小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和7年10月24日)
- 更新日
知事記者会見
2025年10月24日(金曜)
14時00分~14時55分
知事冒頭発言
1 台風22号、23号による被害への対応
【知事】それでは私の方から計5件、お伝えをいたします。急に秋からあっという間に冬がきそうな勢いですけれども、今年の台風も八丈島を何度も襲うというようなことで、大変な状況になりました。台風22号、23号についてであります。都は八丈町と連携いたしまして、関係機関の協力を得ながら、スピード感を持って復旧を進めているところでございます。また、今回の台風で被害に遭われた方々を支援をするということで、まず予備費をですね、活用いたします。そして生活支援、住まいの確保など当面必要な対策を速やかにスピード感を持って実施をしてまいります。住宅や家財に被害を受けました被災された世帯に対しましては、被災者生活再建支援金、これを支給したり、また災害援護資金、この貸付を行いまして、被災者の生活を支援をしてまいります。そして被災者の住まいを確保するため、応急仮設住宅が整備をされるまでの一時滞在場所といたしまして、キャンピングカーを派遣いたします。ちょっと海が荒れておりましたので、船待ちのところもありますけれども、今月中には現場の方に届くということになるかと思います。また応急仮設住宅の建設に向けて、短期間で設置ができて、他の用途への転用もできますムービングハウス、これを確保もいたしております。島ですので、色々な資材を運んだり、実際の建築現場に当たる方を確保したり、色々と島独特の事情もありますので、こういった形でまずスピード感を持って、そして今非常に台風が続けてきたことによって被害を受けられた皆様方の、まずは居場所の確保を進めているところです。このほか、被災した島しょ町村に対しましては、台風被害からの復旧・復興に向けました財政支援を行ってまいります。例えばあと農林水産業をはじめとした事業活動にも影響が生じております。既存の予算を活用して、農林水産事業者、また中小企業の皆様に対して、融資による金融支援を速やかに実施をしてまいります。八丈町の町営水道につきましては、都は応援職員を派遣をいたしておりまして、復旧に向けて全力で支援をしているところです。被害の少ない浄水場から、機能の回復を図っている。漏水修理も同時に行うことといたしまして、断水している戸数は着実に減少してきております。更にこの給水範囲を広げていくという段取りで行っております。一方で山の崩落によって導水管が土砂で埋まり、破損するなど困難な工事が必要となる水源もいくつか、複数ありまして、現在、国や関係機関の協力も得ながら、工事に取りかかっております。そして断水の早期完全解消に向けて全力で進めてまいります。また、住民の生活再建に必要となる住家被害認定調査でございますけれども、こちらも急ピッチで進めております。農業や漁業の専門知識を持つ職員を派遣しまして、被害状況の確認も行っております。さらに今後の生活への不安、また避難生活による心身の負担など、厳しいものがあるかと思います。被災されました方々の相談に応じられますように、支援を継続をしてまいります。引き続き、状況に応じて島民の皆様に寄り添った支援を行うと同時に、また島の更なる魅力向上につながる復興になるように、都として全力かつ柔軟に取り組みを進めてまいります。これが1件目です。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「キャンピングカーを派遣(台風第22・23号災害対応(第31報))」は、こちらをご覧ください。)
(「都内産業の復旧に向けた支援(台風第22・23号災害対応(第30報))」は、こちらをご覧ください。)
2 江戸のこころで 食品ロスゼロ!キャンペーン
【知事】続いて食品ロスの災害に向けたキャンペーン、災害じゃない、削減に向けたキャンペーンについてのお知らせでございます。都内の食品ロスの発生量というのは、年々減少傾向にはございますけれども、今も、年間で約35万トンの食品が廃棄、捨てられているという状況であります。このうち外食産業から発生する食品ロスについては、約35%を占めている。全国と比べましてもその割合は高いという数字が出ています。また、その多くがお店での食べ残しということになります。そこで、これから年末にかけまして忘年会など外食の機会がより一層増えるこの時期でございますので、1千を越える都内の飲食店と連携しまして、食べ残しゼロを促進するキャンペーンを実施いたします。江戸時代から、もったいないというか循環型社会というのはずっと形成されてきた、一つのこれも江戸の文化だと思いますけれども、この「もったいない」の心をですね、大切にする、そんな意味も込めまして、こういうケースを作っております。「江戸のこころで 食品ロスゼロ!キャンペーン」ということで、食品ロス削減の日であるのが10月30日なのですけれども、年末まで実施をいたします。外国からのお客様も含めて多くの観光客の方も飲食店を利用されておられますので、江戸文化をモチーフにしたポスター、動画など食べ残しゼロを呼びかけていきます。