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令和2年(2020年)11月19日更新

小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和2年11月19日)

知事記者会見
2020年11月19日(木曜)
17時15分~18時15分


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知事冒頭発言

1 新型コロナウイルス感染症への対応について

【知事】先ほど第20回のモニタリング会議、そして第40回の新型コロナウイルス感染症対策本部会議を行いました。専門家の皆様方から分析結果をご報告いただきまして、都としての対策を議論したところでございます。
まず、専門家の皆様からの分析でございますが、感染状況に関しては新規陽性者、そして接触歴等不明者数、大幅に増加をしているということから、4段階のうち最高レベルの「感染が拡大していると思われる」、との総括コメントをいただいております。医療提供体制、こちらは、入院患者数の急増に対応できる病床を確保する必要があるということで、4段階のうち3段階目に当たります「体制強化が必要であると思われる」、という総括コメントをいただいております。
感染状況につきましては、モニタリングの指標、この増加傾向は続いているということで、9月以来、約2ヶ月ぶりの赤が灯ったことになります。1日の新規陽性者数ですが、非常に高い水準で推移をしておりまして、特に重症化リスクの高い高齢者の新規陽性者数が増加している点、それから医療提供体制についても、予断を許さない状況が続いているので、厳重な警戒が必要、ということであります。これから忘年会、そしてクリスマスシーズンを迎えることになります。都民、事業者、行政、これが一体となって、気を緩めないで、感染防止対策を改めて徹底していただきたいと存じます。
8月以降でありますが、最大の感染経路が、これまで色々な部分、地域などご紹介してきたわけですけれども、8月以降は最大の感染経路が、家庭内であるということになっております。家庭内で感染というか、外から持ち込まれるという意味ですけれども、これまでは、会食の場などで感染した方が家庭に持ち込んだ、と思われる事例は報告されているわけでございまして、中には、その家庭内で複数人がほぼ同時に発症したというケースもございまして、一度ウイルスが家庭内に持ち込まれますと、感染拡大を防ぐことが非常に難しくなるという例も多々あるわけであります。特に、ご高齢の家族がいらっしゃる場合。この場合は、やはり、家庭内にウイルスを持ち込まない、そういうことを強く意識をお願いしたいと存じます。
そして今日11月でございますが、あと10日もすれば、師走、12月であります。年末年始を迎えて、ますます会食の機会も多くなるかと思いますが、改めて会食時の対策を徹底していただきたい、とのことを本日申し上げたいと存じます。そこで、こうした取組のキーワードは何かって言いますと、小さい、「5つの小」。そして、最後、もう一つのプラス、「こころづかい」。これは医療従事者の皆さんに対しての「こころづかい」であります。まず会食で、「5つの小」、こちらですけれども、会食はぜひ小人数で、できれば小一時間で、その程度に収めていただき、小声で、楽しんでください。併せて、お料理は、小皿に分けて、小まめにマスク、換気、消毒をしていただくということで、「5つの小」を強く意識してください。もう一度言います、小人数、小一時間、小声、小皿、小まめ、ということ。この「5つの小」に加えまして、こちら、「こころづかい」、今も医療現場の最前線で必死にご尽力されておられます、医療従事者の皆様への心遣いも、私たちは決して忘れてはなりません。ですから会食時には、この「5つの小」、こちらを合言葉にしまして、感染防止対策の徹底をお願い申し上げます。
そしてこちら、改めていつもご紹介しております、このカルタでございますが、全部「小」になっております、大人数、長時間の会食というのは、感染リスクが高まります。大人数の飲食ではどうしても大声になります。飛沫が飛びやすくなります。そして会食を計画される、これから予約をとります、という方もいらっしゃるでしょう。小人数で開催をしていただくということを心がけてください。
また、長時間に及ぶ飲食では、注意力が低下しまして、段々いいお酒が回ってきて、大きな声になりやすいですね。ということから、できれば小一時間程度といったように、あらかじめ終了時間を決めておくなど気をつけていただきたい。そして小声での会食。大声ではなくて小声での会食となるようにお願いを申し上げます。そもそも体調が悪い方はどうぞ会食への参加の方、お控えいただきたいと存じます。そして、会食会場選びについては、小まめな換気ができる場所を選んでいただいて、人と人との距離がちゃんと取れるところ、そしてまた正面に座らないで、一つ一つ少し斜めにしてずらしていくなど、座席の面でも、飛沫を避けるための工夫をしていただきたいと存じます。そして、飲食店をご利用される場合には、ご承知のように、この安心の虹のステッカーが掲示されていることをご確認いただいて、そして、お店の感染防止策、お店の方も一生懸命されておられますので、どうぞお店の方々が、すみません、あまり大きな声で話さないでください、とか、お話に夢中になっている方に、すみません、マスクしてください、というときに、うるさい、とか言わずにご協力をいただきたいということであります。
