ごあいさつ・
プロフィール
施政方針 記者会見 知事の動き 知事と語る
東京フォーラム
海外出張・交際費

ここから本文です。

令和2年(2020年)7月3日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和2年7月3日)

知事記者会見
2020年7月3日(金曜)
14時00分~14時39分


特設サイトQRコードの画像

知事冒頭発言

1 新型コロナウイルス感染症への対応について

【知事】それでは、本日の記者会見を始めます。
まずは私から2本、お伝えをさせていただきます。まずはコロナ関連であります。昨日、都内の新規陽性者が107人となり、100人台に乗せました。そして本日も、124名ということで100人台が続いているという状況であります。この緊急事態宣言下であります5月2日(土曜日)は154名の陽性者を出したわけでありますけれども、2カ月ぶりに100人を超えている状況でございます。
都といたしまして、現状がより一層の警戒が必要であるという認識から、昨日、「感染拡大 要警戒」ということで、今どのレベルにいるのかということをお伝えしたところでございます。また、特に都民の皆様方におかれましては、いわゆる夜の街、夜の繁華街における接待を伴う飲食店などでの3つの密が集積するような危険性の高い施設への外出などについては、お控えいただきたいということを申し上げたわけであります。
特に新規感染者が多く確認されているのが、昨日も申し上げました新宿エリア、池袋エリアでございます。適切な感染拡大防止策を講じておられるか、都の感染防止のチェックリストで、それぞれのお店がガイドラインに沿った対策を取っておられるかどうか、チェックしていただいて、その上で、このステッカーがダウンロードできる、プリントアウトができるという仕掛けになっておりまして、今、大体5000件のお店にお貼りいただいているというところまでまいりました。是非「感染防止徹底宣言ステッカー」を貼ってあるお店を選ぶなど、十分にご注意をいただき、目印にしていただきたい。
このステッカーにQRコードが表示されているわけでございますけれども、これによって、どんなことをこのお店はやっていますかという、その取組内容をここから確認していただくことによって、より安心してそのお店をご利用いただくということであります。
それから、手指消毒であるとか、グラスを皆で飲み回すとかお猪口を飲み回すなど小さなことのようでありますけれども、それがウイルスをうつすという色々なケースがございます。よって、これらの小さなことだけれども、その後の感染症につながっていくということをご認識いただいて、感染拡大防止策に利用者の側としてのご協力もお願いしたいと存じます。
それから、都立の施設に加えまして、一昨日から、こちら45階の展望室も再開したところでございますが、このような都立施設において、「見守りサービス」をつけております。都立施設に入館されるときにQRコード、またLINEなどでエントリーしていただくと、その後の行動で個人情報を守りながらお知らせするということであります。これらを、今、店舗へも拡大しておりまして、お店が、事業者がこの「見守りサービス」を使っていただく。
また、国も先日発表されました接触確認アプリ、通称「COCOA」でありますけれども、こちらもご活用いただいて、危険だというような情報を個々人でも受け取れるように、色々な工夫がここへ来まして加速度的に進んでいるということで、ご利用いただければと思います。これによって早期の感染の可能性の把握、そして早期相談にもつなげていただきたいと存じます。
それから、事業者の皆様ですけれども、都、そして業界団体が作成されます感染拡大予防ガイドラインに基づいて体温測定などの従業員の体調管理、それから、店舗内のこまめな消毒などの感染防止策の徹底を改めてお願い申し上げます。
