小池知事「知事の部屋」/記者会見(令和7年5月30日)
- 更新日
知事記者会見
2025年05月30日(金曜)
14時00分~14時50分
知事冒頭発言
1 結婚・育業支援事業
【知事】今日はですね、6件お伝えいたします。まず、東京での結婚、そして子育ての、都民目線でライフステージを通じました切れ目のない支援を展開をしてまいりました。その中で、昨年ですけれども、婚姻数が増加いたしました。ということで、これも明るい兆しというふうに捉えられると思っております。また、この兆しを確かなものにしていくと。そのため、「『叶えたい』を支えたい」、これをコンセプトにしまして、都の支援策などを冊子、また動画にまとめてございます。動画の方では、結婚、子育て、そしてまた育業が今どのような状況にあるのかなど、非常にコンパクトにまとめておりますので、結婚・子育て版、45秒になりますけれども、まず動画をご覧いただきます。どうぞ。
(動画再生)
【知事】はい。分かりやすくまとめているかと思います。出会い、また結婚を後押しをするために、昨年の9月からAIマッチングシステム「TOKYO縁結び」も本格的にスタートさせておりまして、現時点で成婚数ですが、30組を超えたところでございます。30組超えていますね。ご成婚なさった皆様方には心からお祝い申し上げたいと存じます。それから、これについても一歩踏み出すことができたというお手伝いができたことは嬉しく思っております。成婚された方々からの喜びの声もホームページに掲載しておりますので、ご覧いただければと存じます。それから次にですね、結婚を応援するため、二つイベントございますのでご紹介いたします。一つ目は6月29日(日曜日)ですけれども、西新宿におきまして婚活イベントを行います。400人規模想定しておりまして、都庁のプロジェクションマッピングも活用いたしました企画も用意しております。受付申込みはですね、6月16日(月曜日)まででありまして、ぜひ参加、そして素敵な出会い、見つけていただきたい。二つ目、こちらはですね、7月6日(日曜日)に原宿において、「TOKYO結婚おうえんイベント」を開催をいたします。自分を素敵に見せる色が分かるカラー診断とか、結婚相談所を気軽に体験できるコーナーなどを設けていることになります。参加は無料でございます。それから最後に育業についても伝えておきます。都においては、育児を休み、「育休」というのはね、休みがつくということで、なんとなく後ろめたいというニュアンスを感じるわけでありますけれども、「休み」ではなくて「大切な仕事」だということから、「育業」という言葉を使い、育業を社会全体で応援する気運の醸成に取り組んでいるところでございます。昨年度の都内の男性の育業取得率ですけれども、これがですね、過去最高になっています。54.8%。今やですね、男性の2人に1人が育業をしているという、そういう時代に東京は入っているということです。育業に積極的な企業、着実に増えているということから、この流れをですね、一層進めていく。そのために、先駆的な取組を行っておられる企業、募集いたします。そして取組の事例、広く紹介をするなど、連携いたしましてPRを行ってまいります。今日から8月29日(金曜日)までの募集といたしますので、多くの企業の皆さんのご応募、お待ちをいたしております。チルドレンファースト社会の実現に向けまして、これからも様々な支援を東京都は進めてまいります。子供政策連携室と生活文化局の方の担当となっております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「少子化対策等をポケットブック・動画で公開」は、こちらをご覧ください。)
(「結婚支援マッチング交流イベント 参加者募集」は、こちらをご覧ください。)
(「TOKYO 結婚おうえん イベントを開催」は、こちらをご覧ください。)
(「育業応援パートナー事業協力企業・団体の募集」は、こちらをご覧ください。)
2 こどもスマイルムーブメント
