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令和3年(2021年)8月20日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和3年8月20日)

知事記者会見
2021年8月20日(金曜)
18時05分~19時07分

 

【字幕版】はYouTube東京都チャンネル(外部サイトへリンク)からご覧いただけます。

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知事冒頭発言

1 新型コロナウイルス感染症への対応について

【知事】はい。それではまず、今日2点申し上げたいんですが、コロナの対策、まず申し上げます。現在、我が国はコロナとの闘いの真っ最中、真っ只中であり、かつ最大の危機を迎えているといっていいと思います。都にとりましても、今以上に重要な時期はないんじゃないか、まさに災害級ということを前から専門家の皆様方、ご指摘いただいている。そして、医療非常事態ということで、先日も私の方から、その旨、都民の皆さん、事業者の皆さんにお伝えをし、また、都としましてもBCPなどを図って、そして全庁一丸となって取り組んでいくということであります。以前から申し上げていることですが、都として死者を出さない、重症者を出さない。このことをまず、最優先に考えて、医療提供体制の課題解決ということで進めてまいりました。そして、今このような状況にあって、医療非常事態対応体制ということで、今申し上げましたように、都庁の総力を挙げて全庁一体となって、この時期取り組んでいくということであります。先ほどモニタリング会議を開催をいたしました。そして、専門家の先生方から感染状況、医療提供体制、分析をしていただいて、変わらず最高の、高い位であります赤色を、引き続き灯していただいております。ここにありますように、ここ1週間の新規陽性者数ですが、7日間平均にしまして4,600人。今日の時点では、先ほどもう既にお伝えしたとは思いますが、4,721人の数字に変わっておりますけれども、ずっとこのように3週連続で過去最多を更新をいたしているわけであります。今日の最新の新規陽性者については、5,405人ということでありますが、7日間平均としてお伝えしたわけであります。人流の分析は、いつも西田先生から報告をいただいてるんですが、宣言の直前の7月の初旬と比べますと、この間約35%下がっているということで、皆さんがそれだけ人流を意識していただいた成果かと思いますが、ただただ、お盆明けの今週火曜日まで雨が降ってもいたんですけれども、お盆明けから、その人流は下げ止まっているという指摘をしていただきました。そして、賀来先生からは、この感染力が強いデルタ株への変異、既に置き換わっているということについても、今日もご報告をいただいております。それから最近、これまで他人事、自分の周りにそんなかかった人もいないよという方が多かったんですが、これまで感染されていない方も、この職場とか、あの学校、あるいはご家庭など、身近で感染した人が出てきているというふうに、自分も大丈夫かなというふうに感じる方が、実際増えているかと思います。私もそういう話は、耳によくいたします。よって、デルタ株っていうのはもう皆さんのすぐ隣にいるという意識を持っていただく。そしてそのことが、全体として結局人流を下げたり、それから夜の時間帯気を付けたりということに繋がって、まあ、行動変容です。そういった状況に今はあるのではないか。だからこそ、お盆明けのこの時期に、どうやってみんなで抑え込んでいくかということ。それから、人と人との接触を可能な限り減らしていけるかということを、他人事ではなくて自分事としてお考えをいただきたい。またそのように、みんなで意識を共有していきたいと思います。そしてこの明日、もう土曜日です、そして日曜日、お盆明けから初めての土日週末を迎えるわけです。先週末はずっと、しとしとと雨が降って、また地域によってはもう洪水状態のところ、お見舞いを申し上げたいと思いますが、ただ、関東の方は、先週末と違ってお天気も良いという予報が出ているわけであります。じゃあ、先週は外行かなかったから、今週この週末行こうかみたいな形に、ここは抑えていただいて、ここはぐっと抑え込むと。そのことを、ぜひ皆さんとともに共有して、その抑え込むことにみんなで努力をしていきたい。またそのことを、ご理解いただきたい。やむを得ず、万万が一、やむを得ず外出される場合でも、頻度とか人数とか時間、これを半減をしていただきたいと思います。というか、お願いします。また、夜間繁華街の滞留人口、西田先生からも、前回も同じような傾向だったんですが、今、重症者が一番出ている世代っていうのは40代、50代、60代です。その世代の方々が、人流のところのあれ(スライド)あるかな。先ほどのモニタリング会議で、この世代別の分なんですけど、入ってませんか。そこは世代別で、夜の繁華街の滞留人口を示しておりまして、それも営業だよとおっしゃるかもしれませんけれども、そこを、その時間帯に、最も、これ(スライド)無いのね、40代から60代の方が、最もこの夜間の繁華街滞留人口で高い割合を示している、占めているということです。仕事終わりには、ここは繁華街に立ち寄らないで、まっすぐご帰宅をお願いを申し上げます。
それから、事業者の皆様に対しましては、人流抑制の要というのがテレワークであります。7月の都内の企業のテレワーク実施率を調べますと、企業数では6割の企業が実施をしていると。ただ、社員数では約5割だという、そのようなことがデータとしてあります。もうひと頑張りの工夫、取組ということを、ここでもお願いをしたいし、また、テレワークというのは一つの経営戦略にもなり得るわけで、都でも様々支援も行っております。今だからこそ、出勤者数の7割の削減を達成をしていただきたいと、こう思います。
