小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和7年10月10日)

更新日
 

知事記者会見
2025年10月10日(金曜)
14時00分~14時46分

知事冒頭発言

1 台風22号

【知事】それでは、今日は7件ございます、まず台風です。極めて強い台風22号でございますけれども、太平洋に抜けております。現時点では人的な被害の報告は入っておりませんが、多数のですね、建物に被害が発生しているということであります。被害に遭われた方々、お見舞いを申し上げます。都はですね、被災者の保護などを目的としまして特別警報が発出されました七つの町村に災害救助法の適用を決定をいたしました。そして、それに基づいて現在、被災町村の要請を受けまして、食料、水などの物資を民間航空機や船舶により輸送をいたすとともに、水ですね、水の確保のために、都の給水車を海上自衛隊の艦艇によりまして、今日、八丈島の方に派遣をいたします。また、発災直後から大きな被害のございました八丈町と青ヶ島村につきましては、支庁の職員によります業務応援を行っております。さらに今日以降になりますと、都の職員20名を両島に派遣をいたしまして、現地の被災状況、またニーズを踏まえたきめ細かな支援を実施をいたします。そして、もう明日から3連休になるわけでありますけれども、ちょうどこの間、また続いてですね、台風23号がまた同じようなルートで伊豆諸島に接近をするという予報もございます。都として、今回の被害を踏まえまして、関係の機関と連携しましての備えを進めてまいります。島民の皆様方には引き続きまして、都や各町村からの情報にご注意いただく。そして身を守る行動をとっていただきたいと思います。総務局が担当しております。

(「八丈町・青ヶ島村へ職員を派遣(台風第22号災害対応(第7報))」は、こちらをご覧ください。)
(「八丈町へ東京水道災害救援隊を派遣(台風第22号災害対応(第6報))」は、こちらをご覧ください。)

2 女性活躍条例の基本的な考え方に関するパブリックコメント

【知事】続いて、女性の活躍に関する条例についてのお知らせです。東京が有しております最大のポテンシャル、日本もそうでありますけれども、女性の力だと私はいつも言っております。一人ひとりの自己実現を全力で応援をして、存分に力を発揮できる都市へと変えていくことが重要です。こうした思いで、働く場における女性の活躍を一層推進する、そのための条例の策定に向けまして、条例の素案を取りまとめたところでございます。主な内容ですが、今ご覧いただいておりますような中身、また指針になるのですけれども、女性が活躍できる環境を進めることの重要性を社会全体で共有する。そして都、事業者、経済団体、都民の責務を定める。三つ目が、取組を後押しするための指針を策定する。この三つをお示しをいたしまして、取組に向けた考え方を明らかにいたしております。これも毎年申し上げておりますけれども、世界経済フォーラム、公表しているジェンダーギャップ指数ですけれども、今年の日本の順位は148か国中118位ということで、去年と変わりませんでした。前の年と変わりませんでした。特に経済分野などでの遅れが順位を押し下げております。政治もそうですけれども。働く場での女性の活躍、一層進めるということで、男性も女性も、誰もが働き、またいきいきと暮らす社会を実現をしていきたいと、このように考えております。こうした内容についてパブコメをですね、昨日から開始いたしておりまして、今回のパブコメ、パブリックコメントにおきましては、基本理念などに関連して、社会、企業のこんなところが充実すれば誰もがもっと働きやすくなるのだけれどもなとか、また、女性も男性もいきいきと暮らす社会にするために、こういうアイデアがあるのだけどなと、必要な取組のアイデアなども募集をいたしておりますので、どうぞご応募いただきたいと、お寄せいただきたいと思います。それから11月7日(金曜日)までになりますけれども、ご意見を受け付けております。ホームページ、郵送で、ホームページから入っていただいたり、郵送でのご意見を受け付けているところでございます。東京で働き・暮らす一人ひとりが活躍できる社会、これを実現をしていく。そのために皆さんのご意見、お待ちをいたしております。産業労働局の担当となっております。これが2件目です。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「「女性の活躍に関する条例(仮称)の基本的な考え方」 意見募集」は、こちらをご覧ください。)