【知事】今度は子供の方です。こどもスマイルムーブメントの取組、こちらも2点お伝えをいたします。一つ目は、職業体験の中高生リポーターの募集についてであります。先月、職業体験の受入企業などの募集についてお知らせをしました。その中でですね、ご覧の(スライド)6社の皆さんが中高生リポーターとして取材をして、職業体験に加えまして、経営層、社長インタビューとかですね、そういった取材もですね、中高生の取材を通じて、その目線で記事にして発信をするということでございます。1社当たりで3名、合計6社ですから、×6で18名の中高生リポーターの皆さん、6月18日(水曜日)まで募集をいたします。学校生活の中ではなかなか得ることのできない貴重な機会になりますので、意欲ある皆さんのご応募お待ちをいたしております。企業の皆さんもこういった取組ですね、将来のね、何と言うのでしょうかね、人材確保にはとてもいいシステムではないかと思いますので、win-winでやっていただきたいと思います。それから次ですけれども、子供の笑顔を育む取組でございます。こちらの企業や団体を表彰する「こどもスマイルムーブメント大賞」についてのお知らせであります。子供部門と子育て応援部門の二つに分けて、7月31日(木曜日)まで募集をいたします。昨年度は体験型の教育イベントとして、子供だけで行うフリーマーケットを開催する企業などが最優秀賞を受賞されておられます。受賞した企業、そして団体の取組ですが、これも動画やSNSなど、雑誌広告などでも幅広くご紹介をいたします。今年度もたくさんのご応募をお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。子供政策連携室の方の担当となっております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「職業体験「中高生リポーター」を募集」は、こちらをご覧ください。)
(「こどもスマイルムーブメント大賞の募集を開始」は、こちらをご覧ください。)
3 暑さ対策
【知事】次がですね、熱中症対策でございます。今日はちょっと寒くて、先ほども迎賓館でのイベントでは震え上がってきましたけど、このこれからの夏の暑さは半端ないということが予想されます。6月に入りますと夏日が増えて、いよいよ暑さが本格化するという、皆さんもそういうもう心構えになっていると思いますが、これまでもお伝えしておりますようにですね、今年のキーワードは、まず「暑熱順化」。暑い夏に、もう今から体を慣らしておきましょうということで、軽い運動などで適度に汗をかく、それから夏本番を迎える前に体を暑さに慣らす、ちょっとシャワー、お風呂は長めに入るとかですね、そんな細かい積み重ねですけれども、順化、体を慣らしておいていただきたい。また暑い中での外出、それから屋外イベントに参加される時などは、こまめに水分を補給をする。水を飲んでください。それから快適な服装、また日傘ですね。この日傘の活用など、熱中症の対策を心がけていただきたいと存じます。一方でですね、毎年気温が上昇するとともに熱中症での救急搬送というのが増えておりまして、今年も5月に入ってからでも、都内で165人搬送されているのですね。例えば、熱中症かどうか分からないけれども気分が悪い。これ病院に行くべきなのかな、いやいやもう救急車を呼んじゃおうかなと迷う時には、まず病気やけがの緊急性の判断に役立つホームページがございます。今出ていますけれども(スライド)、「東京版救急受診ガイド」。このホームページでチェックをしていただくとか、#7119ですね。東京消防庁の相談センターですけれども、こちらに電話をする。でも、もうそんなこと言っていられない時は、もうためらうことなく119番、通報してください。東京消防庁が担当をいたしております。
4 梅雨を迎えるにあたっての注意喚起
【知事】次、風水害への備えであります。昨年も能登半島での豪雨がありましたね。もう本当にお正月には地震、そして今度は豪雨ということで改めてお見舞い申し上げたいと思いますが、全国各地でも大雨が発生したこと、記憶に新しいところだと思います。都内でも夏のゲリラ豪雨、床上浸水などの被害が生じておりました。それぞれ本当に記憶、そうですね、災害は忘れた頃ではなくて、忘れる前にどんどん被害が出てくるということ、そういう時代になってしまったということですね。今日もですね、都内各地で雨が降っておりますけれども、これからは梅雨の時期。風水害は、ある程度予測ができるとはいえ、早めに行動するというために、ここからお知らせであります。都では、ご承知のように、ご家庭、それぞれ地域とかね、家族何人で住んでいるかとかですね、そういったご家庭、マンションに住んでいるか、戸建てか、もありますよね。避難計画がですね、そのご自宅にあった形で、自分自身で作る「東京マイ・タイムライン」、これを冊子版とアプリ版で提供をいたしております。冊子版ですけれども、今年も学校の授業などで活用できるように、都内全ての小・中・高校にお届けをいたします。アプリの方ですけれども、チャットボット形式で簡単にマイ・タイムラインができるようになっておりますので、ぜひご活用いただきたい。ここでまたアプリのPR動画、作成しておりますのでご覧いただきましょう。どうぞ。
