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令和3年(2021年)9月28日更新

令和3年第三回都議会定例会 知事所信表明

令和3年第三回都議会定例会の開会に当たりまして、都政運営に対しましての所信の一端を述べさせていただきます。

1 東京2020大会を終えた今、我々が目指すもの

大会を成功へと導いた経験は、かけがえのない財産

約1か月にわたり熱戦が繰り広げられた東京2020大会は、世界中に勇気と感動を届け、その幕を閉じました。今なお、アスリート一人ひとりの圧倒的なパフォーマンスに心を躍らせたこの夏の記憶が、鮮やかに蘇ります。
コロナ禍による1年の延期、さらには無観客。かつてない逆境の中、東京はその精緻な運営能力と徹底した感染防止対策によって、オリンピック・パラリンピックの歴史に新たな1ページを刻みました。この大会を成功へと導いた経験は、我々が誇るべき、かけがえのない財産であります。都民・国民の皆様、世界各国の皆様、そして、全ての関係者の皆様の多大なるご支援とご協力に、改めまして、心からの感謝を申し上げます。

大会の経験を跳躍台に都政を次なるステージへ

世界的な祭典を終えた今、我々は、この経験を跳躍台に、東京の明るい未来を切り拓いていかなければなりません。安全が確保され、多様性が尊重された今回の大会は、アスリートやボランティアの皆様など、「人」の輝く光景が何よりも印象的でありました。この大会を経て、改めて、「何としてもやり遂げなくてはならない」と意を強くしたもの。それは、あらゆる事態から都民の命を守り抜く「危機管理」の徹底。そして、一人ひとりの個性が輝く未来に向けた、大会の「レガシー」の発展であります。
気候変動の影響により、頻発化・激甚化する風水害。首都直下地震をはじめ、いつ起こるとも知れない大規模地震。そして、現下の新型コロナウイルスはもとより、世界レベルで大きな脅威となり得る、目に見えない未知の感染症。いかなる災害からも都民を守る万全の危機管理は、誰もが存分に活躍するための大前提であります。それぞれの特性を踏まえ、これらが同時に、あるいは立て続けに発生する事態も想定しながら、いつ何時も、都庁の総力を結集し、都民の安全・安心を確実に守らなければなりません。これこそ、都としての最も基本的な責務であります。
そして、大会の経験を通じて生み出された、大いなるレガシー。これを東京の真の成熟へと結び付けていく。とりわけ、我々の社会に色濃く残る、物理的、制度的、心理的な数々のバリアを取り除き、言わば、「段差」のない社会を創り上げる。それは、ハードのまちづくりだけではなく、支援や配慮を必要としている人々に自然に手を差し伸べることができる、優しさと思いやりに溢れた社会であります。その中で、年齢や性別、障がいの有無などにかかわらず、誰もが持てる翼を広げ、思うままに羽ばたいていく。その環境を整備してまいります。
都民の幸せを実現するべく、都政を次なるステージへ。私は、万全の危機管理、そして、バリアフリーをはじめとした大会のレガシーの発展こそ、そのための礎であると確信しております。この揺るぎない土台を築きながら、「サステナブル・リカバリー」の視点に立ち、あらゆる政策の進化を図る。こうした都政を戦略的に進めるため、今後、都の組織の強化についても検討を深め、為すべき取組を着実に実施する体制を構築いたします。都庁一丸となって、首都・東京をさらなる高みへと導き、日本全体の持続的な発展を力強く牽引してまいります。

2 直面する危機、新型コロナウイルス感染症対策に力を尽くす

危機管理を徹底し、かけがえのない都民の命を守り抜く。そのために乗り越えなくてはならないのが、我々が現に直面している危機、新型コロナウイルス感染症であります。現在、今月末までを期間とする緊急事態措置を実施しており、ご協力をいただいている都民・事業者の皆様、そして、昼夜を問わず奮闘していただいている医療従事者の皆様に、改めて深く感謝を申し上げます。来月以降の取扱いにつきましては、国の基本的対処方針や専門家の意見等を踏まえ、改めて、都としての対応を決定してまいります。

