小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和7年5月16日)

更新日
 

知事記者会見
2025年05月16日(金曜)
14時00分~14時36分

 

 

知事冒頭発言

1 暑さ対策

【知事】今日は6点、私の方からお伝えをいたします。まず暑さもですね、これからますます温度が高くなるということから、暑さ対策について役立ちます家庭の省エネ対策、これから始めたいと思います。今週も暑い日が続いております。ちなみに明日は雨、そして日曜がもう夏日ということが見込まれております。気温が急に上昇した時にはですね、ぜひ水分の補給など、熱中症対策を心がけていただきたいと思います。先日もお伝えしたと思いますけれども、キーワードは「暑熱順化」ということ。この4文字、取り組んでいただいていますでしょうか。夏の本格的な暑さ、それが来る前に、まさに今ですね、暑さに慣れておくということで、具体的にはお風呂の湯船に浸かることとか、ちょっと軽い運動して適度に汗をかくといったこれらの行動が「暑熱順化」。暑さや熱に対して順化するという取組になります。今日は暑さ対策に役立ちます2点の取組についてご紹介をさせていただきます。まず夏を涼しく快適に過ごしていただくためには、エアコンは迷うことなく利用するということが重要でございます。それで都におきましては、かねてから省エネ家電への買替え、これを支援をしてまいりました。また、多くのお店でですね、購入の際に取得した東京ゼロエミポイントをその場でお使いいただくことができるようになっております。具体的にはですね、15年以上お使いになったエアコンですけれども、毎年イノベーションが起こっているわけで、効率は良くなっている。そのことを考えますと、最大で、15年以上のエアコンを買い替えたならば、最大7万円分が値引きとなりますので、買替えを検討されている方はぜひご活用いただきたいし、それによってエネルギーコストについても抑えられるということでございますので、もったいないということではなく、十分にお使いいただく方が熱中症を抑えることができるということになります。また、冷房を使うような夏の日にですね、住宅に入る熱の約7割というのは窓から入ります。開口部が一番大きいのが窓でございます。そこで例えば内窓、窓に更に内窓を設置をすると。それによって断熱がより効果的になる。それによる光熱費の年間節約の具体的な例として、約2万3千円。一般家庭で(約)2万3千円節約できるという、そういう計算もございます。窓の断熱リフォームの費用ですけれども、都におきまして、またそのほか色々な補助がございますので、それらをお使いいただきますと、自己負担を6分の1に抑えることができます。こちらの受付の方ですけれども、5月30日(金曜日)から開始をいたしますので、どうぞ効果的にご活用いただければと思います。まさに夏の暑さが本格化する前の備えとして、ぜひご検討いただきたいと存じます。環境局の担当でございます。これが1点目。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「断熱性能向上への支援を大幅拡充」は、こちらをご覧ください。)