(動画放映)
【知事】ママが突然アニメになって、アニメ風になっていましたけどね。ということで、ご家庭で東京マイ・タイムラインを使って避難の方法などを話し合っておく、事前に話し合って、そして、いざといった時の風水害に備えていただきたいと思います。また発災時にですね、適切な避難行動をとるには、やはりリアルタイムに正確な情報を入手するということも重要です。これは東京都の防災ホームページでありますけれども、そこから様々な情報を得ることができますので、ぜひご登録いただいて、今日はその中でもいくつかご紹介いたしますので、活用していただきたい。私もよく使うのはこの「東京アメッシュ」です。雨が降っている場所、雲がですね、雨雲がどうっと押し寄せる様はですね、本当にリアルタイムで感知できますし、予測が立てられる、行動の予測が立てられるということ。場所・強さ、それから大雨警報などの情報も確認ができます。これはもう本当によくお使いいただいているので、昨年度だけで約8億ページビューがございました。多くの方々、ご利用いただいているものと思いますが、どうぞご活用いただきたいと思います。もう一つが「(東京都)水防チャンネル」。東京都水防、水を防ぐ、水防チャンネルでございます。こちらは現在55の河川、それを174か所でライブカメラを設置してあって、そこがライブ映像で見ることができるというものであります。河川の水位、それから土砂災害の危険度に関しての情報、こちらもリアルタイムでご覧いただける、そのようなツールも用意をいたしております。私もいつも災害の恐れのある時は、ずっとこれ、それぞれの川などチェックをするのに役立てております。その前に、水害を防ぐために、河川や下水道などの整備をいたしておりますことに加えましてですね、また都民の皆様方にご協力いただきたいこともあります。浸水を防ぐためにすぐできる備えとしては、雨水ですね、雨の水が下水道へと流れる入口が「雨水ます」といいますけれども、そこの上に物を置いていませんか。置いていたらそれをどけてください。それから半地下の家屋がございますけれども、ここは土のうとかビニール袋に水を入れた簡易水のう、これを準備しておいていただきたいと思います。ご自宅を守るためです。また、ご自宅に雨水をためて庭や道路への打ち水などにも活用できるタンク、それから雨水を効率的に地中に染み込ませる浸透ます。この設置についてもご検討をお願いしたいと思います。分かりやすくホームページなどでまとめておりますのでご覧いただきたいと思います。総務局、都市整備局、建設局、下水道局、それぞれ連携しながらやっております。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「6月は浸水対策強化月間 都の取組」は、こちらをご覧ください。)
5 東京とどまるマンション
【知事】次も防災関係ですけれども、都においては、災害時でも生活を継続しやすいマンションを東京とどまるマンションとして公表いたしております。昨年度末においてはですね、約9万7千戸、登録がございました。補助による支援を開始した令和の5年度以降も順調に増えているところであります。これらのマンションにはですね、これまで防災キャビネットの購入、三角のをうまく活用したところですね、なんか結構色々入っていますよね。非常用電源の設置なども、防災キャビネや非常用電源の設置など、後押しをしてまいりました。こうした動き、更に広げるため、このたび新たな助成を開始をするというお知らせであります。まずエレベーターの閉じ込め防止の対策支援でありますが、地震の揺れによって、エレベーターの運転が停止した際に、自動で最寄りの階に移動をして、そして閉じ込めを解消する機能などへの助成をするというものです。さらにマンホールトイレの整備も促進をいたします。簡易トイレの購入に加えて、新たなマンホールの整備などへの助成も行ってまいります。今日からの受付でございますので、ご応募いただければと思います。ご登録ですね。分譲マンションの管理組合、また賃貸マンションのオーナーの皆様方には、ぜひこの「(東京)とどまるマンション」に登録していただいて、こうした助成を活用して、災害にお備えいただければと思います。住宅政策本部の担当でございます。
