小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和6年8月23日)

更新日

知事記者会見
2024年8月23日(金曜)
14時00分~14時47分

【字幕版】は YouTube東京都チャンネル(外部サイトへリンク) からご覧いただけます。

知事冒頭発言

【知事】それではですね、今日は何点かお伝えすることがございます。8点あります。さて、先ほどまで甲子園大会の決勝戦、皆でパブリックビューイングをして、応援を甲子園へと送ったところでございます。東東京代表の関東第一高等学校、結果的には準優勝に終わりましたけど、とても良いゲームだったと思います。投げる投手陣も、守る方もかなり本当に互角で、良い決勝戦だったと、このように思います。パブリックビューイングには、子供たちもですね、野球少年たちもいっぱい来て、野球少年の応援のエールがですね、それで本当に元気をもらったような気もいたします。残念ながら優勝には及びませんでしたけれども、西東京の代表が早稲田実業学校、こちらの方も3回戦まで勝ち上がったところでございました。それぞれチーム一丸となって、最後まで戦い抜いたということに大変感動を覚えたところでございます。ご苦労様でした。

1 パラアスリート・パラスポーツの応援

【知事】さて、スポーツに関連してですけれども、来週の28日(水曜日)からパリ2024、今度はパラリンピック、始まるわけでございます。日本の代表選手団は、合計しますと176名、そのうち東京ゆかりのアスリートの方々、55名にのぼります。熱戦を期待しているところでございます。東京2020パラリンピックからこれでもう3年ということになりますけれども、大会の前後でですね、例えば宿泊施設のドアの幅をですね、今、私まさしくこの車いすに乗っていますけれども、狭いところは入れないのですね、そもそもね。というので、ホテルの宿泊施設のドアの幅を広げるということを進めました。それからルームサービスなどでピンポンと鳴らしてもですね、これはデフの方ですけれども、聞こえない人たちにはピカピカと光で知らせるなど、パラリンピックや様々な障害を抱えた方々に対して、もうスポーツという観点でですね、社会一緒になって、またいい汗を流していくということで進めているわけでございます。それから駅のホームドアですね、この設置を進めてきた。そして歩道などのバリアフリーも、このパラリンピック、契機にしまして、大変進んでまいりました。今年2月にはですね、都営地下鉄106駅ありますけれども、全てでホームドアの整備完了いたしまして、それからというものはホームドアでの転落事故ゼロとなっております。誰もが輝く共生社会の実現に向けて、こうした大会のレガシーを都市のレガシーとして更に発展をさせてまいります。パラアスリートやパラスポーツの応援についてでございますけれども、「パラスポーツの振興とバリアフリーに向けた懇談会」のメンバーの皆さんがいらっしゃるのですけれども、その皆様方から「パラスポーツ みんなで応援しよう~パリ2024パラリンピック~」というテーマの下でですね、メッセージをいただいております。こちら、谷垣禎一名誉顧問に就任していただいていまして、色々そのたびにご支援いただいております。今ご覧になっているようなメッセージ(スライド)を、谷垣名誉顧問からいただいております。その他の方々からそれぞれのこの思いが詰まったメッセージをいただいておりまして、ホームページやSNSで発信をしてまいります。また、パリの現地でも発信をいたしまして、選手にも届けていきたいと考えております。自らの限界に挑戦するパラアスリートの皆さんを、ぜひ皆で一緒に応援をしていきたいと思います。それから、パラ関連で9月22日(日曜日)でありますけれども、秋葉原でパラスポーツの応援イベントを開きます。「TOKYOパラスポーツFORWARD」という名称でございます。当日におきましては、競技デモンストレーション、そして九つの競技のパラスポーツ体験を実施をいたします。デモンストレーションも行いまして、パリ大会にこれから頑張っていただく、出場する選手の皆さん、例えばパラアーチェリー、そして車いすバスケットボールの3x3、対戦もこの場で、間近でご覧いただけることとなります。それから、2020東京大会(東京2020大会)のパラリンピックの方ですけれども、開会式、覚えていらっしゃいますでしょうか。森山開次さん、そして和合由依さんって、片翼の天使(正しくは、「片翼の小さな飛行機」)ということでね、とてもパラリンピックの開会式にふさわしい、そのような仕上げで、多くの方々に感動も与えたかと思います。その皆さん、その顔ぶれでですね、東京2020パラリンピックの開会式のキャスト、スタッフ、また集ってもらって、新たな舞台作品の発表も行ってまいるということでございます。スペシャルステージもありまして、こちらにはですね、稲垣吾郎さん、草彅剛さん、香取慎吾さん。この3人、いつもパラリンピックで、パラスポーツでお世話になっています。この方々、ご出演いただいて、パリ大会に出場したアスリートの活躍を讃える、そして大会の感動を皆さんと共有できる、そのようなイベントにしていきたいと思っておりまして、その受付が今日からということでございますので、多くの皆さん、パラリンピックを存分に味わった上でですね、ご参加いただければと思っております。パラスポーツの迫力、そしてパラリンピックのレガシーを多くの方に体感していただきたいと考えております。政策企画(局)、生活文化スポーツ局が担当をいたしております。