それから、同じく人流について、大型ショッピングセンター内のフードコートの滞留人口なんですが、こちらの方も4月末の宣言中に比べますと、高い水準となっているということで、こうした取組も踏まえて、都におきましては、商業施設などに対して、人と人との距離の確保、これまで1.2メートルといっていたのを1.8メートルにしてください。それから、お店の入場者数を約5割に削減してくださいといったことなど、つまり人と人との距離の確保、それから基本的な感染対策の徹底、それからデパ地下などの入場者の5割削減など、これら対策の柱にしていますけれども、都の職員がそれぞれに出向きまして、約200店舗に直接訪問して、こういうリーフレットを活用して意見交換を行い、また優良事例の共有などを通じて、業界団体の皆さんと連携した取組を実施をしているところであります。また、ぜひ、先ほども賀来先生からお話ありましたように、デルタ株の感染力がもう倍だということを考えますと、各業界で作っておられるガイドライン、これもデルタ株に即したガイドラインにバージョンアップしていただけないでしょうか。1.2のところ1.8の距離に変えたりとか、もう既にアクリル板やってますよ、色々やってることあるかもしれません、やっておられます。ただ、もう一度、ガイドライン、業界として見直しをして、そしてバージョンアップできるところはしていただきたい。それの、例えば確認方法であるとか、もうやってるよではなくって、もう一度このデルタ株という、この強力な敵に対しての対策ということを、もう一度練り直していただきたいと、このように強く思います。
それから、学校ですけれども、小中学校や高校については、もう来週から順次、新学期に入るわけであります。10代以下の家庭内感染が増加をしているという中において、家庭での児童、子供さんの毎日検温をするなど、まず家庭そのもので健康観察をしっかり行ってください。そして、これは本人はもとより、同居家族に体調不良の方がおられる場合は、そこは子供さん自らは元気だけれども、中で、ちょっと調子が、お父さん調子が悪いよというような時は登校を控えていただきたい。そして、医療機関を受診していただいて、それでしっかりと対策をうっていただく。治療が必要なら治療する。また、様々な検査などを進めることによって、また家庭内での感染防止ということにも繋がりますので、万全を期していただきたいと思います。あと学校によって、もう学校でも色々な感染対策行って、学校で最初に登校する際の検温などがすぐできるようになったり、消毒液など置いてあるけれど、だんだん慣れてくると、そこが、確認が少し疎かになってはいないだろうか、そこも学校ごとにもう一度ご確認いただきたいし、また児童・生徒の感染状況に応じてオンラインを活用した分散登校であるとか、時差通学、短縮授業などの取組をお願いをいたします。
それから、大曲先生はじめ、本当に皆様方、臨床をやっていただいている先生方には、本当に休みなく、猪口先生のところの入院ステーションもそうであります。医療提供体制というのは、今の状況というのは大変厳しいと。重症患者が増加しているという状況を踏まえまして、改めて都内の医療機関の方々に、都としてお願いをいたしております。一昨日の段階で都内の医療機関に対して、中等症病床の一部を重症病床への転換をお願いをいたしております。重症の方が、中等症から重症になると、それだけ医療現場というのは、非常に負荷がかかるということは何度もお聞きしておりますし、また皆さんにもお伝えしているわけですけれども、今この現状に鑑み、医療機関の皆様方に重ねてのご協力をお願いをしているところであります。
それから、先日ご案内しました酸素ステーションでありますけれども、明日21日(土曜日)に荏原病院で、また来週の23日(月曜日)に渋谷区にあります都民の城で開設をいたします。それから、今後、感染状況や地域バランスなどを考慮しながら、これは酸素ステーションの方、順次拡大をしてまいります。それから、下の入院待機患者さんを一時的に受け入れているTOKYO入院待機ステーションですけれども、これまでも平成立石(病院)、まさに猪口先生のところに大変お世話になっております。この区部における入院待機ステーションに加えまして、多摩地域、八王子市内の医療機関で十数床を設置するよう調整をしているところであります。それから自宅療養者が増えております。その医療体制でありますが、東京都医師会、そして各地区の医師会等のご協力を得まして、電話やオンラインによる診療、そして、往診の体制を整備をしているところでございます。さらなる強化に向けて、東京都医師会の方で、オンライン診療システムの導入を進めていただいているということでございます。この点についても、猪口副会長をはじめとする医師会の先生方には、このオンライン診療をより具体的にどのようにして進めていくかなど、ご協力をいただいておりますので、改めて感謝を申し上げます。また、こういう状況でこのコロナに伴って、そういう診療の現場も色々な変化があるかと思いますけれども、引き続き自宅療養というこの場を、より安全の確保ということでご協力を引き続きお願いをしたいと思っております。
それから、若者対象のワクチンの接種についてでありますが、先日、渋谷で予約無しでということを申し上げたと思いますが、場所ですけれども、渋谷駅に近い勤労福祉会館で8月27日(金曜日)から接種を開始をいたします。対象は、16歳以上で39歳以下の方であります。ぜひ接種券と、それから身分証明書は学生証でもいいです。とにかく身分、自分を証明するものをお持ちください。パスポートとか、マイナンバーカード持ってればそれはそれですし、免許証、色々あるかと思いますが、接種券と、それからその身分証明、これを持って予約無しでの接種ということにいたしております。まず、1回目の接種を受ける際には、もう2回目の予約をお取りいただくことになりますので、それでしっかり自分の身を守る、守りながら武器となる、それを確保してください。それから、先日も品川プリンス(ホテルイーストタワー)に、猪口先生、同行していただきました。抗体カクテル療法という、特に発症して間もない方々が、これを投与されますと効果があるといわれております、抗体カクテル療法。ワクチンと、このカクテル療法と、両方合わせますと二つの武器を手にしているわけでありまして、これがまさしく攻めであり、もう一段の人流の抑制、それから基本的な感染防止対策による守り、攻めと守りの対策で、感染の収束に向けた確たる流れを作り出していきたいと考えております。先ほど西田先生の方からも、実効再生産数が1.10というお話がございました。このところずっとそのあたりで、かつ高止まりしているという状況は、医療機関の皆様方に大変負荷をお掛けしていると。また、それに関わっておられる方々は、毎日何千人という単位で人の世話をしなくてはなりません。自分の健康を守るだけでなく、ご家族を守るためにも、今申し上げましたような様々なご協力をぜひ行っていただくよう、お願い申し上げます。後ほど、先生方から今の件についてのご質問やご報告を、今いただいた方がいいかな。それぞれ今日のモニタリングに関して、大曲先生からお願いできますでしょうか。