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「エレベーター閉じ込め防止対策等への補助」は、こちらをご覧ください。)
6 オールウェルカムTOKYO
【知事】最後、芸術、そうですね、芸術文化のアクセシビリティの向上についてのお知らせであります。都内には美術館、博物館、劇場など、多くの文化施設がありますけれども、障害の有無などに関わらず、誰もが芸術文化に触れて豊かな鑑賞体験を得られる環境をつくるということは大切ですよね。世界陸上、デフリンピックが開催をされて、東京に世界の注目が集まりますこの秋、「オールウェルカム東京」と銘打って、字幕、そしてまた音声ガイドといった鑑賞サポートの輪を広げて、一体的に発信をするということでアクセシビリティの向上の機運を高めていくという、そういうお知らせです。今日から特設サイトも公開をいたします。手話通訳を導入した分かりやすい演劇や、また直接触れることができる作品を堪能する展覧会などの情報を随時掲載してまいりますので、アクセスをお願いいたします。活用してください。また昨年度に引き続きまして、こうしたサポートにつながる手話通訳や、バリアフリー音声ガイドの導入などの環境整備、これらへの助成も行っておりますので、ぜひご活用いただきたいということでございます。以上私から6件お伝えをいたしました。ではどうぞ。
(詳細は、生活文化局へお聞きください。)
(会見で使用したスライド資料は、こちらをご覧ください。)
(「『オール ウェルカム TOKYO』の実施を決定」は、こちらをご覧ください。)
質疑応答
【記者】ありがとうございました。幹事社、日本テレビの内藤です。幹事社から2点お伺いします。まず1点目です。知事からお話がありました結婚・育業支援の関連でお伺いします。都知事は今年度の訓示でですね、「政策の効果を、都民に実感いただくことが不可欠だ」とおっしゃっていました。今のお話で婚姻数の増加だったり、「TOKYO縁結び」の状況などをお話いただいたんですけれども、出会い、結婚、出産、子育てなど一連の都の取組の効果実績をご自身でどう評価されているかということと、また今後力を入れていかないといけないなと感じている部分や課題などあればお願いいたします。
【知事】やはり、出会い、結婚、出産、子育て。これらについての都のサポートは、まず切れ目がなく行っているというのがポイントだと思います。やはり、それぞれお一人お一人の人生を考えるにおいてですね、どうしてもここは障害だなと、乗り越えるのは大変だなという、どこかそういうボトルネックがありますと、なかなかその一歩を踏み出す際にですね、大丈夫かなと尻込みをしてしまうおそれもあるわけです。でも一方で、自己実現、こういったことをしたいという中には、結婚や子育て、また、子育ての時もですね、これも時代を問わず大体お子さんは2人から3人という、そういう調査には、そういう数字が返ってくるのですね。これあまり変わっていません。それを実現できない理由についてはですね、先ほどの育休を「育業」に変える。なんか言葉変えるだけではなくて、そこに対して企業へのサポートとかですね、その周りの上司も仲間もですね、「それはいいね」と言って後押しをしてくれる環境づくりとかですね、こういったことを、平べったく言うとマーケティングになるかもしれませんけど。でもそれは、「都民の夢や希望をどうやって叶えられる環境にするか」。これはまさに都政の大きな役割だというふうに思っております。ということで、ライフステージを通じた切れ目のない支援の展開ということで、街に出ますと非常に多くの方々から、呼び捨てで「百合子!」と言われます。それはもう様々な応援がですね、届いているという一つの分かりやすい証左かなと思って嬉しく思っております。ベビーカーを押していらっしゃる皆さんがですね、非常に多くて、押している方がパパさんだったりするケースも増えている。目に見えて、私が街に出ただけでも、それはよく分かります。ということで、マッチングシステムについても、先ほどお伝えしましたように2万人以上が申し込んで、成婚数が30組を超え、更に婚姻数が増えているという明るい兆し。そういう数字データとともに、街の中のですね、色々な都民の皆様方のリアクションであるとか、毎日の普通の行動などを目にする、私自身が目にするだけでも、また色々な声をお届けいただくことによってですね、より効果は出てきているのではないか、共感していただけているのではないかと、このように感じております。とはいえ、自己実現については、時代がどんどん変わって、そして意識も行動も変わってきていますので、それらは的確に捉えながら、この政策をしっかりと磨いていきたいと、このように思っています。
