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平成31年(2019年)4月19日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(平成31年4月19日)

知事記者会見
2019年4月19日(金曜)
14時00分~14時40分

知事冒頭発言

1 クールビズの実施について

【知事】私から4点についてまず、お知らせいたします。
クールビズであります。今年も、5月1日(水曜日)から10月31日(木曜日)まで、九都県市で一斉に行います。これはただ軽装にするというだけではなく、室温を28度にして、そして、楽で、素敵に過ごせる服装にしていただくことで、人も地球も健康になれるということでございます。強調しますと、エアコンの設定温度を28度にするのではなく。室温が28度になるように工夫してくださいということですので、そこは間違えないでいただきたいと思います。それによってエネルギーの消費が変わってCO2が軽減されるということです。
詳細は、環境局にお聞きください。
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

2 受動喫煙防止対策に関するハンドブックと標識の作成について

【知事】2つ目です。受動喫煙防止対策について、ハンドブック、それから標識を作りました。そのお知らせです。昨日は企業の方々、23社、東京都医師会と肺がん協会の皆様がコンソーシアムを作って、東京都も後援として行ってまいりました。
東京都の受動喫煙防止条例は昨年成立し、いよいよ全面施行まで1年を切っております。今年の1月には都民や保護者の責務について、まず施行して、今年の7月1日(月曜日)からは病院、保育所、行政機関などでは、建物内完全禁煙になります。それから、9月1日(日曜日)からは都独自のルールといたしまして、学校などでは屋外も禁煙となります。
今回、施設管理者向けに施設の種類ごとに規制の内容、それから喫煙室の設置基準などをわかりやすく解説した、このハンドブックを作成しております。それぞれの施設でどのような対策をとるべきか、このハンドブックでご確認いただき、適切に対応していただきたいということでございます。
9月からは飲食店で喫煙する場所があるかないかを示す標識の掲示を義務化いたします。そこで都といたしまして、施設の出入口や喫煙室のドアに貼れる新たな標識を作成いたしました。こういうものでございます。既存の標識の使用も可能でございますが、来年4月の全面施行までに、準備が整いました飲食店から、この標識の掲示をお願いしたいと存じます。
ハンドブックと標識をご希望の方は、ホームページ、「とうきょう健康ステーション」へアクセスして、ダウンロードしていただく、もしくは都庁の相談窓口で、0570-069690、もくもくゼロにお申し込みいただきたく存じます。それから、保健所などの窓口でも配布いたします。
2020年4月が、全面施行でございますので、それに向けまして、区市町村、事業者などと連携しながら、受動喫煙の防止対策を一層進めていきたいと考えております。ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。
詳細は、福祉保健局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:209KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

3 「2019東京国際ユースサッカー大会」について

【知事】 その次に、東京国際ユースサッカー大会の開催であります。2019東京国際ユースサッカー大会でございますが、この大会は、14歳以下を対象とした国際交流大会になっておりまして、今回で既に11回目を迎えます。ゴールデンウイーク中の5月3日(金曜日)から6日(月曜日)まで、駒沢オリンピック公園総合運動場、味の素スタジアムの西側にございますAGFフィールドで開催いたします。
今年も東京都の姉妹友好都市などから20チームが参加いたします。さらには海外から、前回大会優勝チームであるサンパウロの「パルメイラス」に加えて新たにロンドンから強豪「トッテナムホットスパー」を招聘しておりまして、計11都市のチームが参加することとなっております。
国内からは都内中学生の選抜チーム、それからJリーグチームに加えまして、東日本大震災の被災地から岩手、宮城、福島、茨城の選抜チームを含めました9チームが参加し、世界の強豪を迎え撃つことになります。今年も激戦が繰り広げられることが予想されますので、是非応援に行っていただきたいと思います。
また、会場では当日申込みができ、誰もが参加できる「ブラインドサッカーの体験」など、イベントも実施いたします。健常者、障害者が一緒に行うインクルーシブな親子サッカー教室、ジュニアサッカー教室も大会期間中に実施いたします。こうやってスポーツをしたり、見たり、支えたりと、「する」、「見る」、「支える」、その機会の提供を通じまして、スポーツ実施率の向上につなげて、スポーツ都市東京の実現を目指してまいります。
詳細は、オリンピック・パラリンピック準備局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:383KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

