小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年11月29日)
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知事記者会見
2024年11月29日(金曜)
14時00分~14時24分
【字幕版】は
知事冒頭発言
1 火災予防
【知事】今日は何点かお伝えをさせていただきます。冒頭、火災の予防についてのお知らせでございます。東京消防庁によりますと、今月、11月の住宅火災で亡くなる方が昨日までで11名となっておりまして、11月としましては、この10年で最も多くの方が亡くなられているということです。そして、これからの季節ですけれども、空気が乾燥したり、また暖房器具を使用する機会が増えるということなどから、火災が発生しやすくなるという点もございます。この機会に都民の皆様方には、例えばストーブの近くに物を置かない、また寝たばこをしない、調理中にコンロなどから離れない等にお気を付けいただければと思います。また、万が一に備えまして、住宅用の火災警報器の設置、そしてご自宅に消火器、マイ消火器とでも言うのでしょうか、それを備えていただければと思います。
2 学校給食費の無償化
【知事】そして次に、給食費の無償化についてのお知らせでございます。このたび、全ての自治体におきまして、学校給食費の無償化、実現することとなりました。学校給食費は子供さんのですね、育ちを支える上で極めて大切でございますし、また一方で、子育て世帯の経済的な負担も大きいということから、都におきましては、これまでも区市町村への財政支援を行ってきたところでございます。それが今回、全ての自治体で無償化が行われるということで、整ったわけでございます。しかしながら学校給食費というのは、本来、無償化という点について、国の責任と財源で実施をすべきものでございます。そのため、これまでもそうしておりましたが、引き続き国に対しての働きかけを行ってまいります。都内の小中学校で児童生徒が学校給食で元気に育って、しっかりと学びに打ち込んでもらえればと、このように考えております。教育庁の担当でございます。
3 グリーン水素トライアル取引
【知事】三つ目。グリーン水素の普及の取組についてのお知らせでございます。都においては、製造段階からCO2を一切排出しないグリーン水素、これを持続可能な社会を実現する切り札の一つとして位置付けております。その普及に向けまして、先日のCOP 29、アゼルバイジャンのバクーで開かれました。私まいりまして、COP29の場で、この点、発信をして、市場形式として世界初となるグリーン水素のトライアル取引の実施ということで発信をさせていただきました。これはダブルオークション方式といいまして、水素を販売する側、そして水素を買う側、購入する側、それぞれの入札で価格を取り決めまして、しかし、売る側と買う側、その価格差が生じた場合には、それを解消する支援を都が行うというものでございます。この事業は日本取引所グループの株式会社東京商品取引所と共同で実施をするものでございます。今日から特設のウェブサイトを、ここ(スライド)QRコードとか入っていますけれども、設けるということで事前のエントリーの受付を行います。来週、供給者側の入札からまず開始をいたしまして、年内に取引を成立させて、順次グリーン水素を供給をしていくという段取りになっております。今後、取引の事例、積み重ねて、水素取引所の立ち上げに向けた取組へとつなげてまいります。まずこういう形で、トライアルでいよいよ始まるということで、値段がこれによって決まっていくということでございます。
(詳細は、産業労働局へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:199KB)
4 東京ベイeSGプロジェクト新拠点グランドオープン
【知事】次、東京ベイeSGプロジェクトの新たな拠点についてのお知らせでございます。都においてはベイエリアを舞台にしまして、持続可能な都市を作る東京ベイeSGプロジェクトを推進をいたしております。何度もお伝えしておりますが、eSGのeはeconomyとかecologyとかenvironmentのe。そしてまた、Sは渋沢栄一のS。Gは後藤新平のGということで、先人たちの工夫や知恵からも大いに学んでいこうという、そういった思いがここに、「eSG」に組み込まれております。本日、日本科学未来館に、子供たちをはじめ、多くの方々と一緒に未来の東京をつくっていく、そのための拠点をオープンをいたしました。名称ですけれども、「Tokyo Mirai Park」ということで、未来を感じていただければと思います。そして、公園で遊ぶように自由に未来の東京を描いてほしい。そんな願いを込めて名付けたものでございます。現在約300社が登録をしております東京ベイeSGパートナーによるコラボレーション、そして子供たちとの交流によって新たなアイデアやテクノロジーを生み出す、そんな場としていきたいと考えています。