【記者】ありがとうございます。2点目です。知事のXが更新されまして、「AIゆりこ」が帰ってきました。およそ1年前の都知事選の時期に誕生した「AIゆりこ」なんですけれども、今年は都議選、参院選を控えるこのタイミングで都政を丁寧に伝えるという「AIゆりこ」が帰ってきた理由をお聞かせください。
【知事】AIに関係しておられる方とっても忙しくて、なかなか時間を確保していただくのも難しいところがあるわけでございますけれども、やはり都政についてもっと分かりやすく正確に親しみやすく伝えていくという「AIゆりこ」が整いましたので、お伝えをしているということでございます。
【記者】ありがとうございます。幹事社からは以上です。質問のある社は挙手の上、知事の指名があってから社名と名前を名乗って質問してください。よろしくお願いいたします。
【知事】毎日新聞さん。
【記者】ありがとうございました。毎日新聞の柿崎と申します。冒頭の幹事社さんの質問に一部かぶるところがあるんですが、昨年頃からどなたが言い出したか分からないんですが、SNSのその一部で、東京都の、その子育て政策全般ですとか、家計の負担軽減について好意的に受け止めての声かとは思うんですが、知事のことを「都民の義母」ですとか、また、「義母百合子」といったような表現をなされている投稿がにわかに出ているように思います。そうした声について改めてのご感想を率直にどう受け止めていらっしゃるかということ、あと、その上で出会い、出産、子育て、シームレスな取組についてさらに具体的に進めていくという意味で、何かアイデアがあればお持ちか、お聞かせいただきたく思います。お願いします。
【知事】先日も神田祭に参りまして、車の上から皆さんに呼びかけた。ご挨拶したところ、皆さんから「百合子」というコールが起こって大変、私自身驚きました。でもそれだけチルドレンファーストや赤ちゃんファーストや、また女性政策など非常に届いてき始めて、いや届いてきているなという、そのように感じております。そうですね、そうやって呼んでいただける、呼び捨てでも結構ですから、呼んでいただけると、それだけ政策が浸透してきているというふうに思います。実際にそれが大きなムーブメントになっていく。コロナ禍で非常に沈み込んだこの社会でありましたけれども、活気を取り戻しながら色々なイベントも大変盛り上がってきている。そういう中で、また出会いも生まれてくる。その社会が改めて動き出し、かつ、この秋にはデフリンピックとか世陸(世界陸上)などもですね、都としてホストをし、それをまた一つのきっかけにして、更に呼びかけを進めていくという、基本的にはそういう流れはできたのかなというふうに思っております。これからもやはり、女性が働きやすい社会というのは、男性も働きやすくなるということを確信しまして、これからも進めていくこと。それから先日、サウジアラビアに参りました、女性の国際会議で、サッチャーさんの後で女性も首相になられましたテリーザ・メイさんとも話す機会もございました。そしてまたサウジアラビアは、ムハンマド皇太子の強力なイニシアティブで女性の参画ということですね、サウジ・ビジョン2030の中に盛り込んで、もうかなりダイナミックに進めています。やはり全体で覚悟といいましょうか、覚悟というのはおかしいですけど、やっぱり方針があって、そこに例えばKPI、目標の数字をあげたりして、そして全体でそれを進めていくことの大切さということを、改めてサウジで確信というか、確認ができたなと思っております。これからも東京が子育てがしやすいという答えについてもアンケートで大変高い評価いただいております。さらに高い、皆さんが「そうだね」と言って共感していただけるような、そういう都政を更に磨いていきたいと思っています。義母というのはどうですかね。
【記者】あまりなんていうか、あれですか。
【知事】いやいや、グランマでもいいですよと言っているのですけど。東京新聞さん。
【記者】東京新聞の奥野です。2点伺います。1点目、水道の基本料金無償化についてです。選挙対策っていうような声とか、首都圏の近隣の県との格差が広がるといった懸念の声も聞かれています。知事はこうした意見について率直にどうお考えでしょうか。改めてまた水道料金の基本料金無償化について意義をお願いします。