2 東京こどもすくすく住宅

【知事】2点目はですね、住宅、それも子育てがしやすい安心な住宅について。「東京こどもすくすく住宅」でございます。都におきましては、民間事業者などが整備する住宅、そのうち子育てに適した安全対策がなされた集合住宅を「東京こどもすくすく住宅」として認定をしてまいりました。これは令和5年度(開始)の制度でございまして、そこから続いておりますが、認定した住戸の数はですね、大幅に増えてございます。昨年度末の時点で8千戸を超えております。事業者の皆さんが、それぞれ自社の整備基準を(東京こども)すくすく住宅の基準に引き上げるなどとして、一種のブランドになっているということで、業界内でも取組が広がりつつございます。こうした動き、これ集合住宅の話を今させていただいたのですが、こうした動きを更に広げる。そして安心して快適に子育てができる住宅の普及を推進しようということで、このたび、(東京こども)すくすく住宅の認定を、これまでの集合住宅に加えて、都内の約3割を占めております戸建ての住宅にも拡大をするというのが今日のポイントです。対象は分譲又は賃貸の住宅。戸建ての特徴を踏まえまして、例えば屋内に階段を、2階の階段をつけるという時にですね、そこから転げ落ちないように柵を作るとかですね、転落防止ですね。それから防犯対策などの基準、これらを設けて(東京こども)すくすく住宅へと認定を受ける。認定を受けた住宅には、新築とか改修にかかります費用を事業者に補助をいたしまして、また同時に耐震改修を行う場合には、それに加算をするということで、また安心も更に上がるということかと思います。それから、子育て世帯の皆さんがですね、住宅ローン「フラット35」がございますけれども、これを利用されて、この(東京こども)すくすく住宅を購入する際、金利を一部引き下げられます。今日からこの運用を開始をいたします。購入を検討される方は、住宅金融支援機構の方にぜひお問い合わせをいただければと思います。子育てもですね、様々な制度をこれまでも都といたしまして、シームレスに切れ目のない対応ということでいくつも制度を設けて、そして最近はそれらによってですね、「子育てしやすくなった」というような声も、まちに行きますと直接お聞きすることもございますけれど、今日はこの住宅の部門としてお伝えをいたしました。よろしくお願いいたします
(詳細は、産業労働局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「こどもすくすく住宅認定制度の対象を拡大」は、こちらをご覧ください。)
(「こどもすくすく住宅購入 子育て世帯等支援」は、こちらをご覧ください。)

3 次の感染症危機に備える!アクションbook

【知事】次がですね、コロナとの闘いは長かったですけれども、次の感染症、その危機に備えておこうということでお伝えをいたします。3年以上にわたります新型コロナとの闘いでございますが、都民の皆様や、また事業者、医療従事者など、本当に多くの方々のご尽力をいただきました。結果として、1,200日ですね、100万人当たりの死亡者数につきましては、OECD加盟国の中でも極めて低い水準で抑えられているという、このような結果が示されております。ただ、新たな感染症がいつ現れるか、これはもう分からないと。次から次へとですね、新たな感染症が生まれてきて、そしてまた感染症の中でも強いのが生き残ってという、その繰り返しになっているわけですが、新たな感染症、いつ現れるか分からないということから、感染症から1人でも多くの命を守ること、そして社会経済活動への影響、これを最小限に抑える。もうそのためには日頃からの備えが重要でございます。都民の一人ひとりの取組が不可欠ということは、もう1,200日間のコロナとの闘いの中で皆さんも体感していただいたと思います。今回ですが、家庭、また職場でのマスクを備蓄しておくとか、基本の手洗いですね。そういった基本的な感染対策。またテレワーク、オンライン会議などを活用して人混みを回避するなどなど、都民の皆様方に知って欲しい情報を分かりやすくまとめました。「次の感染症危機に備える!アクションbook」と銘打ちまして、新たに作成をいたしました。これデジタルブックですから、紙というよりも今出ておりますけれども(スライド)、このQRコードから入っていただくとデジタルブックになっておりますので、コロナの経験を踏まえまして、都が今回改定した東京都の新型インフルエンザ等対策行動計画の概要も掲載していますし、「この時にはどうしたらいいか」ということが分かりやすく書いてありますので、ぜひぜひデジタルでチェックしていただきたいと思います。今日から防災ホームページで公開をいたしております。また、都の公式LINEのほか、防災Xからも発信をいたしますので、ぜひご活用いただきたい。ご覧いただきたいと存じます。
(詳細は、総務局へお聞きください。)

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「新型インフルエンザ等対策行動計画の改定」は、こちらをご覧ください。)