これなのですけれども、やむを得ず食べ残してしまった場合は、持ち帰りをどうするかという注意事項を記載をして、そして広く皆さんに知らせていく。それから、これがオリジナル容器なのですけれども、これを活用しまして、利用客と飲食店双方にとって安心な持ち帰りを促してまいります。(手元のオリジナル容器を掲げながら)こんな、ドギーバッグってあるじゃない。それの箱版であります。このキャンペーンを通じて、食べ残しゼロのライフスタイルをですね、その定着を図っていきたいと考えております。環境局の担当になっております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「「江戸のこころで 食品ロスゼロ!キャンペーン」実施」は、こちらをご覧ください。)
3 東京2025デフリンピック競技観戦ガイド
【知事】それからデフリンピック、いよいよですね。東京2025デフリンピック、開幕まで3週間ちょっとになりました。この大会は、全ての競技が無料でご覧いただけるのですね。事前の申込みについても特に必要はありませんので、ぜひとも大会の開催に向けて、各地で様々なイベントも行われて気運も高まっていますので、どうぞ会場の方にお越しいただきたいと思います。そして多くの方にデフリンピックの魅力を知っていただいて、会場で競技を楽しんでいただく。そのためにデジタルブックの観戦ガイドを制作をいたしました。このガイドには、各競技の日程から会場、それからデフスポーツならではの見どころを掲載いたしております。それから会話をですね、リアルタイムに字幕で表示するディスプレイなどのユニバーサルコミュニケーション技術、それからサインエールといった都の取組、さらに観戦時のお願いなど来場に当たってのご案内などにつきましても合わせて掲載をいたしております。先日ご紹介しましたデフアスリートの応援サイト、またこの観戦ガイドの方もご覧いただいて、大会期間中、ぜひ会場に足を運んで応援していただきたいと思います。それから毎月発行しております広報東京都ですけれども、ちょうど来週の発行になります。表紙はですね、こういうふうにデフリンピックを大々的に特集をすることといたしておりますので、ぜひご参考にしていただいて、会場をチェックしたり、日時をチェックして、ぜひお子さん、ご家族はじめとする、またお友達とも一緒にですね、デフリンピック、ぜひともご覧いただきたい。そして応援をしていただきたいと思います。スポーツ推進本部の方で進めております。
4 子供向けバリアフリーアニメーション
【知事】3点目(正しくは、4点目)です。今度もバリアフリーに関してのお知らせになります。そしてこれはですね、子供さん向けになりますけれども、でも大人も学べる。誰もが輝ける社会である共生社会を実現していくためには、生活の中での不便、また障壁をなくすバリアフリー、まさにバリアをフリーにしていくという、その重要性についてですね、より多くの方々にその理解を深めていただいて、その解消に取り組んでいくということは大切でございます。今回ですね、子供たちがバリアフリーを、これを分かりやすく学べるように人気キャラクターでかいけつゾロリという、今ご覧いただいているのがかいけつゾロリですけれども(スライド)、このゾロリとコラボレーションしたアニメを作成をいたしました。短くまとめたPR動画の方をご覧いただきたいと思います。
(動画放映)
【知事】ということで、今15秒ものなんですけれども、そうなんだと思った方もいらっしゃるかもしれません。車いすだけではなくて障害のある方用のサインだということで、ご理解いただいたかと思います。こうやって、ゾロリたちがですね、街の様々な困り事に気付いて、そしてクイズ形式でバリアフリーについて学んだり、また楽しく遊べたりという、そのような内容になっております。また、困ってる人がいたら声をかけるなど、心のバリアフリーの視点から、日常生活で実践できる行動も解説をいたしております。声優さんは有名なかいけつゾロリの山寺宏一さんになります。今日からホームページで公開いたしますほか、YouTubeなどSNSでも配信します。子供さんだけじゃなくて、大人の方もぜひご覧いただきたいと、このように考えております。福祉局の担当でございます。
(会見で放映した動画は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「アニメ「かいけつゾロリと『バリアフリー』を楽しく学ぼう」公開」は、こちらをご覧ください。)
5 TIB 2nd Anniversary WEEK