そして会食時には、手洗い、消毒を小まめに行ってください。そして入店時や食事前だけでなくて、トイレで座席を移動するなど、場面の切り替わりの際にもこれらのことを小まめにお願いいたします。それから、大皿でなく、お料理は小皿にしていただいて、自分のお箸を使って大皿をつつくなどということは控えていただきたいと思います。もちろん回し飲み、そしてお箸を共用にしちゃうとか、そういった感染のリスクが高めるようなことについてはお控え、厳禁、でお願いをしたいと思います。それから飛沫が飛ぶのを防ぐために会話をする際ですけれども、マスクを着けていただきたいのですが、難しい場合には、最近おすすめというので、ハンカチとかおしぼりとか場合によっては扇子とか、色々工夫もあるようでございます。これについてはある程度の効果が期待できるということでございますので、それぞれ工夫していただきたいと思います。いずれにしましても、改めてこの「5つの小」、そして「こころづかい」。こちらの方をお願いしたいと存じます。
そして今週、先ほど申し上げましたように、高齢者の患者さんの数が増加しております。高齢者を初めとして、例えば糖尿病の持病がある方、心血管疾患、呼吸器疾患など、これらの基礎疾患のある方は、会食はできるだけお避けいただいた方がいいです。そしてこうした重症化リスクの高い方々と同居しているご家族の皆さんも、できるだけ参加を控えていただいて、ウイルスを持ち込まないということ。そして帰宅時には手洗い消毒などを徹底していただくということでありまして、また元に戻ります。「防ごう重症化 守ろう高齢者」、この徹底をお願い申し上げます。
事業者の方にも改めてのお願いでございますが、ガイドラインを徹底して、ステッカーを掲示していただきますようにお願い申し上げます。一度、ステッカー掲示しましたよという方も、改めて継続的に対策の確認を行ってください。そして利用者に対しても、うちはこういう方針でやってるんだ、ということを、協力を呼びかけていただきたい。それから換気扇の設置、窓を開けるなどで、ちょっと外が寒くなりますけれども、換気の徹底をしてウイルス感染を防ぐということでご協力お願いします。ガイドラインに基づいて換気設備を導入する場合、助成金を用意しております。助成限度額についての引き上げなど、制度の一層の充実も検討して参りますので、例えば前に、地下1階のお店があるんだということなどで、どうしたらいいんだと、最近は換気機能の良い、高性能のエアコンなどもございます。そういったものに変える、ということについては、この助成金を活用していただければと思います。
それから、従業員向けの対策の徹底もお願いいたします。毎日出勤前に体温計測させたり、また感染が疑われる場合は医療機関への受診を促していただきたい。それから更衣室、休憩室でも十分な換気を行ってください。テーブル、椅子など従業員同士が共用する場所についても、定期的に消毒をお願いいたします。
都としましても引き続き医療提供体制の強化を図ってまいります。患者の受け入れ体制について改めて申し上げておきますけれども、現在は、都内の医療機関におきまして重症用150、中等症用2490、合わせまして2640床を確保していただいております。そしてさらに、今後の重症患者数の増加に備えましては、必要な診療体制を確保するように改めてお願いをしているところでございます。
加えまして、現在、都として、専用医療施設の整備を進めておりまして、今月中に工事を完了、そして来月には開設の予定としております。それから、先ほどモニタリング会議にもご出席いただきました賀来先生からご報告がありましたように、宿泊施設療養、それから入院、その判断をどういうふうにするかということで、フローチャートを明確に作っていただいております。
それによって、宿泊療養施設をさらに活用推進をしていくという方針であります。
それによって、いわゆるホテルを有効に利用することによって、病床のひっ迫度が下がってくるということであります。
先ほど報告受けましたけれども、本日のホテル、宿泊利用者の入所は200人を超えております。逆に退所される方も120人を超えているということで、宿泊療養をうまく活用している流れが確実にできてきている、ということの現れかと考えております。
感染拡大の防止には何よりも基本的な対策の徹底が重要であることは、再三再四申し上げてきているわけであります。先ほどのモニタリング会議で、東京iCDC専門家ボード座長の賀来先生から、この冬の感染予防について5つのポイントが示されております。
今ご覧いただいているように、感染拡大を何としても食い止める、ということで常にマスクを忘れない、常に手洗いを忘れない、常に換気に注意する、マスクなしで人と15分以上話さない、家も職場も毎日掃除と消毒、ということで、これら東京iCDC座長を務めていただいている賀来先生からも、やはり基本は重なります、これらのことを、徹底して、皆様方とともに、「新しい日常・正しく予防」、この行動を徹底する、そのような流れを確実にしたいと考えております。今日はモニタリングの分析にいつもご尽力いただいております、東京都医師会副会長猪口先生、そして国立国際医療研究センターの大曲先生にもご出席いただいております。
この後、記者会見、皆様方からのご質問をお受けし、そしてまた、都民へのご協力ご理解を深めることとしたいと考えております。よろしくお願いします。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)(PDF:837KB)