都民の命を確実に守るとともに、経済再生への道筋を示す

皆様の多大なるご尽力により、新規陽性者数は減少傾向にあるものの、ここで気を緩めれば、再び感染の拡大を招きかねません。これまでの努力を水泡に帰さないためにも、改めて、「感染しない、させない」。そのことの重要性を、都民の皆様お一人お一人と共有したい。そして、何よりも大切な命を確実に守るべく、量と質の両面から盤石な備えを固めなければなりません。
これと同時に、今後の行動の制限のあり方などを見据え、感染防止との両立を図りながら、経済を再生・回復させる取組を進めていく。コロナ禍の影響が長引く中にあって、都民・事業者の皆様が、希望を持って生活を営むことができる道筋を示すことは急務であります。

今、必要な施策を実行する補正予算の編成

万全な医療提供体制の確保と、感染収束に向けた対策の加速。そして、経済再生に向けた取組の段階的な展開。こうした考えの下で、今、必要な施策を早期に実行するべく、総額3387億円の補正予算案を編成し、本定例会に提案いたしました。

医療提供体制等の強化・充実

危機管理の要諦は、まず、大きく構えることです。この冬を見据え、災害級の感染状況になった場合でも対応可能な医療提供体制を確保してまいります。具体的には、新たな臨時医療施設の整備や、酸素・医療提供ステーションの増床などにより、病床等を約9200床まで引き上げます。また、宿泊療養施設におきましては、抗体カクテル療法の実施などにより、療養環境を充実させてまいります。自宅療養者に向けましては、助産師による妊産婦への健康観察を実施するほか、オンライン診療システムを活用し、インターネット上に設ける仮想の診療待合室で、医師との迅速なマッチングを図ります。こうした取組によりまして、症状に応じたきめ細かな対応を強化し、安心して療養していただける体制を整えてまいります。

感染収束に向けた取組

感染収束に向け、鍵となるのはワクチン、そして検査の充実であります。今月末には、都内で2回目のワクチン接種を終える12歳以上の方が約63%となる見込みであり、この流れをさらに確実なものにするべく、新たに、中小企業や大学等が実施する職域接種に必要な経費補助を行います。3回目の接種、いわゆる「ブースター接種」につきましては、都の医学総合研究所において、ワクチン接種後の抗体の保有状況に関する研究を進め、有効な手法等を検討してまいります。また、繁華街や高齢者施設等における、戦略的・集中的なPCR検査を継続するほか、児童・生徒等の感染拡大を未然に防止するため、学校や保育所等での検査体制も整備してまいります。

経済の再生・回復に向けた取組

経済の再生・回復に向けましては、今後の行動制限の緩和を想定した準備として、コロナ禍で特に打撃を受けている飲食業・観光業に対する支援を重点的に実施いたします。本格的な営業再開を目指す飲食店に対し、専門家の派遣や経営基盤の強化に向けた取組への助成を行うほか、デジタル化への対応や、マイクロツーリズムのプラン作りなど、観光事業者の収益力向上に繋がる取組を支援してまいります。

為すべき対策を推し進め、この危機を乗り越える

感染の波が落ち着きを取り戻しつつある今こそ、中長期的な視野に立ち、いかなる状況にも耐え得る備えを固めなければなりません。補正予算案で掲げた政策を早期に実行し、「死者を出さない、重症者を出さない」ことを最優先に、都民の命や健康を守るための体制を一層強化していく。そして、東京のエネルギーとなる事業者の活動を、強力に後押ししてまいります。さらには、将来的な経済活動の正常化を見据えた対策の検討も進めるなど、引き続き、為すべき取組を果敢に推し進め、この危機を何としても乗り越えてまいります。