【大曲先生】私から、感染の状況でありますけども、知事のお話のとおりです。毎週毎週、新規の陽性者数、更新を更新を続けているというところです。なかなか抑えが効いてないというところです。かなり厳しいと思ってます。これだけの感染の流行というのは、なかなか本当に経験したことがない医療のひっ迫の状況、経験したことがないということで、私達としては、災害レベルでこれを猛威を奮っているというふうに表現をさせていただいていました。とにかく申し上げたいのは、今、私達の世代といいますか、40代、50代、60代、自分たちの仲間の社会で一番頑張ってる、みんな頑張ってますけども、その世代の人たちが多くかかって、実際、集中治療室に行くとそういう方々が苦しんでらっしゃるっていう状況が現実にあるわけです。いや、本当に我々に厳しい病気です。とにかくかからないように、努力していただきたいといいますか、ということはお伝えをしたいと思います。防ぐための方法は、色々なところにいま書かれています。あとは、自分がかかるだけではなくて、結局お話にもありましたけども、周りの家族にもこれ影響及びます。一家全体がかかってしまって、家族の様相が一変してしまったなんてことも聞きます。やっぱりそれはもう医者としては、やっぱり見たくない、避けたいとこだと思っておりますので、とにかく自分たちが、そして周りの関係する方々の身を守るため、命を守るために、いかに予防できるかということを、予防するかということをお考えいただければと思っています。私からは以上です。

【知事】猪口先生お願いします。

【猪口先生】医療提供体制については、今はもう非常に入院医療も、それから在宅療養している方たちに提供しなくちゃいけない外来の医療に関しても、完全に限界を超えてるような状況といっていいと思います。それは、6,000床を用意しているところで4,000床ぐらいのところで、なんでだっていう質問は何度も何度も受けますけれども、今非常に重症化してまいりまして、例えば中等症、軽症で診るようなところに、かなりの中等症の重たい患者さんが入ってくるような状況になってると、ものすごく労力を取られるという状況で、一人の患者さんにかかる人数も増えてます。それから、入退院に時間がかかるっていうか、ホテルのようにチェックイン・チェックアウトっていう、時間で決めたようにできるわけではないんで、昼間の間は2倍かかる。よくこのモニタリングで積み残しって話をしてますけども、積み残しの患者さんたちって、次の日の朝入ってくるんです。そうすると、やっぱりダブルに患者さんが増えてしまうっていうようなところもあります。という具合で、今、我々はできる限りのことをして、そして次にできることを色々作りながらやっておりますけれども、今非常に危険な状態が続いていると思います。一番は、とにかく危険がある方たちが感染しないということで、自分の身を守っていただきたいと本当に思ってます。以上です。