そして子供たちにはですね、今ご覧いただいていますように(スライド)、最先端の技術を体験をしてもらう。その体験を通じて、未来の東京を想像してほしいという思いです。さらには、例えば10年後の自分、30年後の自分、一体どうなっているのだろうか、どうありたいのか、また東京はどうなっているのだろうか、会場に「未来年表」というのを設けますので、そこにそれぞれ書いていっていただきたいと思います。未来年表というのは、私あの、大谷翔平君の未来年表、これ(手元の、大谷翔平選手の人生設計シート)ちょっとちっちゃいですけどね、いくつの時に何をするって、すごいよね。着々と実行していますよね。26歳でワールドシリーズを制覇して結婚。ちょっと結婚はズレましたけれども、でもすごい人生の目標を書いて、それを何よりも着実に実行しているというのは、やっぱりすごいなということでございます。そうそう、未来年表のことをお伝えしている途中だったですね。先週、この場でお伝えしたわけですけれども、現在、新たな東京の未来の戦略、未来の東京へのアイデア、これをですね、Xへ投稿していただいたり、Googleのフォームがございますので、そこで皆さんの思いをですね、「こんなだったらいいな」という、そんな思いをですね、ぜひ書き込んで送っていただきたい。この未来年表などを通して、想像した東京の姿などの声もたくさんお寄せいただきたいと思います。政策企画局の方で担当しております。また、いただいたご意見・ご提案については、AI解析をしてまとめていくと。まさにブロードリスニングでございます。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:582KB)
5 東京都AI戦略会議
【知事】同じく次のテーマですけれども、AI戦略会議についてお伝えをいたします。東京都におきましては、AIを徹底的に活用した業務効率化、また都民サービスの変革に向けまして「東京都AI戦略」を策定をいたします。この度、各分野を代表いたしますAIのご専門の方々からご提言をいただきます会議を設けることとしました。第1回は12月5日(木曜日)。そしてその日、将来を見据えた幅広い知見を反映して、都はAI活用の新たなステージに挑んでいく。そのための様々なご意見をオンラインで行ってまいります。この会議ですけれども、日本のAI界をリードされておられる東京大学の松尾豊教授。そしてまた長期戦略へ寄せられた、先ほどのお伝えした件ですけれども、これについての意見の分析へのアドバイスなど、様々な意見の見える化に取り組んでおられる安野貴博さん。そして国産AIで世界の今注目を集めています、Sakana AIの伊藤錬さんなど、7名の専門家の方々からご意見をいただくことといたしております。デジタルサービス局が担当いたしております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:175KB)
6 マルチスポーツ・THE ROAD RACE TOKYO TAMA コース決定
【知事】次がガラッと変わりまして、自転車に関するイベントでございます。2点あります。まず明後日ですけれども、12月1日(日曜日)です。もう12月なのだな。レインボーブリッジなどを自転車で走る、大好評の「レインボーライド2024」ですけれども、これを開催いたしますが、フィニッシュ付近の会場で様々なスポーツを体験できるイベント「マルチスポーツ」も開催を同時にいたしているわけでございます。このイベントの方の中身なのですが、パリオリンピックで活躍されました、Shigekix選手、そして中村輪夢選手などによるデモンストレーション。そしてまたパラスポーツ体験や自転車レースの観戦など、本当に自転車大好きという方々から、そしてチャリンコでいつもお子さんを乗っけて移動されている方々も、その日はお子さんと一緒にファミリーで自転車を楽しむという、そういうイベントにしていくための幅広く楽しめる内容といたしております。どうぞ、ぜひご来場いただきたいと思います。これが一つ目です。二つ目。「THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2025」ということで、ロードレースです。多摩です、ということで2025、来年の7月の話なのですけれども。来年7月13日(日曜日)に開催をいたします、この本大会、こちらのコースが決定をしたということをお伝えをいたします。エリート男子ですけれども、東京2020大会で、エリート男子選手ですね、大会のコースを活用したもので、武蔵野の森公園からJR青梅駅前までの、距離にいたしますと133.8キロメートルのコースとなっております。また今回から国際自動車競技、自動じゃない、(国際)自転車競技連合、UCIと呼んでいますが、この国際レースとして公認されたということから、それによってですね、ハイレベルな海外選手の参加も期待されるところでございます。沿道で応援いただいて、トップアスリートによる、目の前シャーっと駆け抜けるかと思いますけど、そういった目の前で繰り広げられる自転車のスピード感、魅力、ぜひ触れてほしいというふうに思います。生活文化スポーツ局の担当となっております。