4 「バンクシー作品らしきネズミの絵」の一時公開について

【知事】それから、バンクシー作品らしき絵についてのお知らせです。港区の防潮堤の扉の一部に描かれていたネズミの絵でありますが、この度公開することといたしますので、お知らせいたします。
この絵は世界的に著名なバンクシー氏の作品である可能性が高いという情報提供がそもそもございました。そのことから現場の混乱がないように、また、防潮扉の毀損防止、さらには絵の保全ということで、平成31年の1月にパネル部分を取り外して保管をしたものでございます。改めて申し上げますけれども、東京都として公共物への落書きを容認しているわけではない。ここは強調しておきたいと思います。一方で、是非見てみたいというお声も寄せられており、本当にバンクシーのものなのか否かという真偽の問題はございますが、依然として世間の関心も高いことから、一定期間、この話題となっております絵の実物を見ていただく機会を設けることといたしました。
多くの方にご覧いただくために、ゴールデンウイークを含む2週間、都庁舎にて公開いたします。4月25日(木曜日)から5月8日(水曜日)までといたしまして、時間は午前9時半から午後6時半までの公開とさせていただきます。初日については午前11時00分から、最終日については午後2時00分までとさせていただきます。場所については、第1本庁舎2階の北側出入口付近に設けることとしております。そもそも、情報提供者が国立近代美術館の館長さんからであったことから、かなりバンクシー作品であるという可能性は高いと考えられ、このような動きにもなっているわけでございます。大変関心の高いところでございますので、東京都庁としてこのような機会を設けることとさせていただきました。
なお、ご本人にも到達するということを期待して、この絵についての問い合わせをしておりますが、まだ返事はございません。
詳細は、生活文化局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:356KB)
(報道発表資料は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】4月の幹事社、読売の村山です。質問させていただきます。
まず、昨日、五輪のチケット販売の詳細が発表されました。5月9日(木曜日)から申込受付が始まるということで、着々と準備が進んでいるという、この流れというかですね。状況について感想をいただきたい。あと、課題として、不正転売、購入手段が当面ネットの公式サイトというところに限られてしまっていて、高齢者の方とか、インターネット環境がなかなか使いづらい方からは不満だったり不安の声も出ていることについてご所感があればお聞かせください。

【知事】抽選申込がいよいよ始まるということについて、昨日、組織委員会から発表がございました。抽選の申込は5月9日(木曜日)からですが、その前にID登録から始めていただきたいということでございます。大会までもう500日を切っておりますので、いよいよチケット販売となりますと、大会が始まるというそんなワクワク感も増してきているのではないかと思います。チケット、そして競技の情報を詳しく見ることができますので、ぜひご覧いただいた上で、お申込みしていただきたいと思います。ネットのみということでございますけれども、色々な工夫をしながら、まずはID登録をしていただきたいと存じます。
様々な転売防止など、組織委員会でもしっかりこれからも取り組んでいただくことを期待いたしております。

【記者】2点目ですけれども、発表ありました受動喫煙防止条例の関連ですけれども、来年4月の完全施行に向けまして、これも着々と準備が進んでいるという状況ではあるんですけれども、この条例のですね、議論のときから指摘をされていたことで、知事もおっしゃっていましたが、条例の実効性というのをいかに確保するかというところです。特に膨大な数がある飲食店の現状確認だったり指導だったりとかですね、そういう業務が発生すると思うんですが、各市町村だったり、保健所さんがそれを担うことになるのかなと思うんですけれども、条例の完全施行に向けての準備状況というかですね、根回しなどについて教えてください。