それから、併せまして接待を伴う飲食店の経営者の皆様でございますが、従業員の方々に対してPCR検査を受けるように強くお勧めいただきたいと存じます。このところ、新宿で集団検査を受けられるケース、これは特にホストクラブなどの経営者の皆様が理解されて、ホストの皆様が積極的に検査を受けられることによって、感染者、陽性者も増えていることも事実ではありますけれども、それによって、お店の従業員の方々がかかっているのかかかっていないのか、明らかにすることが経営者としての責任という観点からもご協力をいただいているところでございますし、また、数日前には、大曲先生、国立感染症研究センターの先生ですが、そこにPCRセンターがありますが、何と140人もの多くの列が続いて、皆様検査を受けられたということであります。
そういう中から、今、検査を受けるということがかなり積極的に行われているということもあって、この陽性者の数がここのところ非常に高くなっている。これはプラスの部分と、それから追い切れていない部分は、その陽性者の数によって、まだ調査中というのが続く、ここをどのようにして把握していくかによって、不安度や市中感染度が違ってくると思います。
いずれにしましても、改めて都民の皆様方には基本に戻っていただいて、手洗いの徹底、マスクの着用、「3つの密」を避けた行動など、「新しい日常」を実践していただきたい。そして、自らを守って感染しない、感染させない、そのような行動を取るように強くお願い申し上げます。
それから、この後、伺います豊島区でありますけれども、今回、新規感染の増加傾向が、これまで新宿エリアであったのが池袋エリアでも見られるということから、豊島区がこの後、「緊急 繁華街 新型コロナウイルス感染防止大会」を開催されるということでございまして、そこには、区内の商店街の組合の方、豊島区所管警察、東京都、そして私も参加することといたしております。接待を伴う飲食店などで感染が拡大していることから、非常に積極的に大会を皆で開こうと、感染防止に向けた取組を皆でやっていこうという流れになっておりまして、ある意味、地域全体を挙げて対応していこうという流れでございます。
私も池袋は大変ゆかりのある地でございまして、お店の方々、色々苦労されている、そして、人々が集う、そのような池袋で、是非この大会などを通じて、改めて安全で、そして楽しくておいしいというところにもっていっていただきたいと思っております。また、東京都の方針もその場でお伝えすることになろうかと思います。
さらに、豊島区の区長は高野区長とおっしゃいますけれども、先日は新宿区長と一緒に西村担当大臣とお会いしまして、色々意見交換いたしました。今度は明日になりますが、西村経済担当大臣と今度は池袋の情勢や池袋エリアの取組について意見交換を行う予定といたしておりまして、国、都、そして区、それぞれ連携しながら対策を進めてまいりたいと思います。
「ウィズ コロナ」の時代でございますので、感染拡大の防止、そして経済社会活動の両立に向けまして、都として、万全を期してまいりたい。そしてまた、都民、事業者の皆様の引き続きのご協力をよろしくお願い申し上げたいと存じます。
ちなみに、現時点で分かっている数字が124名の陽性者でありますが、まだ確定の数字ではございません。新宿の保健所関係で50名、それから池袋が7名、そして124名のうち、大体のところで同じ傾向で、20代、30代が陽性者の7割を占めるということでございまして、これは、このところの1つの大きな傾向、流れかと存じます。
詳細は、総務局、福祉保健局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:423KB)