3 大会のレガシーを育て、多様性溢れる社会を築く

史上初、二度目の夏季パラリンピックを開催した東京で、自らの限界を超えて躍動したパラリンピアンたち。その姿は、まさに、一人ひとりの違いこそが、大いなる輝きを生み出し、どんな困難をも乗り越える力となることを、我々に示してくれました。この大会が、人々の心に、目に見えない確かな足跡を残し、いかなる差別や障壁もない、多様性溢れる社会へと繋がっていく。我々はこのレガシーを大切に育て上げ、「人」が輝く東京の実現を確かなものとしなければなりません。

パラスポーツの推進

パラリンピアン一人ひとりが、我々に届けてくれた勇気と感動を、未来にも繋いでいきたい。この想いを胸に、パラスポーツのさらなる振興を図ります。身近な活動の場や機会の確保、それを支える人材育成などを柱として、パラスポーツを至るところに根付かせていく。障がいの有無にかかわらず、誰もが楽しめる環境を整備してまいります。

同性パートナーシップ制度の検討

東京2020大会では、過去最多となる200名を超える選手が、自身がLGBTQであることを明らかにしました。今、世界中の性的マイノリティの方々が、自分らしく生きたいとの切実な思いを抱えています。都民・国民の理解も広がりを見せつつある同性パートナーシップ制度について、都は来月より、当事者や都民の意見などを把握するための実態調査を開始いたします。この結果なども踏まえまして、都としての制度のあり方について検討を深めてまいります。

特別支援教育の充実

特別支援教育の充実にも取り組みます。障がいのある子供もない子供も、共に学び、支え合い、そして互いを尊重する心を育む。こうした理念の下、特別支援教育における、次期「実施計画」の策定に向けた検討に着手いたしました。発達障害のある児童・生徒への多様な学びの場の確保や、医療的ケア児への支援の充実など、現下の教育ニーズを捉えた施策を推進し、誰一人取り残さない、インクルーシブな教育を展開してまいります。

都立高校の男女合同選抜への移行

都立高校の入学者選抜につきましては、男女合同選抜へ移行いたします。移行に当たりましては、現在、一部で実施している男女別定員の緩和措置を、来年春の入試から全校に拡大いたします。都教育委員会におきまして、関係者との協議を進め、男女合同選抜の早期実施に向け、精力的に取り組んでまいります。

4 世界の中で輝く東京

かつてない難局の中で大会を成し遂げ、世界からの信頼と注目が高まる今、東京は、国際社会でイニシアティブを発揮する、またとないチャンスを迎えています。気候危機への対応、国際金融都市としての地位の向上、そしてベイエリアの発展。東京が世界の中で輝くために為すべき施策について、この機を逃すことなく、果敢に展開してまいります。

世界と共に気候危機に立ち向かう

オリンピック・パラリンピックの開催に合わせまして、都は、パリやロサンゼルスなど世界五大陸の都市と共に、「サステナブル・リカバリー」の実現を世界に提唱いたしました。このプレゼンスの高まりを背景に、東京発の実効性ある気候危機行動を発信すべく、来月より始まるCOP26に先駆け、都主催の国際フォーラムを開催いたします。「TIME TO ACT」。この言葉を合言葉に、建物のゼロエミ化や水素関連技術の活用など、都の持つ知見や経験を共有し、世界の脱炭素化に貢献してまいります。
ゼロエミッション東京の実現に向けた2050年を見据え、数十年にわたり使い続ける住宅等の建物を、環境面・防災面にも優れた、サステナブルな性能に転換しなければなりません。新たに、一定の新築建築物に太陽光発電の設備設置を義務付ける、都独自の制度の導入に向けた検討を開始をいたします。「環境基本計画」の改定に合わせまして、今後、専門家等との集中的な議論を進めながら、あらゆる主体を巻き込んだ抜本的な取組強化も図り、都の環境政策を新たなステージへと導いてまいります。