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2 大雨対策について

【知事】さて、二つ目の項目で、大雨対策でございます。一昨日ですね、港区付近で1時間に約100ミリメートルの雨量が記録され、それら報道の皆様方は様々な形でお伝えいただいたかと思います。また、ご苦労された方々もたくさんいらっしゃるかと思います。改めてですね、都では調節池の整備を進めている、これは前から、ずっと見直しを随時行っているわけですけれども、例えば河川からの溢水は回避ができているものの、今回、マンホールの蓋が飛んだりしましたよね。そしてアンダーパスで車が取り残されるとか、それから地下鉄の駅への浸水が発生をしたところでございます。幸いにも大きな被害はございませんでした。ただこれからもですね、このような雨量が、これまでの想定をはるかに超えるような雨量が降った場合のケースなどなど、今後の対策について検討するように関係各局に指示をしているところでございます。折しも来週にはですね、台風10号が日本に接近する見込みとなっております。都民の皆様方におかれましては、気象情報をよく把握していただき、また都や区市町村から防災情報を発出しておりますので、これらの方も十分留意していただきたいと思います。特に増水した河川、そしてアンダーパスには近づかない。そして土砂災害が起こる地域についても、色々な予防的な情報提供もしておりますけれども、これについても十分にご注意いただきたいと思います。これらについてはですね、東京マイ・タイムラインという、ご家族でそれぞれどういうケースにはどう逃げてという、そういう住んでいる地域や家族構成などで違いがありますから、この(東京)マイ・タイムラインをよく活用していただいて、備蓄について、それから避難経路の確認などしっかりしていただきたいと思います。これが2点目でございます。
(詳細は、総務局へお聞きください。)

3 ホームドア整備加速に関する協議会

【知事】それからまた駅の話に戻るのですけれども、ホームドアですね、この整備をぜひ加速していくということで、取組を進めております。鉄道は、言うまでもありませんけれども、もう日常生活の都民の足になっているわけで、大切な移動手段であり、また安全に利用できることが何よりも大切でございます。これまでも、駅のホームドアの整備、着実に進めてきました。先ほど申し上げましたように、都内の地下鉄、都営地下鉄106駅があるのですけれども、もう全線を通じて、都内の地下鉄駅ということになりますと整備率は97%。ただ一方で、JR、そして私鉄の整備率は35%にとどまっているということでございます。各社乗り入れもして車両の形が違うなど、扉の位置が違うなど、色々な技術的な問題点、課題もございます。これらについて、取組への支援について、都として先月ですけれども、斉藤国土交通大臣の所を伺いまして、緊急要望を行いました。そしてその上でですね、今般、鉄道事業者、そして国など官民一体となってホームドアの整備を更に加速させるということで、協議会を立ち上げることといたしておりまして、まさにその1回目の協議会、JR東日本をはじめとする鉄道事業者10社、そして国土交通省、東京都をメンバーとして今日開催をすることといたしております。この後です。そして協議会においては、コストを抑えながら、また工期も短縮をするという色々な工夫を検討しまして、そしてホームドア情報も共有して、ホームドアの早期の整備につなげていくということで、本日開催をするということでございます。
(詳細は、都市整備局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:155KB)