【知事】では、西田先生。

【西田先生】私の方からは、引き続き、都内の主要繁華街の滞留人口と人流についての状況についてご報告をさせていただきました。先ほど知事の話にもありましたように、緊急事態宣言の発出後、夜間滞留人口に関しましては35%減少してきております。50%の減少を目指すということで、今、色々な取組をしていただいているところですけれども、あともう一歩、人流の抑制が必要な状況です。お盆の期間明けから、少しずつ人流の減少が停滞し、また時間によっては上昇しつつあるところがありますので、非常にここが重要な時期ですので、さらなる一段のご協力を皆様にいただきたいと思っております。先ほどのご説明にもありましたけれども、夜間の繁華街滞留人口、私どものデータは、繰り返しになりますけど、レジャー目的でそこに滞留しているという人を特定してカウントしているわけです。ですから、そのレジャー目的の夜間の滞留人口の多くを、重症化のリスクの高い中高年の方々が占められているという状況が判明しておりますので、ぜひご自身の健康、命を守るということとともに、またワクチンを打ち終わってからも、重症化予防にはもちろん効果がありますけれども、感染予防ということに関しては少し難しい面も一部ありますので、人にうつしてしまうということは可能性としてはないわけではないわけです。ですから、そういう意味で、ワクチンを打ったから繁華街で飲んでもいいという状況でもまだないということで、ご自身とご自身の周囲の大事な人たちの命と健康を守るために、一層、中高年の方々にご協力をいただきたいというふうに申し上げました。また、以前の第3波、第4波のときにフードコートでのクラスターは複数発生いたしましたけれども、フードコートにおける滞留人口についてもご説明し、まだ以前の宣言に比べますと、高い水準で推移しているという状況を報告させていただきました。外出を極力減らして、非常に大事な時期ですので、一層の皆さんのご協力をお願いしたいというふうに思っております。以上でございます。

【賀来先生】はい、私の方からデルタ株の状況についてご説明をいたしました。現在89.1%、ほぼ9割ということで、東京都内ほぼデルタ株に置き換わっていると考えていいと思います。今、先ほど都知事も強調されましたように、このデルタ株の感染力というのは従来の2倍以上。従来、1人から2.5人にうつすぐらいだといわれていたんですけども、1人から5人から8人。8人という数字になってきますと、先日アメリカのCDCや英国でも、やっぱり8という数字になってくると、ほぼ水痘に匹敵するような感染力もあり得るということになっています。ということは、今までの考え方ではとても対応できない。距離も1.2メートルから1.8メートル、会話も従来であれば45分話せたところが20分というふうに、ほぼ倍のような形、いわゆる今までよりも2倍の形で色々なことに対応しなければいけないということになります。まず、ワクチンの接種をしっかりと受けていただく。これは重症化を阻止するという意味では効果が出ていますので、これを、ワクチン接種を行いつつ、自分が人と接するときにしっかりと不織布のマスクを、顔にフィットさせて着けること。そして、換気です、これまで以上に。今までは、5センチメートルから10センチメートルぐらい空けておけばいいんではないかといわれていたんですけど、もうフルオープン。あるいは学校なんかでも、もう今、以前、第1波のときっていいますか、昨年、かなり多くの学校で完全に窓を開けてドアを開けていたということがあると思います。これは自宅療養でも一緒なんですけども、これから秋口になって、それほど寒くない時期になりますので、できるだけ換気を徹底していただく。ですから、まず、ワクチンの接種の徹底とともに、感染予防策を徹底していく。そして、できるだけ人と会う機会を、先ほど都知事も言われましたように半分にしておく。感染対策もより倍ぐらいの強さでやっていくということで、この状況を皆さんで対応していっていただければと思います。私からは以上です。

【知事】後ほど、ご質問もお受けしたいと思います。
(詳細は、総務局、福祉保健局、病院経営本部、産業労働局、教育庁にお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:1,700KB)

2 都内パラリンピック聖火リレーについて

【知事】それともう1点、別件でありますけれども、私の方からお知らせがございます。都内パラリンピックの聖火リレーであります。今日、都民広場で集火式行われたわけでありますけれども、62の区市町村、全て都内の自治体で採火された、その火が一つの炎になったということであります。今、現在、北区の(東京都障害者総合スポーツ)センターの方で点火セレモニーが行われておりまして、その後、全国各地やパラリンピック発祥の地というのが、ロンドンの郊外にありますストーク・マンデビルという病院からこのパラリンピックの運動っていうのが始まっているんです。そこで起こした火と、全国でそれぞれ色々な工夫をされた火とが一つになっていくわけであります。この炎が開会式で行われる24日(火曜日)まで都内を巡って聖火ランナーの皆さんによって繋がれていくということであります。点火セレモニーの方については、インターネットでご覧いただけますのでぜひ見ていただければと。それから地元で予定していた、例えば踊りとか演奏など、スポンサーのご協力による義足のダンサーのパフォーマンスとか、こういったのがもうずっと用意してきたものであります。またそれとともに活躍する障害者の映像もご覧いただけますので、こちらの方もぜひご覧いただければと思います。ご自宅でお楽しみいただきたい。パラリンピックについてもオリンピックでの様々な経験生かして、パラアスリートの特性を踏まえまして、安全な環境で大会を開催できるように取り組んでまいる。ご支援の方、そしてご協力のほどお願いを申し上げます。オリンピック・パラリンピック準備局の方で、詳細についてはお尋ねいただければというふうに思います。私の方から以上2点であります。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:196KB)

質疑応答

【記者】ありがとうございました。幹事社の毎日新聞の古関と申します。2点質問させていただきます。1点目は今お話にもありました都内の新型コロナの関係です。モニタリング会議でも、都内の感染状況が今、災害レベルにあるという厳しい認識が示されましたが、都内の人の流れは、人流は目標の5割減にはまだ届いていません。かなり都も呼び掛けをして、注意喚起を促していると思いますけれども、なぜ人流が目標のところまで下がらないんでしょうか。そのご認識と、下げるために何が必要か、お考えを知事にお願いします。