2 大規模風水害への備えについて

【知事】もう1つお伝えしておきたい項目がございます。梅雨時ということもございますが、このところも激しい雨が急に降り出すというような状況があります。この際、大規模風水害への備えについて、改めてお伝えしておきたいと思います。
西日本を中心とした豪雨災害、岡山、広島といった地域が本当に大いに水害に遭って、1階にいらした奥様の「助けて」という声、私も未だに耳に残っているぐらいで、大変な豪雨災害だったわけです。あれから2年です。先週は、九州地方でも記録的な大雨が降りました。ということで、本格的な大雨シーズンを迎えますので、今だからこそ、様々な視点から風水害に備えておく必要がございます。
まず、都の取組としてですが、区市町村向けの支援を行ってまいります。水害リスクがある場所にお住まいの住民の方々が的確に避難を行うためには、区市町村が避難情報を的確に発令するという、このタイミングを逃さずに正確にお伝えする。これが重要です。
去年の台風19号の際には、初めて避難情報の発令を行ったという区市町村もありました。それまでは非常に安全に来られたということもありますが、最近は、もうそういう例外なくあちこちを襲うということです。
その発令の判断などに、自治体も困った、苦慮したということもあります。そこで、都としまして、台風の接近など、いわゆるタイムラインに沿いまして、避難情報の発令など、区市町村がとるべき行動を的確に実施できるような、そのようなチェックリストを作ったということであります。
河川、それから土砂災害、高潮など、それぞれの地域の特性に応じまして、チェックリストはカスタマイズできるようになります。その地域の特性に合わせた形にできるということです。今後、区市町村の担当職員に向けまして、オンラインなどによる説明などを行ってまいります。それで周知を図るということです。
また、チェックリストでありますけれども、ベースになるものは、どの市町村でも活用できるものであります。ということで、他の道府県にも紹介していきたいと考えております。
加えまして、都は区市町村に対して、避難所におけます新型コロナウイルス感染症ガイドラインを作成いたしております。このガイドラインには、水害の時の避難所がどうなるのか、そこでソーシャルディスタンスをとらなければならないなど、普通の風水害等の避難に加えて、このコロナがあるわけですから、色々な知恵を働かさなければならない。3密を避けるための避難所内での行動、それから住民への周知方法などを示したというものでございます。今後とも、災害の発生時に区市町村が避難所を円滑に運営できるように支援してまいります。
また、都民の皆様に対してのお知らせですが、感染症の拡大が懸念されている中で、ご自宅が安全な方は、無理に外へ出ないで、むしろ自宅に留まっていただく在宅避難、それから、ご親戚や知人などのお宅に早めに避難するなど、分散避難の考え方も重要であります。
そこで、都として、これまで都民一人一人が、風水害時の避難行動計画をあらかじめ定めるための手助けとして「東京マイ・タイムライン」という、雨の傘を差している、防サイくんが傘をさしているものを、使い方をより分かりやすく紹介した動画を作成しまして、これ、6月10日(水曜日)から既に配信しています。どうぞ、そちらもご覧いただいて、ご家庭で話し合っていただき、改めて避難の方法など考えていただきたいと思います。
それから、今度は企業の皆様に対してのガイドラインの表示でありますが、去年は台風15号、19号、本当に激しい台風の被害がありました。そこで、覚えていらっしゃいますか、電車が止まるということで、計画運休という名前のもとで行ったわけです。運転再開後に、もしくは運転を再開するだろうということから、日本人のまじめさと言っていいのでしょうか、あのときはソーシャルディスタンスという言葉はなかったけれども、駅前に長蛇の列で、皆様、じっと待って、電車の再開をお待ちになったということがありました。ただ、運転再開後に駅で混雑があったり、混乱が生じて、通勤通学、大変な思いもされたし、大変大きな影響がありました。
こうしたことを踏まえまして、今週の月曜日に、公労使会議を開きました。公労使会議の中の1つのトピックスとして、この計画的な出勤抑制の推進、それからテレワークの活用・推進・定着をもっと進めていきましょうということで、共同宣言として採択をいたしました。
このコロナウイルスの関係で、この間、ステイホーム週間をやっていたけど、また会社が来いと言っているので、お願いだからテレワークをこれからも続けるように、是非声かけてほしいというお便りも結構来ています。
是非、そのことも進めていただくと同時に、それぞれの企業の実情に応じたマニュアル、それからBCPの策定、どのようにビジネスを継続していくかなど、それらの策定が進められるように、ガイドラインを作成して、そして公表いたしました。
是非、各企業の皆様におかれましても、台風が近づいてくる、そのときは、もうテレワークに切り替えようと、それから、在宅勤務へ切り替えましょう。経営者として、その方針を決めていただく。前もって、大体こういうときはこうしましょうということを決めておく。そして、来るべき水害に備えていただきたいということであります。
また、全国各地で発生している大規模な風水害も、いつ東京で発生するか分かりません。引き続き、この大規模水害への備えに万全を期してまいりたいと存じます。
詳細は、総務局、福祉保健局にお聞きください。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:587KB)
(「大規模風水害 区市町村対応チェックリストを作成」は、こちらをご覧ください。)
(「風水害への理解を深める動画を配信」は、こちらをご覧ください。)
(「計画運休時の出退勤ガイドラインを策定」は、こちらをご覧ください。)  