4 能登半島地震における災害廃棄物の受入れ

【知事】それから次にですね、4番目は能登半島地震に関連しまして、災害廃棄物が莫大に出ているわけでございます。先月の末に輪島市の被災地、視察をいたしました。復興に向けた取組状況を、私自身確認もしたところでございます。その際ですね、石川県の馳知事に対しましては、要請があれば都として災害廃棄物の処理の受入れを行うという旨をお伝えをいたしたところでございます。このたび、国と石川県から協力の要請がございましたため、東日本大震災などで支援した経験も生かして、都内の区市町村、そして一部事務組合の協力を得て、早期の復興に貢献をしていきたいと考えております。処理に当たりましては、横浜市、川崎市とも連携をしながら、鉄道貨物を活用して迅速に対応していくということとなっております。広域処理の手順なのですけれども、まず石川県内の建物の解体に伴います木くずなどの可燃ゴミですね。これを現地から都内まで、まず鉄道で輸送する。そしてその上で、清掃工場で焼却処理をすると。タイミングですけども、9月中の受入開始を目指しまして調整を進めていくという、このような段取りで進めていくことになろうかと思います。環境局が担当をいたしております。

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5 認知症普及啓発イベントの開催

【知事】その次ですが、今度はガラリと変わりまして、認知症について普及啓発のイベントを開くことといたしております。都におきましては、この認知症に対しましての正しい理解を促進をするために、世界アルツハイマーデーを記念いたしましたイベントを毎年開催をしております。今回は9月17日(火曜日)ですけれども、都庁の第一本庁舎の32階の職員食堂、なんで食堂なのかということですけれど、これはですね、「注文をまちがえる料理店at東京都庁」、これを開催するということで職員食堂で行う。一般社団法人「注文をまちがえる料理店」という一般社団法人があるのですが、そちらと協力しまして、認知症の方にホールスタッフ、サービスですね、としてお客様から注文を受けて配膳などを行っていただくということであります。私も食堂にまいります。そして、注文をまちがえる料理店に触れる機会を持つ予定といたしております。また、同じ日の14時からはですね、都議会側の議事堂1階に都民ホールがございますが、そこで「東京都認知症シンポジウム」を開催をいたします。会場以外でもライブ配信と、後日のアーカイブ配信もいたしますので、全国でご覧いただけることとなるかと思います。この認知症というのは、もうまさに社会問題、課題でございますので、色々な情報は共有していきたいと思います。認知症ケアの質ですね、を高めるということで、「日本版BPSDケアプログラム」という、これなどをですね、テーマにしまして、パネルディスカッションを行います。ちょっと長かったですが、認知症に対してのパネルディスカッションということであります。このプログラムですけれども、例えば興奮とか妄想などの症状をご本人のSOSのサインと捉えて、お一人おひとりのニーズに合った認知症ケアを行うというものでありまして、国際的にも貴重なプログラムになるかと思います。出演者ですけれども、都が認知症の方の中から任命をしております「とうきょう認知症希望大使」という方々がおられるのですが、その方々。そしてこのプログラムを開発しておられるのが、コロナの時もお世話になりました東京都の医学総合研究所の西田センター長。そしてケアプログラムの推進に国を挙げて取り組んでいるスウェーデンのカタリナ・ナッガ教授にもご登壇いただく予定としております。こうしたイベントを通じまして、認知症の方が社会の一員として尊重される、そしてまた希望を持って暮らせる東京を実現をしてまいりたいと考えております。福祉局の担当となっております。

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6 アニメ東京ステーション次期企画展のコンテンツ

【知事】次にアニメ東京ステーションで新たな企画展示をいたす、についてのお知らせであります。海外でも大変人気があるこの日本のアニメの魅力の発信拠点として、池袋にアニメ東京ステーション、開設をいたしました。最初はNARUTOで大変集客力がありました。楽しんでいただいた方、多いかと思います。これまでに9万人を超える多くの来場者がありまして、そのうちの約3割が外国の方。改めてコンテンツへの国際的な評価が高いということを感じております。明日からのコンテンツですけれども、もうあまり詳しく申し上げるまでもなく、「キャプテン翼」の企画展を開催をすることといたしております。この企画展では、パネルやフォトスポットのほかですね、作品に登場するボールとか、ユニフォームを展示したり、それからシュートのシーンをですね、バーチャルで体験できるコーナーなどを設ける予定としております。この作品ですけれども、世界の有名選手の中にも、「キャプテン翼」で子供の頃にあれを見てサッカーを始めたなどという方も、世界中にたくさんいらっしゃるわけなのですけれども、ぜひこのアニメ東京ステーション、キャプテン翼編としてですね、世界、この「キャプテン翼」の世界を体感していただきたいと考えております。どうぞ多くの方いらしてください。
(詳細は、産業労働局へお聞きください。)