【知事】物価高騰、そしてまた先ほどの「暑熱順化」ではありませんが、これからの夏の暑い日々、どうやって過ごすのか、その一助にということで、水道料金の基本料金部分、これを無償化をするものでございます。非常にこちらの方もスピード感があるということで、皆様方からご評価いただいているものだと承知をいたしております。一般会計の歳入・歳出をひねり出して、この財源に充てるということで、これはまさしく地方自治としての何を優先するかを、プライオリティをですね、考えてのことでございまして、創意工夫を凝らしながら対応をしているということでございます。これはまさしく地方分権、ひいては地方自治、この東京がやるのはおかしいじゃないかとかという声はですね、地方自治としてやっているものでありますので、これをむしろ地方自治を否定されるような発言についてはいかがなものかと思っております。
【記者】2点目です。すいません。都議選について伺います。先日27日に東京都と国民民主党との意見交換会がありました。知事、玉木代表と非常に和やかな雰囲気だったと思うんですけれども。こちらの方で都議選や参院選に向けての協力応援の要請などはありましたでしょうか。また知事、毎週末のように今、特別顧問を務められている都民ファーストの会の立候補予定者の集会などに参加されています。自民党からも応援要請が来ているという報道もありましたけれども、都議選に向けてどのように応援や支援に入るお考えなのか、現時点で決まっていることがあればお願いします。
【知事】これ毎年、東京都政について、この東京のポテンシャルを更に生かすためにはどうすればいいのか、それについて東京都の考え、現状、そして将来像、これについての意見交換、毎年行わせていただいているものでございます。特にその場で選挙云々の話はございません。そしてまた都政をですね、更に磨きをかけていくためには様々な改革も引き続き行わなければなりません。そういった意味で、東京大改革3.0を掲げている私としましても、その改革をサポート、また同じ方向で向いている皆様方との連携ということを図っていきたいと思っております。
【記者】ありがとうございます。
【知事】MXさん。
【記者】TOKYO MX白井です。先ほど東京新聞さんの質問とかぶる部分もあるんですけども、水道料金の無償化に関する質問です。これまで小池知事は、無償化といえば給食費の無償化でしたり、東京都として、「国に先行して実施していく」というような発言がこれまでございました。こういった今回は水道料金の無償化というところで物価高対策として打ち出されていますけれども、この国に対して、こういった猛暑対策、物価高対策はどういったことを先行というか、やってほしいというご要望があればお願いします。
【知事】水道については、これは東京の水道は、東京都で考えを明確にし、そしてその財源を都の財政の中からひねり出し、そしてスピード感を持って行えるということで、このたび行うわけであります。そうですね、私、今、知事として色々行っておりますのは、なかなか国でできなかったことを、知事としてプライオリティを持って進めているということでありますので、その後、国を牽引する形になるのは、まさに願ってもないというか、まさに進めていることでございます。人口減少などの課題はですね、もうかねてから30年ぐらい前からずっと言われていることであります。それから今回のお米の話もですね、ずっと長年課題になっていることが、時に凶作だったりね、いたしますので、そのためにもミニマムアクセスとか、海外からタイ米を入れたこともありましたよね、主食としてどう守っていくかとか、国家的課題でありますが、毎年農水大臣のところに全国知事会の木材利用をより活性化するためのPTを作っていて、私が座長を務めている。その関係で農水省にも毎年のように申し入れに行きます。毎年、大臣が違います。一から話さなければなりません。猫の目農政と、かねてより言われていますけれども、やはり先送りしてきた課題や、世界が大きく変わっている中、国として何をすべきか、それのまさにプライオリティは何なのかということをですね、明確にしなければ今、タリフ、関税問題で非常に厳しい局面にもある。為替、そして今後のそれに伴いましての、入口と出口が違うかもしれませんけれども、この金利についても極めて重要な国家的な課題であります。それをですね、やはりもう少し整理して、そしてスピード感を持ってやらないと、世界が激しく動いている中で、日本の立ち位置はどうなのだということが問われる、問われているのではないかと思っております。東京都としてできること、また東京が動けば、その後、全体にどういう影響と言いましょうか、リードできるのか、そういったことを考えながら、日々都政を磨いているということでございます。