【知事】これは、もうさっき縷々申し述べたとおりであります。もう一度デルタ株という強い敵をみんなで認識、意識を共有していきましょうということです。これは人の問題ではなくて自分の問題、我が家の問題として捉えていただくということが一番重要ではないかと。この土日もあります。お盆からの流れをどうやってここで、先ほどの実効再生産数1.10というのを1以下にしていくかということは、医療従事者の皆様方の負担の軽減にもつながっていくということにも思いを馳せていただきたいと思います。西田先生、何か付け加えることありましたらお願いします。

【西田先生】今、知事がおっしゃったとおりで、やはり危機感をさらに共有していくということが非常に重要な局面だと思います。一つ加えるとすれば、ワクチンが急速に今、普及してて、非常にこれは期待されるところで、非常に重要なところですけれども、ワクチンを打ったからといって、まだワクチンが行き渡るまでは、先ほど申し上げましたように、まだ我慢していただく必要がある時期かと思います。そういう意味で、まだまだ緊張感が必要な局面ですので、そういった状況であるということを、再度もう一度、一人ひとり認識して、できるところから外出の頻度等を減らし、時間を減らしていくというそういうところで、ご協力をぜひいただきたいと思います。

【知事】海外は色々と試行錯誤をしているわけであります。そういう中において、まだワクチンのこの行き渡りが、そういう試行錯誤しているところよりも、若干まだ日本の場合、足りていないという、ちょうど半ば、道半ばのところにあるということも私達は認識しなければならないと思いますし。ただ一方で、やはりワクチンという武器をいかに得るかということも重要であります。区市町村などや職域などでも、改めて接種が再開されているということでございますので、かつ、先ほど申し上げましたように、若い方々へのワクチンの接種、都でも行っております。40代、50代の方々の重症化が目立っておりますけれども、重症させないためにも、ワクチンの接種をまだお済みでない方は、一日も早く打っていただければというふうに思っております。両方、だから守りと攻めだということを申し上げておりますけれども、人流を下げるのも、人と人との接触を下げるという意味での大きな守りになると、そのことを強調したいと思います。

【記者】では2点目です。東京パラリンピックについて伺います。開幕が迫り、大会前最後の記者会見ということで、改めて知事にご認識を伺いたいと思います。東京都は大会を開催都市として開催して、学校連携観戦も行うとしております。一方で、都内のコロナの状況は今モニタリング会議でもありましたように、制御不能になっているような状況です。こうした中で大会を開催することで、都民の理解は得られるのか、改めて認識をお聞かせください。

【知事】オリンピックで様々な対策を講じてまいりました。アスリートの皆さんにプレイブックを守っていただいたり、徹底した水際対策など、定期的な検査、行動管理、健康観察ということで、感染の抑制に努めたわけであります。これら、その結果、空港検疫での陽性率も0.09%ということ、それから都内で入院された訪日者も最大でも二人と、ある意味想定内の範囲だということは、関係者そしてアスリートの皆さんのご協力のおかげだと思っております。パラリンピックにおきましても、これらの経験を生かしながら、またパラアスリートの特性を踏まえるということが必要です。安全な環境で大会開催できるように取り組んでいくということを四者協議において確認をし、さらに今回もオリンピック同様でありますけれども、無観客でということでございます。学校連携の方についても、現下の厳しい感染状況を踏まえながら無観客としておりますけれども、学校連携観戦というのは、まさに教育的な要素が大きいということから、保護者の皆様方の意向も踏まえて、自治体そして学校設置者が希望する場合に、安全対策を講じて実施をということであります。その際は、感染症や熱中症や、また交通など、安全の対策を徹底をしていくということで準備をしているところであります。

【記者】すみません、今のご説明だと都民の理解は得られる、開催についての理解を得られるというご認識でよろしかったでしょうか。

【知事】はい、ぜひ理解していただきたいと思いますし、また実際に私もリオで観戦しましたけれども、オリンピックとまた違った意味で、パラリンピアンのパフォーマンス、競技に向けての挑戦、これらを実際に見ていただくのは極めて教育的な価値も高いものであり、かつ安全な対策をしっかりと講じていく。保護者の皆様方の意向も踏まえて、行うというものであります。

【記者】ありがとうございました。では各社の質問に移ります。質問のある方は挙手をして、知事の指名を受けた上でお答えください。

【記者】朝日新聞の池上と申します。小池知事に2点伺います。まずは医療提供体制についてなんですが、病床のひっ迫などを受けて、緊急時の体制に切り替えるという発表があってから2週間が経ちまして、病院の役割分担などを進めているものの、医療の状況がより厳しい状況になってますし、あと宿泊療養施設での医療体制の強化なども、人材の確保などが難しいという状況です。知事はこの新体制への移行というのはスムーズにいっているというふうにお考えなのか。また実効性や成果についてはどのようにお考えでしょうか。お願いします。