質疑応答

【記者】読売新聞の野崎です。幹事社から、新型コロナ関連で、知事に2つお聞きいたします。
1点目です。前日に続いて、本日も124人で、100人超の新規感染者が確認されたとのことで、最近は50人前後で推移していたのが、一昨日67人、昨日107人、本日124人と、ここにきて大幅に増加している傾向にあるように見えます。この現状についての受け止め、それと、先ほど知事おっしゃった124人の内訳で、地域や年代以外にもし分かっていることがあれば、お願いします。

【知事】後のご質問ですけれども、この時点では、先ほど申し上げた内訳が、ほぼ分かっていることで、また時間とともに様々な情報が上がってまいりますので、また後ほど公表させていただきます。
それから、連日の100人超えであるということについては、今日の分も精査中でありますけれども、やはり傾向はこのところ同じでございまして、20代、30代が圧倒的に多いということ。それから、昨日は、高齢者の方も少し目につきました。これは、荒川区の高齢者施設で施設内感染が起こっているということであります。
新宿でできるだけ早く検査に来ていただいていることは、私は良いことだと考えております。また、ぜひこの件については、池袋エリアでも同じように、できるだけ前もってお越しいただいて、チェックを受けていただきたい。
このところ、特に大曲先生がおっしゃっているのは、どうもおかしいなと思いながら、それでも我慢して、会社に行ったり、勤め先へ行ったり、お店へ出たりとすることによって、時間経過によって、このコロナウイルスというのは軽症、無症状から、中等症、場合によってはいきなり重等症に変わるということがあります。よって、検査は、できるだけ早めに、おかしいぞと思った段階で行っていただきたい。もしくは、例えばホストクラブの関係者が多いわけでありまして、その業態に関係しておられる方々は前もってこの検査を受けていただきたいということであります。
ということで、急速に感染者数が増加することが続いているわけでございますけれども、むしろ、感染の予防のためにも、より多くの方々に受けていただきたいし、また、厚労省のこれまでの基準でいいますと、東京の場合は10万人掛ける2.5人が、すなわち50人が1日の目安とされているのですが、そもそも検査を受ける方はそれ以上なわけでありますので、そのところの50人になると、むしろ検査の頭打ちになりがちなので、このあたりは、かつてなかなか検査を受けられないという時代から少し変更しているのではないか。むしろ東京都とすれば検査をできるだけ受けていただく、そしてまた、その体制を整えていく。
今日も練馬区では唾液による検査を始めるということであります。その正確さなどはそれぞれの特質によって変わってきますので、どれが一番いいのかというのは、まさしく今、日進月歩で進んでいる中で、ベストなものが生き残ってくるのだろうと思います。
それから、やはり昨日もポイントは、感染のレベルと医療体制の準備のレベルと2本柱で行きますということでした。医療体制は、1000床のうち280人が入院されている。かつ、療養施設のホテルもある。ちょうど切り替えの時期に当たりつつあるのですけれども、それも十分あるということから、現時点でも十分ですが、このように、100人ずつ毎日増えてまいりますと、そこを確保していく必要がございますので、医療施設の皆様方には、もちろん赤字対策もお手伝いはさせていただき、財務体制の健全化に対して東京都としてサポートするとともに、次なるレベル2、つまり3000床にレベルを上げていただくようにお願いしたところでございます。
決して、検査を受けるから多い数字で良いとは言いません。その分、調査中という方々がやはり気になるところでございますし、決して気持ちのいい分散の仕方ではないと考えておりますので、整えるもの、検査を受けるもの、あとを追っていくもの、3つの観点からそれぞれ体制をとって、これ以上の広がりをつくらず、かつ第2波に備えるという2つをやっていきたいと思います。

【記者】2点目です。昨日の緊急記者会見でも知事、夜の繁華街への外出を控えるよう、呼びかけられました。それで、都民の心構え、とるべき行動として、確認したいのですが、夜に繁華街そのものに行くのを避けるのか、接待を伴う飲食店を避けるのか、あるいは繁華街にある飲食店、居酒屋、小売店、このあたりどうしたらいいのか、都民がどう行動すべきか、考え方を確認したいのですが、お願いします。