【知事】それからスタートアップ支援についてでございます。これが最後ですね。スタートアップ支援拠点、Tokyo Innovation Base、有楽町のTIB、皆様も何度もいらしているかと思いますが、あっという間ですね、来月にオープンから2年を迎えます。「みんなで創る」をコンセプトにしまして、多様な関係者の協力を得て、既に来場者がですね、29万人を超えております。全国、さらには世界中から人が集まる場所へと成長してまいりました。今回、11月25日(火曜日)から30日(日曜日)の期間を「TIB 2nd Anniversary WEEK」と位置付けまして、イベントを集中して開催をいたします。アニバーサリーウィークですけれども、スタートアップを支援する投資家の方々や大学とか、オープンイノベーションに取り組んでいる大企業、それから金融機関も全国の自治体学生など、対象にしてですね、このTIBの結節点としての活動を象徴するイベントを連続的に開催をする予定であります。またTIBは、いわゆる挑戦者を応援する場でもあります。そしてアートやエンタメなど、様々な分野の企画や子供向けのコンテンツも用意いたしております。一般の方も楽しめるコンテンツとなっておりますので、ぜひお越しいただきたいと思います。このTIBは、2年で29万人。これからも多くの方々を集めていくことになるでしょう。一方でですね、アジア最大のイノベーションカンファレンス、おなじみのSusHi Tech Tokyoですけれども、今度、2026になります。SusHi Tech Tokyo 2026、来年4月の開催となります。今週からいよいよチケットの販売となりまして、優勝賞金1千万円のピッチコンテストでSusHi Tech Challenge、この出場者や出展されるスタートアップの方々も募集をいたしております。世界中からスタートアップ、投資家、大企業などが集まりまして、新たなビジネスを生み出す出会いのチャンスかと思います。来年は4回目の開催となりますが、規模も更に大きくする予定でございまして、より多くの皆さんのご参加をお待ちしております。様々な工夫で、今年の分もお子さんがすごくロボットと一緒に楽しむなんていうのはとっても好評でしたね。そして、提供されました、協力いただいた企業の方々もそれですごく手応えを感じていただいて、そういう形でうまくこのスタートアップを中心にして、色々な刺激になり、それが産業につながり、経済全体の成長戦略につながるという流れになっていくことは、とても重要かと思っておりますので、引き続き進めていきます。多くの皆さんのご参加、お待ちいたしております。スタートアップ戦略推進本部で進めております。では、私の方から以上お伝えいたしました。
(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)
(「TIB 2nd Anniversary WEEKを開催」は、こちらをご覧ください。)
(「SusHi Tech Tokyo 2026 チケット販売・各募集を開始」は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】ありがとうございます。サブ幹事社のTOKYO FMの村田と申します。私の方から2点、まず質問させていただきます。都内で相次ぐ家賃トラブルに都が窓口を設置したことについてです。今、私もちょうど取材をしておりまして、オーナーが変わった途端に家賃を20万円高くするというような通告が来たという渋谷区の方を取材をしているんですが、急激な賃料の値上げ、この要求についての相談が相次いでいるということについて、現状や都としての対応、今後考えられる施策についてお聞かせください。
【知事】まず、不当な賃料の値上げを要求されるなどの事例が発生をしていることを承知いたしております。よって都としてこうした賃料の値上げに対して、貸主(正しくは、借主)に対してですね、いきなりボンと上げられてどうなのよというような、そういう対処方法ですね、これについての情報発信もいたしております。それに加えて10月10日から賃料値上げ特別相談窓口、新たに設置をいたしておりまして、現在も多くの相談がこちらの方に寄せられております。法律的な見解が必要な場合もあることから、弁護士さんによる無料相談のシステムもつけております(正しくは、弁護士の無料相談も紹介している)ので、お困りの際はまずこの窓口の方にご相談いただきたいと、このように思っております。
【記者】ありがとうございます。もう1点です。高市総理大臣が今日2時から所信表明演説を行いました。小池都知事として改めて期待すること、また、高市総理の就任の会見でも政策について色々な発言がありましたが、政策について同じ方向性で賛成できる部分、逆に反対の政策などありましたら教えてください。
【知事】まず改めてね、女性初の総理大臣、高市総理が誕生したこと、大変お祝いを申し上げたいと思います。昭和80年(正しくは、戦後80年)の今年、また参政権が、婦人参政権から、施行(行使)は翌年でしたけど、80年という節目の年にね、高市さんがこうやって女性初の女性総理になられたことはとても嬉しく思います。同時にですね、この所信表明の中身、今やっている最中ですかね。色々なゲームチェンジを訴えられるのではないかなと、このように期待をいたしております。株価の方も、株は将来の期待で買うわけですけれども、株についても、株価についても今日はどうなのかな。色々ありますけれども、しかしながらこのところの株価も上昇傾向ということであります。いずれにしましても、これ東京、国としっかり連携して東京からも日本の発展を牽引していきたいと思っておりますので、高市さん頑張ってほしいと、このように思います。
【記者】ありがとうございます。幹事社からは以上です。では皆さんからの質問で、挙手の上、知事の指名を受けてから発言をお願いいたします。