3 「出会い・結婚」をテーマとした動画、育業出前講座

【知事】3件目がですね、若者と一緒に出会い、結婚、育業を考える取組について二つお知らせがございます。まず出会い、そして結婚をテーマとしました動画についてなのですが、都では若年層、若い方々が抱える結婚や子育てに対する不安、そしてまた、ネガティブなイメージを払拭をする。結婚、子育てはリスクだという、そういうイメージを払拭をする。将来に対して、むしろポジティブな気持ちが持てる、そのようになるために若者向けの情報発信に取り組んでまいったところでございます。その上で、今回、発信に当たりましては、大学生、そして若手の社会人のメンバーで構成するワーキンググループを立ち上げまして、若者のリアルな意見、そしてアイデアを取り入れていく工夫をしております。このたび出会い、そして結婚をテーマにした第一弾の動画が完成をいたしましたので、早速ご覧いただきたいと思います。どうぞ。

(動画放映)

【知事】この等身大の発信で若者から大変人気のあるYouTuberさんで、sowaさんを起用をいたしておりまして、同世代の声や体験を伝えると。そのことによって共感を広げる動画となっております。今ご覧いただいた街頭インタビュー編、そしてAIマッチングシステムのTOKYO縁結び編などを実際に体験した動画も制作をいたしておりまして、これらをSNS、またデジタルサイネージで配信をしてまいります。今後、第二弾、第三弾の動画も予定をいたしておりますので、ぜひ楽しみにしていただきたいと思います。そして次に、学生向けの育業出前講座についてでございます。都の調査におきましては、男女ともに就職を予定する大学生の8割以上が育業、これを重視をしているということで、ですから育業がちゃんとできる会社が魅力的だというふうに判断をするということですね。今や男性の育業が当たり前の時代となっているという流れになっている。ただ、こうした流れを更に加速するというために、このたび早稲田大学とともに、育業って何?と。想像してみよう、将来の働く自分を、これをテーマにいたしました出前講座を行います。日付は11月19日(水曜日)といたしまして、この講座ではタレントの小島よしおさんから、育児と仕事の体験談をお話をしていただくと。きちっとスーツ着ていますね、この写真はね。早稲田大学以外の学生の方もオンラインから無料で参加いただけます。今日からこどもスマイルムーブメントのホームページの方から申し込めますので、ぜひ多くの方々に自分自身の将来を考えるきっかけとしていただき、ご参加いただきたいと思います。これの担当は子供政策連携室となっております。

(会見で放映した動画は、こちらをご覧ください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「若者と一緒に制作 「出会い・結婚」をテーマとした動画を公開」は、こちらをご覧ください。)
(「学生等向け「育業」出前講座 本日より募集開始」は、こちらをご覧ください。)
 

4 「すくわくナビゲーター園」の募集

【知事】続きまして、子育て支援ですね、子育て支援の取組で「とうきょう すくわくプログラム」を設けておりますが、これについてお伝えをいたします。来年度の幼稚園、そして保育所などの入園の申込みの時期が近づいておりまして、園探しをされる保護者の方々も多いかと思います。都におきましては、全ての乳幼児の伸びる・育つ「すくすく」と好奇心・探究心「わくわく」、この二つを応援する「すくわくプログラム」、こちらを幼稚園、そして保育所などで展開をしております。今年度はですね、都内の2,750を超える施設で実施を予定をいたしております。都内全域の幼稚園・保育所などでこの「すくわくプログラム」を実践していただくためにもですね、質と量の両面から更に取組を充実させていきたいと、このように考えております。こうしたことから、このたび、実施園同士の学び合いを通じまして、各園の活動の質を高めるために、「すくわくナビゲーター園制度」を創設をいたします。今日から募集開始でありまして、このナビゲーター園には見学の受け入れ、取組の紹介、助言を行っていただきます。子供の伸びる・育つを応援していくために、ナビゲーター園にぜひ応募していただきたいと思います。こちら子供政策連携室の担当となっております。