【事務方】それでは続きまして、専門家の先生にご発言をいただきます。大曲先生よろしくお願いいたします。

【大曲委員】はい。私からは、感染の状況に関してご報告をいたします。
全体としましては知事が先ほどおっしゃった通り、赤字で「感染が拡大していると思われる」という状況でございます。
新規の陽性者数とそれと接触歴等の不明者数が大幅に増加しております。急速な感染拡大の局面を迎えたと、判断をしております。中でも、高齢者の増加を非常に危惧しております。重症化リスクの高い高齢者の新規の陽性者が増えております。このハイリスクの方々の感染の機会を、あらゆる場面で減らすことが必要ということで、今回は申し上げております。
具体的に、内容について申し上げていきますと、まずは新規の陽性者数でございますが、前提として、モニタリング会議でもここ数回、都の外から持ち込まれる検体の件についてお話をしています。唾液の検査は自分で取れるわけですが、それが都の外で一般の方が取られて、そして都の中の医療機関に送って検査がされる、ということが行われています。
それで、今回は今週84人の方が陽性になっています。ただ、あくまでこれは東京都の外で発生した事例でありますので、今回の新規の陽性者数からは省いて報告しておりますので、その点は申し上げております。
新規の陽性者数の7日間の平均をとりますと、前回が約244人でございましたが、今回は約326人ということで、大幅に増加しております。前々回、11月4日(水曜日)時点の数字が約165人でございましたので、2週間で2倍になったというところでございます。増加比に関しても、前回が約148%、11月18日(水曜日)時点で133%、というところでありますので、100%を超えた値が何週も続いているという状況でございます。このように、新規の陽性者数が急に増えておりまして、週あたりでいきますと2000人を超えております。高い水準でございます。
増加比も、先ほど申し上げた通りで、10月の末から常に100%を超えているというところでございます。これを受けまして、急速な感染の拡大局面を迎えた、と判断しております。今後の深刻な状況を警戒していく必要がございます。一つ申し上げますと、現在の増加比133%でございますが、これを4週間持続しますと新規の陽性者は約3.1倍となります。計算しますと約1020人、1日あたり、1020人となります。これは極めて深刻な状況でございますので、何とか下げていきたいと思っております。
一つ、陽性者の今後の対策として、やはり陽性者の早期発見、これ非常に重要だと思います。そして、感染の拡大防止ということで、発熱、あるいは咳が出る、痰が出る、あるいは全身がだるいと、そういった症状がある場合には、かかりつけ医の先生に相談していただく。そういう先生がいらっしゃらない、という都民の方も多くいらっしゃると思います。そういう場合は、どこにかかっていいかわからない、というときは、東京都の発熱相談センターに電話相談する。このような形で、都民に対して、医療機関に円滑にかかれるように意識啓発をしていくということが必要と考えております。
年代別の比率ですけども、実際に10歳未満が2.1%、10代は5.5%、20代は24.8%、30代は20.3%、40代は15.7%、50代は14.3%、60代が7.5%、70代は6%、80代は2.9%、90代以上が0.9%という構成でございます。我々高齢者の動向を非常に気にしておるわけですが、65歳以上の高齢者の、ご高齢の方ですけども、前回は197人でした。全体の中の比率でいくと、13.5%でありますが、今回は数として274人に増えております。比率は変わっておりませんが、実数としては大幅に大きく、高くなっております。
ということで、高齢者が、重症化リスクが高いということは申し上げておるところですが、そこでの新規陽性者が大幅に増えているということで、こうしたリスクの高い方々の感染の機会をあらゆる場面で減らしていくということが、喫緊の課題であります。
濃厚接触者の動向でありますけども、感染経路別の割合をいつもモニタリング会議ではご報告しております。知事の先ほどお話にもございましたけれども、やはり前週と一緒で、同居する人からの感染が42.1%で最も多いんです。その次に施設が入ってきます。特別養護老人ホームですとか、介護老人保健施設、病院、保育園、学校等の教育施設も入ります。これが15.9%、その次に職場が15.7%で入りまして、会食が8.2%、接待を伴う飲食店が2.5%でございました。
このように、同居する人からの感染が最も多い一方で、職場、施設、会食、接待を伴う飲食店、といった様々な場面で感染例が発生しているというところであります。
家庭の外である職場ですとか、施設、あるいは飲食店で感染した人が、家庭内に新型コロナウイルスを持ち込んで、同居する家族等に感染させた、そういう事例が見られています。
職場ですとか、施設、あるいは寮といった共同生活、あるいは家庭内での感染拡大を防ぐという意味で、今一度家族ぐるみ、職場ぐるみで、基本的な感染対策である、手洗い、マスクの着用、3密を避ける、環境を清潔にする、消毒する、ケーブルやドアノブを綺麗にするというところです。そしてウイルスを除くということであります。これらの徹底が必要でございます。