世界をリードする国際金融都市・東京

人類が克服すべき気候危機を前に、脱炭素化に向けた行動を資金面で支えるサステナブルファイナンスへの期待は高まるばかりであります。こうした中、「Tokyo Green Finance Initiative」を推進いたしまして、社会課題の解決に資する分厚い金融市場を構築することは、環境分野のみならず、世界を惹きつける国際金融都市として、東京の地位を飛躍的に高めることに繋がります。さらには、金融のデジタライゼーションを加速させ、多様な金融プレーヤーの誘致を促す魅力的なビジネス環境も整備していく。この秋には、「国際金融都市・東京」構想を改訂し、これらの施策にさらに磨きをかけ、世界をリードする国際金融都市へと力強く歩みを進めます。

ベイエリアのポテンシャルを飛躍的に高める

今大会における競技施設の多くが集積する臨海副都心エリア。選手村から臨むアーバンビューの美しさは、SNSを介して世界から大きな注目を集めました。列島を沸かせたスケートボードなど、新競技の舞台となった有明の仮設会場については、都市型スポーツの活況を背景に、いかなるレガシーが残せるか、地元区等と調整を深めてまいります。
大会を契機に、益々期待が高まるベイエリアは、都心部及び羽田空港と直結することで、そのポテンシャルは大いに向上します。国の審議会答申を踏まえ、地下鉄ネットワークの充実に向けた取組を、関係者と連携しながら推進してまいります。「地下鉄8号線」の延伸と、「品川地下鉄」の整備につきましては、国等と共に、事業主体となる東京メトロへの財政支援を行いながら、早期の事業化を図ります。都心部と臨海地域を結ぶ「臨海地下鉄」につきましても、事業計画の策定に向けた検討を積極的に進めます。また、東京メトロの株式につきましては、地下鉄ネットワークのさらなる充実や、利用者サービスの向上を図る観点から、保有割合を都と国で2分の1まで売却するための準備につきまして、新線整備の進捗状況等を踏まえながら進めてまいります。

5 DXで未来を創る東京

開会式で披露されました約1800台のドローンによる、一糸乱れぬパフォーマンス。全ての競技会場に導入され、安全な大会運営に大きく貢献した顔認証システム。DXがもたらす未来社会の到来を予感させた今大会の経験を梃子に、デジタルや先端技術を社会の隅々まで行き渡らせる。その力を、まちづくりや防災、教育など多岐にわたる分野で活用し、快適で利便性の高い都市を築き上げてまいります。

「スマート東京」の実現

「スマート東京」の実現に向けましては、オンラインツールを活かし、地元企業等と対話を重ねながら、地域と一体となって取組を推進しています。西新宿におきましては、都が整備を進めるスマートポールを活用し、様々な社会課題の解決に結び付ける実証実験を展開いたします。年明けには、バスやタクシーの自動運転車両を運行させるほか、ロボットを使った新たな自動配送サービスの取組を開始するなど、知見や実績を積み重ね、先端技術の早期実用化に弾みをつけてまいります。
また、南大沢におきましても、今年度、坂道や高低差が多い地域におきまして、電動シェアサイクルなどを導入したMaaSの実証実験を始めます。こうした取組を推し進め、誰もが円滑に移動できる、豊かさと活力に満ちたまちの実現に繋げてまいります。

DXの活用により防災力を強化する

防災力の強化にもDXを巧みに活用してまいります。東京の建物や街並みをサイバー空間上に再現する「デジタルツイン」。渋滞情報などのリアルデータを使った分析で、都が抱える様々な課題解決に結び付けます。先般、その「ベータ版」を作成したところであり、今後、人流データを可視化し、発災時の安全な避難ルートを提示する取組など、様々な実証プロジェクトを行ってまいります。
また、都民の迅速かつ正確な避難行動に繋げるべく、発災時のリアルタイム情報の発信を強化いたします。現在、YouTubeにおきまして、河川監視カメラの映像や、東京港の潮位を表す海面映像などを、24時間途切れることなく配信しております。さらには、携帯電話の位置情報等を活用し、帰宅困難者の滞留状況等を可視化するシステムの構築を進めるなど、頻発する自然災害から都民の命を守るため、あらゆる対策を講じてまいります。