(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「すくわくプログラム実施園が学び合う「すくわくナビゲーター園」募集」は、こちらをご覧ください。)

5 水素燃料電池船の活用

【知事】次にガラリと変わりまして、水素に関連してでございます。水素で動く船、水素燃料電池船の活用についてでございます。都は脱炭素化、そしてエネルギーの安定供給に向けまして、水素燃料の活用の拡大などに取り組んでおります。そしてこのたびですね、岩谷産業株式会社から、大阪・関西万博で運航している水素燃料電池船を無償で提供いただく。そして東京港で活用していく共同事業につきまして、協定を締結することとなりました。この事業では、水素エネルギーの有用性、また東京港の役割を広く発信をしていくとともに、環境学習や国際的なイベントでの乗船の機会を提供してまいります。今後、この船の運航に必要となる設備などを整備をいたしまして、そして来年度の運航開始を目指してまいります。ぜひ多くの都民の方など乗船していただいて、水素のある社会、これを身近に感じていただきたいものだとこのように思います。担当は政策企画局と港湾局、産業労働局となっております。

(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)
(「都と岩谷産業株式会社 水素燃料電池船活用事業基本協定を締結」は、こちらをご覧ください。)

6 TOKYOレジリエンスボンドの発行

【知事】次に、TOKYOレジリエンスボンドの発行についてのお知らせでございます。先ほど台風22号の被害についてお伝えしたところでありますけれども、気候変動による自然災害への対応など、都市のレジリエンス、強靭化ですね。これが世界の共通の課題となっております。こういう中で、都は世界で初めての国際認証を受けたレジリエンスボンドとなります「TOKYOレジリエンスボンド」を海外市場で発行をいたします。発行規模は外貨建てにいたしまして500億円相当と見込んでおります。この調達した資金によりまして、調節池の整備、そして無電柱化の推進などTOKYO強靭化プロジェクトの六つの事業に充てていきます。発行日ですが、市場の状況を踏まえまして、今月中ということで見込んでおります。このレジリエンスボンドの発行によって国際社会に向けて都の強靭化の取組を発信をするとともに、レジリエンスへの世界的な投資を促進することによって、サステナブルレジリエントファイナンスの、その分野のリーディングシティを目指していく所存であります。担当は財務局となっております。

(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)
(「世界初のレジリエンスボンド「TOKYOレジリエンスボンド」を発行」は、こちらをご覧ください。)

7 ファンモアタイム新宿2025及びスマートシティフェスタの開催

【知事】最後の件でありますけれども、ここ都庁も含みますけれども、西新宿の街を楽しむイベントについてのお知らせでございます。現在、新宿駅西口では、人が中心のウォーカブルな空間へと生まれ変わるためにリニューアル工事を進めているのはご存知のとおりです。このように、西新宿エリアにおいては、人が中心のまちづくりを進めるとともに、自動運転などのスマートシティの取組もあわせて進めております。そこで人が憩い、そして楽しく歩ける街、西新宿を体験できるイベント「ファンモアタイム新宿・スマートシティフェスタ」、すいません、カタカナが多いので。これ今月17日(金曜日)から19日(日曜日)まで3日間開催をいたします。この期間は、一部の道路を歩行者専用にいたします。まさにウォーカブルな空間へと変貌させてまいります。キッチンカーもですね、多数出店をいたしまして、都民の皆様方には、この前の都民広場などでお食事もできるようになります。また、アートを巡るデジタルスタンプラリーなど多彩なプログラムを用意をいたしております。このイベントでは、最新のデジタル技術を活用した様々なコンテンツも用意をいたしておりまして、例えば空飛ぶクルマのVRによる飛行体験とか、最先端の物流ドローンの展示、そして体の傾きだけで操作ができる、何も触らなくてもね、ハンズフリーですね。そういうモビリティなど体験型のコンテンツを充実させております。よって子供さんから大人まで楽しく未来を感じていただく、体感していただける内容となっておりますので、ぜひ、多くの方にお越しいただきたいと思います。都市整備局、デジタルサービス局となっております。担当です。はい、以上です。