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7 都内アンテナショップ周遊イベントと全国物産展の開催

【知事】それから全国各地の、次のテーマなのですけれども、今度は全国各地の魅力、観光の魅力、それから特産品を紹介するイベントなのですが、都内には全国各地の特産品を販売するアンテナショップが各地にあるわけですけれども、この東京にいながらにして、旅行気分を、それを回ることによって、言ってみれば旅行気分を味わうことができるということでございます。9月1日(日曜日)からアンテナショップを巡るスタンプラリーなどのイベントを開催をいたします。参加いただいた方の中から各地の特産品を抽選でプレゼントをいたします。皆さんふるってご参加をいただきたいと思います。また9月13日(金曜日)から16日(月曜日・祝日)までの間は、東京駅の隣というのか、前にというのか、KITTE丸の内、郵便局ですね、におきまして、47都道府県の特産品を集めた、全国物産展を開催をいたします。それらに加えまして、今回は能登半島地震の被災地応援コーナーを特設をいたします。そこでは輪島塗、それからガラス工芸品など、能登半島由来の、この匠の技を皆さんに直接お買い上げいただくコーナーを作りたい。こうした能登の特産品をご購入いただくことは、もう直接的に現地の支援につながると思いますので、ぜひお買い上げいただきたいと。産業労働局の方で準備をいたしております。

(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)(PDF:103KB)

8 三定に向けた補正予算の編成指示

【知事】次に、これが最後になりますけれども、令和6年第三回定例会が開催されるに当たりまして、提案する補正予算の編成についてでございます。都内区部の7月の消費者物価指数はですね、35か月連続の上昇となるなど、物価高騰の影響が長期化をいたしております。また、国際情勢が更なる緊迫化をし、そして為替もですね、今日ジャクソンホールですか、会議ですか、で金融の流れ、それによっての為替の変動と、急激な変動など、このところ見られるわけでありまして、その影響はですね、物価高騰への影響というのは一層深刻化されることも懸念されております。国の方も、今後経済対策、策定をするとしていますけれども、国政の動向というのはご承知のように、これから総裁選とか色々な政治的イベントなどもこれあり、なかなか不透明というところでございます。そこで、一方で都民の皆さんや中小企業の事業者の皆さんはですね、もう日々長引く物価高騰に苦慮しておられるという中で、この物価高騰への不安を和らげる、そのために家計の負担の軽減を図る、そして中小事業者の経営を守り抜く必要があると、このように東京都では考えております。こうした観点から、物価高騰など都政の喫緊の課題に対応する施策の具体化に向けて、補正予算の編成を指示をしたところでございます。今後、具体的な内容、そして金額などを検討しまして、第三回の定例会補正予算案として取りまとめをしていくということであります。財務局の方で担当しております。以上、今日、項目も、またその幅も広いですけれども、また台風なども、今度10号ですね、進路がどっちの方になるのか、よく注視をしているところでございます。「備えよ、常に」でお願いをしたいと思います。私の方から以上です。

質疑応答

【記者】(TOKYO MX・椿原記者)幹事社のTOKYO MXです。幹事社から1問、豪雨に関連してお伺いします。先ほど知事のお話でもありましたゲリラ豪雨続いていて、近隣住民の想定を超えた被害も出ているかと思います。先ほど各局に指示をしたということではありましたが、現時点で具体的に決まっている対策がもしあれば教えていただきたいのと、今後、豪雨続いた場合には、被害想定を超えてくるようなことも発生しうると思うんですけれども、被害想定の見直しの予定など、お考えがあれば教えてください。