【知事】これまでもモニタリング会議などで、ポイントなど警鐘を鳴らしていただき、それらについて対応をこれまでも講じてきたところであります。酸素ステーション、そしてまた入院待機ステーション、そして救急隊が非常に、要請があってから然るべきところ、もしくは体制をどうとるかという結論が出るまでに随分時間がかかるといった事例も、非常にこの間、増えてきておりました。それらに対しての受け入れるスペースを確保するなどなど、様々な策を講じ、またそれを実行しているところであります。これらの病床が一気に増えるというのはなかなか難しい。かつ重症者用のベッドを確保してくださいということは、それだけ人員を寄せていかなければならない。宿泊療養もそうなんですが、お城を構えるのはできても、そこに人がいるかどうかなんです。ですから、そこに人を確保するということで、それぞれの病院や、また医師の方々、そして看護師の方々にご協力をいただく、それによって体制ができてくるということであります。本当にハードもさることながら、やはりそういった医療に必要な人材の確保ということを、これからもしっかり皆様方のご協力得ながら進めていきたいと考えておりますし、また、まさに現在も継続して、その体制を整えているところです。

【記者】ありがとうございます。もう1点は病床についてなんですが、厚生労働省の田村大臣が、確保病床より受入実績が少ない医療機関について、東京都と連携して調査していくというようなお話がありました。この取組について、東京都での検討状況について教えてください。

【知事】これは厚労省と連携しながら、いかに病床を確保していくかというその一環であります。そういう中で本当にご協力を、もう一般の外来を止めたり、救急を止めたり、手術を延期したりという、そういうこのご努力をいただきながら積極的に受け入れてくださっている医療機関は多くあります。一方で確保病床ということで、手を挙げてはいただいておりますが、いざとなると、なかなか受けていただけないっていう、そのあたりはなかなか悩むというか、難しいところであります。改めてそこも、今回、軽症を受け入れるのか、中等症なのか、重症なのか、抗体カクテルを受け入れるのか、いただけるのかどうなのかということで、それぞれのところに呼び掛け、問い掛けもしているところです。今こういう状況にあって、医療機関の皆様方には、ぜひともそのリソース、資源を、医療という大切な資源をご提供いただいて、そして、できるだけこの困難な時期を短くすることが、結果として他の病状の方々を救うことにもなるかと思いますので、ここは皆さんにご協力いただけるように、そのためにも厚労省と一緒に連携しながら、コロナ対策という大きな観点からも進めていきたい、進めていく必要があるんじゃないかと考えております。

【記者】ありがとうございました。

【知事】産経さん。

【記者】産経新聞の大森です。知事と猪口先生に、それぞれ1点ずつ伺いたいんですけれども、まず猪口先生にお願いしたいんですが、今の確保病床の質問にも若干関連はすると思うんですけれども、都内に病院が650あって、診療所にいたっては1万以上ある中で、コロナの重点医療機関というのは約170にとどまっているという現実について、以前、猪口先生は、入り口を分けられないとか、受け入れないわけじゃなくて、構造上の問題でなかなか受け入れが難しいんだということをおっしゃってたと思います。今後、感染症法の運用の見直しがされてどこの類型に移るかはまだわかりませんけれども、一般的な医療機関でも受診ができるよっていうふうになったときに、建前としては、おそらく医師法か何かになると思うんですけど、建前としては診療拒否してはいけないということにはなるんでしょうが、現実問題としてそこら辺、受け入れをできるのか、ないしはするのかどうか、もしくはそこら辺に課題があるとしたら、どんな対策が必要なのかっていう点についてお考えをお聞かせください。

【猪口先生】色々な問題があることをぱっと聞かれて答えなくちゃいけないってのは、ちょっとつらいところありますけれども、まず構造上の問題というのは、感染症を診るためには、絶対的な話です。うつしてはいけない人にうつしちゃ絶対いけないわけで、東京の病床、今640っていう話ありましたけれども、二次救急医療機関って250ぐらいなんです。感染症は明らかに急性期疾患で、二次救急病院以上ぐらいの人員的なキャパシティがないと、まず無理だと思います、能力的に。東京の病院のその640のうちの100ぐらいは精神科の病院でありますし、それから病床数にしていうと、2万床は療養型の病床なんです。この療養型の病床は、お年寄りたちが入院しているわけですから、ここに感染が起きるようなことが起きますと、多くの重症患者、もしくは残念ながら死亡される方も増えるでしょう。ですから、院内感染だとか感染をさせてはいけないということは、もう一番大事なところです。それは、法律が変わって診なくちゃいけないとか何だとかあったって、インフルエンザでも院内感染を起こしちゃ絶対いけないわけです。だからそこの、なんていうか法律が変わったり、何か応召の義務がどうのこうのだから診ろっていう、そんな無茶苦茶な話はないわけで、やっぱり院内感染で他のうつしてはいけない人たちにはうつしてはいけない。それを守れるところが、できるところが診るっていう、そういう能力の問題にいって、今110、20ぐらいのところがアクティビティ高く診ていますけれども、そういうところしか現実的に診れないから、今そういうところが診てるんです。診れるところはもう、すごい、もう100、200%ぐらいの力を発揮して診ていると思います。診れないところに診ろという話を色々するのって、全く無謀な話というか、現実的にできないところに言うのはちょっとどうかなと僕は思います。診れるところで一生懸命診て、今やれることをやって、そしてキャパ限界まできていますので、あとこれを広げようと思うと、何かを捨てなくちゃいけないです。今日も僕は実を言うと、自分の病院の中でもっとベット広げないかっていう、広げられないかっていう話をしてきました。だけど、そうすると、そこの広げなくちゃいけないところには、命を助けなくちゃいけない患者さんってやっぱり入院しているんです。それをどうするのかっていう、地域で他の病院に移しながらやるのかとか、そういうふうに、色々な議論が現場でものすごくありながら、今やっとここまで広げてきたんです。今日、明日で相談すれば、すぐぱっと広がるなんてことはありえませんので、色々なことを考えながら、現場は苦労しながらここまでやっときてます。そこのところをご理解いただければ本当にありがたいと思います。何かきちんと説明してないんですけど、現場は本当に苦労しています。すいません。

