小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和7年6月27日)
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知事記者会見
2025年6月27日(金曜)
14時00分~14時28分
知事冒頭発言
1 女性活躍の推進
【知事】今日は4件お伝えをいたします。まず女性活躍について。女性活躍推進ということで、まず今週が「男女共同参画週間」となっております。性別を問うことなく、誰もが個性と能力を発揮できる社会を目指しました行事が全国的に展開されております。先日行われました都議会議員選挙でも、女性の議員比率、過去最高となりました。今まで以上に様々な意見が都議会に反映されることが期待されるところでございます。もっとも、私はこの男女共同参画週間、この週間がなくなればいいというふうに思いますけどね。都におきましては、働く女性の活躍を推進する様々な取組を「女性活躍の輪 Women in Action」で、頭文字をとって「WA」と名付けておりまして、これによって気運の醸成を進めております。今回、女性を取り巻く状況、そして都の取組などをデジタルブックに分かりやすくまとめております。例えばですね、起業家における女性比率は3割を超えているのですね。なのですが、いざそのベンチャーキャピタルなどから資金調達をするとなりますと、なかなか困難が伴うということで、新規上場企業も残念ながらまだまだ少ないというのが現状でございます。こうした状況も踏まえて、都では、女性起業家の活躍を後押しする取組、積極的に進めております。その一つがですね、女性起業家の事業拡大を後押しをするプログラムでございまして、「APT Women」と呼んでおります。この「APT Women」はもうずいぶん長く進めているわけですけれども、これまでで9期、280名の女性起業家を支援をいたしまして、その資金調達額、その合計は240億円以上に上っております。その中には、時価総額100億円に伸ばした方もおられます。今期につきましても、約3か月ワークショップ、またセミナーなどの国内プログラムを行い、また選抜された受講生の皆さんは、海外の都市への派遣を通じまして、成長を後押しをするというものでございます。今日から8月4日(月曜日)まで今期の受講生を募集いたしますので、ぜひご応募いただきたいと思います。よく女性の会議や集まりなどありましたら、自ら「私はAPT Womenの何期生です」と言って、その頃の学んだことなど大変嬉しそうに、そしてまた「今、自分が始めた企業がこういう成長をしているんですよ」ということをとても嬉しそうに話してくださるということは大変嬉しく思いますし、またそういう事例がですね、増えていくことによって、また次の女性の起業家が現れるのだろうなと思っております。この件につきましては、産業労働局が担当いたしております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「女性ベンチャー成長促進事業 第10期受講生募集」は、こちらをご覧ください。)
(「女性起業家向け資金調達講座・VC等相談等実施」は、こちらをご覧ください。)
2 東京グリーンビズ・クエスト
【知事】次に、東京グリーンビズの取組についてでございます。都におきましては、自然と調和した持続可能な都市を目指して、100年先を見据えた緑のプロジェクト「東京グリーンビズ」を推進をいたしております。これまでコラボレーションパートナーが約、約じゃないですね、ちょうどですね、40団体を超えまして、取組の輪は広がってきております。東京には公園・庭園など、大変豊かな緑が溢れておりますよね。こうした、数にすれば37か所なのですが、そのスポットをですね、それぞれのスポットでミッションがあって、そのミッションをクリアしながら巡るという「東京グリーンビズ・クエスト」を今日リリースをいたします。そうですね、前はスタンプラリーとでも言いましたけれどね。色々なその場所に行くと、色々な質問が飛んできて、それに答えて、そして成功して、また次のところに行って、楽しみ・学ぶというような制度です。これはスタートアップと共に開発したもので、それぞれのスポットのミッションを通じまして、自然について学ぶ、緑の魅力を満喫するということができるようになっております。ミッションをクリアされた方には、東京ポイントを付与したり、また旧岩崎邸の庭園(のうち)、いつもは非公開(にしているエリア)なのですけれども、その場所に特別に入れるというそのツアーにご招待する特典も用意をいたしております。スマートフォンから「東京グリーンビズ・クエスト」のページにアクセスをしていただいて、簡単に参加できますので、週末のお出かけ、また仕事の合間の一休みなどに使っていただく。そして緑に親しんで興味・関心を持つきっかけになってくださればと思っております。まだまだ暑い日が続きます、というかこれからですかね。ご参加の方、どうぞ熱中症に十分お気を付けになって楽しんでいただきたいと思います。政策企画局の担当です。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「「東京グリーンビズ・クエスト」をリリース」は、こちらをご覧ください。