(会見で使用したスライドは、こちらをご覧ください。)
(「FUN MORE TIME SHINJUKU 2025 等 イベント開催」は、こちらをご覧ください。)

質疑応答

【記者】どうもありがとうございました。幹事社のエフエム東京の後藤と申します。幹事社から2問よろしくお願いします。まず、日本で初めてとなるデフリンピック開催までまもなく1か月となります。知名度の向上というところも課題である中で、現状、開催に向けての準備の進捗いかがでしょうか。また、例えば注目している競技やプレーだったり、期待していることも併せて教えていただければと思います。

【知事】ちょうど先週デフリンピックに出場する東京にゆかりのある選手を応援するサイトを立ち上げたということで、皆さんも発信もしていただいております。これまで100日前の節目であるとか、様々な機会を捉えまして、区市町村、そして関係団体と連携して機運の醸成、そしてろう者の文化を伝える取組も行ってまいりました。いよいよもう数えると36日なのですね、あと。大会本番にはぜひ会場に足を運んでいただけますように、選手の皆さんを、目で見る新しい応援、サインエールでも後押しをしていただきたいと、このように思います。(サインエールをしながら)こうだ。これサインエールです。ということでデフリンピック、身近な、そしてまたきこえる人もきこえない人も一緒に楽しんで、そして競い合って、さらには、新しいテクノロジーを体感していただきたいと、このように思っております。ありがとうございます。

【記者】ありがとうございます。そして2問目。自民党の総裁に高市さんが選ばれました。知事ご自身も2008年に女性として初めて総裁選に立候補されましたが、今回、女性活躍など改めて高市新総裁に期待すること、期待する政策について教えてください。

【知事】前もお伝えしましたが、新進党とか自民党とか同じ舞台で一緒に働いてきたところでございます。とても何事にも一生懸命で、そして真摯に取り組まれる方であります。先ほども118位という女性のランキングの、日本における非常に低空飛行がずっと続いているということですが、経済の分野も少ないし、ましてや政治の分野が少ない、女性の参画ですね。特に今年は、女性の参政権80年という節目でもあります。そういう意味ではですね、ぜひ高市さん自身、そしてまた有村さんが今回総務会長に就任されておられるようにですね、ぜひ政治の舞台でも女性の底力を発揮していただいて、118位からもう一気に50位、1位はなかなか難しいと思いますけれども、そういったランキングも上げていただきたいと思います。それが目的ではありません。それによって意思決定の場、そして活躍の場で目に見える女性の活躍があってこそだというように思います。それが当たり前の社会にするということが必要なのではではないかなと思っております。頑張ってもらいたいと思います。

【記者】どうもありがとうございました。幹事社からは以上です。質問のある社は挙手の上、知事の指名があってから社名・氏名を名乗って質問してください。よろしくお願いいたします。

【知事】日経さん。

【記者】日本経済新聞の飯塚です。幹事社質問に関連して総裁選で伺います。高市総裁が誕生後ですね、自民・公明両党による連立政権の継続協議などが難航しており、石破首相の後継を選ぶ臨時国会も20日以降に遅れる公算が大きくなり、政治空白が長期化する様相になっています。物価高対策など、国民生活に直結する政策にはスピード感が求められますが、現状の政治状況について、知事のご所感があれば教えてください。また、知事が特別顧問を務める都民ファーストの会の友党でもあります国民民主党が自民党との連立政権を組むことも一部取り沙汰されておりますが、もし受け止めがあれば教えてください。