また、特に今後、というか今もうすでにそうなんですが、不特定多数の方々が集まる場では、外が寒くて暖房を入れているという場があります。なかなか外気を入れたくない、という気持ちはすごくわかるのですが、換気は非常に重要でありますので、窓やドアを開けて、風を通すといった形で、効果的な方法で小まめに換気をすると、この徹底が必要である、ということを申し上げたいと思います。
また、先ほど知事からもリスクの高い場についてお話がございました。人と人が密に接触し、マスクを外して、長時間または深夜にわたる飲食をする。あるいはいわゆるハシゴして、複数店にまたがって飲酒や飲食を行う。あるいは大声で会話をする。
こうした行為は、これまで、それこそ保健所の方々ですとか、あるいは行政の方々、あるいはそれを取りまとめる国立感染症研究所の方々の疫学調査の結果分かっているリスクの高い場面なんですね。これは非常にはっきりしています。こうしたところで感染リスクが高まると。
年末年始はやはり忘年会ですとか、新年会も、あるいは初詣といった、大人数で、長時間におよぶ飲食の機会、あるいはイベントが増える、ということは当然想定されるわけです。
そこで、先ほど申し上げたような感染対策が徹底されてない場、そういう会食、あるいはイベント。あるいは、特に多数の人が密集して大声の発生を行う行事・パーティー、そこは明らかに感染リスクが高いということが言えます。そこで、新規の陽性者数が増えるということを懸念して。
また在留外国人の方についてもここ数回触れております。文化が色々で、そうすると催事も色々なんですね。ですので、自国の伝統、あるいは風習に基づいてお祭り等が行われます。色々な時期に行われます。我々もそうですけども、密に集まって飲食を行うということは当然想定されるところであります。言葉が違う、あるいは生活習慣が違う、お互い理解し合う必要があるわけですが、それらに配慮をして、在留外国人への情報をしっかり提供していく、という支援をしていく、そして陽性者が発生した場合の濃厚接触者に対する積極的な疫学調査の拡充、これらを検討していく必要があると考えております。
また、今週、新規の陽性の方、2080名おられたんですけれども、無症状の方が487人とおられまして、これは大幅に増加しております。全体の比率としては23.4%ということでございました。職場に陽性の方が出ますと、当然、保健所の方々が入られて、濃厚接触者の例えば調査をするわけですが、それにとどまらず、自発的に検査を受けた、そういう方もいらっしゃいます。あるいは、先ほど申し上げた保健所による調査、これらによって無症状の陽性の方が多くの場合は見つかっていくわけなんですけれども、このような方々が見つかって、適切に対応されるということによって感染の拡大防止につながっていくということを我々としては期待をしております。
また、やはり経済活動が活発化しますので、人の動きがやっぱり活発になっています。そうすると、無症状あるいは症状の乏しい、ひょっとしたらウイルスを持っていらっしゃる感染者の方の行動範囲も広がっているというところであります。ですので、感染機会があった無症状者を含めた集中的なPCR検査等の体制強化が求められますし、実際に保健所等でかなり積極的に検査をやっておられます。
特別養護老人ホームですとか介護老人保健施設、病院、あるいは重症化リスクの高い施設、訪問看護、ここで無症状あるいは症状の乏しい職員さんを発端とした感染は、これはあります。こうした施設内感染等への厳重な警戒が必要ということは、高齢者のリスクということも先ほど申し上げましたが、その観点から申し上げておきたいと思いますし、都の方では、このような施設の職員さん、あるいは利用者の方々向けの検査体制の強化を検討されていると伺っております。
また、保健所ごとの届け出数を見ていきますと、今回は大田区が156人、7.5%で一番多くて、次いで世田谷区が142人、6.8%で、港の保健所が129人、6.2%、中央区が116人、5.6%、足立区が113人、5.4%の順でございました。
新規の陽性者数が急増しております。ということで、6つの保健所で100人を超える新規の陽性者数が報告されているという状況でございます。
2点目は#7119であります。これ、私たちは感染拡大の早期の予兆の一つということで、4月から見ているものでありますけれども、この7日間平均は、前回は56.1件、今回は57.9件と横ばいでございました。
次、3点目で、新規の陽性者数における接触歴等の不明者数増加比でございますけれども、接触歴等の不明の方、これは7日間平均で前回は137人だったのですが、今回は11月18日(水曜日)時点で約183人ということで、こちらも大幅に増加しております。
もともとが高い水準であったわけで、そのまま推移してきているわけなんですけども、前週に引き続いて増加しております。これについては、今後の動向を注意して、それから警戒して見ていく必要がありますし、こういう接触歴等を不明の方のやっぱり調査ということも必要なわけですが、そうすると、保健所にやっぱり負荷がかかりますので、その支援が必要ということを申し上げておきたいと思います。
増加比でありますけれども、前回が約152%、これが今回は133%で、高いままであります。この増加比は10月末からずっと100%を超えております。これを受けまして急速な感染拡大と改めて捉えております。この増加比が133%で増加比でございますが、4週間継続しますと、接触歴等不明の新規陽性者数は約3.1倍となります。これは1日当たり570人という数になります。これは極めて深刻な状況と私たちは捉えております。
感染の状況については以上でございます。