3 東京2025世界陸上 ワールドアスレティックス・ミュージアム
【知事】次がスポーツです。世界陸上についてのお知らせです。いよいよ、この来月7日(月曜日)からですね、大会最終日がこれが9月21日(日曜日)なのですが、大変楽しみにいたしております、この世界陸上です。来月の7日(月曜日)から大会最終日まで、都庁の第一本庁舎の北展望室と2階の展示コーナーで大会の開催を記念しまして、「ワールドアスレティックス・ミュージアム」をオープンをいたします。会場では、メダリストが着ていたウェアとかシューズ、そして陸上の歴史、記録を体感できる展示も行ってまいります。私も一昨年ですが、ブタペスト大会にまいりまして、その際にミュージアムの展示を、現地で視察をいたしました。走り高跳びの世界記録を、アスリートがまさに飛び越えている等身大のパネルが展示されていまして、改めて「こんなに人間が飛べるんだ」と本当に驚く、実感できるですね、アスリートのすごさ、目の前で感じることができました。今回のテーマでありますけれども、「1991から2025へ」と、このようにしておりまして、東京で開催された91年大会のマラソンの金メダリスト谷口浩美さん、そして今回、今大会の活躍がもう大変期待されております北口榛花選手の大型バナー、これが皆さんをお迎えすることになります。また、両大会のメダルの実物とともに、レジェンドアスリートの等身大のパネル、それから寄贈されましたコレクションの方も展示をさせていただきます。9月の国立競技場での熱戦が待ち遠しいところですが、一足先に都庁でアスリートの栄光を感じ取っていただきたいというものでございます。また夏休みの期間中でもございますので、将来アスリートに育つかもしれない、そのポテンシャルを秘めた子供たちもぜひ見に来ていただきたいと思います。既にご案内のとおりですが、2階の展示コーナーには、環境に優しい航空燃料SAFの普及に向けたキャンペーンといたしまして、原料となる使用済みの家庭の油の回収所も設置もいたしております。オリンピック2020大会前は、使った携帯電話をね、皆さんに提供していただいておりましたけれども、今度は油の、おうちで揚げた天ぷらの油の回収をさせていただいて、それで飛行機が飛ぶという話でございます。こちらの方も引き続きご協力お願いをしたいと思います。スポーツ推進本部で担当をいたしております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「SAF原料用家庭の油 回収キャンペーンを開始」は、こちらをご覧ください。)
4 夏の小学生向けイベント
【知事】次に最後ですけれども、夏の小学生向けのイベントについて、2点お知らせをいたします。まず、都営交通の夏の恒例イベントで、「夏休みわくわくこどもキャンペーン」についてのお知らせです。8月6日(水曜日)には、交通局の研修所で、地下鉄の「こども運転士」として実際の運転士さんと同じシミュレーターを使った訓練を体験できるというイベントを実施をいたします。また8日(金曜日)ですが、都バスの整備工場で、「都バス探検隊」といたしまして、車両の点検を見学したり、また水素で動く燃料電池バスに乗ることができます。どちらも今日から7月15日(火曜日)までで、都内在住・在学の小学生を対象に募集をいたします。その上でですね、体験した内容を絵日記とか壁新聞にまとめてもらいまして、都営新宿線の市ヶ谷駅での掲示も行いますので、ぜひ奮って応募していただきたいと思います。子供さんはね、鉄っちゃんというか、バスとか大好きですからね。ぜひお子さんに、この情報がいって、お子様連れでいらしていただければと思います。もう一つあります。今度は下水道です。「小学生下水道研究レポートコンクール」ということでありまして、このコンクールですが、都民の生活を支えるインフラであります下水道について、授業などで学んだことを作品にしていただくというものです。昨年はですね、なんと1万人を超える子供たちに参加いただきまして、大変好評でした。