【知事】まさに今現在進行形のことなので、何とも申し上げにくいところというか、見守るしかないわけでありますけれども、やはり連立の基盤をしっかりと固めるというのがまずスタートラインだと思います。まさにそれが今どのような形になるのか見守っていきたいと思います。それからそうですね。国民民主党の皆さんや、今、永田町はこれからどういう枠組みになるのか、まさに色々な動きがあるというふうに思います。そして、そうですね、一方で、先ほど(TOKYO)レジリエンスボンドの発行についてもお伝えしたのですが、ちょっとここへ来てですね、金利の上昇が気になります。非常に高い傾向がこのところ続いているということで、これがですね、全体に影響しますのでね。非常にこのところはよく、これこそウォッチしていかないといけないし、それから都としても様々な対策を進めていくのも、やはり国がどのような対策を講じられるかによって、それとうまく呼応できるような形にしたいわけですけれども、その部分がまだ定まらないということは、若干スピードに課題があるのかなと思います。かつ、円安になりますと、輸入物資が高くなって、物価高対策とは逆の方向に行ってしまうということも懸念材料ではないかと思っております。いずれにしましても、今、世界はガザについても、一つとりましてもですね、今、大きな流れが良い方向に進んでいってほしいと願っておりますけれども、今、本当に激しい動きが続いて、さらには災害もですね、この(台風)22号、23号などもそうでありますけれども、しっかりと対応していかなければならない。そういったところで新しい政権、そして政府樹立がどのようになっていくのか、スピード感やその安定性などが求められていると、このように思います。毎日さん。

【記者】ありがとうございます。毎日新聞の遠藤と申します。本日午前にあったイベント、東京型銭湯について1点質問させてください。東京型と定義されている宮造りを含め、銭湯は年々減少傾向にあり、イベントでは有識者の方が支援を求める一幕もありました。一方で、海外の方からその銭湯が人気という話もあります。今回の取組を通して銭湯の役割を含め、どのように銭湯業界を盛り上げていきたいか、また何らか支援をされるお考えがあるか、知事の、お願いします。

【知事】今日は銭湯大好きお笑い芸人ということで宮川大輔さん改め宮造大輔さん、大使に就任をしていただきました。これまちづくりと、それから街の魅力、そして歴史・伝統をいかに守っていくか、もう色々な要素が詰まった課題でありまして、まちづくりの中でですね、関東大震災以降、特に人々の心が非常に厳しい中で、お風呂に入ってと、それも伝統的な宮造りの構えにすることによってですね、お風呂屋さんはとても憩いの場にもなってきた。また、まちづくりが、この宮造りの門構えというのが非常に味を出してくれている。それを守っていくためにも、まちづくりの観点からも宮造り銭湯というのは大切にしたいとこのように思っております。ただ年々銭湯そのものが減ってきておりますが、色々な意味でサポートもしております。やっぱりそれぞれ工夫もしていただいて、そして利用する方々が増えていただくのが何よりのことだと思います。これからもこの銭湯文化というのをしっかりと守りながら、国内外に、また近くの方々に改めてご活用いただけるようにしていきたいと思います。最近は風呂、浴槽いらない界隈というのがあるそうで、逆に言えばそういう人たちが、その若い人たちがですね、うちに浴槽は要らないけれども、お風呂には入るとかですね、そんな工夫があったりしていいんじゃないかなと思います。お風呂もいらなければ、最近、コインランドリーが増えているなというのを気付くのですけれども、もはや家に洗濯機もいらないという話になると、ずいぶんライフスタイルも変わってきている。それが社会全体もまた変えていくということにもですね、常に目配りしながら、マーケティングになりますけれども、そういったことも踏まえながら、進めたいと思っております。はい。その前の共同さん。

【記者】共同通信の江森です。よろしくお願いします。冒頭発言にあった女性活躍に向けた条例について1点ご質問させていただきます。このたび、条例の基本的な考え方が示されまして、それを拝見させていただいたんですが、目的部分に既に制定されている男女平等参画基本条例を踏まえると、という記載がございました。そうした中で新たに条例を制定される理由について、また新たに条例を制定することによってどういった社会変容を期待されているか、知事のお考えをお願いします。

