというのが進むきっかけにもなったと思います。さまざま緊急対策を実施してまいりました。
ただ、この緊急対策だけでなくて、虐待をどうすれば防止ができるかということに、さらにしっかりと取り組むという意味で、この定例会の方に条例案を提案しているところであります。やはり、都と都民と関係機関一体となって、社会全体で虐待防止に取り組むということであります。
また、国でも、今、児童福祉法や児童虐待防止法の改正の検討が進められていると聞いておりますし、課題になっております懲戒権についても、いろいろなやりとりが今行われているということを承知いたしております。いずれにしましても、改めてご冥福を祈るとともに、このような例が、また、かけがえのない命がきちんと守られるように、このようなことがまた起こらないための措置を、心を込めて行っていきたいと、また、全力で取り組んでいきたいと考えております。

【記者】NHKの成澤です。東京オリンピック・パラリンピックでのたばこの扱いについて伺いたいと思います。大会組織委員会が競技会場の敷地内を完全禁煙にすると決めたんですが、これについての知事の受け止めと、完全禁煙の徹底に向けて、都としてもどのように取り組んでいくのかお聞かせください。

【知事】今回、組織委員会の禁煙方針が公表されたわけでありますが、御承知のように、都といたしまして、受動喫煙による健康影響を未然に防止するということで、受動喫煙防止条例を作ってまいりました。そして、施行のためにさまざまなPRを行って、実際の事業者の方々の後押しをしているところでございます。
また、そもそもたばこのないオリンピックというのは、大会の成功につながるものでございますし、都としても積極的に協力していきたいと思っております。具体的には、例えば、都の催しますライブサイトでは、競技会場に準じた形で、完全禁煙の方向で検討いたしております。
それから、会場の中に入るまで、「ラストマイル」という言葉が使われますけれども、入場するのに、スムーズにいけば良いのですけれども、長蛇の列になりますと、こちらも路上喫煙の防止、禁止など、それぞれの会場のある自治体によって少々異なりますけれども、基本的にそれぞれの自治体の条例を踏まえながら、受動喫煙の問題が生じないように取り組んでいきたいと考えております。
「スモークフリー」は、オリンピックにとって大変キーワードになっておりますので、その意味で、今回の組織委員会の決定といいましょうか、その判断というのは、方向性として都と共有できるものだと考えております。

【記者】産経新聞の大泉です。すみません、ちょっと話が戻るんですが、都議会のことでお聞きしたいんですけれども、4日(月曜日)に予定されている経済・港湾委員会なんですが、今、スタート時間等、時間割の調整が難航している模様で、ちょっと記者としても、いつ始まっていつ終わるのかと、もやもやしているところなんですけれども、知事もお気になされているかどうかちょっとわからないんですが、時間が決まらない要因としては、なかなか秘密会の中で調整されているところなので、我々は各会派の思惑を推しはかるしかないんですけれども、知事が月曜日御多忙だということも、なかなか調整がうまくいかない理由の一つだと漏れ伝わるんですが、その御多忙な中での、「議会のことは議会が決めること」とは言いますけれども、知事もその時間調整に対して、関与とは言わないですけれども、積極的に落としどころのサインを送るとか、そういったことはお考えでしょうか。

【知事】最後の方、もう一度言っていただけますか。

【記者】要は、なかなか時間が決まらないというところが、御多忙な知事との予定の調整が難しいというところも一つあると仄聞するんですけれども、そこら辺で、議会の議事に関与することは、なかなか知事としては難しいのでしょうけれども、御多忙の部分を調整するなり、議会に「こういう時間だったら大丈夫ですよ」というサインを積極的に送るような、そういったことはされる予定はありますでしょうか。

【知事】議会の方には、私の日程についてもお伝えしているところであります。議会は議会のこと。議会でお決めになるかと。その1点に尽きるかと思います。相手のあることなので詳細は控えますけれども、以前から組まれていた予定がいくつか入っているということであります。

【記者】フジテレビの小川です。バンクシーの可能性があるネズミの絵を巡っての件なんですが、東京国立近代美術館の館長が、作品の所在や保護の重要性について、都に情報提供していたというお話があるようなんですが、具体的にどのような情報提供があったんでしょうか。

【知事】情報は開示させていただいておりますけれど、国立近代美術館の館長さんから当方の副知事宛てに、まず相談が持ち込まれまして、そのときの情報を開示させていただいてるということです。発信者が国立近代美術館ということですから、まさにその世界の方でありまして、かなり信頼度の高い情報という認識を、都として持ったわけであります。その上で、副知事から所管局に対応を検討させるという説明を受けて、これを了としてきたわけであります。
非常に話題性が高いこのテーマでありますけれども、真贋というのはなかなかわかりませんが、ただ、専門家の中には「バンクシーの作品の可能性が高い」という御意見が多いようであります。ただ、本人が認めない限り、100%確定ということは難しいと思いますけれども、いずれにしましても、このバンクシーの作品というのは、こういうアドバイスをもとに保管させていただいているということでございます。

【記者】朝日新聞の土居です。先日、児童養護施設の施設長が殺害される事件がありました。退所者の男性が逮捕されるという事件がありました。この件に関しての知事の受け止めと、都として児童養護施設の安全対策、この事件を受けて何かされることは考えていらっしゃるかということが一つと、あと、退所者の方へのアフターケア、アパートとか、退所されてから苦労される方も多いということで、その辺りのアフターケアのあり方について、この件を受けて、何かお考えはありますでしょうか。