【知事】NHKさん。
【記者】NHKの佐久間です。よろしくお願いします。先ほどの質問とも関連するんですけれども、自維連立政権がスタートしてですね、維新の会が主張する東京一極集中是正のための副首都構想ですけど、常会に提出したいということも藤田幹事長(正しくは、共同代表)言ってますけれども、これについては林総務大臣もですね、首都機能の分散は喫緊の課題だと述べております。これについて改めて東京都知事としてのご意見を伺わせてください。
【知事】よく承知いたしておりませんけれども、これから協議体を設置をするということで、そこで議論を進めていくということかと思います。詳細については存じておりません。
【記者】ありがとうございます。もう1点なんですけども、ちょっとパンダについて伺わせてください。来週28日はランラン・カンカンが来日から53年となります。パンダの日でもあります。(シャオシャオ・レイレイの)2頭の返還期限が来年2月ですけれども、新しいパンダが今、まだ迎える予定ないですけれども、知事として今後、上野のパンダをどのように考えているかということと、また中国側への都の働きかけの状況、国との協力もあると思いますけれども、今後の方針があれば教えていただければと思います。
【知事】上野の動物園で、大変、このパンダは親しまれてきた長い歴史がございます。これは日中共同の繁殖研究プロジェクトでございますので、日中間で協力して続けてきたものでございます。野生動物の保全への取組は、上野動物園としても重要だというふうに考えております。朝日さん。
【記者】朝日新聞の浅沼と申します。臨海副都心を走るゆりかもめですけれども、11月1日に開業30年を迎えるということに関連して伺います。ゆりかもめの開業当初ですけれども、利用客の伸び悩みというのが課題になっていましたけれども、今は観光客などで賑わっている人気路線となっています。このことに対して知事の受け止めと、そしてゆりかもめに対して今後期待することについて伺えますでしょうか。
【知事】ゆりかもめ、11月1日で開業30周年ということになります。開業以来、都心と臨海部を結ぶ重要な交通インフラで、10億人を超える方々に既にご利用いただいております。エリアにおいての賑わいを創出して発展に貢献してきたゆりかもめであります。臨海副都心、最近も色々な動きがあります。今月、1万人規模の多目的アリーナ、TOYOTA ARENA(TOKYO)ですね、これはもうオープンして人の流れもずいぶん変わってきております。それから街を回遊するという、それにつながる次世代モビリティの運行も開始をいたしました。それから、複合型エンターテインメント施設なども次々に開業を予定いたしております。これらのまちづくりが新たなステージに入ったかというふうに思います。これからも、このゆりかもめはその意味で、東京の持続的成長をつなげていくにも、大きな役割を果たしてくれることだと思います。ただ去年ですかね、ちょっと不具合で、途中で止まってしまって、あんな高いところをですね、乗客の方をちょっと歩かせてしまったというようなことが起こりました。二度とないようにしっかりと確認もしていきたいと思いますが、その時思ったのですけれども、女性はハイヒール履いていたりしますよね。そこを歩くのってとても大変なので、ペタンコ靴を用意しまして、いざ、そういった時には、ペタンコ靴が届くように工夫をして、そういうことがないようにいたしますけれども、いざといった時には、そういう配慮もして、乗客の皆さんの安心・安全な乗り物として、更に有効に生かしていきたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。もう1点、よろしいでしょうか。昨日開催された神宮外苑地区の再開発の公聴会についてですけれども、あの全ての公述人の意見聴取が終わらずに、一部の方が公聴会の会場に残って徹夜で抗議を続けていたっていう状況かと思います。このことに対して知事の受け止めと、この後の対応について伺えますでしょうか。
【知事】公聴会の方ですが、都の規則などに基づいて適切に対応したと聞いております。公聴会につきましては適切に行われて終了したと、このように理解をいたしております。日刊工さん。
【記者】日刊工業新聞社の楠です。グリーン水素の製造や活用に関して質問です。昨日、京浜島グリーン水素製造所が稼働しました。山梨県と共同開発した水素製造装置は従来より底面積を3分の2ほど縮小したもので、面積当たりの水素製造量は世界最高水準とのことでした。山梨県知事と握手する場面も見受けられましたが、今後山梨県とどのように協力していくのかであったり、都と山梨県のノウハウを生かして他都市へ展開するかに関してのお考えを伺いますと幸いです。お願いいたします。