【知事】はい、今お尋ねの中にありました東京都男女平等参画基本条例、これ平成12年に制定をしているところでございます。そこの基本のコンセプトはですね、様々な取組を、これをコンセプトにしながら進めてきたところでございます。一方で、仕事と育児、また介護を両立させたり、また先ほどのランキングの話じゃありませんけれども、管理職の割合などですね、働くという分野、雇用という分野については、まだまだ大きな課題が横たわっております。こうしたことから、この25年、平成の12年から25年間、その環境であるとか、価値観大きく変わってきている。働くという分野に焦点を当てたものになります。これは、都ではまた事業者、経済団体や都民一体となって進めていく女性の活躍に関する条例ということで、仮称でございますけれども、今回は素案を作ってまとめたところでございます。できるだけ多くの方々にアイデア、またパブリックコメントにご意見をお寄せいただくことによって、様々な肉づけにもつながって、実効性を高めていきたいと思います。テレビ朝日さん。

【記者】ありがとうございます。テレビ朝日の仁科と申します。臨海副都心について質問させていただきます。臨海副都心の東京テレポート構想の発表から今年で40年となりました。バブル崩壊や世界都市博覧会の中止など開発には紆余局折ありましたが、改めて、臨海副都心について今後どのようなまちづくりを目指しているのか、知事のお考えをお聞かせください。

【知事】お尋ねの臨海副都心、ここはですね、東京の成長を牽引しながら、水辺、そして緑を生かしたまちづくりを進めてまいりました。東京2020大会にはいくつもの会場が設けられまして、様々な競技の舞台ともなって皆さんの記憶にとどめられたのではないかと思います。ちなみに今日はですね、国内外から毎年5,000万人以上の方々がこの臨海副都心を訪問していただいておりまして、賑わいあふれるまちへと発展をしてきております。今月はですね、ちょうど先日、私も参加いたしましたけれども、1万人規模の多目的アリーナがオープンをいたしました。ここも大人気になることは確実であります。さらに加えてですね、複合型のエンターテインメント施設なども次々と開業予定となっております。それから広いところですから、足の確保ということで次世代モビリティを活用したり、また噴水、そして公園、これらをですね、くるくるそういうモビリティで回っていただくというような工夫もしてまいります。長年にわたってここを進めてきたわけですけれども、まちづくりも新たなステージへと入ったのかなと、このように思います。これからも街の皆さんや都民の皆さんと力合わせまして、臨海副都心のプレゼンスを向上させるような様々な取組を進めていきたいと、このように思っております。

【記者】ありがとうございます。実際に知事行かれてみて、街にどんなイメージをお持ちですかね。個人的なことでも大丈夫なのですが。

【知事】緑にあふれて、そして、道幅も非常に広いですよね。皆さんが訪れて気持ちがいい、楽しい、そういう街にしていきたいと思っております。まだまだこの地域は可能性を秘めております。ポテンシャル高いです。これらがまた東京を牽引してもらえるような、そういうまちづくりにしていきたいと思っています。はい、ではMXさん。

【記者】ありがとうございます。TOKYO MXの山田清太朗です。2点伺います。まず島、八丈島などでですね、災害があった件でですね、電柱が倒れたりですとか、建物でも多くの被害が報告されているとのことです。こういった島しょ部での災害対策、平時からどのような備えを都として進めていきたいかというお考えがあれば伺いたいです。