【知事】これまでもですね、東京の強靭化ということで対策、対応の見直しなどを進めてまいりました。そういう中で、目標降雨でありますけれども、都内全域で(時間)10ミリメートル引き上げております。これによって、河川、下水道の整備などを進めているということで、具体的にはですね、区部においては75ミリメートルを想定して準備をしてきましたけれども、それを85ミリメートル、10ミリメートル上げて85ミリメートルに対応するように進めてきて、大体42%達成(目標降雨を75ミリメートルとしていた際の区部における下水道の浸水対策において、計67地区ある重点地区のうち、2022年度末時点での進捗率が約42%)をして、その最中であるということです。そして区部以外になりますと、これは65ミリメートルという想定を、10ミリメートル引き上げて75ミリメートルという対応をこれまで積み重ねてきたところでございます。ということで、それぞれ75(ミリメートル)、85(ミリメートル)の想定ですが、先ほど申し上げたように、港区で一時、100ミリメートルというこの降雨量になってはるかに超えていることから、マンホールの蓋が飛んだり、これ新宿など4か所ですかね、ございました。そしてこのマンホールについてもですね、その安全性の確保などを引き続き行っていくということでございます。先ほど申し上げた(目標降雨を)65(ミリメートル)を75(ミリメートル)に、75(ミリメートル)を85(ミリメートル)にというのは、近年、この激甚化、それから頻発化している自然災害に対しての、豪雨災害に対して昨年の12月に東京都豪雨対策基本方針の改定をしたということでございます。これら、これからもですね、流域ごとに豪雨対策の計画作成・改定、進めていきたいと考えております。

【記者】ありがとうございます。それでは各社さんお願いします。挙手の上、知事の指名の後に社名と氏名を名乗ってから質問をお願いします。

【知事】NHKさん。

【記者】NHKの中村です。よろしくお願いします。今の質問に関連してなんですけれども、豪雨でその、マンホールの蓋が飛んだっていうことなんですけども、こう具体的にどういった原因が考えられるのか。水道局の方などで、こう分析されておられるのか、もしあればお聞かせください。

【知事】まず、今回のそのマンホールの蓋が飛んだ件でありますけど、先ほど箇所数、改めて申し上げますけれども、マンホールの蓋が飛んだケース、それからずれなどが確認されたケースは4区5か所で、蓋が飛んだのが新宿区で2枚ということでございます。今どうなっているかというと、昨日までのうちに応急の復旧を終えて、人的な被害は確認されていないということです。ちなみに一番重いのは100kgの重さがあります。小さめでもその半分ぐらい。その場所によって大きさも変わってくるということです。じゃあその原因は何なのかですけれども、一般的には短時間に大量の雨水が下水道管内に流れ込むということで、水位が一気に上昇して、下水道管内の空気圧が急上昇するということが原因とされます。これを称してエアーハンマー現象ということに、名称としてなっております。今後の対応なのですけれども、現地の下水道蓋の、すいません、下水道管の構造、それから地域の状況など、水がより集まりやすい場所に下水道管が引かれているとか、そもそもの地形であるとか、そういったことなども踏まえて、それに合った、その場所に合ったマンホール蓋の形状などは検討してきているということでございますし、今後もそうしていく。また、実際にマンホールの蓋が飛んだ所なのですけれども、新宿ですね。歩道に設置可能な圧力開放型などの形式の蓋に速やかに交換するように手配をする。要は空気が漏れるための穴を開けるのですけど、穴が大きいとピンヒールなどはコポってハマっちゃう。安全性の確保とかですね、色々なことで最適解を求めないといけないので、その形状をどうするかとかですね、普段の時に歩行の安全性が確保できないというようなことと、いざといった時に蓋が飛ばないという二つの目的を両方満たすような、そういう形状、圧力開放型にしていくなどなど、それぞれの地域によっての必要性が違ってきますので、それら適したマンホール型の形状などを検討してまいります。

【記者】ありがとうございます。もう1点ですね、冒頭ございました能登半島地震の災害がれきの処理の件でですね、現状の被災地の復興の状況をどのように受け止めているのかと、このがれきの受入れがですね、どのようにその復興に資すればいいか、お考えをお聞かせください。

【知事】はい。7月31日(水曜日)です。現場にまいったところでございます。特に輪島、東京都が対口支援をしていた輪島市、そしてまた馳知事がおられる金沢、石川県庁の方に伺ったところでございますけれども、やはりまだまだ道路がですね、一部まだ、かなり復旧したと思いますけれども、高速道路のようなところもですね、一部陥没したままで、今工事をしているとかございました。何よりも建築物ですけれども、まだまだ公費解体が進んでいない。これからまさに本格化していくところで、今こうやって準備をすることと、その公費解体とのスピードと見ながら進めていくことになろうかと思いますけれども、それぞれこの住民の方々、将来のどういう設計をしていくのか、人生設計ですね、していくのか、大変厳しい状況かと思いますが、そのお手伝いの一助にもできればというふうに思っております。どれぐらいの数量になっていくのか、これまでの東日本(大震災)とか、これまでの災害などの例から紐解きながら対応、そしてまた、これ実際の処理については、(区)市町村の方にご協力いただくことになるかと思いますので、そういった皆さんとの連携のもとで進めていくことになろうかと思います。また横浜市、川崎市との連携。これは鉄道貨物の関係で貨物、特別な貨物列車になる、車体になるのですけれども、それを持っておられるのが東日本(大震災)の時からですけれども、横浜と川崎というふうに聞いておりますので、両市とも連携しながら対応していくことになるというふうに踏んでおります。はい。じゃあ日テレさん。