【知事】山梨の長崎知事と昨日の開所式でご一緒いたしました。その際もですね、これからも山梨県、水素の技術を大変発展させておられます。北杜市というのが、とてもこの太陽光のですね、一番効果の高い地域になっておりまして、そこを生かして、この太陽光で発電もされて、それを水素に変えていくと。で、東京に運んで、それを東京で活用していくというスキームですけれども、まあ、まだまだ野心的なものもありますけれども、昨日ご覧いただいたように、小さな場所でも有効な形で使うことができると。需要と供給と両方でうまく盛り上げていくということが必要なのだというふうに思っております。これからもその水素の面でも、また今、また石油価格、ちょっと中東情勢で落ち着きがあるかなと思ったのですけど、また少し上昇を見せています。ロシアに対してのアメリカの制裁とかですね、色々な情勢を微妙に反映しているのかと思いますが、やっぱりわが国はですね、エネルギーの確保というのは何よりも重要なことで、ましてやこれからもますます電力需要というのは増えてくるということが予測されています。そういう中で、水素という、特にグリーン水素を確保するというのは、またその技術を東京で、また近隣のそうやって皆さんと連携していくということは、経済、そしてまた持続可能な社会づくりという点で欠かせないことだと、このように思っております。これからも山梨としっかり連携していきたいと思っております。そちらの女性、読売さん。
【記者】読売新聞の柏木と申します。2点ございます。あの1点目からお伺いします。デフリンピックに合わせてオールウェルカムTOKYOの取組を進めておられると思います。都では助成金を条件に応じてあの300万円に拡大したものも、広げておられる中で、今、都内でもこの取組によって鑑賞サポートがどんどん広がってきただとか、知事の方であの感じておられることがあればお伺いできれば幸いです。
【知事】はい、デフリンピック。デフリンピックでよろしいですか。はいデフリンピックの際にはですね、多くの方々にご参加いただきたい、ご協力いただきたいということで、色々なツールを使って、その輪を広げていきたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。2点目です。都立高校の魅力向上に関してです。都立高校の方では、ちょっと倍率の低下だったりもこれまでこう指摘をされているところだと思うんですけれども、そうした中で、先日は外部有識者の懇談会が設置されるというようなことが明らかになりました。先日の教育総合会議の方では、生成AIの取組だったりについて、知事が言及されていた部分もあったかと思うですけれども、また来週は都立高校の生徒さんでいうとミネルバ大学の学生さんたちが来られて交流をされたりだとか、色々な取組がある中だと思います。こうした中で、知事の都立高校の魅力向上への考え方について改めてお伺いできれば幸いです。
【知事】はい、やはり生成AIという、これこそゲームチェンジャーが、この数年間のうちにですね、毎日進歩を続ける。それも大胆な進歩を続けていくということは、社会を大きく変えようといたしております。そういう中で、都立高校を魅力のある教育の場とするためにもですね、デジタルやこの世界や、このAIについてもですね、しっかりと使いこなす技術や、またそれに対しての問題点もまだ指摘もされているところもあります。そういったことをしっかりと学んでいくということも必要であります。また生成AIによって色々な言語の壁を越えてですね、更に世界へと人材も広がる可能性もあります。そういったグローバルな人材育成ということも欠かせないということから、ご質問にもありました、今、大変世界で大注目のミネルバ大学とも連携をして、都立高校生と交流する機会も設けようというものでございます。都立高校や、また社会全体を取り巻く環境が大きく変わっておりますし、またこれまでプログラミング教育をしようと進めてまいったところもあります。そのための塾などもあったりして。ところが生成AIにそのプログラミングまで注文するとあっという間にできてしまうという、そういうぐらいのですね、進化の度合いがとても速い中で、では学校で何を教えるかというのは、都立高校だけでなくて全体に大きな課題となって押し寄せてきているかと思います。いずれにしましてもこうした多様な取組を一層加速するために、懇談会の方で検討を行うと。教育庁でありますから、私どもはそのことを聞いております。議論の内容を、都立高校の魅力向上に確実に結びつけていきたい。こう考えております。MXさん。
【記者】ありがとうございます。MXテレビの山田清太朗です。2点伺います。まずは先ほども発表されました八丈島などの台風の支援についてです。今、生活と産業への支援パッケージ発表されました。台風22号の被害から2週間が経ちまして、知事も現場を視察されていたと思うんですけれども、改めて今回の支援への思いと、今も復興を進める島の方に伝えたいこと、今後の支援などについて伺いたいです。