4 ヘルプマークの日

【知事】次、ヘルプマークって皆さんご承知かと思いますけれども、7月20日がヘルプマークの日ということでございまして、このお知らせです。ヘルプマークというのは、義足とか人工関節を使用されている方、また難病の方など、一見するとですね、そういうご病気をお持ちかどうか分からないけれども、これを示していただくことによって、援助、そして配慮を必要としている方々が周囲にお知らせをするというマークになっています。このマークは、平成24年に都が作成いたしまして、その後全国に広がって、令和3年には全ての道府県で導入をされたという全国共通のマークになっております。特に今年は世界陸上9月、デフリンピックが11月ということで、東京で開催をすることになっておりますが、改めてこの機を捉えて、これまで以上に、このヘルプマークの意義を広めていきたいと考えておりまして、こうしたことからJIS規格に登録されて、全国共通のマークになった日が7月20日。その7月20日をヘルプマークの日として新たに定めるということでございます。今後、ヘルプマークの日をデジタルサイネージとかSNSなどを活用しまして、広く都民にお知らせをするほか、都の庁舎、また隅田川に架かる10(の)橋がございますけれども、この取組を象徴する真っ赤なライトアップを実施をする予定にしております。7月20日です。また、7月20日だけではないのかな、日程などを詳しくは改めてホームページでお知らせをいたします。このヘルプマークの日を契機にして、より一層障害へのご理解を促して共生社会の実現を目指していきたいと考えております。福祉局の担当であります。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「7月20日を「ヘルプマークの日」に制定」は、こちらをご覧ください。)

5 学生向けファッションコンクール

【知事】ガラッと変わりまして、ファッションコンクールの募集についてお知らせです。都はですね、東京をパリやミラノなどと肩を並べるファッションの拠点としていくために、ファッションやアパレル産業の振興に取り組んでおります。今年で4回目となります学生向けのファッションコンクールを開催をいたします。そして、このコンクールで賞を獲ったり、また素晴らしいデザイン力が認められるとですね、世界に羽ばたくファッションデザイナーとして注目もされ、また見いだされ、育成されるというものであります。これまで、3Dプリンターで制作したドレスとか、それから、お母さんやおばあちゃんの着物を再利用したダウンコートといった斬新な作品が数々生み出されてまいりました。過去の受賞者の中には、海外のアーティストに衣装を提供するぐらいのですね、活躍をされている方もおられます。題しまして、「Next Fashion Designer of Tokyo」でございます。二つ部門があります。一つがフリー部門で、例えば障害のある方も含めて誰もが楽しめる服を生み出すという、フリー部門とインクルーシブ(デザイン)部門、この二つの部門を設けますので、それぞれご応募いただきたいと思います。それから先ほど申し上げたような着物ですね、和服の生地などを生かしたコンテストであります「Sustainable Fashion Design Award」、こちらでは服装のウェア部門、そしてバックやアクセサリーなどのファッショングッズ部門、この二つを設けてまいります。選考過程ではSNSなどを活用して人気投票なども行いますので、「これ素敵だわ」というところなどを、皆さんにも参加していただいて、最終審査につきましてはファッションショー形式で開催をいたします。受賞者にはですね、ブランドの立ち上げとか、パリでの展示会参加などを支援していくということでございます。どちらのコンクールも7月18日(金曜日)までに作品募集をいたしておりますので、ぜひファッションに関心のある方又はファッションを勉強している方、舞台を求めて奮ってご応募いただきたいと存じます。産業労働局の担当であります。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「学生向けファッションコンクール開催」は、こちらをご覧ください。)
(「着物等を活用したファッションコンテスト」は、こちらをご覧ください。)