新聞・ポスター標語の3部門を設けておりまして、7月1日(火曜日)から9月30日(火曜日)まで都内在住、そして在学の小学校4年生を対象に募集をいたします。そして受賞された方には、子供たちに大人気のさかなクンですね。さかなクンの授業が受けられると、プレミアム授業を受講できる特典というのも用意をいたしておりますので、こちらもたくさんのご応募お待ちをいたしております。こちらは交通局と下水道局が担当ということで、本日4件お伝えをいたしました。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「都営交通夏休みわくわくこどもキャンペーン」は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】ありがとうございました。幹事社のテレビ朝日森嶋です。幹事社から2問ほどよろしくお願いいたします。まず1点目ですが、先ほど女性ベンチャー成長推進事業についてお話がありました。改めて社会において女性がマネジメントする立場で活躍する意義についてお聞かせください。
【知事】例えばですね、自己資本利益率、ROEと言いますけれども、女性の役員(比率)が高い企業というのは、ROEも高いという、そのような数値が出ております。今はもう本当に社会が複雑で多様化している。その中でですね、持続可能な経営のためには、企業の意思決定の場にも様々な意見を反映するということ。これが企業にとっても、また消費者目線、男性であれ女性であれですけれども、それをですね、生かしていくことができるのではないかと思っております。人口の半分はもう明らかに女性ということでありますので、ぜひその女性の声だけ、消費者としての女性ではなくて、そういう消費者や、またサービスを受けられる方の立場も、また考え方もよく理解しながら経営を進めると。結局経営ってやはり、どうやって組織を動かして、そして経営というのはやはり利益も追求をし、そして社会的な貢献もし、ということですけども、そういった場にぜひとも女性がより多く参加していただきたいと思っておりまして、よって東京都では、意思決定層、そして起業家の輩出から育成まで含めて、あらゆるステージでの女性活躍を強力に後押しをしていきたいと考えております。
【記者】ありがとうございます。2問目です。先日、都議会議員選挙、行われたと思いますが、また新たに議席を獲得した会派もあると思います。知事としての所感をお聞かせください。
【知事】そうですね。都議会議員選挙、4年に1回ということで、それぞれが政策を訴えて、そしてそれに対して都民の皆さんが反応をされたということでございます。これからどういう形でその政策を実現していくのか、また、これだけ世界が変わり、産業が変わり、社会が変わりという中で、様々な政策、またその方向性も含めて議論をしていければと、そのように思っております。
【記者】ありがとうございました。幹事社からは以上です。質問のある社は挙手の上、知事の指名があってから、社名・氏名を名乗って質問してください。それではよろしくお願いします。
【知事】日経さん。
【記者】日経新聞の飯塚です。昨年11月に小池知事がアゼルバイジャンで開催されたCOP 29のイベントで表明された、東京都の沖合に世界でも例のないギガワット級の浮体式洋上風力を導入する構想について、昨日、国が伊豆諸島周辺の5海域を準備区域に指定しました。構想実現の一歩となりますが、指定についての知事の受け止めと、今後どういったスケジュールで有望区域、促進区域への指定を目指すか教えてください。お願いします。
【知事】はい、まずこのたび、ギガワット級浮体式洋上風力発電の導入に向けて大きな一歩を踏み出したことになります。昨日、ご質問ありましたように、伊豆諸島の五つの区域が準備区域へと指定されたということ、これによる大きな一歩という意味でございます。事業の実施に当たっては、漁業関係者をはじめとする地元の方々のご理解も必要でございます。引き続き意見交換を重ねるとともに必要な調査を行って、できるだけ早期の実装を目指していきたいと考えています。MXさん。
【記者】TOKYO MXの白井です。よろしくお願いします。都議選に関して2問質問したいと思います。まず1問目なんですけれども、今回の都議選の結果で都民ファーストの会が第一党奪還しました。やはり党と小池知事が進めてきた子育て施策が躍進の一因とみられますが、まずこの第一党奪還したことについて、どのように思われているのかお願いします。