【記者】日本テレビ内藤です。8月8日(木曜日)に南海トラフの臨時情報を出まして、災害対策本部で知事もこう指示を出されておりましたけれども、最悪の想定では、東京の島しょ部にも津波が来て大きな被害が想定されています。今回の臨時情報の発表を受けて、対応を振り返って、こう知事の、こう対策災害対策への思いを新たにした部分だったりだとか、率直な思いをお伺いできたらと思います。

【知事】そうですね。災害、先ほどは豪雨対策のお話させていただきましたけれども、直下型、直下地震についても、これはもう「備えよ、常に」でございます。それによる高潮などが、特に島しょ部については早い段階で来る恐れがありますので、それに対して、島民の皆様方に、日々そういった対策については、色々な形で周知をしていくことと、それから今回の注意報がなされたということはですね、改めてそのまさに注意は喚起したことになろうかと思います。その後も南海トラフとは(関係)ないと言われておりますけれども、関東北部の方で地震が続いていたり、なかなか気を抜けない状況だなと。改めて色々な災害に共通する防災の備蓄の食料品や、また日用品など、お備えいただくことにほかならないかと思います。これからもまた9月1日(日曜日)にですね、101年を迎えることになりますけれども、(関東)大震災の時の火災で多くの方々が亡くなっているということも踏まえて、これからもその不燃化などの対策もですね、全体として進めていく。個人として準備をしていく。それらのことを改めて考え、またいざといった時には身を守る、その対策を自ら講じていただく。都としても様々な準備をしていくと、それは変わらないと思います。フジテレビさん。

【記者】すいません。フジテレビの小堀といいます。2019年の参議院選挙の街頭演説中にヤジを飛ばした北海道の話なんですが、北海道警の警察官に排除された男女2人が北海道を訴えた訴訟で、最高裁が警察官の行為を一部違法、表現の自由の侵害を認めると決定したことについて、都知事も7月の選挙でヤジなどあったと思いますが、この決定自体に対してどう受け止められますでしょうか。

【知事】司法の判断ということでございます。その上で現場のお話をしますと、やはりマイクを使うか使わないか、立候補者か否かの違いだけで、この街頭演説を実際に行う側からすれば、あまり違いはないのが実態です。物さえ投げなければいいという話になるのかということになりますと、これからもう街頭演説というのはなかなか難しいのかなと思わざるを得ません。そういう中で何ができるのか、考える必要もあろうかと思っております。東京新聞さん。

【記者】すみません。東京新聞の奥野と申します。先ほど知事も触れられた関東大震災についてなんですけれども、今月初旬に、東京大学の外村大教授ら教職員の方83人の方が知事宛てに関東大震災直後のその朝鮮人虐殺の認定などを求める要望書を提出されました。改めて知事に、虐殺についてその事実をお認めになるか、知事のご認識、お考えを聞かせください。

【知事】これについては、様々な研究や様々な文献などお調べになっているのかと思います。それについては、それぞれが研究されておられることだと思いますが、私自身はこの、よくこの慰霊の追悼文を出さないのかということを問われているところでございますけれども、毎年、この東京都の慰霊堂で開かれる大法要で、震災による極度の混乱下での事情で犠牲となった方も含めて、全ての方々に対して慰霊する気持ちを改めて表しているところでございます。じゃあ読売さん。

【記者】読売新聞越村です。よろしくお願いします。自民党の総裁選について、9月12日(木曜日)告示、27日(金曜日)投開票で総裁選行われます。この総裁選について、岸田総裁がまず不出馬を決めたことへの受け止めと、あと総裁選ではどのような論戦を期待、注目されていらっしゃるかお聞かせください。