【知事】ありがとうございます。まさしくご指摘のように、条例を作った、そして今度はその条例の実効性を確保するということが何よりも重要かと考えております。そのためにも、都民の皆さんや、事業者、区市町村の皆様に、今日のこのハンドブックなども作って、ご協力をお願いしているところです。イベントを開催したり、広報紙やSNSなどを通じて啓発を行ったりするのと同時に、事業者や区市町村の皆様に対しての説明会も開催しております。
そして、特に区市町村の皆様の取組を支援することも重要でございますので、公衆喫煙所の設置に関しての経費を補助する。それから、今月からは中小の飲食店、宿泊施設の支援ということから、喫煙専用室の設置などに対しましての経費の補助を開始いたしております。条例の施行時期に合わせて区市町村と連携した啓発イベントをさらに開催をいたしてまいります。また、動画にしたり、事業者、区市町村に対する様々な形での周知など、関係機関と連携しながら受動喫煙防止対策をより一層推進していきたいと考えております。
担当部署には、毎日のようにご質問や問合せがあるということで、それだけそれぞれ取り組んでいこうというあらわれかと思いますので、しっかりそういったところからご理解を深めていっていただきたいと、このように考えております。

【記者】最後ですが、バンクシー作品らしきネズミの絵についての質問になります。それを公開するということですが、先ほどもおっしゃっていたとおり、本物かどうかというのはまだ確定していない状況です。ちょっと意地悪な言い方になりますが、もしかしたら落書きかもしれないというものを公開するという状況、この段階で公開を決めた理由について、改めて説明をいただければと思います。中々難しいとは思いますが、真贋をいかに確定していくかという作業について、何か見通しがあれば教えてください。

【知事】先程も申し上げましたように、そもそもこの保管に至った理由が、美術・アートの分野に詳しい方からの情報提供があったということで、また、複数の関係者の方々からもご意見を伺っておりますが、バンクシーの作品集に掲載されている絵とほぼ一致していることから、恐らく本物だろうというヒアリングを受けております。ただ、ストリートアートということでございますので、本人が認めない限り、100%本物にはならないということも専門家の方々、おっしゃっておらます。
この4月に入って、都から、バンクシーさんのインスタグラムに対して、この絵はバンクシーさんが描いたものですかといったメッセージを送らせていただいておりますが、現時点でまだその返事は来ておりません。来るかどうかもちょっと、バンクシーさんの狙いからしてですね、不明です。いずれにしましても、公開をさせていただくわけですが、真贋不明ということから、バンクシー作品らしきという言葉を添えて取扱いをさせていただくことにいたしました。

【記者】TBSの加古です。バンクシー作品らしきネズミの絵についてです。なんですけれども、まだ今の時点で真贋がわからないといったことに加えて、都民の方からは、落書きを容認するのかという批判の声も上がっていますけれども、改めてこれらの懸念について、知事、どう受けとめになるのかということと、あと、今回、展示をするということはバンクシー本人に伝えたのでしょうか。もしくはこれからお伝えになるのでしょうか。

【知事】まず基本的に、私からお伝えしたことに既にお答えが入っているかと思います。真贋の度合いについて専門家から情報提供があったことなど含めまして、バンクシーらしき絵であるということについては、かなり確度は高いのではないかと思います。ただし、その確認をとる、それから、これを公開することについて、もしこれが自分のものではない、もしくは公開していただくのはどうか、ということであるならば、是非ご連絡をいただきたいと思っております。それらにつきましても、これからも真贋について確認をする術を考えたいと思います。
改めて申し上げますけれども、これらは非常に確度の高い情報が寄せられたことによるものでございます。ですので、公共物へのいわゆる落書きということを都として容認するものでは全くございません。