6 島じまん2025

【知事】これ、そして最後になりますけれども、島々、東京の島の魅力を発信するイベントです。「島じまん2025」ですね。これについてのお知らせでございます。このイベントですけれども、伊豆諸島・小笠原諸島への玄関口であります竹芝地区で昭和63年から開催されているものでございまして、それぞれの島の郷土料理とか特産品や郷土芸能など、東京の島々の持つ多彩な魅力に触れることができるイベントであります。毎回約10万人もの方々で賑わうというイベントになっておりまして、今年は来週の末の24日(土曜日)・25日(日曜日)の両日に開催をいたします。オープニング・セレモニーには私も出席をする予定といたしております。先日、小笠原村の村長さんを隊長とする「島じまんキャラバン隊」の訪問を受けたところでございます。それぞれの島のね、特徴ある装いで来ていただきました。ということで島ゆかりの衣装など、華やかな皆様方に囲まれたところでございます。イベントでは、このような島の伝統衣装も披露されますし、美味しい郷土料理。それぞれ島にはですね、海の幸、フルーツ、焼酎など特産品もございます。魅力ある色とりどりな宝物が溢れていますので、ぜひ会場でこうした宝物を手に取って、島の方々と会話していただきたい。それぞれの島、東京の宝島でございます。ぜひ訪れるきっかけにしていただければと、このように考えております。こちらの方は総務局が担当いたしております。以上6点、私の方からお伝えいたしました。どうぞ。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「東京愛らんどフェア「島じまん2025」を開催」は、こちらをご覧ください。)
(「表敬訪問(東京愛らんどフェア「島じまん2025」キャラバン隊)」は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】ありがとうございます。幹事社の日経新聞の飯塚です。幹事社から2問質問よろしくお願いします。1問目ですが、SusHi Tech 2025が先週末閉幕しました。ビジネス前夜、土曜日開催のパブリックデイを含めた全体の成果や課題などについて改めてご所感をお聞かせください。

【知事】大賑わいでした。おかげさまで「SusHi Techだけにすし詰め」という感じだったでしょうか。本当に熱気があふれて、またアジアを代表するスタートアップカンファレンスとしまして、世界のプレイヤーの皆さんに、もうSusHi Techに今年行くよねみたいな、そういう会話が普通に行われているということで、このタイトルだけでも、まず認識をされ、そして実際にブースを出そう、そしてスピーチをお願いする皆さんは快くお引き受けいただくという、そういう流れができたと、3年目でできたということでございます。そして今回は、3日目にパブリックデイを設けました。このパブリックデイは、ご家族や学生さんもたくさん来られて、私はとても興味といいましょうか、もう「これは成功だったな」と思うのは、色々なロボットが今いますね。ちっちゃなロボットから走ったり動いたりするロボットから。子供たちとそのロボットとの触れ合いというのが、もう大賑わいで、もう本当に子供たちが未来に一緒に遊んでいるという姿は、非常に感動をしたところでございます。企業の皆様方もですね、パブリックデイ用の、このプレゼンテーションを考えていただいたりということで、SusHi Techが一つの大きなスタートアップ発信のですね、舞台になったということでございます。今回は90を超える国、地域から約5万6千人の方にご参加いただいております。これからもこのSusHi Tech Tokyoをベースにしながらですね、色々と工夫しながら発信を続けていきたいというふうに思っております。皆さんも楽しんでいただけたらと思います。

【記者】ありがとうございます。2問目です。6月22日投開票の東京都議会議員選挙まで、ほぼ1か月となりました。今年は12年に1回の参院選と重なる年でもあり、各党も国政選挙並みの選挙態勢で臨むとみられますが、知事としては、今回の都知事選(正しくは、都議選)における争点をどのように考えられますでしょうか。また幅広い都政のテーマの中で、どのような論戦を展開されることが期待されますでしょうか。ご所感をお聞かせください。

【知事】そうですね。争点は都民の皆さんがお決めになるというふうに思いますが、昨年の知事選で私は「首都防衛」ということで、都民の命、そして健康、暮らしを守るという広い意味での「首都防衛」を訴えさせていただきました。色々なアンケートをとりますと、やはり防災のですね、都民の関心は依然として高いものがございます。昨年のですね、何度もありました、線状降水帯などもございましたし、いつ来るか分からないですけれども、やはり首都直下地震についてなどは、今も大変高い都民の関心になっております。それから今、例の関税問題も含めてですね、そしてまた世界の、この何と言うのですかね、国際秩序というか、それが大きく混乱しているという中でですね、やはりこの世界の中心の都市の一つとしての東京を、いかに持続可能にし、そしてそこで生きていく都民の皆様方が、やはり命、健康、そして暮らしを守っていくのか。次の世代をどうやって育てていくのか。そして、ご高齢の皆さん方の安心をどう確保するのか、広い意味での都の防衛、これが都の守りですね、そして攻めですね、両方ございますけれども、そういった議論、各それぞれの分野に広がりますけれども、そういったところが議論をされることになるのではないかなというふうに思っております。