教育現場のDXを推進する

いかなる状況におきましても、学びを止めない。そのための教育現場のDXは急務であります。都立高校における一人一台端末の整備に向け、保護者負担の軽減策について方向性をまとめました。授業に不可欠なツールとして、生徒全員が確実に所有できますよう、全世帯を対象に、端末購入の負担額が一定となる補助制度を創設してまいります。来年度からの導入に向けまして、引き続き、具体化のための検討を深めてまいります。

都政の構造改革を加速する「行動指針」の策定

都政におけるDXの推進に向けて、4月に発足したデジタルサービス局を核として、サービスの開発基盤を整備する取組を進めております。先般、開発プロセスに利用者の意見を取り入れる「ユーザーテスト」のガイドラインを作成したところであり、今後、職員が共有するべき価値観や、技術基準などを、「行動指針」として取りまとめます。都政のクオリティ・オブ・サービスの飛躍的な向上を目指し、この指針で掲げた理念を浸透させ、都政の構造改革をさらに加速してまいります。

6 主な議案等

続いて、本定例会に提案している主な議案等について申し述べます。
都立・公社病院の地方独立行政法人化に伴い、「東京都立病院機構」の設立に向けた定款を整備いたします。超高齢社会の到来により、今後も医療需要の増加が見込まれる中、将来にわたり、行政的医療を確実に提供するとともに、医療を取り巻く様々な環境変化に迅速に対応できる体制を、早期に構築しなければなりません。来年7月の設立を目指し、必要な準備を着実に進めてまいります。
また、このたび、名誉都民の候補者として、宇井理生さん、小田島雄志さん、室井摩耶子さんの三名の方々を選定させていただきました。
宇井理生さんは、長年にわたる薬学・生化学の研究が新薬の開発に繋がるなど、感染症が脅威となる今、学術進展への貢献は多大であります。
小田島雄志さんは、英文学者・翻訳家として、ユーモア溢れる紹介等によって、シェイクスピアを日本人にとって身近なものにしました。
室井摩耶子さんは、100歳という年齢を迎えてもなお、現役ピアニストとして活躍されており、多くの聴衆に感動を与え続けております。
お三方につきましては、都議会の皆様のご同意をいただき、来月、名誉都民として顕彰したいと考えております。よろしくお願いいたします。

7 おわりに

世界各地で続く紛争や、気候危機、そして新型コロナウイルス感染症。今、人類は、地球規模で広がる難題に直面しています。各国は、時に自国優先的な行動を垣間見せながら、経済や防衛など様々な分野で、従来の枠組みに囚われない多国間の連携を模索しています。社会経済活動の正常化など、「ポスト・コロナ」を見据えた動きも一段と加速しており、世界は歴史的な転換点を迎えているのであります。
混迷が深まる、この新たな時代において、国家の競争力を決定づけるのは、人が集まり、ビジネスや生活の拠点となる都市の力であります。世界から選ばれる都市の存在こそ、国全体の成長や、人々の豊かな生活の原動力であり、我が国においてその役割を担うのは、首都・東京に他なりません。コロナ禍の中、オリンピック・パラリンピックを完遂した東京は、世界からの信頼を大いに高めました。これを追い風として、ヒト・モノ・カネ・情報を惹きつけ、多様な集積を源泉に、常にイノベーションを生み出す都市として成長を続けていく。そして、全国とも連携し、我が国の発展を力強く牽引することこそ、東京が果たすべき使命であります。
そのためには、いかなる危機にも揺らぐことがなく、また、あらゆる面で「段差」のない、真の成熟社会を築き、一人ひとりの「人」の力を最大限に引き出していかなければなりません。大会を終えた今、まさしく「成長」と「成熟」が両立した、誰もが輝く東京を創り上げる決意であります。都議会の皆様、都民の皆様のご理解とご協力、よろしくお願いを申し上げます。

なお、本定例会には、これまで申し上げたものを含めまして、予算案2件、条例案18件など、合わせて36件の議案を提案しております。よろしくご審議のほど、お願いを申し上げます。

以上をもちまして、私の所信表明を終わります。
ご清聴、誠にありがとうございました。

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