【知事】幾つかの判断がありまして、まず、地域的なものと、それから業種的なものと、それから、最近少し目につくのが、会食の際の感染であります。会食でも、お店によっては、席を斜めにしたり、正面は抜かすとか、そこにアクリル板を置くなどしていますが、そこで賑やかにお食事や飲み会などをなさったのであろうと思われる幾つかの例が見られるというわけでございます。
そして全てのお店で夜の街が危ないと言っているわけではございません。先ほども申し上げたように、このように、お店としてもしっかり対応している方々にこのステッカーを貼っていただいたり、また、今日、これから伺います豊島区も、それぞれフクロウのマークをつけて、安全なお店を示すなど、色々地域も工夫しておられます。
ということから、地域であるとか、楽しみ方、お店の対応、それらを分けながら、それだけに全部駄目ということは申しません。やはりガイドライン遵守店を除くということで、夜の街については重々、事業者の皆様も、働いている皆様も、それから利用される皆様も、色々な意味で、注意をお願いしたいということであります。

【記者】NHKの小倉です。休業要請についてお伺いしたいんですけども、昨日の会見の中でも、特定の地域や業態に明確なメッセージを発していくというご発言がありました。休業要請について、今、行う考えがあるのかどうか、また、地域や業種を絞って出されるお考えはあるのか、教えていただけたらと思います。

【知事】今回、新たなモニタリングを分析していただいて、今回初めての試行をさせていただきました。専門家の皆様方には、ずっと数字を追っていただいて、特に1週間、7日間移動平均の中で読み取っていただいて、そこを文章に直していただき、赤、だいだい、黄色、そして緑ということを選んでいただいているということです。その上で都としての判断をお伝えする仕組みになっております。
これまでのモニタリングは、そもそも休業要請をいつかけて、いつ解除するかということが目的でありました。今回のモニタリングというのは、むしろ、今、医療体制が逼迫しているかどうか、そしてまた、全体の状況が危険かどうかということをそれぞれ前もって前兆を確認していただく。実は、毎日専門家の先生方はウェブ会議で議論していただき、1つにまとめていた。大体3時間もかけていただくケースもあります。
ですから、色々な先生方の考え方もその中に凝縮されている、それを受け止めさせていただいております。
休業要請をかけるかどうかについては、感染拡大防止の観点と社会経済活動に与える影響の考慮ということで、慎重な判断が必要になってくるかと思いますけれども、やはり国のサイドの緊急事態宣言が行われた場合には、改めて専門家の皆様方のご意見を踏まえた上で判断することが必要かと考えております。
また、オール東京でする必要があるのか、それから地域なのか、業態なのか、このあたりは、今回、初めてのモニタリングでございましたので、これからの試行を重ねていくことによって、それらをまとめていきたいと考えています。

【記者】東京新聞の岡本です。よろしくお願いします。今のモニタリング項目の専門家の分析に関してなんですけれども、都の示されている仕組みでは、この分析を基に都のモニタリング会議を開いて評価するというふうにご説明いただいていました。都民にとっては、こういう分析を基に、都がどういう議論をして評価をしたのかという、非常に関心が高いところだと思うのですが、このモニタリング会議を例えばオープンにするとか、少なくとも議事録を公開するとか、そういうお考えはありますでしょうか。

【知事】モニタリング会議は、これまでもオープン(正しくは、非公開)に行っております。そして、先生方のやりとりというのは、これは本当に3時間かけての自由なご討議ということで、それについては結論をご紹介するということでございます。

【記者】東京新聞の小倉です。よろしくお願いします。夜の街での感染について、知事はかなり早い段階から着目されて、3月末には夜の街の店の利用自粛を呼びかけたりされております。それから、もう3カ月たちますけれども、その間、休業要請に応じない店があったり、集団検査では今も多くの人が確認されています。収束が見通せない中で、そこからさらなる市中感染のおそれも出ています。他の取組はともかく、接待を伴う夜の飲食店という1点について言えば、これは都民からの指摘も出ていますけれども、夜の街対策は失敗だったというふうなご認識はおありでしょうか。