【記者】展示については、バンクシー本人に伝えるつもりはあるのでしょうか。

【知事】どうでしょうか。これについて、色々と報道も皆様されるかと思いますが、反応を見てみたいと思います。バンクシーさんの狙いというのは、それに対して答えることをあまりバンクシーさんはされないのかなと。この辺のところが、私が言うところのバンクシーらしきところではないだろうかと思っております。

【記者】NHKの成澤です。2点伺います。
都内にあるアメリカ軍の横田基地のことについて伺いたいと思います。東京オリンピック・パラリンピックで増加が予想される外国人観光客に対応するため、日本政府はですね、大会期間中、横田基地を民間機が利用できるようアメリカ軍に打診して、アメリカ軍側で検討が進められているようです。これまでアメリカ軍は、軍事行動を制限せずに恒久的に軍民共用化することは難しいという立場だったんですけれども、今回のような動きが出ていることについて、知事の受け止めをお聞かせください。

【知事】お尋ねの内容は、たぶん今朝ほど報道があったことをベースにされているかと思いますが、報道については私も拝読させていただきました。
これまでも、都としても東京2020大会開催時に、横田基地を民間航空に利用ができないものかということで国に要望を行ってまいりました。一方で、この件は、そもそも基地であるということなどから、外交・安全保障に関わる問題でございますして、まずはしっかり日本政府と米国間で取り組んでいただくことが不可欠でございます。内容について、拝読いたしましたが、その中身の詳細については存じてはおりません。
しかし、2020年大会は、各国から様々な専用機やチャーター機などが多く飛来してくることが考えられるわけでございます、が、アメリカ軍の基地であることから、国については限られるとか、そういった限定されることがあったとしても、是非活用させていただきたいというのは、都としても望むところでございます。

【記者】もう1点なんですけれども、就職活動についてちょっとお伺いしたいんですけれども。経団連がですね、通年採用に移行するために、新卒学生の一括採用見直しで大学側と合意するんじゃないかという報道があるんですけど、こうした動きがあることについて、知事の考えをお聞かせください。

【知事】4月のこの季節というのは、入社式があって、そして新入社員の方々が新しい社会人として歩みを始めたばかりでいらっしゃるかと思います。今回のこの就活ルールの慣行見直しという報道については、ルール変更ということで、これまで中西経団連会長がおっしゃっていたことが、大学側もそれを受け入れるというのは、ある意味、大きな改革ではないかなと、ルール変更ということかなと思います。
これによって会社が必要とする人材を柔軟に確保できるということと、それから学生さんも時期に縛られずに就職活動して、会社に入って力を発揮できるという方向に進むのならば、とても私はそれは画期的なことではないかと思っております。
これからますます企業としても国際競争力が必要になってくると思いますので、そういう意味では、留学して帰ってくる方とか、もしくは外国人とか、そういった方々の人材の確保という点ではしやすくなるのかなと。
一方、学生の側からすれば、いつどういう就職活動をしたらいいのかというのは、これまた別の観点から、新しいルールへの調整というのは、新しい方法を見出さなくてはならないのかなというふうに思います。
私はこの報道については、その中身、真にこれからそうなるのかどうかは存じ上げませんけれども、新たな一歩ではないかなと思っております。
結局、日本の教育って、就職があって、その前にどの大学に入って、その前にどの高校に入って、その前にどの中学に入って、その前に小学校は、いや、幼稚園はという、ずっと一連のものであるわけで、その出口のところが変わるというのは教育にも大きな影響を与えるのではないかと思っております。
最近も大学の国際ランキングを見ますと、東京大学しかり京都大学しかり、どんどんランキングを下げています。何度も私は、東京は人で成り立っていますと言っていますけれども、日本の唯一とも言っていい自然の資源はやはり人だと思います。昨日も文部科学大臣が小学校の教育のことを、有識者の方々に聞いてみるというお話がありました。入口と出口のところ、両方から変わっていくというのは、1つ大きな変革の兆しかなというふうに受け取っております。