【知事】はい、先ほどお伝えしましたように、まず居場所の確保ということで避難所に最初入っていただきましたけれども、今、避難所はほぼおられない。これつい昨日、一昨日の、また線状降水帯が来るかもしれないといった時に避難していただいたという例はございますけれども、基本的には、戻れる方は戻り、またホテルを有効に利用していただいたり、その中で今度はキャンピングカーが届くと。そしてモバイルハウスが届くということから、スピード感ある中で居場所の確保ということができるかと思います。今回は水源が少しやられておりまして、それと漏水の問題を片付けないといけないというので、専門の水道の職員なども多く、今現地の方に入っております。毎日のように改善しているところでございまして、復旧・復興に向けて進めているということです。ただ復興の方もですね、やはり次の島の魅力を、むしろ上げていきたいと思っています。強靭な島の生活、そしてまた自然豊かな生活、子育てに楽しい環境などなど、そういったむしろこれをピンチだったわけですけれども、これをチャンスに変えるぐらいの思いで、また八丈の皆さんの声も聞きながら進めていきたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。もう1点、先ほどのお話もありました副首都構想についてなんですけれども、災害、首都直下地震などの災害も前提とした備えを東京都の方でもされていると先日の会見でもお話をされていましたけど、改めてこの都で行っているこの災害への備えと、あとは首都機能のバックアップを都外に作ることについてどのように考えられているのか伺いたいです。
【知事】立川は国にとりましても、災害時のいざといった時の拠点になっておりまして、そこともうまくかみ合うような形で都の災害時の拠点作りということを進めております。いくつかこれまで老朽化した、また使い勝手をより良くするための、そのような措置もいたしております。立川の首都高速(正しくは、中央道)からの連携をよりスピーディーにしていくというような工夫などもいたしております。これまでも例えば首都直下地震についてもこれまでの想定、10年前の想定とはですね、被害については、かなり抑えることができている。引き続きこれらのことをしっかり進めて安心な、そして強靭な首都東京を確保していきたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。
【知事】日経さん。
【記者】日経新聞の田崎と申します。中東の出張に関して伺えればと思います。先週の会見で、リヤドやクウェートでの東京発の中小企業やスタートアップのビジネスマッチングをされることと、現地の政府関係者や経済界に技術をアピールするというお話あったかと思います。こうしたいわゆるグローバルサウスの国々にトップセールスをされる意義と、どのようなアピールされてくるかということについて伺えればと思います。
【知事】今回、リヤドやクウェート、UAE、アブダビ、ドバイですけれども、これらの国々はご承知のように産油国で、日本への資源輸出で大変潤ってもいる国々であります。そして今度、高橋陽一さん、「キャプテン翼」の作家であります高橋陽一さんとご一緒するのもですね、あの地域におきましては、キャプテン・マージドという名前でですね、もうとても憧れが今も続いているのですね。ドラゴンボールの、サウジ・リヤドではテーマパークができたりと、もうその思いたるや、我々の想像を超えるぐらいの人気ぶりです。そこを生かしながら連携をし、そして東京、日本へのその、何と言うのでしょうかね、ある意味の憧れとか、行ってみたいという、また日本語を学びたい、漫画で学ぼうとかですね、こういったことはとても色々な意味で、経済だけでなく色々な連携を確保するという意味でも重要だと思っております。これらのことを首都東京として、リヤドとか、アブダビ、クウェートシティとか、それぞれ首都同士の付き合いをさせていただこうと思っております。今回、FIIというとても有名な会議がありまして、そこに招かれているのが1点。それから、この会議が今度は12月に、再来月12月(正しくは、11月30日及び12月1日の2日間)に東京で開催をいたします。ということから、こういう国際会議を通じた色々な連携ということを更に強化していきたいと、このように思っております。ちなみにクウェートですけれども、クウェートも東日本大震災の際にですね、日本にクウェートは何ができるかと聞かれたので、「石油の1滴がありがたいです」というところからですね、ずっと広がりまして、500億円だったかな、その当時の為替でちょっと今はどうなんだか、計算があれですけど、それで南三陸鉄道(正しくは、三陸鉄道)というのが復活するのですよね。そのことは、クウェートが湾岸戦争の時に苦しんでる時、日本は色々な意味でサポートしているということを、国旗が載ってなかったとか、色々なエピソードありますけれども、クウェートとても感謝していて、「苦しい時の友は、真の友だ」と言って、そういう交流につながっているなどなど、色々な連携を常に磨いておくということは、経済的にも、また社会の意味でも効果がある。お互いにそれは望ましいことだというふうに思っております。ということで、未来投資イニシアティブ、FIIといいます。はい。大変有名な国際会議。ダボスだけじゃないのですよね。ここも、今むしろ、ダボスからそっちの方にくるのかなというふうにも思っております。
【記者】あのすみません、中小企業やスタートアップのビジネスマッチングをされると。
【知事】ごめんなさい。はい。
【記者】というふうに伺っていたんですけれども、そういうのを中東の国々とかに売り込む意義について、ちょっと伺えればと思います。