【事務方】ありがとうございました。続きまして、猪口先生、よろしくお願いいたします。

【猪口委員】はい。東京都医師会の猪口でございます。私の方からは、医療提供体制について説明させていただきます。
モニタリングの警戒レベルの話ですけれども、今回は体制強化が必要であると思われるということで、上から2番目のだいだい色であります。入院が必要な患者の急増に対応できる病床の確保が急務である。それから、重症患者の増加が続けば、予定手術等の制限をせざるを得なくなり、通常医療の維持と重症患者のための病床の確保との両立が困難になるということで、だいだい色にさせていただいているわけです。
これから細かい話をしますけれども、全部東京都のホームページに載っておりますので、載せますので、後から分からない部分はご確認をいただきたいと思っております。
まず、検査の陽性率です。PCR検査、それから抗原検査の陽性率は、検査体制の指標としてモニタリングしています。1波、緊急事態宣言のときには、この陽性率が31%ぐらいまで上がりました。こういう状態だと、やっぱり早期に感染者を見つけるということがなかなか難しくなりますので、感染拡大防止、それから重症化予防のために、この陽性率を調べていくというのは効果的と考えております。
7日間平均のPCR検査等の陽性率は、前回5.0%から今回18日(水曜日)の時点で5.8%へ上昇しました。また、7日間平均のPCR検査等の人数は、前回4556人、今回は5368人と増加しております。陽性率が増加しておりますので、非常に検査が追いついているのかというと、先ほど大曲先生のほうからもお話がありましたけれども、無症状者が487名、23.4%と増えておりますので、比較的きちんと検査が行き渡ってるのかなとは思いますが、それでも陽性率が上がっている点に関しましては現在調査中のところがあります。検査数が増加しておりますけれども、それ以上に新規陽性者数が増加しているため、陽性率が上昇しているということになります。
感染拡大抑止の観点から、無症状者も含めた集中的なPCR検査を行うなど、戦略を検討する必要があります。現在、PCR検査に関しては、最大2万5000件・パー・デーの検査能力を確保しております。都は、東京iCDCのタスクフォースの提言を受けまして、東京都医師会等と連携して、年末年始の検査体制の充実を図ることとしております。
次は、東京ルールの適用の件数です。東京ルールの適用件数の7日間平均は、前回の42.0件に続きまして、今回18日(水曜日)時点で47.3件に増加しました。第1波では急速な、患者の急速な増加に伴いまして、東京ルールの適用件数が増加いたしました。今後、この推移を注視していく必要があります。
続いて、入院患者数です。入院患者数は、18日(水曜日)時点の入院患者数は、前回の1076人から1354人と大幅に増加しております。陽性者以外にも陽性者と同様の感染防御対策が必要な疑い患者を、1日当たり都内全域で約150人程度受け入れるということもお話しさせていただきます。
今週、新規陽性者および、それから接触歴不明者数の増加比が100%を上回っております。今週は1300人を超える水準まで大幅に増加しており、長期化している医療機関への負担がさらに強まると考えます。入院が必要な患者さんの急増にも対応できる病床の確保が急務であります。このため、都は医療機関に対して確実に患者を受け入れるための診療体制の確保を依頼いたしました。保健所から入院調整本部への調整依頼件数は、新規陽性者数の急増に伴いまして、今100件を超える状態が続いています。緊急性の高い重症の患者さんのほか、認知症や精神疾患を持つ患者さんの転院、それから、在留外国人の入院などに関しましては、受け入れ先の調整が困難な事例が見られています。特に、日・祝祭日は受け入れ可能な病床数が少ない状態が続いておりまして、かなり住所地から離れた医療機関、23区の方から多摩の方に行くというようなこともあります。そうした事例が発生しております。受け入れ先の調整が難航しておりまして、体制、その受け入れ体制が厳しい状況になっていると思われます。
陽性患者の入院と退院時には、ともに手続き、感染防御対策、検査、調整、消毒など、たとえ軽症者であっても、通常の患者より多くの人手、労力と時間が必要になります。病院ごとに当日入院できる患者さんの数には限りがあります。新型コロナウイルス感染症患者のための医療と通常の医療との両立を図りながら、確保病床を重症患者や重症化リスクのある患者さんのために、有効に活用していく必要があります。
療養状況なんですけれども、検査陽性者、全療養者数は、18日(水曜日)時点で3024人でした。内訳は、入院が1354人で、宿泊療養に607人、それから自宅療養が481人、それから調整中が582人です。宿泊療養に関しましては、前週は383人ですから、今週はものすごく増えています。それは保健所と協働し、東京iCDCのタスクフォースにおいて、宿泊施設療養、それから入院判断フロー、これを整備しまして、このフローが有効に機能し始めて、医療機関との共有を進めて、安全な宿泊療養を推進できているからだと考えます。今後、宿泊療養者が急増する可能性があるため、さらなる宿泊療養施設の体制整備が必要であります。
都は、日本語におけるコミュニケーションが不自由な在留外国人に対して、宿泊療養施設における対応策を検討しています。一方で、自宅療養者が増加しますと、その健康観察等を担当する保健所の負担が増加します。このため、自宅で療養の適切な実施に向けた保健所の取組を支援する必要があります。調整の結果、入院先、それから宿泊先が決定した後に症状の改善や患者さんの希望でキャンセルする事例が、依然として一定数存在いたします。入院調整、それから宿泊調整担当の保健所間における情報交換を詳しく行うようにいたしました。
それから重症患者数です。重症患者数は前回の38人から18日(水曜日)時点で39人。あまり増えていないように感じますけれどもしばらく、増減しながら推移してます。
増えていないように感じるんですけれども、今週新たに人工呼吸器を装着した患者さんは23人いらっしゃいます。人工呼吸器から離脱した患者さんは11人。人工呼吸器使用中に死亡した患者さん4人になりまして、前週と比較すると動いてないように見えるんですけど、実は患者さんはかなり人工呼吸器を装着したり、離脱したりっていうことで患者さん自体は動いておりまして、39という数字だけからは、なかなかわからない部分があります。
今週新たにECMOを導入した患者さんが1人、ECMOから追い出した患者さんも1人、11月18日(水曜日)時点で人工呼吸器を装着している患者さんが39人で、そのうちの3人の患者さんがECMOを使用しております。重症患者さんの半数以上は、今もお話したとおり、人工呼吸器を装着した患者さんで、人工呼吸器の管理を要する患者が、複数入院している医療機関は、出入りが激しくて、非常に負担が増えてくるところです。
陽性判明日から重症化判明日まで平均で4.3日、軽快した重症患者さんにおける人工呼吸器の装着される離脱までの日数の中央値は15日でありました。人工呼吸器の離脱まで長期間を要する患者さんが増加いたしますと、重症患者数は急増する可能性があります。
今後の推移と通常の医療体制への影響に警戒が必要です。重症患者においてはICU等の病床の占有期間が長期化することを念頭におきまして、今後の重症患者数の増加に備えた病床確保は急務であります。都は、レベル2の重症患者数300床の体制を視野に入れた診療体制の確保について医療機関に依頼いたしました。今後、新規陽性者数の増加比が約133%、4週間継続すると新規陽性者が1020人になると、そういうことが予想されておりますけれども、その結果重症患者数の増加が続けば、予定手術や救急の受け入れ制限等、通常医療の医師と新型コロナウイルス感染症重症患者のための病床の確保の両立が非常に困難になってくると思われます。新規陽性者のうち、重症化リスクが高い高齢者が増加しておりますので、そうすると、iCDCにおいて重症化予防のための分析を進めていただいております。
年代別には、11月18日(水曜日)時点の重症患者数は39人で、40代が1人、50代が6人、60代が9人、70代が13人、80代が10人であります。60代以下は、死亡者は少ないものの重症患者全体の約半数を占めておりまして、性別では男性34人、女性5人でした。今週報告された死亡者数は10人であり、そのうち、70代以上の死亡者が6人でした。前々週の9人、前週の3人、今週の10人と推移しております。私の方からは以上であります。