【記者】ありがとうございます。幹事社からは以上です。質問のある社は挙手の上、知事の指名があってから社名・氏名を名乗って質問してください。よろしくお願いします。

【知事】MXさん。

【記者】はい、TOKYO MXテレビの白井と申します。今週、小池知事が自民党都連との面会があったかと思います。冒頭の中で東京一極集中の是正への協力を確認されたかと思うんですけれども、この面会の中で、冒頭以外の部分でどのような話を自民党都連としたのかというところと、もし選挙の協力だったりそういったお話があったのか、もしあったら教えてください。

【知事】はい、まず自民党の都連さんの、メンバーの皆さんと意見交換をさせていただきました。これ毎年行っているもので、この後、公明さんなどとも、公明党さんとも意見交換させていただきたいと考えております。そうですね、改めて東京都の現状、そして今後の見通し、それから一極集中というけれども、例えばですね、東北地方などを見ますと、仙台に集まっているわけですね。それから近畿圏、そしてまた中国地方だと広島とかですね、要は大都市に集まっているということで、東京だけに集まっているわけではないというファクトなどをしっかりとお伝えをさせていただいたということでございます。特に選挙の話はその場で出ておりません。それから、私の方から申し上げたのはですね、やはり今、関税問題、そして米の価格、そして子育て、子育てというか暮らしの部分で税をどうするのか、色々国会でも議論いただいていますけれども、私は今これだけ世界が大きく変わっている中で、日本のプレゼンスをどうするのですかと。皆、国政の皆さんですから、そのことについてですね、もう少し大きな政治をやっていただけないかという趣旨で申し上げを、失礼ながら申し上げたということでございます。あまり日本が縮み志向で行きますとですね、縮み志向というのかな、それでいきますとね、何と言うのですが、日本のプレゼンスは本当に、かつてジャパンパッシングになったらどうするかと言った時に皆笑って過ごしていたわけですけれども、まさにそういう状況になりつつある中でですね、どう本当に日本の存在感、そしてそれをですね、小さくなるパイを分け合うのではなく、いかにポテンシャルを生かしていくかという、そういう取組をすべきではないかということを申し上げて、締めくくりさせていただいたという、そのような意見交換でございました。有意義な意見交換でした。

【記者】はい、ちょっと1点気になったところがあるんですけれども、公明党さんには意見交換をしていくと今お話になられましたけれども、今年、たしか1月頃だったかと思うんですけども、国民民主党の玉木さんと面会されていたかと思うんですけども、国民民主党との意見交換は、なされるおつもりはあるんでしょうか。

【知事】はい。昨年もさせていただいております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】NHKさん。

【記者】すいません、NHKの佐久間です。よろしくお願いします。JA全中の山野会長がですね、「米の値段は高いと思わない」というふうに発言されております。知事はですね、現在の米の価格、どのように意識されていますでしょうか。お考えをお聞かせください。