【知事】そうですね、ご質問でございますので、お答えさせていただきますと、今回とても物価高とか、それから将来、介護、そして子育て、色々な都民のニーズを踏まえて、そして様々な政策が競われたというふうに思います。都民ファーストの皆さん、これまで、政策作るの大好きな人たちばかりで、それも実現されてこられたということから、共感を得られたのではないのかなというふうに思っております。それを更にスピードを上げて進めていかれるのだろうなと、このように思います。
【記者】ありがとうございます。今の子育て施策に続いてなんですけども、018サポートの進め方について伺います。都民ファーストの会は、公約で018サポートの増額をすると訴えていました。具体的な金額は示していないんですけれども、一方で国民民主党が1万円の増額。1万5千円まで増額すると、今回、公約に掲げていました。この増額について、どのように進めていくか教えてください。
【知事】018サポートも大変都民の皆様方からご好評をいただいております。そして、今回、各政党の皆様方が、これ少子化対策としても、また何よりもママ・パパ応援ということで、そういった政策を述べておられることだと思います。色々な声を聞きながら、また都政としてどのような形が最も望ましいのか、こういったことを検討をしていく。また色々と議論を重ねていくということだと思っております。
【記者】ありがとうございます。
【記者】東京新聞の奥野です。2点お願いします。1点目、都議選の方なんですが、街頭演説での知事の応援の際の警備が非常に厳しかった一方で、知事が聴衆の方と握手とか撮影、写真撮影に応じる場面も多く見られました。知事との写真や動画を拡散してくださいといった呼びかけも演説会場ではありましたけれども、こうした街頭演説のあり方の変化みたいなものを知事ご自身はどのようにお感じになっているでしょうか。
【知事】もうこれまで街頭演説の場というのは、意見や公約などそれぞれ述べられると、そしてまた応援の弁も述べるという場で、まさに言論の場であったかと思いますが、それをですね、暴力によって妨げられるという事案がですね、このところ、残念ながらいくつも出てきております。それに対して、警備の方も危機管理として、対応されてこられたのだと、このように思います。一方で選挙という大きなイベントの中でですね、政治的な活動でございますけれども、そこで距離感がですね、うーんと遠いということについては、色々な方もご意見を述べておられるかと思います。それによって工夫もされて、そして警備をしていただきながら、一方で触れ合いということも進められる。色々な工夫もしていただいているのだろうというふうに思います。
【記者】ありがとうございます。もう1点、都議選で国民民主党が9議席を得ました。知事は、以前の会見で玉木雄一郎代表について「元々、希望の党を始めた仲間」とお話されていましたけれども、都議選後に玉木代表とやりとりされたかということと、また国民民主党さんとの今後の連携についてどのように現時点でお考えかお願いします。
【知事】やはりこの社会をどう前へ進めていくかということでございますけれども、その点での共通項は多いかと思います。また、今回の選挙では、国民民主党として初めての都政、都議会ということで、どなたも都議会を経験した方はおられないという、そういったこともありましょう。初めてのときは大体そういうものではありますけれども、色々これから都議会の中での役割、また思いを持って当選された方ばかりでございますので、そういった方々の声もですね、しっかり都議会、そして都政としてお聞きをしていくのを楽しみにしております。
【記者】個別に玉木代表とやりとりはされましたでしょうか。
【知事】まだ向こうもお忙しいんじゃないでしょうか。
【記者】していない感じでしょうか。
【知事】色々なレベルでやっているんじゃないですかね。
【記者】ありがとうございます。
【記者】朝日新聞の中山です。来週、参議院選挙が開催されることについてどんな議論を期待するかということと、特定の候補者だったり、政党に知事が講演に入る考えはあるかをお聞かせください。
【知事】都議会議員選挙が終わったばかりでございますけれども、次はまさに国政ですから、アジェンダはより「国家としてどうあるべきか」、国益をどう確保するのかといった議論が交わされると、このように想像いたします。そういう中で、やはり国政との連携ということで申し上げますと、自民や公明の候補者の皆さんと、これからも連携しながら進めていくのが都にとってのプラスということでもございますので、そういった流れになるかというふうに思います。
【記者】ありがとうございます。
【知事】はい、ありがとうございました。
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(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)