【知事】島しょ部につきましては、これまでも様々な防災対策は進めてまいりました。ハード面・ソフト面両方です。そして、今お話ありました電柱がですね、私はもう前から無電柱化を唱えている1人でありますし、ましてや今、島の中でですね、この無電柱化を進めている島もより加速させていかなければならないと改めて思っております。やはり電柱が倒れること、もしくは木が覆いかぶさって断線をすると、それによって停電してしまう。停電することによって水のポンプが動かなくなる。冷蔵庫が動かなくなる。もうやはり、ライフラインとよく言ったもので、生活そのものがかかっていますので、その解決策の一つは無電柱化だと、このように思います。よりコンパクトで、そしてスピーディーにその無電柱化を進めることといたしたいと思っております。それからこの台風の通り道であることも事実ですので、それについても必要に応じて、今回もそうでありますけれども、都庁の方からリエゾンを先に送って連携をとるということも行っております。それによって、色々対策もより迅速に、そして有効にできているかと思います。それから通信ですけれども、今回、青ヶ島がまだ通信が整っていない部分ありますけれども、例えばスターリンクですね。衛星を活用した機材でつながっているということで、やはり今は通信のキャパシティを確保するということは、もう何よりも必要な部分、情報が伝わることと安心につながるということであります。こういったことも含めながら、次(台風)23号がまた控えておりますので、しっかりと対応していきたい。また津波につきましても、津波対策としては高台をつくるという、高台というか、高く登るところを確保するというようなことも着実に進めております。安心・安全で、そして自然に富んだ島しょ部をしっかりと確保していきたいと思っています。

【記者】ありがとうございます。もう1点、都営バスの減便についてです。今月からですね、都営バス19の路線で減便がありまして、また都内のですね、他の事業者でも減便があったということです。運転手不足などの問題があると伺ってるんですけれども都として、こうした路線バスの減便をどう受け止めているのか。また今後対策を行う考えがあれば伺いたいなと思います。

【知事】これは都営バスのみならず民間のバス事業者の皆さんとも共通の課題であります。これまでバスの運転手さんの資格を二種(第二種免許)を取るのにですね、ある一定の期間が必要であると。それから年齢もある程度以上じゃないといけないとか、色々そういったところも緩和をしてきておりますけれども、バスの運転手の仕事がですね、まず魅力的でないといけないという、そういったところも工夫をしているところであります。それから人数が減ると、その分減便する便数がもうどんどん増えてしまうのですね。ですからもう何よりも人の確保というのは極めて重要でございます。そういった人材の確保はですね、都営バスもそうですし、民間のバスの事業者の皆さんとも共通の課題ですので、しっかり連携もしながら進めていくことが必要だと、このように考えております。

【記者】ありがとうございました。

【知事】日刊工さん。

【記者】日刊工業新聞社の楠です。都内中小企業への支援に関して質問です。先日の都議会では、助成の条件を賃上げのみとする中小企業賃上げ応援助成金条例(東京都中小企業者賃上げ応援助成金条例)を否決となりました。理由の一つに、既にある都の支援策で中小企業が活用できていないものが多く、まずは今ある支援策を周知するべきというものがございました。現在の都の賃上げ支援に関する取組に関して、またその周知に関してお考えを伺いますと幸いです。お願いいたします。

【知事】今ご質問にありましたように、その対策といたしまして、都の支援は数多く、バラエティーを揃えております。ぜひそれらについて、まずはまず周知をするということは大変重要でございますし、分かりやすい形で皆さんのところに届くように、プッシュ型といってもいいのかもしれません。こういった形で、今ある支援策をですね、十分に活用していただきたいというのがまず1点です。今回の女性の活躍を支えていく、この条例作りもですね、非常に重要かと、このように思います。これからも女性が働きやすい職場は男性にとっても働きやすい、またそれが賃上げにつながっていくことによって、人手の確保という点でも、企業にとっても、また働く側にとってもプラスになっていく、そういうwin-winな環境作りを引き続き進めていきたいと思っております。

【記者】ありがとうございます。

【知事】TBSさん。

【記者】TBS の寺島と申します、よろしくお願いいたします。幹事社の質問ともちょっと重複するかもしれないんですけれども、まず女性活躍条例というところについて、おそらく長年取り組まれてきた内容なのではないかと思うんですけれども、今こうやって実現に向かわれている、社会の側の気運の高まりといいますか、自民党の新総裁も高市さんになられましたけれども、もし知事の方でそういったことをお感じになられているようでしたら、何か伺いたいなと思っております。お願いいたします。