【事務方】ありがとうございました。これより質疑に入ります。知事から指名をさせていただきますので、社名とお名前を名乗ってからご質問をお願いいたします。

質疑応答

【記者】朝日新聞の長野です。よろしくお願いします。現時点でですね、営業時間の短縮要請をしない理由について、知事、お伺いできますでしょうか。よろしくお願いします。

【知事】はい。これまでも色々な段階において、状況において、様々な手を講じてまいりました。また、その度に、都民の皆様、事業者の皆様にご協力をいただいてまいりました。今ございましたように、感染者数は増えておりますが、重症者数は増えていないという状況にあって、何をすべきか、最も効率的な方法は何かということで、専門家の皆様方のご意見などもベースにしながら、今日は、さらに年末に向かって様々な会合などもある中において、会食や家庭内での対応とていうことについて、改めて皆様方への行動変容、これをお願いをしたところでございます。これによって、年末年始が皆さんと楽しく過ごせるような、そういう状況に持っていくためにも、改めて、また特に3連休前でもございますので、今日申し上げました「5つの小」そして、「こころづかい」、このことを、頭に描いていただいて、お食事の際等に、そのことを自分自身に、また家族内で、またお店にいらした際にも言い聞かせていただいて、お守りいただきたいと思っております。
それが効果的であり、またそれによって重症者を出さないための、様々な方策に繋がっていくというふうに考えております。

【記者】すいません。それでちょっと1点だけ、そうすると時短要請をする要件というか、検討するにあたって、こういうことが起きれば、例えば時短要請の可能性が出てくるとか、今後どういった点を注視していくかということも改めてちょっと教えていただくと。

【知事】今日も検査数は8000、9000近く伸びてきております。多くの方々に検査を受けていただきやすい環境は、さらに整ってきたと、また更に今後、今すでに能力的には2万5000を超えることを体制が整っておりますし、12月には、6.5万件が確保できる体制も整ってきております。よって、陽性者数は、今日も大曲先生が、これから最悪の指数関数的にいうと1000人もあり得るという、それでよろしかったですか。はい。お話でございまして、東京都として、これまで療養のホテルを確保する際も、だいたい600人の陽性者が出た場合ということを想定しながら、ホテルの数、そしてまた陽性者の方々をそれぞれお家などにも迎えに行く車を出してるわけですね。一人ひとりのところに。その車の数がどれぐらい、何台いるのか、そのために運転手さんは何人必要なのかっていうことなどをずっとやってきて、そこはだいたい600ということを念頭にしてまいりました。
しかし一方で、今感染者数が増えている。陽性者の方々が判明する率が、数が増えてきておりますので、だいたい1000ということを目標、目標ではないですね、目途に考えたときにその規模感で何が必要かっていうことを判断をしているということであります。
ですから、陽性者は、今後、また検査数も増えてまいります。そしてそれらについてはできるだけ感染者をそもそも増やさないということがベースにありますけれども、一方でやはり一番重要なのは重症者の数でしょうとこれは何度も申し上げてきておりますので、500を今日は越えましたけれども、600がこれからどういう流れになるのか、皆様方のご協力次第でありますけれども、とにかく重症者を出さないっていうのが一番大きな守るべきレッドラインじゃないかなというふうに考えております。ですからそれをベースにしながら判断していくということになるかと思います。

【記者】時事通信の斉藤です。政府のGo To Eatキャンペーンについて、国の方は、4人以下を会食の対象にしてくれという要請を都道府県の方にしているかと思いますけれども、東京都の扱いはどのようにするのでしょうか。その理由についても教えてください。

【知事】そもそも、Go To Eatは、国の政策であります。そして、それを担っているのは東京商工会議所であります。そこで、東京都として、人数はどうですかというお尋ねがございましたので、小人数という点では方向性が一致をするということで異存はありませんという旨をお答えをさせていただきました。
また、4人がセーフで5人が駄目かって言ったら、もうそこはもう皆さんのご判断でしょうということになるかと思いますけれども、国の方で4人というのならば、それをベースに皆さんでご判断いただきたいし、それから、例えば会食の際のお部屋の広さであったり、アクリル板が置いてあるかどうかとか、マスク、皆さん、小まめにする人同士の会合なのか、また換気の話で申し上げますと、先ほど冒頭で申し上げましたように、既に53億円の予算を組んで、換気対策などの助成金は用意しております。そしてまたそれを、さらに必要な換気が重要であるという観点から、そこの助成金についてのこの制度や、その規模感などについては、さらに考えていく必要があると思いますし、せっかくもう既に用意をしているものでありますので、どうぞご応募いただいて、どのようにしたらいいかをご相談いただいて、換気の良いお店ということでお客さんを安全にお迎えいただければというふうに思います。

【記者】わかりました。ありがとうございます。

【記者】NHKの岡部です。よろしくお願いいたします。今日、モニタリング会議で、その感染状況自体が一番上のレベルに引き上がりましたけれども、引き上がったこと自体で私達の生活というのはどのように変わるのでしょうか。