【記者】ありがとうございます。
【知事】共同さん。
【記者】共同通信の若松といいます。よろしくお願いします。前の2社さんの話ともちょっとかぶるとかあって恐縮なんですが、水道基本料金無償化の関係で、今知事、リードしていく東京の話をされましたけども、他の自治体からはですね、自治体間でのサービス格差が生じてしまう、結果としては望ましくないという声だったりですね、あと財源の偏りは元々あるから、そういうことができるんじゃないかと、そのあたりを是正するべきじゃないかという声もあると思うんですけども、この件に関して、これまでもお話いただいてると思うんですが、改めて知事のお考えをお聞かせください。
【知事】東京都はですね、これまでも毎年のように1兆4千億(円)を超える、この財政をですね、財源を国に召し上げられている状況であります。そして近隣の県も含めて、各地にそれがいっていると。そのことを考えますと、その東京からのお金について、東京都で行っている子育てのプログラムなどは十分カバーできるはずです。よって、何を優先させるかの問題であり、それこそが地方自治だと先ほどお答えしたとおりでございます。そのための財源をひねり出すということを、この工夫も含めて、東京都では行っている。毎年1兆4千億(円)、これを国に召し上げられているということ、都民の皆さんはあまり関心がないか、もしくはよく知られていないので、この際大きな声で言っておきます。
【記者】分かりました。ありがとうございます。
【知事】朝日さん。
【記者】朝日新聞の浅沼と申します。2点お伺いさせてください。先ほどから子供関連施策のお話もいただいているところですけれども、まもなく厚労省から人口動態統計が公表になって、昨年の合計特殊出生率も明らかになる見通しです。都知事として都の少子化の現状をどういうふうに捉えていらっしゃいますでしょうか。また、少子化対策という意味合いで今後どのように対応していかれるか、お聞かせいただけますでしょうか。
【知事】コロナ禍で更に落ち込んだ、この人口動態の流れでありますけれども、令和4年、80万人を割ってからわずか2年で70万人割れ、これは人口減少スパイラルに入っているからこそ、少子化対策もさることながら、お母さんが減ってしまうというのは、社会全体で見ましてね、一人ひとりの考え、願いということと、社会全体で両方を見ていかなければならないということでございます。これについては、都内で出生数の先行指標ともいわれる婚姻数が上がっているというのが、少しでもブレーキがかかりつつある明るい兆しではないかと、このように考えています。無痛分娩費用の助成、それから保育料の第1子の無償化など、更に取組を加速していく必要がある。このように考えております。出生率という目安だけではなく、出生数ということについても、また婚姻数という目安についても、これからも着目していきたいと、このように考えております。
【記者】ありがとうございます。もう1点、科学機器メーカーの大川原化工機を巡る冤罪事件で東京高裁が都と国に賠償を命じる判決を出しました。都としての今後の対応方針というのは決まっていれば教えていただけますでしょうか。
【知事】お尋ねのこの東京高裁での判決については、承知をいたしております。この判決についての対応でございますけれども現在の警視庁で慎重に検討しているものと、このように認識しております。読売さん。
【記者】読売新聞越村です。2点よろしくお願いします。1点目、小泉進次郎農林水産大臣が就任して、備蓄米を随契(随意契約)で出すなど、矢継ぎ早に政策を打ち出しています。小泉大臣とは、知事は東京都の子育てイベントに小泉さんが出席するなど、結構近しいご関係かなと思うんですけれども、現在の小泉大臣の、農林水産大臣に就任した受け止めと現在の手腕、あとエールみたいなものがあればよろしくお願いします。