【記者】朝日新聞の井上です。2点お伺いしたいんですけども。まず統一地方選が最終盤を迎えることになりまして、知事、これまで豊島区長選と渋谷区長選の候補者陣営の方に出向かれてらっしゃったと思うんですけれども。それ以外で、今回の統一地方選について、これまでどのように関わってこられてきたのかと、少なくとも表立っての街頭演説等はしてらっしゃらないかと思うんですけれども、そのあたりの理由についてをちょっとお伺いできますでしょうか。

【知事】これまで、この統一地方選に入る前に、様々な候補者の後援というか、励ます会等々にも呼ばれ、応援をしてまいりました。また、その他選挙ポスターや広報、選挙運動用のビラなどについて、この応援をしてきたところでございます。
党の方で、各都議会議員中心となって、地元の課題をしっかりと訴えて、戦っておられると聞いております。都民ファーストのこの政策、それぞれの地域に必要な、今回は市議会選、区議会選でございますので、よりその地域に密接したテーマを都民ファーストの観点から訴えておられるということで、今日、明日、それぞれ頑張ってほしいと考えております。

【記者】ちなみに、明日はどこか回られるご予定はありますでしょうか。

【知事】明日については、特に今のところ考えておりません。最後の1日、頑張ってほしいと思います。

【記者】あともう一点だけ。先程、発表あったバンクシーらしきネズミの絵なんですけれども。とりあえず、今回5月8日(水曜日)までの展示ということで、期間限定なんですけれども、その後の扱いはどのように考えてらっしゃいますか。

【知事】また改めて保管させていただきます。

【記者】先程、知事もおっしゃったように、ご本人が多分、なかなか、私のものですと返ってくる可能性というのがなかなか高くない状況で、また今度は、そうするといつまで保管するのかとかという話になってくると思うんですけども、どういうふうに将来的に扱っていくお考えですか。

【知事】公開した後は当面、保管をさせていただくということになろうかと思います。保管場所もきちんと確保しております。

【記者】MXの奥野です。先程行われました長期計画策定会議についてお伺いいたします。2020年のその先の時代に向けた計画ということで動き出されたと思いますが、改めて知事がお考えの2020年、先の課題、最重要課題という点が何になるのかということと、あと、五輪まで500日を切って、五輪の準備が加速する中、同時発車的にその後を見据えるという、このタイミングで動き出された狙いというのもお願いいたします。

【知事】これまで実行プラン2020ということで作ってまいりました。着々と3つのシティを作るということでその方向性、これまでも政策を実施し、この目標に向けて邁進しているところでございます。
一方で2020年以降については、今日も人口動態、デモグラフィーについて資料を皆様に提供させていただいておりますけれども、2025年という時点については変わりませんけれども、この後、東京も人口がピークアウトすること、それから、少子高齢化は全国のスピードよりも遅れつつも、その後は加速度的に進むことが明確になっていることから、ここはむしろ長期的な準備をしておかなければいけないということで、今回の長期計画の策定という流れになったわけでございます。2020年が終わってから25年、30年、40年のことを考えるのは遅過ぎるということでございます。
また、今回の手法ですが、2040年代を念頭に東京の姿を議論する上で、おおむね10年先の2030年の東京の将来像を描きつつ、2040年に視点を置きながら、逆算をすることで東京が2030年、40年どうあるべきかという姿を割り出していくといういわゆるバックキャスティングの方法をとっていきたいと思っております。
キーワードは「成長」と「成熟」という2つのキーワードとしております。「成長」というのは、持続可能な成長のことを言い、そして、東京がいつまでも持続可能な状態で成長していかなければならない。これは単に量的だけではなくて、質的な意味も含んでまいります。それから、成熟というのはまさしく成熟都市のことでございます。1964年の1回目の東京大会と今回、2020年の東京大会の最大の違いではないかと思います。この東京という大都市の成熟をきちんと計画をすることは、今後の大都市の成熟とほぼテーマが一致していくことになります。その意味で東京の成熟を計画していくということは、ある意味、世界の大都市のモデルにもなることを想定しながら作っていく必要があるのではないかと思っております。
また、先程も会議内で強調させていただきましたが、日本の全体の人口、そして、東京にどれぐらいの人口が集積しているのかといった日本国内の分析も必要ですが、グローバル化が進んでいる中でアジア地域が一体どうなるのか、それこそこれ、結構目の前の話かもしれませんが、Brexitの後はどうなるのか。今のトランプ政権からさらにその後はどうなるのか。これはアメリカ人の決めることではありますけれども、そういった世界が大きく動き、経済が変わってくる。その中で生き残りをかけて日本の産業、経済がどう今後とも成長し、成熟していくのか。これらのことを総合的に考えながら作っていきたいと考えております。