【知事】今回の条例もそうでありますけれども、全体でですね、やはり気運を高めていく。そしてそれをただ精神主義ではなくて、やはりサポートするための色々な方策を、バックアップをしていく。それのプラットフォームになる条例を作っていきたいと、このように思っております。色々な方法があるかと思いますけれども、やはり企業にとりましても、また働く側にしてもですね、やはりそのやりがいであるとか、そしてまた企業にとりましてはそれがより収益を伴うという一番分かりやすいことで言うならば、そういったところが必要なのだと思っております。女性が意思決定や、また色々な仕事の場で多く占める、業種によっては既になっているところもありますけれども、そこで女性が色々な仕事をすることが当たり前、女性初のとかですね、もうたくさんだと私は思っていますので、それが当たり前の社会にしていくことが日本にとって必要なんじゃないかなというふうに思っております。

【記者】ありがとうございます。もう1点ちょっとお伺いさせていただきたいんですけれども、すいません、後からで。先週、クマ。沼田のスーパーでも目撃されていたり、市街地でも最近目撃が増えているということで、都もハンターの養成だったりに力を入れているものだと認識しています。そういったハンター養成の重要性をどう考えていらっしゃるかという部分や、またそこから先で、クマと、野生生物とどうやって、ここから先ちょっと一緒に生きていかなくてはいけない状況がきっと出てくると思うんですけど、人里に下りて来ないようにどう共生していくかみたいな課題について、お考えあればお聞かせいただければと思います。

【知事】昨今の話題、また心配事といえば、クマの出没に関係したことだというふうに思います。生態系が変わってきているのか、また今年の暑さがどうだったのか、こういったことも色々な専門の方からもお話も聞きたいと思いますけれども、ただ、やはり生態系の変化がですね、クマをだんだん市街地の方に寄せてしまっているのではないかと。このような感触がございます。これからドングリなどをですね、十分集められるのかどうか、そういったことも含めて、それから猟友会の方々もですね、猟友会の方々が責任を全て負うという形ではなかなか協力していただけないので、そういった見直しもしているかと思います。色々な形でそのクマが冬眠するまでの間もですね、対応、東京都として取れることをやっていきたいと思います。ちなみに大島ですけれども、あの伊豆の大島の方で、キョンがですね、島の人口よりも多いというようなことで、キョン対策をやはり猟友会の皆さんのご協力を得て進めております。これまでも環境大臣の頃からも奄美大島のマングース対策というのも進めて、20年(以上)ぶりにゼロになったという、そういうこともございます。色々な方法、その動物によってですね、必要な形で取る方策で進めていきたい。キョンについてもしっかりこれからも取り組んでいきたいと思っております。クマについては色々な意見を聞きながら効果のある方策を考えていきたいと思っております。東京新聞さん。

【記者】東京新聞の奥野です。よろしくお願いします。女性活躍の施策に関連して伺います。高市総裁は女性活躍の施策に前向きな一方で、選択的夫婦別姓制度の導入については慎重、反対の立場を示されています。小池知事は、本日の発表にもありましたけれども女性活躍推進のこの条例制定を目指すなど、かねてから選択的夫婦別姓制度の、女性活躍の政策に力を入れてますけれども、経団連など経済界からも強く要望が上がっているこの選択的夫婦別姓制度の導入について、改めてこの必要性をどのようにお考えでしょうか、ということと端的にその制度導入に賛成・反対、現在のお考えについてお願いします。

【知事】選択的ということで、これまでも長年議論があったところでございます。また法律からというか、最高裁などの色々な判決等もあろうかと思います。これはまさに国においてしっかりと審議される、そして結論を出されること、またその有効性ということについても審議する必要があるのではないかというふうに思っております。

【記者】賛成・反対というのはどちらなんでしょうか。

【知事】法律上の問題だと思います。

【記者】分かりました。ありがとうございます。

【知事】よろしいですか。ありがとうございました。

※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。

(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)

記事ID:000-001-20251010-043745