【知事】別に失敗をしているということは言えないと思います。それだけ難しい部分もあろうかと思います。色々調査中となっておりますのは、また調査中の中に、括弧、夜の街というのでお伝えすることがあるのですが、聞き取りの際も、夜の街特有の、その時ご一緒だったのはどなたですかとか、その後、どうされましたかとことについては、なかなか教えていただけない部分もあるというのも現実であります。そういった中で、ただ、やはり昨今は、むしろ事業者の方々が、中には休業要請、ステイホーム中も、ある意味アングラでやっていた方もいらっしゃるでしょうし、また、そういう中で、色々な背景から、お昼間のお勤めから、夜のアルバイトから、なかなか言い出せないというような事情もこれあり、対策というのは難しいところがあります。
ただ、それではお店が立ち行かなくなるという話になりますと、やはり検査を受けていこうというような中身に、今、変わってきつつあるのではないか。今日も、この後、池袋に参りますけれども、むしろそこは地域として何とかしていこうと、このコロナでやられていたら商売上がったりということにつながっていくことの方が、私は、試みはこれまでも幾つもやってまいりましたけれども、そういった形で進めていくのが妥当ではないかなと考えております。

【記者】そうしますと、感染防止策を徹底せずに、残念ながら感染を広げてしまった夜の街のお店ですとか、利用客の方もそうかもしれないですけど、知事は今、率直にどういうふうに思っていらっしゃいますか。

【知事】例えば新宿でも、当局等がきちんと実態をつかめているところと、そうでないところと、それぞれです。積極的に受けていただいているというのは、色々と、元々協力していただいている部分。それ以外のところを、どうやって手を伸ばしていくのかというのは、厳しいところはあろうかと思いますけれども、それでも、やはりそこのお店から感染者が出ていくということは、また、それを封じ込めるということになると、それは社会的にもマイナスになってくるし、何よりもそのお店そのものが立ち行かなくなることになるかと思います。そういったことから、今、流れはかなり変わってきていると考えておりますので、引き続きこの夜の街対策ということについては、利用者の皆様にもご協力いただいて進める、色々な試行錯誤を重ねつつ、そのような流れをしっかりとこれからもつくっていきたいと思っております。

【記者】テレビ東京の吉田です。よろしくお願いします。経済と感染対策の両立を図る考えを示されていますけれども、今後、感染の拡大が続いた場合に、どのくらいの規模になったら、その比重を感染防止に置くことになるのでしょうか。先ほどもおっしゃっていたように、国の緊急事態宣言が出ない場合は、都独自に協力要請することなどはないということでしょうか、お考えをお聞かせください。

【知事】これからも、感染症や医師のご協力の下で分析をしながら、やはり都民の皆様の命と健康を守っていくことをベースとして、一方で経済社会も守っていく。今、ようやく子供たちが学校に戻っています。私は、特に、この学校に行くことを、社会、東京全体で、またしばらくはオンラインという状況にならないためにも、皆様方のご協力をお願いしたいと思っております。経済、社会の両立もさることながら、私は、そうやって子供たちが、学校に行くの、行かないのという状況になるのは、社会全体としてマイナスであると思います。そのために何をすべきかというのは、専門家の皆様方のご意見も伺いながら、都としての姿勢を決めていきたいと考えております。
オール東京でしっかりと、これまでステイホームは1都3県も含めて、また全国含めて態勢を取ってきましたけれども、それ以外の方法として、やはり業態別、そしてまた地域別、やり方が幾つかあろうかと思います。様々なことを参考にしながら、最も有効で、かつ皆様方のご協力を得やすい方法で行っていく。必要があれば、そのようにしていきたいと考えております。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

ページの先頭へ戻る

東京都庁〒163-8001 東京都新宿区西新宿2-8-1交通案内 電話:03-5321-1111(代表)法人番号:8000020130001

Copyright (C) 2000~ Tokyo Metropolitan Government. All Rights Reserved.