(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)(PDF:491KB)
7 国境離島PRイベント
【知事】またまた大きく変わりまして、次は国境離島についてPRのイベントを行います。沖ノ鳥島、南鳥島。これは小笠原村に所属する島なのですね。日本の一番南と、そして一番東にある国境離島となっております。この二つの島の周囲に広がるのがEEZ、排他的経済水域で、どちらも国土面積を上回る広さを確保しているという。ある意味、安全保障上も、経済的にも非常に大きな意味を持つ二つの島です。ここからもたらせます海の恵み、これも私たちの暮らしに欠かせない。そして今申し上げたように、国土保全の上でとても重要な島となっています。この重要性、お子さんをはじめ、多くの方々に楽しみながら知っていただこうという、そのような催しを12月6日(金曜日)から8日(日曜日)の3日間ですね。有明ガーデンでイベントとして開催をいたします。7日(土曜日)に行いますトークイベントには、もうお子さんたちに大人気ですね、ほとんど衣装代がかかっていない小島よしおさんにご登場いただく予定となっています。じゃあ、PR動画ご覧いただきます。
(動画放映)
【知事】はい。これ(動画)ではネクタイもしていらしたですね。ぜひたくさんの方々にお越しいただきたいと思います。そして「国境離島って何?」「それはどういう意味があるの?」とか、お子さんと一緒にお考えいただいて、その重要性を知っていただきたいと思います。総務局担当です。
(会見で放映した動画は、こちらをご覧ください。)(外部サイトへリンク)(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)(PDF:293KB)
8 ART BAY ILLUMINATION 2024
【知事】次が最後になりますけれども、そうですね、イルミネーションイベント。今度は臨海副都心で行うイルミネーションイベントでございます。臨海副都心では、来年の秋に実施をする「東京お台場トリエンナーレ」、これをはじめとして、アートでまちの魅力を高める様々な取組を行っております。12月3日(火曜日)から開催をいたしますアートイルミネーション、こちらにおきましてはライティングデザイナーの内原智史さんによります、電気を使わないで風力だけで輝く照明、「風の穂」を使用をいたします。これを(約)300本配置いたしまして、とても穏やかな田園風景をイメージしました、環境配慮型のイルミネーションをご覧いただけるということであります。同じ時期ですけれども、臨海エリアの方では「お台場レインボー花火」、また「イルミネーションアイランドお台場」なども開催をされます。会場をつなぎますパーソナルモビリティも導入いたしますので、会場と会場の間を自由に動けるということも工夫してまいります。これによって美しく彩られました冬の臨海副都心、ぜひお越しいただきたいと思います。港湾局の担当となっております。以上、私の方から今日は数多いですね。8点お伝えをいたしました。
(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)(PDF:103KB)
質疑応答
【記者】(時事通信・佐々木記者)ありがとうございます。幹事社の時事通信です。質問させていただきます。知事が特別顧問を務めておられる都民ファーストの顧問に乙武洋匡さんが就任されたとのことで。SNS発信の強化を図っていくという話ですけども、今後の乙武さんの取組に対して知事が期待されていることなどあれば教えていただきたいのと、加えて来年は都議選の年となりますが、都議選におけるSNSの活用のあり方、課題と期待と両面あろうかと思うんですが、こういったことについても知事のお考え改めてお聞かせいただきたいと。
【知事】乙武さんはとても発信力のある方です。そして、色々YouTubeなども駆使されてですね、発言も明確ということで、色々な形で都民ファーストの顧問として頑張るぞと言っていただいていると聞いております。色々とこれからも発信を考えるというのは、今時ですし、また乙武さんならではの視点やご経験がですね、生かされるということを期待をいたしております。都議選については都民ファーストの方にお聞きいただきたいと思います。
【記者】ありがとうございます。それでは各社さんよろしくお願いします。
【知事】NHK佐久間さん。
【記者】NHKの佐久間です。よろしくお願いします。冒頭、火災のアナウンスありましたけれども、先日、自民党の猪口邦子参院議員のですね。ご自宅から出火して、ご本人巻き込まれなかったんですが、政治学者の猪口教授らご家族二人の行方がまだ明らかになっていません。火災に巻き込まれた可能性も高いと警視庁は見ていますけれども、多大な研究成果を残した猪口教授への受け止めなどありましたら教えてください。