【知事】むしろ大曲先生。

【大曲委員】かなりその広がっているという判断で赤、ごめんなさい。判断をしたわけで、やっぱり深刻に捉えていただきたいっていうのが一つです。そこで結局やっぱり個人個人でリスクを感じとって、行動をとっていただきたいというところは思います。
なんていうんでしょう、この1月からずっと10ヶ月、対策してきましたけれども、その中で、結局その感染しやすい場、リスクの高い場っていうのは、はっきりわかってきたわけですよね。それは先ほど申し上げたとおり、現場から地道に事実を積み上げていただいて、見えてきたところがあります。それは距離を取るですとか、あるいは換気をしっかりするですとか、マスクをする。マスクしないで大声で喋ったりすると、うつるからっていうところなんですけど、そこを見出したことは、すごく大きいんだと思います。
漠然と怖がって、何を対策していくか分からないっていう状況で、とにかく家にこもるっていうところから、かなり進歩はしてきたんだろうと思います。ですので、要はそこをしっかりやっていくっていうことが大事なんだと思います。
ただ、そんな簡単じゃないだろうなというのはわかっています。例えば、私たちは社会活動を維持する必要があるので、人が集まる場っていうのはあったりするわけですよね。
やっぱり感染を防がなきゃいけない。ただ、難しいんですけども、でもさっき申し上げたそういうこと、知事もおっしゃったような感染の避け方はあるので、そこをいかに実行していくかということなんではないかと思います。
個人の自覚というのがすごく大事っていうのもありますし、またやっぱり協力っていうのも大事なのかなと。例えば、お店の話が出てきましたけど、お店の従業員の方々に聞くとすごく苦労していらっしゃって、例えば、感染対策を進めたいけれども、結局お客さんも色々で、なかなか従ってくれない、従うっていうか、納得してくださらないですとか、ということですごく精神的に疲れているとかそういう話も聞きます。
でも、そこはお互い様なので、協力をしてということをやっていけば、感染も減っていくと思いますし、長丁場を考えると、そうした環境作りをしていかないともたないので、っていうところなんじゃないかなと思って、そこを頑張るということなのかなと私自身は思っています。

【記者】ありがとうございました。

【知事】あと2人に。先生方、ちょっと時間の関係もあります。どうぞ、じゃ、TBSさん、それでフジテレビさん。

【記者】TBSの城島と申します。今回、40代とか50代の中高年層の感染が増えていて、その点が第2波と違った点だと思うんですけれども、その要因をどのようにご覧になっているのか、あと対策などを考えることがあれば教えてください。

【大曲委員】はい。事実ベースでは、あまりよくわかってないと思います。ですので、端的な答えは分からないってことになってしまうんですが、個人の意見として言わせていただければ、やっぱり、いわゆるあえて1波、2波という言い方をすれば、あの頃と比べると、やっぱり根本的に違うのは、社会活動が劇的に活発化しているということはあると思います。それに関連して感染が起こっているんではなかろうかと思います。やっぱり世代的にも非常に社会的な活動性の高い世代ですし、色々なこともされます。具体的なところはご想像にお任せしますが、素朴に考えればそこの反映なのかなとは思いつつ、本当はその具体的な事実が見えてくるといいんでしょうけど、なかなかそれって大変なんですよね。
事実として引っ張ってくるのは、例えば患者さんとのお話の中で出していくのは大変だし、なかなか本人も自覚がないからというのも、ひょっとしたらあるのかもしれません。というところであります。すいません。思ったとおりの回答ではなかったかもしれません。すいません。

【記者】先生としては、Go Toキャンペーンも社会活動が活発化する一因だと思われてらっしゃるでしょうか。

【大曲委員】どうなんでしょう。よく分からないです。ただ、一般的な意味で、例えばご飯を食べに行こうとか、宴会をしたいとか、思いが強くなっていて、実際にそういう活動が高まっているっていうのは、僕が数字とか統計を持ってこなくても、もう私たちの身近な生活を見渡せばわかるところなので、もうそれで十分じゃないかなと思います。はい。

【記者】(フジテレビ・小川)すいません。大曲先生と知事にお願いします。
まず、大曲先生には、先ほど既往症の件ありましたが、特にリスクの高い既往症っていうのをもうちょっと改めてお話を伺いたいのと、あとは、高齢者の受診について我慢される方が多いっていうふうにおっしゃっていたんですが、だいたい発症してどのぐらいまでに来て欲しいかとか、どのぐらい経って、何日ぐらい経ってしまうと特に重症化しやすいとか、もし高齢者の方が見やすいできる日数があったら教えていただきたいと思います。
あと、小池知事には「5つの小」と一緒に医療従事者への「こころくばり」というお話がありましたが、都民の皆さんに、常々知事は大義と共感とおっしゃってきましたが、大義と共感として、どういう心遣いを都民にしてほしいのかっていうのをお願いします。

【大曲委員】分かりました。ありがとうございます。まず、最初の点は、持病のことは、注意して話さなければいけなくて、持病を持ってらっしゃる方、ものすごく怖がって聞いていらっしゃると思うので、ですので、ただ今まで言われているところ、あるいは日本の状況とかも見る中でやはり挙がってくるもの、比較的リスクが高いと思われてる病気としては、例えば糖尿病なんていうのはよく挙がってきますし、やっぱり心臓の病気、心筋梗塞の既往があるとか、あるいは肺の病気、慢性のときに肺の病気で肺気腫っていうもありますが、そうした病気っていうのが挙がってきます。あとは、腎臓の病気もそうなんですね。肝臓の病気の方も実はそうなんですよね。
ということで、数字として比較的率が高いと言われているものは、そうしたものでありますが、それに限らないと思っております。例えば、世の中には稀な病気って、すごくたくさんあって、その方々がどれぐらいリスクが高いのか低いのか、なかなか言いにくいんですよ。少なくともリスクが低いとは言っちゃいけないと思っています。
ですので、僕が一番気にするのは、今僕が申し上げた病気の方だけが危ないとかそういう話じゃなくて、そうでない方は安全安心だとかっていうことではなくて、やっぱり持病があるということは、やっぱり心に留めておいていただきたいと、リスクの一つとしてということは申し上げたいと思います。
2点目の、年齢、高齢の方のことなんですけども、まず現場の事実から始まりますが、やはり発症してから、やっぱり7日とか10日経ってからお見えになる、比較的、高齢の方が増えている印象を持っています。印象と言わせてください。数字をきちんと持ってないので。一般的にこの病気を発症してから7日前後は、感冒の症状がそれほどひどくない。微熱ですとかそういったものは続くんだけれども、7日目以降から急に悪くなるというのはよく言われているとおりで、実際そうなんですね。
それで、おそらくなんですけども、悪くなってから、つまり、発症して7日以上経って、悪くなってから病院に来て、そこから治療ってなると、後手に出てしまっているので、正直治療は大変だろうなと思います。大変だと思います。
おそらくはそれよりも早く、7日以内に病院に来て、あるいは検査のスポットに来ていただいて、検査を受けて陽性になって、そして適切な診療を受けられれば、ここからはおそらくって言い方になるんですが、話が違ってくると思います。おそらく良い方向にいくだろうと思っていますので、遅くとも1週間以内。僕はもう別に症状が出たら、すぐでもいいと思います。リスクが自分は高いと思ってらっしゃる方、本当に検査を受ける先を探してきていただいて調べていただくと、それで、結果、陰性だったらいいし、陰性だったとしても、安心はできないんですけども、もちろん様子を見ながらなんですけど、とにかく、これぐらいはいいじゃないかっていうことでお待ちになると、やっぱり急に悪くなるってこともあるので、なるだけ早くということはお伝えしておきたいと、少なくとも、遅くとも7日以内。はい。