【記者】もう1点、バンクシーの関連です。展示場所がこちら、今回、エントランス、2階のエントランスということですが、展望室など色々候補はあったかと思うんですけれども。たまたまこのオリンピックフラッグ展示コーナーの前ではありますが、なぜここになったのかお願いいたします。

【知事】折角ですから、オリンピックの展示コーナーもご覧いただきたいですし、警備の意味でもこの場所で集約をするという観点もございます。

【記者】テレビ東京の吉田です。自民党の萩生田幹事長代行が消費税増税について延期もあり得ると発言して波紋を呼んでいますけれども、こちらの発言についてどう受けとめられるかということと、消費税増税はこのまま予定どおり行うべきか、知事のお考えをお聞かせください。

【東京都知事】昨日の発言については、永田町的に言うと観測気球というのを上げられたのだなと私は理解しております。一方で、その中身でありますけれども、衆議院、それから、これについて信を問うという話もしておられます。いずれにしましても、国政ということで、国において判断されるべき事項でございます。それによって、都民生活がどうなるのかということについては注視していきたいと考えております。その一言に尽きるというふうに考えております。
一方で、菅官房長官がリーマン・ショック級の出来事が起こらない限りとおっしゃっておられます。いずれにしても、その今後の注目点が消費増税を本当にするのか、しないのかについては、これは準備をされる方も、もう予定を組んでおられる。そもそも今の新年度予算はそれをベースにして10月からの幼児教育の無償化も入っています。そうなると大ごとだなと。また、都にとりましても様々な公共料金の関係もありますので、この点については、影響は大きいものだと思います。

【記者】新宿新聞の喜田です。オリンピックとですね、都知事選についてです。ちょっとお聞きしたいんですが、ちょうどオリンピックの開会期間中に都知事の任期がですね、ちょうど終了し、するとこういうことになっておりまして、このまま行きますと都知事選の選挙とオリンピックの色々な催し物との間で色々混乱を起こすのではないかと思われるんですが、これを回避しようと小池都知事はお考えになりますでしょうか。

【知事】この問題については結局、様々国の法律等々が必要になってくる話でもございますので、それは私以外の方に聞いていただくほうがよろしいのではないかと思います。

【記者】小池都知事がですね、就任のときに「3年半だ、任期は3年半です。」というふうなことをおっしゃっていましたね。

【知事】そういう考え方もあるということは申し上げました。

【記者】そういう考え方があるということだけを、意味で言ったわけですか。
それから、これ、混乱を避けるためにはですね、前倒し選挙をやらなきゃならないんではないかという考えがあります。それについてはどういうふうにお考えになるでしょう。前倒し選挙というのはですね。

【知事】色々な考え方があると思いますし、それは国の法律でしか決められませんので、別の方にお聞きいただいたほうがいいのではないかと。

【記者】国の特例法ということですね。

【知事】それなしにはできないでしょう。

【記者】できないですか。

【知事】はい。東日本大震災のときのように、幾つかの県にまたがっている選挙を後にしたという例が唯一ではないかと。

【記者】ありましたね。

【知事】そういうことでございます。以上です。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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