【知事】うん、もう辛くて話せないですね。現場検証はまだ済んでいないということで、詳細は推移を見守るということでございます。邦子さんは議員時代からのもう大親友の一人ですし、一緒に本を出したり、一緒に女性参画の様々な方法を考えたりという仲間でございます。そして夫である孝さん、もう政治学者として色々な場面でもご一緒させていただき、大体いつもお二人、ご夫婦揃ってご活動もされていたということで、子育てでも色々な工夫をしながら、これまでお育てになってこられたことをよく承知をしております。それだけにですね、こういう形で、ご家族に不幸が突然襲い、ご自宅もということで、もう胸が詰まる思いでございます。昨日、直接というのもなんだなと思って、議員会館にお電話をしてみたのですけれども、どなたもお出にならなかった。でもなんて伝えようかなと考え込むだけでも、とても心が痛い思いでございます。ご冥福を心からお祈りをしたいと思います。
【記者】ありがとうございます。103万の壁について伺わせてください。昨日、自・公・国の2回目の協議が行われて、具体的な制度設計などまだ見えてきてないところが多いと思いますけれども、今後、制度の概要などが詰められていくことになっていくと思いますが、地方税のあり方などについて知事が期待することがあれば教えてください。
【知事】今、ご質問でもう自・公・国という言葉がもうワンセットでスラっと出てくる、そういう流れができているのだなというので、まずそういうふうに受け止めたということと、それから、これからまさにその中身については議論をされるのだろうと承知しております。その見直しに当たっては、国民生活や経済に与える影響も大変大きいものがあろうかと思いますので、様々な視点から丁寧な議論が行われるべきだというふうに思っております。その効果、また影響については、その議論を注視しながら見極めていきたいと、このように考えています。東京新聞さん。
【記者】東京新聞の奥野です。政治資金パーティーについて伺います。今週25日に知事が特別顧問を務められている都民ファーストの会の政治資金パーティーが開催されて、知事も挨拶されていました。政党交付金を得られない地域政党として、貴重な収入源とも思われますけれども、改めて都民ファーストの会の政治資金パーティー開催についての、特別顧問としてのご見解、それから政治家としてパーティーの必要性をどうお考えか教えてください。
【知事】ご質問にもありましたように、都ファは国政政党ではないということから、国政政党と違って、政党助成金などを受けられない。また、政治活動に要する資金は自ら調達するという必要があるわけでございます。そういった事情もあろうかと思いますし、また、これから政治資金規正法やパーティーのあり方などについては、国会で議論が進んでいくものだというふうに承知しております。
【記者】知事ご自身のパーティーについてはどういうお考えでしょうか。
【知事】私につきましては、そのパーティーというと鹿鳴館のようなことを想像される言葉ですけれども、勉強会として行っている、また、様々意見交換もさせていただく貴重な機会だというふうに考えております。
【記者】引き続き続けられるということ、開催される。
【知事】基本的に法的な、この要件などをきっちりと満たしていくということ。これはもう基本だというふうに考えております。
【記者】ありがとうございます。
【知事】白井さん。
【記者】TOKYO MXテレビの白井です。よろしくお願いします。今週の全国知事会で参加した知事の中から、「国が財源を考えろ」だったり、議論が紛糾する場面がありました。小池知事として、これまで全国知事会に苦言を示される場面もあったかと思いますが、今回の全国知事会での議論をどのように分析されているか教えてください。
【知事】いつものような知事会だったのではないかと承知しております。
【記者】ありがとうございます。103万円の壁の話ばかりで恐縮なんですけども、これまで小池知事は議論を注視するとおっしゃられていますけども、やはり不交付団体である東京都としても税収が減るとなれば、非常に苦しい部分はあるかと思いますが、今後の東京都の対応として、どういった部分がポイントになっていくのか教えてください。
【知事】都民生活、経済に与える影響など大きい部分も内容によっては起こるかもしれません。様々な視点から、丁寧な、そのための議論が行われるべきものだということからも、注視していきたいと思います。
【記者】ありがとうございます。
【知事】よろしいですか。ありがとうございました。
※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。
(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)