【知事】共感を呼ぶことは、リスクコミュニケーションの一番基本だというふうに考えております。論理的に理解する部分と、肌で感じるところと、この両方が今必要なんだろうと思います。コロナウイルスについての様々な情報は溢れんばかり、もう皆さんお持ちでいらっしゃいます。
ただ、その結果として、そこに自分が主体的に関わっているかどうかということを、これを呼び起こすことが、共感を持って伝えるかどうかだと思います。ずっと他人事でいると、それは何も自分はアクションを取らなくなると、何度も恐縮ですけれども、気候変動でも、やはりそんな地球の温暖化など、それは自分は関係ないと言って、みんな考えるわけですけれども、でも、これって日常生活、一人ひとりの考え方なんですよというので対応すると、皆さんの行動が変わるわけですね。
それと同じように、このコロナについてももう十分な情報を持ってらっしゃるし、十分もうやってらっしゃると。だけど、実際に、これだけみんな感染したくてかかっている方なんて、ゼロだと思いますけれども、そういう状況において、今、今日は感染の状況は赤だということは、皆さんにこの情報をお伝えすることによって、少しでもそれについて「あっ、危ないんだな」ということを共感していただく。そして、最後にこの「5つの小」のところで、小人数とか、小一時間、小声で、小皿を、小まめにという最後に、「こころづかい」と書かせていただいたのは、医療従事者の皆さんも年末年始に休んで欲しいじゃありませんか、皆さんもずっとこの防護服に身を包んで、1月から医療従事者の皆さんは、本当に命を救うために頑張っていただいているわけですね。
ですから、皆さんにそのところで、特に共感を抱いていただきたい。そういう思いでありまして、誰もかかりたくてやってるわけではないわけで、ウイルスにかかりたい人なんかゼロでありますけれども、でも結果として、そのようなことが、これらのことを守ることで、感染を抑えられるなら、それは医療従事者の皆さんに、年末年始、少しでも休んでいただけるそういうことに繋がるというのを皆さんと共有したいと思います。
それから、今日の報告で、ホテルの宿泊療養3200室余り確保しておりますけれども、そこへの入所が、どちらかというと少なく、むしろ入院の方にいらしてたんですね。
ということは、それだけ病床を使うわけです。他の病気の方々がお入りになるところにそういった陽性の方が入っていたのを、ホテルの方にお移りいただくこと、お入りいただいて、一定の期間をそこで過ごしていただくことによって、病床がそれだけ余裕が出てくるということで、今日は200余人がホテルにお入りいただきました。
つい1週間、2週間前は40人とか50人とかそういう数字でありました。もちろん陽性者数が増えたからでもありますけれども、ホテルの活用、バッファとしてのホテルの活用が、有効に機能し始めたという証左だと思います。
一方で、退所される方は126人ということで、これからその病床の部分を有効に、効果的に活用して、そして医療従事者の皆様方の苦労を少しでも低減させるという意味で、この宿泊療養の活用っていうのが、動き出し、それが保健所の皆さんのご協力なども得て、そういう形になって、そして、先ほども申し上げましたように、お一人お一人、その陽性者の方は「何時にあなたのお家に行きますから、どういうものを用意してくださいね」ということを、保健所の方はお伝えして、そしてお迎えに行くと、中にはドタキャンされる方がいるっていうのが問題なんですが、それぐらいのことをやっているためには、車が必要ですよね。その車については、今、オリパラ用の車ももっと活用しようということで、準備もしております。
よって、日々、細かい作業をみんなで手分けしてやっておりますので、また特に宿泊療養の担当は、オリンピック・パラリンピック準備局の東京都の職員が、また他の部署の職員が本当に頑張ってやってくれています。
私は知事として、彼らにも年末年始はできるだけそれぞれの時間を過ごしてくれるような、そういう体制も作りたいと思っております。
これは皆様方にぜひ、そういった点も「都庁の職員だったら当たり前でしょう」とか言われるかもしれませんけど、みんなやっぱり年末年始明るく迎えたいというのが誰も同じでございますので、ぜひこの「こころづかい」のところ特にご協力いただければということをお伝えしたいと思います。
すいません。長々となりましたが、どうぞよろしくお願いします。特に3連休、お守りいただきたいと思います。ありがとうございます。以上です。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局政策調整部政策調整課)

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