【知事】児童養護施設での事件でありました。最初聞いたときは本当に驚きましたし、その容疑者の方、事件を起こした方が、元々そこの寮の出身者であったというのも含めて大変驚いたところでございます。
まず、お亡くなりになられた方は、とても熱心にこの養護施設のあり方など取り組まれてきたと聞いておりまして、今回、本当にこのような形で亡くなられた職員の方には、心より御冥福をお祈りしたいと思います。
いろいろな御事情でお子さんが入所されているわけですが、それを支援している児童養護施設で、ましてやこのような事態が起こったということであります。問題は、今施設に入所していて、ずっと面倒を見てくれている施設の職員の方が、先輩というか、その方がこのような殺人事件に陥ったということで、子供たちが大変ショックを受けているという点が心配なところであります。
他の職員の方々も大変動揺があると思いますけれども、一方で、そういうことをきちんと受け止めて、施設でもきめ細やかに御尽力いただいてると聞いております。児童相談所の職員に、施設と連携しながら、児童相談所の関係者もサポートに入って、この子供たちの心のケアなども含めて当たっているという報告を受けております。

【記者】THE PAGEの具志堅です。すみません、築地再開発の件でお聞きしたいんですけれども、知事が先ほど仰ってました、例の、都が再び築地の地に卸売市場を整備することはないという判断に至った背景には、千客万来施設の事業者さんが食のテーマパーク構想に抵抗感を示されたということが以前あったかと思うんですけれども、その件はやはり判断に影響を与えたんでしょうか。

【知事】築地と食というのは、切っても切れないわけでございまして、それが築地のブランドをつくってきたというのは、誰もが認められるところだと思います。そこで、文言をどうするかは別にしましても、食という文化は築地のものであり、それを生かしていくということ、守っていくというのは、今後の再開発でも一つのベースになろうかと思います。
そして、千客万来さんとの関係ということにつきましては、これからも、もう豊洲は大変な活気を催しているわけでございまして、これからも豊洲における市場の中核的な市場、卸売市場としての発展を、さらにこれからの千客万来の施設がサポートし、相乗効果につながっていくかと思います。
いずれにいたしましても、築地まちづくりに関しましてのパブリックコメントも、一応2月で終わっておりますが、それらを生かしながら、食も含め、また、いろいろな民間の知恵を出していただいて、そして、築地の再開発を進めていくということになります。

【記者】では、あと、確認なんですけれども、千客万来施設さんが抵抗感を示そうと示さなかろうと、今回の決定には関係がなかったということなんですか。

【知事】いえ、でも、そのときは御心配もあったのだろうと思いますし、そこはコミュニケーションをとりながら、これまでやってまいったということでございます。

【記者】新宿新聞の喜田です。先月の26日(火曜日)に政府の地震調査委員会が、東北沖地震についてマグニチュード7超の地震が発生する確率は30%以上という発表がありました。先週、小池都知事が大地震のときの一斉帰宅抑制の認定制度について発表がありましたけど、この件に関して2点お伺いしたいと思います。
まず1点目は、企業側が自社の従業員を、大地震のときに帰宅させないで囲い込むということについての認定制度をつくられている半面、外部の帰宅困難者を受け入れている企業についての認定制度が行われていないんですけれど、これを行う予定があるのかないのかということが1点目です。
それから2点目は、今回の帰宅抑制を受け入れている企業のリストが発表されてますが、これらの企業の中に、積極的に外部の帰宅困難者を受け入れているということを表明している企業も少なからずあるんですが、あまり多くないように見受けられます。もし、今回の帰宅困難者の、従業員の一斉抑制を受け入れてる企業の方々の判断は、「自分のビルは安全である」と、まずね。そう考えたからこそ、従業員を自分のビルで囲い込むという判断をされたと思いますので、外部の帰宅困難者を受け入れるときには、例えば今、免責問題の法的な制度がないために、なかなか受け入れが難しいといって、お断りするということがあってはならないのではないかと思いますが、小池都知事はその点についてどうお考えなのか、お聞かせ願いたいと。

【知事】今回は、また新しくといいましょうか、政府の地震調査委員会の長期評価ということが公表されたことをきっかけとして、改めてこの地震の発生の度合いということについて確認したのではないかと思います。ちなみに首都直下地震については、依然として30年以内に70%の確率で発生ということについては変わりはないかと思います。よって、今回の公表で、改めて防災対策の必要性ということは、広く再認識されたのではないかと思います。
帰宅困難者についてずっと追っておられるわけでありますけれども、民間の一時滞在施設の確保を進めるためにも、今、お話ありましたように、免責の問題であるとか、いくつか課題がございます。これは都だけでなく、全国共通の課題でございますので、国に対しても、責任が事業者に及ばない制度の創設を早期に設けてほしいということも要求しているところであります。
いろいろなケースを考えながらも、民間の一時滞在施設の確保につきましては、引き続き取り組んで、重点的な協力要請であるとか、補助制度の充実などでご意見も有識者からいただいておりますので、この点をしっかりと受け止めて、帰宅困難者対策に、今回の公表も受けまして、取り組んでまいりたいと考えております。

【記者】その認定制度はおつくりになるお気持ちはどうですか。

【知事】有識者の皆様方からいろいろとご提案などもいただいておりますので、それらも含めまして、検討してまいりたいと考えております。
以上です。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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