【知事】今回の岸田総裁が出馬をされないという表明をされたタイミングは、ある意味、とても岸田さんらしいなと思った、そのように受け止めさせていただきました。あまり多くの方は、お盆前に何らかの結論を出されないという中で、14日(水曜日)だったと思いますけれども、表明されたというのは、岸田さんご本人のお考えになったことではございますけど、私は岸田さんらしいな、というふうに受け止めたところでございます。今、様々、この立候補に際して必要な20名という推薦者集めも含めてですね、もうにぎやかになっているわけでありますけれども、ぜひ今後のわが国のですね、将来像、どこをどうやっていくのだということを戦わせて、候補者になる方々は戦わせていただきたいなというふうに思っています。というのも、やはり日本はですね、なかなか厳しいと思います。経済、そしてまた産業、今後のアメリカの大統領選の行方についても大きなファクターの一つでありますけれども、これについては、これはアメリカ国民が決めることではあっても、その影響たるや大変大きいものがあるのではないか。また、今後どうやってこういう国際情勢のもとでわが国を守っていくのか、産業発展させていくのか等々、課題は山積みだと思いますので、むしろ活発な議論をすることによって、この国民の思いや、またそれを受け止めたり、また色々な新しい考え方をですね、国民に提唱していただければというふうに思っております。私自身も、何年だったかな、2008年の総裁選に立候補いたしました。全国各地を回るのですね。その時もどうなのでしょうかね、公職選挙法が適用されない中で、さっきのヤジの話とかの、何かどういうふうになるのかよく分かりませんけれども、一つの政党のトップを選ぶ選挙だから違うかもしれませんけれどもね。しかしながら、やはり今、こういう日本の岐路にあって、リーダーシップを示すのが誰なのかということを皆で考えていく。有権者は決まっていますけれども、自民党員ということで。でもこの機会に考えることはとても必要なのではないかというふうに注視をしております。

【記者】ありがとうございます。すみません。もう1点、同時期にですね、立憲民主党の代表選も9月7日(土曜日)告示、23日(月曜日)投開票であります。こちらについてどんな論戦を期待したり、注目したりしているか併せてお願いします。

【知事】そうですね。やはり同じことじゃないでしょうかね。

【記者】ありがとうございます。

【知事】よろしいでしょうか。毎日新聞社。

【記者】毎日新聞の山下と申します。よろしくお願いします。プロジェクションマッピングについてお伺いしたいんですけれども、導入からまもなく半年になると思うんですが、都知事選でも賛否ありましたけれども、半年経て、その成果、手応え、あるいは反省点のようなものがあったら教えていただきたいのと、改めてですね、こういった観光政策を自治体、東京都が実施することの意義を教えていただけますか。

【知事】観光産業はわが国の大きな産業であります。円安という、この観光にとっては追い風のところをいかに確保していくのか。人口が減るということは、消費者が減るということですけれども、それを穴埋めするかのように、インバウンドの観光客が増えるということは、これは経済としても重要なことだと思います。その上で、東京については様々、浅草寺とか、そしてまた皇居の周りなどもですね、多くの方々がおられる。それから人気なのはかっぱ橋で包丁とかですね、色々な魅力がある部分ですけれども、そういった点で、これから何か新しいものを作るというよりも、むしろ何もないところに、いかに集客というか、魅力を持たせるかと。都庁の前の広場はほとんど誰もいない場所でありましたけれども、今、夜になるとにぎわいになってきている。それから今後、日本橋のですね、首都高の地下化によってですね、あの辺りはまた日本橋という五つの街道の拠点がですね、また改めて観光スポットとして注目をされていく。そしてそれに伴って東京高速(道路)という、もう名称の一部の高速道路の期間がありますけれども、期間というか区間がありますけれども、そこが今度はウォーカブルに変わっていくと。東京都の、東京じゃない、ニューヨークのですね、ハイラインのような価値を持って、ハイラインは鉄道の廃線だったところを、そこをアートなどの拠点にしたことによって、今、ニューヨークの観光名所のナンバーワンにもなっているところです。ゼロからいかにして、無から有を生んでいくかという知恵が必要になってくるということで、最初のインスタレーション、設備には必要ですけれども、コンテンツにこれからも色々な工夫をしていくことで集客ができる。そのポテンシャルは十分にあるというふうに思っております。よろしゅうございますか、ありがとうございました。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)

記事ID:000-001-20250108-023815