【知事】やはり投資ですよね。こういった産油国の方々は、どこに投資をすべきかというので探しておられるところに、こんな素晴らしい企業がありますよということでご紹介をしていく。まさにビジネスマッチングの先導役として私、参る。そして、20社ぐらいのスタートアップが同行されて、それぞれのプレゼンをなさるという、その場を作っていく。そこから色々な投資の機会が伸びていくということを、それを期待をいたしております。クウェートのソブリン(・ウエルス・)ファンドというのは、今も世界で一、二ぐらいの規模を誇っていると思いますね。そこで日本の企業に投資をするというのは、ある意味、何と言うのでしょうか、ブランド力も十分あるというふうに思っています。日本というブランド力。はい。東京新聞さん。
【記者】東京新聞の奥野です。2点お願いします。高市首相が労働時間の規制緩和の検討を指示したことに対して、働き方改革に逆行しているという声が高まっています。小池知事は働き方改革の必要性を常日頃発信されていますし、長時間労働の是正は女性活躍を進める上でも重要だといわれています。労働時間の規制緩和の方針についての受け止めと、都政の影響があれば、ご見解をお願いします。
【知事】そうですね。私はワーク・ライフ・バランスという言葉を、この都庁ではライフが先でしょと言って、「ライフ・ワーク・バランス」に変えております。私自身は365日ほぼ休むことなく、ワークばかりでやっておりますが、それは世界の企業や、また各国、また各都市のトップの場合はそういったワークワークという人が多いと思いますが、でも、一般に日本の場合はですね、まだ長時間労働が、それが良しとしているところだと思いますけれども、いかに生産性を上げるかということが今、最大求められているのではないかなと思います。AIの力を借りるとかですね、これから人手不足の部分を色々な研究開発で自動運転に変えていくとか、やるべきことはとても多いと思うのですね。そういったところに東京都としてサポートしていきたいと、このように思っております。
【記者】ありがとうございます。2点目は、すいません、先ほども質問がありましたけれども、昨日開かれた神宮外苑のその新ラグビー場建設に関わる公聴会について先ほど知事は都として適切に行われたという話でしたけれども、一方で住民の方など夜通し残って再度の開催を求めています。繰り返しで恐縮なんですが、都民の声を聞くという公聴会のあり方とかですね、都の進め方について知事のお考え、今後のお考えも含めてお願いします。
【知事】はい先ほどもお伝えいたしましたが公聴会は都の規則などに基づいて適切に対応したと、このように聞いております。
【記者】今後再度開くっていうご予定はないでしょうか。
【知事】都の規則などに基づいて行ったものでございます。
【記者】ありがとうございます。
【知事】産経さん。
【記者】すいません。産経新聞の宇都木です。よろしくお願いします。23区内の火葬料金の問題について伺います。先日、知事は都議会の方で、この民間業者の火葬の料金の高騰について、区と連携の上で指導が適切に行えるように法律の見直しを国に求めていくというふうに表明されましたけれども、そのタイミングというのがいつになるか、例えば半年後なのか1年後なのかですとか、その方法、例えば、高市首相に直接知事が申し入れをされるですとか、そういったあたりのことを具体例をもう少し教えていただければと思います。よろしくお願いします。
【知事】都民が将来にわたって安心して火葬が行える、そのような体制を確保するということは重要でございます。まず実態調査を行って、火葬の需要など精緻に把握してその結果も踏まえて、区市町村との連携、そして検討を進めていく考えでございます。国に対しては料金を含んで経営管理の指導を適切に行うために必要な法改正、この要望に向けて指導権限を有する区と連携をいたしまして、そして国の方に要望を行っていくということであります。国の方も今、組閣で新しい大臣が就任したばかりでもございますので、その辺のところは様子見ながらということになろうかと思います。
【記者】ありがとうございます。
【知事】時事、ごめんなさい。共同通信さん。
【記者】共同通信の若松です。二つお伺いします。一つ目はデフリンピックの件で、今日も知事からお話あったように、無料で観戦できる非常に貴重な機会だと思います。ろう者との交流というのはなかなか我々、聴者、きこえる人間にとっては一歩踏み出せない部分もあると思うんですけども、最近、世界陸上、それから東京オリンピック・パラリンピックでも、スポーツはそういうコミュニケーションのツールになるってことを都で実証されたと思います。改めて混ざり合う聴者とろう者の方々が混ざり合うことへの期待だったり、そういうメッセージみたいなものが知事からいただければと思うのですがいかがでしょうか。