【知事】非常にスピード感があっていいかと思います。そしてまた何と言うか、共感を呼ぶ、そのポイントをよくご存知なので、その分、皆さんにもスピード感が伝わっているというふうに思います。かつての自民党におりました時に一緒にですね、米粉、お米の粉、米粉パンをもっと、米粉の利用をもっと活用しよう、つまり需要を作りましょう、というそういうPTをですね、私が始めて、そこのメンバーに、大変強力なメンバーで進次郎さんがおられました。一緒にその頃、米粉の第一次ブームはそれによってできるのですけれども、これからもこういったスピード感とともに、この基本的な話、農政そのものですね、これをですね、ゲームチェンジャーとして率いて行かれるものだと期待をいたしております。精米と配送が課題と聞いていますけれども、多くの都民にお米、入手しやすい環境を作っていかれるようにしっかり連携していきたいというふうに思っております。
【記者】ありがとうございます。もう1点、最初の幹事社質問であった「AIゆりこ」、ちょっと呼び捨てで恐縮なんですけれども、のところで伺いたいんですが、このタイミングで、「AIゆりこ」の更新を新たに出したというのは、やはり都議選、参院選で都政というのが各候補者の中で議論されたり争点になったりする、その題材としてこのタイミングで提供したという認識でよろしいでしょうか。
【知事】タイミングはですね、AIに関わっておられる皆さんが、ますます忙しくなっているという実情もございまして、このタイミングになったということです。また、この間も去年の頃と比べまして、イノベーションが更に激しく進化しているということも、逆にこうやって自分自身、色々自ら関わってやっていると、それが肌で分かるというのは、都政で今後どういうAIを活用していくかとか、AIのシステムを開発しておられるスタートアップの皆さんの応援とかですね、自らが関わることによって非常によく分かるということでございます。それ以外のものでも以上のものでも以下のものでもありません。
【記者】どうもありがとうございました。
【知事】はい。じゃあ最後、日経さん。
【記者】日経新聞の飯塚です。先ほど冒頭で暑さ対策の「暑熱順化」のお話もありましたが、小池知事がですね、環境大臣として提唱されたクールビズなんですけれども、開始から、この6月で20年をちょうど迎えます。20年を経て、日本社会でもすっかり定着した感がありますが、小池知事が当時、クールビズに込めた思いや、20年経過した現状の所感などありましたら教えてください。
【知事】もうすっかり定着をしたクールビズでございます。これは何年かかけてですね、2005年に愛知万博の会場を使って、財界人の皆様方、経団連のトップ、当時トヨタの奥田さんでしたけれども、をはじめとする財界の方々がモデルさんになって、そして竹で作ったとか紙で作ったとかですね、色々な素材を活用して、かつかっこよく皆さんにPRしてくださった。その時は、今度はゲームチェンジャー、別のお父さんの方でしたけれども、当時の小泉総理がそれにすぐ理解を示してくださったということから、この行政、そして経済、財界、そしてそれぞれ政治家の皆さんも、それから私、当時沖縄(及び北方対策)担当も兼ねた環境大臣でしたので、「かりゆしもクールビズの一つですよね」と言って勧めた。それが毎年、かりゆし閣議、6月の最初の閣議の日は皆でかりゆしを着ましょうということにしているのは、その頃提唱させていただいた。これももう定例になってきています。よって、いかに皆がね、おかしいなと思っていて、なぜか変わらないものって、この日本、結構ありますよね。そこにいかに風穴を開けて、でもそのとおりなのだよねと言って、皆さんが共感していただいて、初めてその政策、そしてまた、そこにつけた予算が生きてくるというふうに思っております。ですから無痛分娩であるとか、卵子凍結とか一つ一つのアイテムではありますけれども、全体のストーリーが都民に伝わるということで、一つ一つのまた加える都政としてのアイテムに効果がより生まれてくるという、プラスのスパイラルに入っていけばと思っておりますし、社会の仕組み自体から変えていくということが私は役割だと思っております。逆に言えば、この暑さでクールビズ始めるのが早すぎたのか。皆、水着でいるわけにいきませんし。でもその分、エアコンの技術がそれだけより進化をする。それから着て涼しい繊維が更に開発される。逆に冬場は着るだけで温かいという、もう皆さんご存知のとおりですけれども、あれもやはりクールビズのきっかけということで産業が、経済が大きく変わった、イノベーションが起こったという一つの例であるかと思います。ありがとうございます。はい、ありがとうございました。
※テキスト版については、読みやすさを考慮し、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどの整理や補足説明をしています。
(テキスト版文責 政策企画局戦略広報部企画調整課)