【記者】ありがとうございます。知事に伺いたいんですけれども、今日のモニタリング会議で、ワクチンの12歳以上のワクチンの接種率、2回目終えた人が4割超えてたと思うんですね。これまでも4割っていうのが一つの、海外のデータなんかから見ても一つの目安になるというふうにいわれてた、ずっといわれてたと思うんですが、感染症の専門家の立場としては、ワクチン打ってもマスクをしてくださいね、会食を控えてくださいねっていうのは、これ当然だと思うんです、感染症の立場としては。ただ政治家として、これだけワクチンが広がってきた中で、感染症法の運用見直しなんかも含めて、今後のその出口戦略みたいなところ、知事はどんなふうにお考えでしょうか。

【知事】はい。4割というのが十分なのか否かというのは、まさしく専門の先生方、また、各国がそれによって、今、試行錯誤でやっていることも参考にしなければならない。これまで2回で、2回打てばワクチン大丈夫だって言われて、2回打ったからもうマスクとっていいんだよということを豪語する方もおられれば、さっきも先生のお話ありましたように、重症化はしないかもしれないけど、感染力についてはまだクエスチョンマークだというお話、抑えるかどうかは疑問だというお話も聞いております。そのあたり、各国での大規模な何かイベントをやってみて、それがどうだったかとか。また一方で、解禁したけれども、また上がってきてしまっている、テキサスの州知事が感染して、だけど重症化、その後どうなったかよく知りませんけれども、その後の報道よく接してないんですが、本当に各国が色々な試行錯誤を繰り返している最中でありますので、さあどこで解禁するのが経済にとって良いのかとか、結局またぶり返すことによって、さらにこの医療の現場も厳しいという、今お話ありましたが、またそれを繰り返すのかというのは、なかなかこれを判断は難しいところではあるかと思います。ただ、ただ、どこかでの出口は見つけていかなければならないし、そういう意味では今ワクチンパスポートなど、各国色々な批判もありながらやっておられるというのは、みんなの安全を確認し合うという行為としての話なんだろうというふうに思いますし、それらを一種、みんなでそれをやっていかなければプラスにならないねということを共有することは、重要ではないかなと思っております。実際、今日本のGDPの各国との比較をしますと、どうもこの中途半端感がそこに出てきて、経済にとってもプラスではないっていうことは、締めるときはビシッと締め、そして緩和するときはメリハリつけてやるというところが、国民の皆さんとも共有できてない部分なのかなというふうに思っております。まさに試行錯誤、様々な例を見ながらということだと思います。いずれにしても、武器であるこのワクチンの接種ということは極めて重要でありますので、4割で駄目だったら、じゃあ5割、6割という、今まさにそれやっているところですから、とにかく皆さん、自らが受けることが社会全体へのプラスでもあるという、そういう認識をお持ちいただければと思うんですけど、賀来先生どうでしょうか。

【賀来先生】今、都知事がおっしゃったように、確かに4割っていうのは、色々な各国のデータが出てきて、そうなると少し感染者が減ってきたというデータが、イスラエル、アメリカ、イギリスでもあったんですけども、やはり、今のワクチンを2回打つことで大丈夫ではないかと言われていたことが、いや、やっぱりブースターが必要ではないかと、もちろんWHOもまだ見解を出していませんけども、やはり今、知事が言われたように、出口戦略が非常に必要だと思います。ただこれは、今、東京都も大阪もそうですけど、全国で色々なデータが出てきて、重症化率はかなり下がると、あるいは亡くなっている方はすごく少ないと、そこのデータをしっかり見極めて、そして出口戦略を立てていくことが必要だと思うんです。ですから、今まさに都知事がおっしゃったように、今まだ試行錯誤しているところ。ただ、このデータをしっかりと、年代別のワクチン接種率と重症化の率、あるいは今、高齢者の方の重症化の率、そういったもの、今しっかりと、今これだけ打つ方が多くなってこられていますし、ワクチンがあるないっていうのは、今までとは全然違う武器なんですけども、この武器をより有効に使うためのデータをしっかりと見ていく時期だろうと思います。その上で、出口戦略をしっかりと立てていくということで、もう少し時間が必要ではないかと思います。出口戦略は絶対に重要です。