【知事】今回、この東京においてデフリンピックが開かれることによって、ろう者とどのようにして交流していくのがいいのか、またどのような技術的な解決策があるのかを模索するにも、また既にあるハイテクも含めて、ろう者の方々に利用していただく、また社会で情報共有していく、そういうシステム、これを発信していくチャンスになろうかと思います。そして、ハイテクについてもですね、手話を読み取って、そしてそれをテキスト化するという技術は、もう既に日本語(日本手話言語及び日本語対応手話を読み取り、日本語にテキスト化する技術)とそれから英語(正しくは、米国手話言語及び国際手話を読み取り、英語・フランス語など10言語にテキスト化する技術)かな。まず日本語の部分は既にできていると聞いておりますし、それらをまたAIで色々な言語に変えていくという、これらのことについてはもう既にできていて。手話はそれぞれ文化とも言われるぐらい、言語によって、また地域によっても異なるものでありますけれども、それらをAIに覚え込ませることによって、手話を読み取っていく。そしてテキスト化していくというこの技術がですね、より一層デフリンピックを契機に進んでいくことを期待をいたしております。デジタルや新しい技術というのは、今度は目が不自由な方についても読み上げなどによってですね、点字だけでなくて、今度はそれを読み上げて、耳で今度は聴くとかですね、その字をガーッと大きく、タブレットの中でも字はいきなり大きくできますよね。そういった不自由度のレベルによって使い方は違うかもしれませんけれども、ハイテクはかなりの部分で、これまでにない解決、ソリューションを示してくれることもあるのではないか。東京でのデフリンピックはそういう機会を作っていくことにつながればと思っております。
【記者】ありがとうございます。知事もう1点すいません。今日も何度もお話が出て恐縮なんですけども、副首都構想に関しては維新の話を聞いているとですね、大阪に持ってくるのが前提だったり、都構想、大阪の都構想の取っ掛かりにしようとしているような印象もあるという話も出ています。大阪に関しては南海トラフの被害想定を考えると、現実的じゃないという声もありますし、先ほどの知事のお話にもあったように、立川のバックアップ機能というのを、都が非常に重視して国と連携してやっていってると。そういうことを考えると本当に副首都構想が必要なのかなっていう疑問もあると思うんですが、このあたりの知事のお考えをお聞かせください。
【知事】必要か否かは、これは私が申し上げることではありません。また協議会が作られるということでありますので、どのような形になっているのか、これから知ることになるかと思っております。
【記者】分かりました。ありがとうございます。
【知事】時事通信さん。
【記者】すいません、TBSの寺島です。
【知事】ごめんなさい。TBSさん。
【記者】こちらこそ申し訳ないです。2点お伺いしたいんですけれども、あの1点目は本日、国の方で自殺(対策)白書が閣議決定されていると思いまして、子供の自殺がやっぱり止まらないと。都としてもそういった取組、かなり進められているところかと思うんですけれども、改めて都としてどういう取組を行っていくかでしたり、こういう思いでやられていくという部分、ちょっとお聞かせいただければ、大変ありがたいなと思います。お願いいたします。
【知事】人生長い中で、子供さんが自殺をするということはとても悲しいことであります。いかにして自殺を防いでいくのかというのは大きな課題だと思います。子供の連絡室(子供政策連携室)の方でも、先日、この場でもお伝えしたギュッとチャットという、こちらも相談窓口ですね。これを設けておりますが、本当に多くのお子さんからですね、相談をいただいて、それに専門の方々の協力も得て、お答えをしている。多分、相談する場所が欲しいのだろうというのも一つあろうかと思います。相談の時間帯で、特にちょっと高学年(中高生)になると、夜の10時から12時の間に電話(チャット)をしてくるという、そういうことも数字でも分かっております(7月は試行的に夜12時まで実施。現在は夜10時まで実施)。色々と、その悩みを聞いてあげる、その周りで聞いてあげる大人が少なくなっているのかなというふうにも思いますし、またそういった子供たちの思いを受け止めるような、都としての機能を充実し、また学校での相談の場であるとか、色々なところでの、そういった受け皿というのも必要になってくるのだというふうに思います。皆忙しくして、大人に迷惑をかけたくないと思っているのかもしれませんけれども、子供たちの思いもしっかり受け止めながら進めていく必要があるかなというふうに思っております。はい。
【記者】もう1点すみません、お伺いしたいんですけれども、ちょっと改めてになるんですが、八丈町の、やはり水の状況が大変先行きが見えないことがさらに現場で不安であるという状況かと思うんですけれども、もしこういった水道復旧の目処でしたり、立っていたら教えていただきたいなというのと、もしちょっと目処立つのが難しい状況であれば、やっぱりどういった点が現場の難しい点なのかということをちょっとお伺いできればと思います。
【知事】大体、今、数字的に言うと断水というか、水が届いてないところが950軒か60軒か。今工事をして改善をしておりますが、毎日大体100軒ペースで改善しているということをさっき報告を受けております。着実に断水の戸数は減っておりますので、1日も早い全戸通水に向けて全力で支援をしていくということでございます。はい。ありがとうございました。
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(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)