【知事】日本の主食であるお米の問題、そしてまた米を巡る農政というのは、長い間のですね、まさに政治の中心課題で変わらずあったと。また、日米関係の中でも、私、細川政権の只中におりましたので、その当時のですね、やりとりなど、大変よく覚えております。そしてまた一方で、農業、それは米のみならず農業全体ですけれども、その大変大きな、また重要な産業にですね、従事をする方々が、もう確実に減ってきているわけですね、そういう中で、治水問題にまで及ぶ極めて政治の基の問題だと認識しています。私は常々思っているのですが、世界に80億人の人口がいて、そのマーケットをもっと考えるべきではないだろうかということで、米粉パン運動などやってきたわけです。ですから、日本の、この残念ながら縮小しているマーケットに合わせていくとですね、食糧安保で、今後買い負けた時にはどうするのだという、そういう視点も当然あるわけで、色々今交渉しておられると思いますけれども、むしろ色々なチャンスを生かすべきだということで、農業もですね、この目の前のお米の問題もそうですけれども、1年に基本的には1回しか収穫ができない。それについてはやはり、これからも長期の、そしてまたアグリテックというのは大きな伸びる産業テクノロジーでもありますので、こういったことなども含めてですね、農政に当たってほしいというふうに思っております。目の前の話と、中期・長期に考えてどうするべきなのか、それからお米という市場ですね。マーケティングをどうするのか。「世界に打って出たらどうですか」というのをずいぶん私も言ってきましたら、「いやいや世界は長粒種であって、日本のこの早生とかですね、短粒種は、それはないんですよ」と、「あまりウケないんですよ」と、大体役所はそういう説明してくるのですね。なのだけれども、そこを切り拓くのがマーケティングでしょうと、私はいつも言ってきて、その一つとして米粉パンという、これグルテンフリーなのでね、アレルギーのある方は、この80億の中の1割としても、また1%としても、それ、日本の人口ぐらいの対象はいるわけですよね。おられるわけですよね。そこを、これだけの和食ブームでですね、まさにお寿司のネタはですね、やっぱり長粒種ではなくて、日本のこのお米だと思うわけで、それと同時に一緒に売り込んでいくとか、やっぱりそういう、内向きではなく、外へ打って出るということをもっとこれからやってほしい。毎年、減反関係で3千億(円)ぐらい国費として結果的に使っているということを聞いています。意欲を失わせるよりは、意欲が出るような、そういう絵図というか、大義と共感のある政策をやってほしいと、このように思っております。はい。じゃあ、そのうしろの、産経さん。

【記者】ありがとうございます。産経新聞の原川と申します。よろしくお願いします。私からも先ほども質問がありました都議会議員選挙に関してお伺いしたいと思います。知事としてこの選挙にどのようにコミットされるのかということについて伺いたいと思います。お伺いしたいと思います。既に知事は特別顧問を務めておられます都民ファーストの会の候補予定者の方の会合に出席されて挨拶されたり、なさっていると承知しておりますが、選挙において、選挙戦においても都民ファーストの会の立候補者の応援に積極的に演説とかで応援されるのか、また国民民主党はですね、都民ファーストとも良好な関係を保っておられますけれども、この昨年の知事選においては、国民の都連が知事を支持されました。選挙区によっては、国民民主の候補者を応援されたりすることもあるのか、こういったことも含めて都議会議員選挙への関与の仕方についてお聞かせください。

【知事】東京の都政を進めていくに当たりまして、色々なご意見を、また政策提言を受け、そしてまたそれを色々なやりとりをしながら都政として予算をつけて、そしてそれを実行してきている。そういう中でご協力いただき、さらには東京大改革という大きな旗のもとでですね、前へ進めてくださる方々、そういった候補予定者の方々への応援ということは、進めていきたいというふうに考えております。東京新聞さん。

【記者】東京新聞の奥野です。お願いします。発がん性が指摘されているPFOS・PFOAなどの有機フッ素化合物を含む汚染水が米軍横田基地の外に流出した疑いがある問題で、先日、14日に国や東京都などが横田基地に、環境補足協定に基づく立入調査をしました。この時は浄化後の水のサンプル採取などを行ったということなんですが、周辺住民からは基地の外の土壌や地下水の汚染調査を求める声も出ています。国がこれについては消極的な中で、東京都が独自に調査するお考え等はありますでしょうか。お願いします。

【知事】米側から今回説明概要をいただいて、その分を既にお知らせを皆さんにしたところであります。国は対応ということ、今ありましたけれども、ご質問の中にありましたけれども、国からはサンプル採取の結果、そして浄化後の水のPFOSなどの濃度低減、日米で確認した上で、放流をする予定というふうに聞いております。国と都によるサンプル採取の結果につきましては、日米の両国政府での手続を経まして、今後お知らせしていくことになると、このように聞いて承知をいたしております。

【記者】特に今のところ都独自でっていうことでは、動きはないという理解で。

【知事】今お伝えしたとおりです。

【記者】ありがとうございます。

【知事】よろしいですか。はい。ありがとうございました。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)

記事ID:000-001-20250516-041709