【記者】(NHK・古本記者)知事と猪口先生に伺います。まずですね、知事にパラリンピックに関してなんですけど、先ほど、開催については理解をしていただきたいというふうに都民の方への、ということでした。ただですね、今、今、なさらないといけないことでしょうかというふうに外出の自粛を都民に求めていらっしゃいます。パラリンピックで大勢の人が移動する中での、都民からそのメッセージ矛盾を感じているという声もありますが、
パラリンピックを今開催する理由について、改めて分かりやすく教えてください。

【知事】私。はい、他ないですよね。まずパラリンピックをこの時期に行うということで準備もし、そしてまた四者協議で既に決まっていることであります。一方でコロナの状況が厳しいという中ではございますけれども、しかしながら、オリンピックで重ねた様々な知見をベースにしながら、また、アスリートの皆さんや関係者の皆さんのご協力でもって、大会を安全に開催をするということは、NHKなどをはじめ、皆さんがこれから画面で、色々と人間の挑戦がここまでできるんだということなど、確認していただければご理解も進んでくるかというふうに思います。

【記者】猪口先生に伺います。すいません、冒頭、昼間の間には2倍になっているという病床の話、患者の受入の話ありましたけれども、数字上は一定数空きがあるように見える病床ですけれども、その2倍になっているところをちょっと少し教えてください。

【猪口先生】空きがあるのに何で入らないかっていう質問の答えることになるんだろうと思いますけれども、なかなか病床が100あったらその100全部使えるかっていうと、その医療っていうのは、なかなかそううまくいかないんだと、病室ってのは男も女もあるしっていうような話を、例えばお年寄りと若い人で活動の範囲だとかそういうのが違うとか、それから合併症の問題が色々あったりとかっていうことで、なかなかうまくいかないんだって話は前々からしているところではあるんですけれども、最近、かなりの重症の方が非常に増えてきているということで、軽症の方たちが入院してくるのと比べると労力が非常にかかりますので、その患者さんたちの入退院ということで、すごく労力がかかるようになってきていることがあります。それから、これは先ほどの感染症法上の問題なんだけれども、入口が保健所っていう、その行政のところが入口になってきて入院を決めています。そうすると、その調整が、通常医療というのは医療者が入院を決めて、そしてこういうところに入院させようと、医療者同士のコミュニケーションの中で入院をさせていますけれども、これは行政の判断によって入院というものが決まってくるわけです。そうすると、入口が非常に限られたところから、色々な病院に振らなくちゃいけないということで、調整が非常に難しいという点があります。そして、先ほど言った点は、今、1週間で2,000人以上の方が入退院をしているんです。1日あたり300人から400人の方が入退院、非常に多い日はもっと入院をしなくちゃいけないですね。そうすると、調整をするのに調整中という形の積み残しっていっていますけど、その日のうちに入院させられない人たちが出てきます。その人たちの入院は、なるべく次の日の朝、調整をして入院させているんです。入院していただいています。そうすると、午前中に入院になるんです。だけど、その日に退院される方たちは午前中に退院できるわけではなくて、午後までかけて色々ある。それから転院するのもあります。だから、患者さんの動き、出ていく動きは1日をかけながら、大体午前中入院が、一生懸命やればどうせ午後になっちゃうんですね。そういう具合で、300人入って300人出て行くんだけど一時的に600人ぐらい抱えるって話になります。だけれども、空きベッドはどうかっていうと、夜中の12時で、どのぐらいベッドが空いているかっていうカウントになるんですよ。そうすると、全部整理がついた上で300抜けた後の数字に見える。だから、見かけ上は非常に空いているように見えるけれども、実はかなりもう埋まってしまってる病床が多いってことなんです。だから、一般の病院っていうのは80%稼働ぐらいが、急性期では80%を切るぐらいの稼働なんですけれども。さらに悪くなっているのは、先ほども言っているとおり、重症の問題であったり、今のようなその入退院の問題であったり、色々とこの新型コロナ感染症の場合には、通常以上の稼働をなかなか作れないんだっていうことが、非常に大きな問題として我々にのしかかってきています。なんとか良くしたいんですけれども、非常に難しいです。

【知事】付随して、今は病院の話ですけれども、宿泊療養の出と入りも同じことで、チェックインとチェックアウトの時間がこれまで1日決めていたんですけれども、より柔軟にすることによってそこを効率よくするとか。それからこのところ、決まっていたんですけれども、直前になってもご本人がドタキャンされる例が、非常に多くなっていて、そこに至るまでの色々な苦労もあることをちょっと考えていただきたいし、改善されてもそのままいたいっていう方がいらっしゃったりするんですが、税金でまかなっていますので、その点もよくご理解いただきたい。ひっくるめてやはり皆様方とのご協力や、何のために、何に戦っているのかっていうのを、よくご認識をいただけるように、しっかりと発信していきたいと思います。すみません、この後がありますのでこれで終わらせていただきます。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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